なんとかなるだろうか

UltraATA/66インタ-フェイスカ-ド増設

B&W.G3 PowerMac6500 トラブルその他

2000/12/31更新
UltraATA-66インタ-フェイスカ-ド
 IDE-HDD(ATA)のインタ-フェイス規格には、630や588に搭載された機能が限定されていた
IDE(4MB/S)、初代PowerMac.G3に搭載されていたE-IDE.ATA(16.6MB/S)、B&W.G3に搭載
されていたUltraATA-33(33MB/S)、G4に搭載されているUltraATA-66(66MB/S)と高速デ-
タ転送が可能なインタ-フェイスとHDDに進化して行きました。又最近UltraATA-100規格の製
品も出始め、大容量と高速デ-タ転送は更に加速して行くものと思われます。(SCSI規格のイン
タ-フェイスも、160MB/Sの転送スピ-ドを誇る規格の物があります)
 今回は、安く、大容量、高速デ-タ転送が可能な、UlteraATA-66規格のHDDの性能を100%
得られるようにするためにUltraATA-66インタ-フェイスカ-ドの増設をしました。このカ-ド
をPCIに増設する事で、UltraATA-66規格のHDDは、理論値66MB/Sと言う高速デ-タ転送が
可能となります。
 パソコンの通常作業では、CPUの処理よりもHDDの処理時間の方が長いので、HDDの転送速
を高速にする事は、CPUをアップグレ-ドする以上に体感的にスピ-ドアップに貢献します。
 注意1 IDE(ATA)規格のHDDは上位互換性があるので、E-IDE規格のものにATA-33や
ATA-66規格のHDDが増設できますが、それらのHDDの性能を100%引き出せるわけではありま
せん。あくまでもロジックのHDDのインタ-フェイスの性能に左右されます。
 注意2 各規格のHDDはその規格の転送スピ-ドを確保している訳ではないようです。E-IDE
は16.6MB/Sの転送スピ-ドとなっていますが、実際は10から16MB/Sあれば良いほうらしいで
す。IBMの製品でもDJNA、DPTA、DTLAとここ1年3つのATA-66対応のHDDがリリ-スされ
ています。それらはATA-66とうったっていますが、ATA-66のパフォ-マンスがあるのは最近
リリ-スされたDTLAぐらいで、DJNAなどはATA-33並みと考えた方が良いようです。
 注意3 HDDドライブを選ぶときは、ATA-66のインタ-フェイスカ-ドに対応しているかどう
かと、対応製品の場合は、できるだけ最新型のドライブを選ぶ事が大事そうです。
 注意4 又将来的な事を考えて、最近出はじめた100MB/SのHDDに対応したカ-ドを選んでお
いた方が良いでしょう。又、ブ-トロムが入っているモデルは起動ディスクとして接続HDDを利
用できるので、HDDの増設スペ-スが無いモデルに良いでしょう。
ATA-66カ-ドを選ぶ
取り扱い会社
商品名
特徴
(株)ユニオンブロス
UBH010
 ATA-100規格のHDDにも対応しています。将来
的にも有望です。14.000円前後で販売されています
(株)加賀電子
STF-30G
 このカ-ドは30GBのHDDとセットになっている
ので、HDD選びをする必要がありません。カ-ドと
の相性が悪くてHDDが壊れる事は無いでしょう。
(株)フラッシュバック
TurboMAX66
 超有名なATA-66カ-ド。もちろん起動ディスク
としても使えます。
ACARD
AEC-6260/M
 TurboMAXや、StorageFighterの本家本元のカ
- ドです。14.000円前後で取り引きされています
SONNET
Tempo
Power Macintosh 4400, 6500
Performa 64xxも正式にサポ-トしています
 上の4種類のカ-ドはチップ構成もほとんど同じらしいので、どれを選んでも同等の性能が得
られると思います。ATA-66カ-ドはHDDとの相性がありますので(最悪の場合HDDがクラッシュ
します)HDD選びが面倒くさい人は加賀電子のStorageFighterシリ-ズを選んでおいた方が無難
でしょう。8GB、12GB、20GB、30GBのHDDとの組み合わせで販売されています。
 これらのカ-ドはプライマリ-とセカンダリ-2つのバスがあり、それぞれマスタ-とスレ-ブの
2台のHDDが接続できますので、計4台のHDDが増設できる事になります。もちろんHDDを増設
するスペ-スがある事が前提ですが。これらのカ-ドはACARDの6260と言うチップを使ってい
る。フォ-ムウェアもACARDの物が使用できるらしい。
 今回はオ-クションでユニオンブロスのUBH010を手に入れました。
追加 ATA-66カ-ドの超お助けサイト「Midgeの部屋」のMidgeさんによると、これらの
カ-ドはOME製品で、大本は
ACARDと言う会社です。私のゲットしたUBH010もACARDの
AEC-6260Mと言う同様のロムが乗っていました。購入時点のFirmwareはVer2.9で、ACARD
では、最新版は00/8/16現在Ver3.08になっています。Firmwareのアツプデ-ト注意点など
Midgeの部屋で詳しく説明されています。ATA-66の情報量は、はんぱではありません。増設
を考えている方はぜひアクセスして下さい。
UBH010 for PowerMacintosh
ata66.c.jpeg
 ユニオンブロスのUBH010です。ブ-ト可能なフ
ラッシュBIOS内臓で起動ディスクに設定できます
 ATA-100にも対応しているため、将来的にも期
待ができます。
 対応ドライブ IBM .DPTA.372250.352250.
372050.351500.DTLA.307075.307060.3070-
30.307020  SEAGATE.BARRACUDA.ST3204-
30A.ST320423A MAXTOR.94098U8.96147-
U8 QUANTUM.LM102Aなどです。
 OSは8.5以上、9対応で、ドライバが必要ないの
もポイントです。
組み付け1.ケ-ブル
  HDDと接続するフラツトケ-ブルはカ-ドに付属していまが、長さが短い時は別にケ-ブルを
購入する必要があります。注意として「ATA-66対応のものを選ぶ」と言う事です。DOSショッ
プなどで1.000円から4.0001円で購入できます。私は6410の筺体にも増設する事を考え、通
常のフラットケ-ブルではなく、取り回しの良い円筒状のものを選びました。(6410の筺体で使
用する場合、フラツトケ-ブル前に冷却ファンがくるため、ばたつき音がするため)
 ケ-ブルはケ-ブルセレクトの場合、青がカ-ド側接続、黒がマスタ-HDD、灰色がスレ-ブ側
接続となります。
ata.c2.jpeg
ata.c.jpeg
組み付け2.B&W.G3
 B&W.G3の場合、3つあるPCIスロットに接続するだけです。あとはATA-66対応のフラツト
ケ-ブルにHDDを接続し完成です。
 ATA-66カ-ドに接続されたHDDはMacからはSCSIと認識されますので、HDDの初期化及び
システムの新規インスト-ルが必要になります。必ずバックアツプをとってからの作業が必要
になります。
 私は2つのHDDを接続してありますので、バックアップをとったあとバックアップ用のHDD
をカ-ドに接続し、初期化後システムの入っているHDDを丸ごとコピ-しました。そして、カ-ド
に接続したHDDに、コピ-されたシステムをホルダより移し替え起動ディスクに設定し、起動確
認後システムの入っているHDDをカ-ドに接続しました。起動後システムの入っているHDDを初
期化して、バックアップHDDを丸ごとコピ-しシステムをホルダより移し替え、起動ディスクを
切り替えて再起動します。これで、今までの環境でMacが使用できます。
 CDより立ち上げて作業するほうが簡単でしょうが、USB関係のトラブルや、ドライバのイン
スト-ル、各種ソフトのインスト-ル作業など大変なのでHDDを丸ごとコピ-する方法をとりました
g3.ata.hdd.jpeg
g3.ata.jpeg
組み付け3.PowerMac6500
 UBH010の動作環境は、PCIを搭載したPowerMacintoshシリ-ズ、G3.DT/MTシリ-ズ、
B&W.G3、G4シリ-ズとなっています。Perfomaシリ-ズ、マルチプロセッサモデル、Mac互換
機は除くとあります。ここで問題が発生します。PowerMac5500はサポ-トしているのでしょ
うか?
 PCIを備えるPerfomaシリ-ズはAlchemy搭載モデルです。このモデルのPCIの制御はPSX
(PCIブリッジ/メモリ-コントロ-ラ)と呼ばれる、PCI制御とメインメモリ-、ROM、2次キャシュメモリ-を制御する統合ASICが行っています。対するPowerMacシリ-ズ一般では、Bandit(バ
スバッファ-/トランスレ-タ-)と呼ばれるPCIを制御するブリッジインタ-フェ-スチップで行っ
ています。この辺がATA-66カ-ドの動作環境に関係しているのでしょうか。
 G3シリ-ズはどうでしょうか。G3.MT/DTではGrackle(PCI/メモリ-コントロ-ラ-)が、B&W
G3ではGrackle2(PCI/メモリ-コントロ-ラ-)がそれぞれ搭載されています。これらは
Alchemyに搭載されているPSXの改良型だと言う事です。つまり、改良型のGrackle.Grackle2
はOKでPSXは不可と言う事になります。
 PowerMac5500はPSX+と言うPSXの改良型が使われています。PSX+はサポ-トされている
のでしょうか。(これはあくまでも、「PCIの制御チップがカ-ドの動作環境に影響している」と
仮定した場合の話しです。実際は何の関係も無いかも知れません。)

                 追記2000/11
 最近SONNETからも同様なカ-ドが発売されました。カ-ドの構成を見るとACARDの物と同様と思われます。又アルケミ-ロジックに取り付けた方からの報告で、「ACARDの6260Mと認識されている」と言う事でした。このカ-ドは正式にパフォ-マをサポ-トしいてると言う事です。
 と言う事は、パフォ-マが今までサポ-ト外だった理由は、PCI/メモリ-コントロ-ラ-の問題では無く、フラットケ-ブルの取り回し、HDDの増設などの構造的問題だと推測されます。取り付け方だけ解決できれば、一体型パフォ-マでもATA-66カ-ドの増設は可能なようです。参考HP
岐阜人」岐阜人さんのHPです。

 取りあえずカ-ドを付けてみましょう。結果が楽しみです。自称6500にある2つのPCIの1つ
にカ-ドを装着します。HDDを外し長めのATA-66対応フラットケ-ブルを接続し、ロジックの
スペ-スにケ-ブルをはわせます。ロジック挿入時ATA-66フラットケ-ブルをロジックに接続し
冷却ファンに干渉しないようにロジックを押し込み完成です。
6500.ata.jpeg
6500at.hd.jpeg
 6500にはHDDが1つだけなので、ヨセミテの様には行きません。CDから起動し、HDDを初期
化するしかありませんでした。しかし純正のCD-ROMドライブをCD-R/RWに改装しているため
Cキ-起動ができません。カ-ド接続前にCDを起動ディスクに選んでおくか、コマンド+Option+
Shift+deleteの4キ-起動で対処します。
 OS.CDより起動し、HDDを初期化しOSを新規インスト-ルすれば完成です。一応1回で成功し
ましたが、その後色々問題が起こりました。
 起動しない 何回かに1回、起動後HDDは回るがその後グレ-の画面になったまま動かない。
ちょうどCPUのクロツクア
ップに失敗した状況と同じです。モニタにディスクマ-クが表示され
ない事より、起動ディスクを探す以前の問題だと考えられます。
 この現象はその日の最初の起動から何回か起き、1度起動してしまえば何度再起動しても起こ
らない不可解な現象です。
 起動ディスクをロジックに接続した内臓HDDと設定し、ATA66カ-ドに増設HDDを上部写真
右のように接続して動作を確認した場合、増設HDDはなんの問題もなくマウントされ、起動、
作動とも問題ありませんでした。やはりPowerMac5500にはUBH010は不適なのでしょうか。
但し、HDDがサポ-ト外のものを使っていますのでその辺は不明です。次回サポ-トされたHDD
を接続して再度チャレンジして見ます。TOPのパネルを加工して増設HDDとしても良いのですが
見た目が悪いかなと。

                 トラブルの対応
 追加 このトラブルについてもMidgeの部屋でアップされています。グレイで固まると言う
症状は「灰色ポインタ起動不可問題」と呼ばれ初期不良の確率が高いそうです。この場合交換
となりますが、Firmwareのアップなどで改善する場合や、PCIスロットを変えてみる、セカンダリ-ポ-トに挿す事で解決する場合などあるそうです。

               初期不良と考えられる症状
1.IDE-1、IDE-2どちらかが認識されない。
2.取り付け後灰色画面から先に進まない。
3.取り付け後は起動するが、時間がたった状態で起動ができなくなる。
 などの場合はカ-ドの初期不良が疑われますので、ショップで相談すると良いでしょう。

                  私のトラブル
 私の場合長期使用でB&W.G3でHDD間のコピ-においてディスクエラ-が数回起きました。
6500においては、前記した「灰色ポインタ起動不可問題」が何度となく起きました。
 B&W.G3については、FirmwareVer2.9から最新のVer3.08(現在3.10)にアツプデ-トしました。
FirmwareはACARDのHPにおいてロム6260の物がダウンロ-ドできUBH010で問題なく使用
できました。アツプデ-トのやり方、Q&AはMidgeの部屋で御確認下さい。
 6500に取り付けたカ-ドについては、B&W.G3に付けた場合問題なく動作するので、初期不
良とは考え難く、Firmwareをアップして動作確認した。Firmware3.0.8以上で6500でも問題なく使用できるようになりました。ヨセミテでも、もちろん何の問題も無く使用できるようになりました。(Firmwareの書き換えは御自分の責任の上で行なって下さい) 
 
Firmwareの書き換えにはデフォルト接続のHDDが必要になります。ヨセミテなどHDDが4台以上増設できる筺体なら問題ありませんが、6500などではFirmware書き換え時にはデフォルト接続に対応できるバックアップHDDをいちいち接続しなおす必要があります。(叉は起動ディスクにできる外部HDD) 今回私はFirmwareの書き換えはヨセミテのPCI上で行ないました。又ATA-66カ-ドの不具合の場合のバックアップ、メンテナンスにはデフォルト接続HDDがあった方が便利です。6500にHDDを増設する事にしました
                
ATA-100規格HDDについて
 最近のHDDはATA-100の規格の物に主流が移ってきています。これらのドライブは通常デフォルト状態ではUltra DMAモ-ド4(ATA-100)とPIO-モ-ド4(E-IDE)に設定されています。IDEは通常上位互換性がありますので統べてのモ-ドに設定できるよう対応していますが、通常FirmwareはATA-100とE-IDEに対応するモ-ドの設定になっています。例えばこれらのATA-100ドライブを最近のG4などに接続してもATA-66のパフォ-マンスを得られないばかりかATA-33のパフォ-マンスにも満たない事が予想されます。現状ではATA-66のG4でトラブルはそれほど報告されていないようですが、ATA-33のヨセミテではATA-100 HDDを増設して速度が出ないなどの報告がされています。
 IBMなどはこの状態を避けるためFirmwareの公開をしてBIOSの書き換えが可能となっているようです。ただしこれらはAT互換機のみでMac上で書き換え可能なファイルは公開されていません。つまりMacでこれらのドライブを使用するにはAT機の力を借りなければならないのです。ATA-66カ-ドについてはATA-100とATA-66をサポ-トしているカ-ドであれば問題ないようです。通常ATA-66カ-ドならATA-100 HDDを使用しても問題ないようです。AEC-6260 6860はサポ-トしています。
感想
 どんなに高速なHDDを増設しても、それに対応したインタ-フェイスを備えていないとHDD
の性能を活かしきれません。又HDDの高速化は、CPUのクロックアップ以上にMacの快適性が
アップします。体感的にもはっきりとわかります。そんな改造が1万ちょいで可能です、CPUの
アップグレ-ドをする前に試す価値は十分あると思います。(6500のガゼルはシステムバス50MHzと遅く、でPCIの能力はヨセミテのシステムバス100MHzと比べ劣っています。この為ATA-66カ-ドの性能が十分発揮されません。しかしデフォルトのE-IDEよりは、ノ-トンのシステムインフォメ-ションを見る限りにおいてG4Cube 20GB並みとそこそこの結果となっています。又、E-IDEのPIOモ-ドはCPUに負担がかかる転送モ-ドなので、実際の作業ではUltra DMAモ-ドとなるATA-66はより有利になると思われます。
 次回ハ-ドウェアRAIDに挑戦してみます。

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