ノルマンディーはその名をNORTHMAN−北方人−、10世紀にこの地へ移り住んだ北欧のバイキングに由来しています。現在
大くはユール県とセーヌマリティーム県からなる東部ノルマンディー、カルヴァドス県、マンシュ県、オルヌ県からなる西部ノルマンディー
に分けれれています。
ノルマンディーの特長を一言で表現するなら、歴史のある理想的なリゾート地といえるでしょう。その海岸はル・トレポールから西に向かって
モン・サン・ミッシェルまで続き、全長600kmにもおよびます。それはまず石灰層の絶壁と玉砂利浜のアルバートル海岸に始まり、その隣
に華やかなリゾート地として知られるドーヴィル、トゥルービル、カブールの”花の海岸”、1944年6月より歴史の地となった連合軍上陸
海岸、次に旧港地域と続きます。そしてそれらの西部に船のへさきのような形をしたコタンタン半島があるのです。この北端の絶壁の野生的な
美しさは、世界中の旅行者をひきつけてやまないモン・サン・ミッシェルへの約10kmの旅に一層の魅力を与えています。
ノルマンディーはまた緑深い田園地帯でもあります。果樹園と豊かな牧草地に囲まれるブレー地方、石灰層の景観が印象的なコー地方、海と
セーヌ渓谷に抱かれたヴェクサン・ノルマン、うっそうとした森と運河の宝庫ウシュ地方などがそれです。また、縫うように流れるセーヌとその
渓谷が、100の鐘桜で知られる経済、文化、宗教の中心地ルーアンに誘います。
その西部に向かうと、雑木林、牧草地、別荘、荘園屋敷、牧場、緑の垣根でおおわれたりんご園などが散在する、さらに牧歌的なノルマンディー
が広がります。そこには聖テレーズ寺院への聖地まいりで有名なリジューがあり、カンを超えると小さな森が再び出現し、コタンタン半島まで
伸びています。南に向かって行くと、”ノルマンディーのスイス”と呼ばれる渓谷がやがて、実にさまざまな種類の樹木がある24平方kmの
広大な森となります。これらの大部分はノルマンディーメーヌ自然公園の一部なのです。また、東に向かえばペルシュ地方の樹木でおおわれた
丘が広がっています。(ノルマンディー観光局のパンフレットによる。)