英仏海峡に浮かぶ小島に中世の修道院建築が要塞のようにそびえているモン・サン・ミッシェル。
フランス建築の驚異のひとつに数えられています。この地は800年もの長さにわたって、ベネディクト会修道院
の聖地として信仰者の心を強くひきつけてきました。満ち潮になると島への道が姿を消すという危険な立地
にもかかわらず、最後の巡礼地としてここをめざす巡礼者が後を絶たなかったといわれます。今では堤道で結ばれて
いるので、潮の満ち引きとは関係なく訪れることができます。内部には救貧院、貴賓室、騎士の間、食堂、修道院
などがあります。驚異中の驚異と呼ばれるのは回廊で、緑の中庭の周りを127本の石柱が取り囲みます。
モン・サン・ミッシェルの歴史は古く、8世紀にさかのぼります。アヴランシュ司教聖オベールが大
天使のお告げを聞き、この小島に礼拝堂を建てたのがそもそもの始まり。以後、16世紀まで、ロマネスク様式、
ゴシック様式など、次々と新しい様式の修道院が増築されました。そのように栄華をきわめたモン・サン・ミッシェル
も、いくどかの火災、修道院の規律の乱れ、フランス革命による破壊、などによってやがて衰退の一途を
たどります。革命後はナポレオンによって牢獄として使用され、かなり荒廃しましたが、1874年以来
国有となり、現在では国立博物館として観光客の目を楽しませています。また、にぎやかな沿道、満ち潮になって
孤立したときの砂浜海岸からの風景もおすすめです。(フランス政府観光局のパンフレットより)
(ちょっと一言)
某日本車の広告にも使用されている建築物です。一度訪れましたが、階段が多かったのを覚えています。潮の満ち引きは
確かに激しく、到着時島の周りには水があり、かなり手前の駐車場に車を停めてテクテク歩いて行ったのですが、
帰る時は島の周りの駐車場が地表に表れて、そこに多くの車が停まっているのを見た時はびっくりしました。
妻によると満潮時に取り残されて亡くなる人もいるそうです。パリからのツアーだと日帰りで早朝ホテルを出発して、
夜遅く戻ってくるのが原因か、日本人は会いませんでした。しかし、日本語のパンフレットが売られているのを
みると日本人観光客も多く訪れるのでしょう。
|
|
|
|