03年12月後半号
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03年12月16日 (火)

ホワイトグラデーション

白って不思議な色です。皆さんは白って好きですか?白って実はすごく微妙な色だと思うのです。少し温かみのある乳白色、少し灰色がはいったような象牙色(アンバー)、デジタルな雰囲気のオフホワイト。ライトグレーなんて言う色もぱっと見白といえるものもありますし、あとこの時期だとスノーホワイトとかも言いますよね。洋服でもこれらは同じ白ではあるのですが、すごく微妙なところで目立ちすぎたり、他の色と合わなかったり。同じ白でも着られる白とそうじゃないのとありますよね。この白の合わせ方ってすごく難しい。

そんな白が最近人気なのがパソコン。Appleが真っ白なiBookを出したからでしょうか、電気屋に行っても鮮やかとも言える白のノートパソコンが目立ちます。ただ、あの白って言っては悪いですが、上手くあわせないと少し安っぽい感じ。アクリル樹脂の台に載ったiBookはとても格好良いですが、多分我が家においても鮮やかな白が浮きまくって、安っぽさが目立つだけな気がします。それはさておいても電化製品の白って微妙。というのも、よく白物家電という名で、冷蔵庫や洗濯機といった大物家電を言ったりしますよね。でも最近何故白じゃなくちゃいけないの?という考えからなのか、赤や黄色といった原色系の家電製品が流行りです。つまるところ、家電製品の白はインテリア好きや若い人の間では人気が無いってことでは?我が家は結局白にしてしまいましたが(周りの色を考えたら一番無難だった)、同じ機種は7色カラーのラインナップであることが売りでした。

また、パソコンも数年前まで白というか、灰色がかった白が主流だったはず。パソコンが徐々に売れ始めた頃、オーディオやテレビは黒が主流で、部屋中黒にしたりする人もいる中、何故パソコンだけが白灰色なのだ(逆に何故他の製品は黒なのだとも言える)というボヤキが書かれたコラムのようなものを読んだ記憶があります。そんな中、IBMが黒いパソコンを売り出した。その後マックはキャンディカラーのiMacなるものを売り出して特に女の子に人気になりました。

しかし紆余曲折の末、パソコンは再び白に回帰中のようです。ただ、あの頃インテリアに合わないと言われた白灰色は、見た目も鮮やかなオフホワイトに変身。「ピュアホワイト」と言ってる会社もあるようですが、どこも同じ気合の入った白。このところ家電はカラフルに、パソコンは真っ白に、そしてAV機器の主流は銀色に(プラズマや液晶ってなんでどれも銀色フレームなんだろう・・・)。そうそう、PS2も白が出たし、PSXも白ですね。結局トータルでコーディネートしようとするとやたらと金がかかったり、性能に目をつぶらなくてはならないというジレンマは今も続いているようです。

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03年12月17日 (水)

時の流れ

プリンタ君がやってきました。実はプリンタをmy自作機にまともにつけるのは初めてです。そもそも前に実家にあったプリンタは、パラレル接続でした(OSもまだ95だったと思う)。元々プリンタなんて要らない、という人間なのです。今回買ったのも、写真を印刷するのが目的。というわけで、純正プロフォトペーパーのA4をつけてもらいました。さっそく印刷してみて、ここ10年弱の技術進歩に激しいカルチャーショックを受けました。当時、A4でフルカラーの高画質印刷をしようと思ったら、30分くらいかかったのではないでしょうか。なんと普通に印刷するように出てきました。インクジェットは遅いという印象があったのですが、大学のトロトロネットワークレーザープリンタなんかよりもずっと早いです。しかも綺麗。液晶画面ではわからなかった布の感じとか、馬の毛並みとか、ばっちり印刷されて感動。しばらく遊べそうです。

早くも西武では来年の福袋予約受付中(クラブオン会員限定)だそう。私は福袋を買う習慣は全く無いのですが、毎年人気だそうですよね。来年の話をすると〜なんて思ったりもしますが、そんな今年ももうあと2週間!えー全然そんな感じがしない。。。年々時間が早くなってるような気がするのですが、もしかして1日は(10年前の)24時間じゃなくなってるのではと疑いたくなります。あと数冊残っている貴重書は、何が何でも今年中に終わらせなければ。先日、その山からホッブス『リヴァイアサン』(の原書、初版第3刷)が出てきて、思わず匂い嗅いじゃいました。350年近く前の本なのに、紙が丈夫なので全くそんな感じがありません。それにきっとこの時代は、今の10倍くらい時間がゆっくり流れていたのでは・・・と思うところです。残りの数冊にはどんなすごいやつが隠れてるのか、楽しみです。

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03年12月18日 (木)

忘れられない味

例年クリスマス前後には必ず行ってるお気に入りレストランが「どっちの料理ショー」に出るらしいです。撤退されちゃうのが一番嫌なので、ある程度メジャーになるのは良いのですが、どこからも離れた裏通りだっただけに、内容の割に比較的空いてるのがよかったんだけどな〜。しかも関口側じゃん。。。

機関誌に、貴重書プロジェクトに関する記事を、先生と先輩(職員)と私の3人で書いたのです。すると職員である2人はもちろんただ働きだったのですが、なんと先生には、かなりの額の原稿料が入ったとか。さっそくこのお金で忘年会しましょう!となって、昨日は忘年会。

というか、大学近所にこんなにいろいろお店ができてたんだと感心。いつも同じとこだったり、お昼はお弁当だったりするので、全然知りませんでした。大学近所で飲み食いするには、原稿料は十分過ぎる額で、お店の人が呆れるぐらい食べました。最後には、もう最初に何を食べたのかわからなくなりました。

漢籍の先生なので、古い本の話やら、中国の「すごい食べ物」の話をひとしきり。当然先生は普通の観光客では行かないようなところに行くので、その内容たるや、私も先輩もひえー連発。山東省では蜂の蒸したようなものが名産で、そいつを頼んだら、どんぶり一杯蜂が盛られてきてしまったとか。

そんな食べ物の話をひとしきりしたのですが、その時私は思い出したのです。台湾に行ったとき、ちょっと高級料理店で食べる機会があったのですが、本当食べきれないほどの量が出たのです。最後はスープ(これもおいしかった)で、その後さらにごま団子が登場しました。もう2時間以上散々食べまくっている面々は「もう十分」「食べきれない」と言っていたのですが、テーブルに出されると手を付けずにいられない私は、そのごま団子を食べたのでした。が!腹八分目どころか、これを食べたら吐くんじゃないかってくらい食べてたにも関わらず、そのごま団子はものすごくおいしかったのでした。その時のごま団子が忘れられず、東京でも何度もごま団子を注文しているのですが、あのときのようなごま団子に出会うことができません。その話をしたところ、先生「ごま団子!それならいいとこあるから今度招待しますよ」ということ。しかも前もって言っておかないと作ってくれないという裏メニューだとか。是非是非!ということになって、さらに話をしていたところ、先生の言う「ごま入り団子」と私が思っていた「あんこ入りごま団子」とは別物だったのでした。しかし「そんなのより絶対うまいから」と言うのでかなり楽しみです。

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福澤徹三『真夜中の金魚』 bk1リンク

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横山秀夫、またしても新刊。『看守眼』は、bk1で予約受付中。1月16日発売予定。

来月の文庫情報。鯨統一郎『なみだ研究所へようこそ!(仮)』が祥伝社で文庫化。ほかに 柄刀一『殺意は砂糖の右側に(仮)』も刊行。恩田陸3連発。恩田陸『麦の海に沈む果実』(講談社)、恩田陸『ライオンハート』(新潮)、恩田陸『ドミノ』(角川)がそれぞれ文庫化です。講談社文庫からは他に殊能将之『黒い仏』が文庫化。池永陽『ひらひら』も文庫化されるそうなので、これで全部読めるかな。角川文庫からの井上尚登『キャピタルダンス』はおすすめ。新潮文庫は有栖川有栖『絶叫城殺人事件』天童荒太『幻世の祈り 家族狩り第一部』(家族狩りですよね?おすすめ)、森博嗣『女王の百年密室』(おすすめ)、乃南アサ『結婚詐欺師』が文庫化。

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03年12月19日 (金)

川の名前

"Neues Panorama des Rheins von Mannheim bis Coln..."というライン川の観光地図のようなものが来ました。ライン川を真ん中に、両側に城や景勝地などの観光名所が描かれています。これ、どう書誌とりましょうね、と相談されたのですが、みんなその中身のほうが気になってます。近くに座る非常勤のおばさまも、面白そうね〜と覗き込んできました。音楽関係を専門に処理してくださってるそのおばさま、ドイツを聞いて興味津々。ところが、

「そういうの、近所の本屋にもあるわね」と言い出しました。へぇ〜、随分ハイソなモノ売ってるんですね〜と思っていたところ、

「多摩川っていうの。」

・・・そりゃまたえらくローカルですな。
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福澤徹三『真夜中の金魚』 bk1リンク

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京極夏彦『豆腐小僧双六道中ふりだし』 bk1リンク が出てました。ホント、豆腐形状。いつものようにカバーをお願いしたら、本屋さんが無理矢理折って合わせてくれました。プロだ。一緒にタイトルが気になった瀬尾まいこ『図書館の神様』 bk1リンク も買ってみました。

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03年12月20日 (土)

[movie]ラスト サムライ


原題:THE LAST SAMURAI
監督・脚本・製作:エドワード・ズウィック
出演:トム・クルーズ/渡辺謙/真田広之ほか
配給:ワーナー・ブラザース映画

明治維新直後の日本では、西欧文化を取り入れ急速な近代化を推進しようとする勢力と、頑ななまでに伝統の日本文化を守ろうとする「サムライ」勢力たちとの内戦が続いていた。戦いに慣れたサムライたちに手を焼いた明治政府の大村は、アメリカでインディアンの掃討を行ったオールグレン大尉に、政府軍に戦術の教授を頼むが・・・

ようやっと見てきました!思った以上にWest meets Eastな映画でした。多分私が洋画を見るときは、いつもは日本から見た海外を見ていると思うんです。セリフや生活から、意外な点をいちいち発見する。内容だけではなく、映画そのものの見せ方や、フレームワークに新鮮味を感じる。それが、今回は「外国人が見るフシギの国・日本」を見せられているわけで、それはそれで非常に新鮮。多分日本人が同じ脚本で映画を撮ってもこうはならないだろうと思うのです。日本人が生活する中で持つネイティブな感覚を不思議と思えないからでもあるだろうし、毎日のように見ている映画・テレビの時代劇のパターンを熟知してしまって、なかなかそれを抜け出せないということもあるかもしれない。だからなのか、この映画は特に殺陣や戦闘のシーンに妙な新鮮さを感じました。

やはり奇妙ではあるのです。例えば芝の青さとか、棚田が無いとか。富士山が変とか(笑)。でもそれも皆「オールグレン大尉が見たフシギ日本」がこうであったと考えれば(そういうストーリー構成にしたのは、だから大正解だ)、それもまた受け入れられる範囲かと。

やはりお金のかけ方が違うっていうのもありますよね。演技がヘタクソだけど巷で人気の俳優を使いたがる日本ドラマと違って、私が考える日本人俳優の中のいい男ナンバーワン(理想の男性のタイプと言われて常に書いてきた)渡辺謙に、演技派の真田広之。そこに甲冑姿のトム様という、なんだかもうそれだけで感動の涙が出てくるようなキャスティング。脇役陣にも日本語が喋れるだけの日系人とかを使わなかったところにまず拍手。その時点で「西洋人が撮った日本」の最大失敗作『ライジング・サン』を超えたと思いますが、さらに明治天皇(中村七之助)が出てきたときは、「うぉー」と思いましたよ。見事な天皇家顔。陛下が顔を見せたとき、映画館内に音のないどよめきが走りました。

しかし、実際剣術などを学んでいるという真田広之と、トム・クルーズを見ると、立ち姿から違いますね。その違いが外国人にわかるのかどうかは不明ですが、恐らく日本人なら素人目にも「ああ、真田が上」と思うでしょう。一体何が違うんだろうと、それが気になります。西洋人が日本に来ておじぎをすると、ちょっと変だったりするじゃないですか。きっとあれと同じ。三つ子の魂百まで。自分が根本で日本人であることを、いろんなところで再認識しました。

ストーリーとしてはB+くらいかなと思ったのですが、戦闘シーンを最後にせず、もう一つラストシーンを持ってきたところにはやられました。脚本家はお見事ですね。日本人なら見て損はない映画だと思います。おすすめ。謙さんかっこいいし。

蛇足ですが、お馬さんが倒れると、かわいそうでかわいそうで、それがとっても気になりました。あーあんな倒れ方したら骨折しちゃうよ・・・みたいな。こんな大きな音を近くで出されたら怖いだろうなとか(馬は音や光が大の苦手。ちょっとでも音を出すとそっちに耳を向ける。まるでアンテナ)。恐らく撮影用の馬だから慣れてるんでしょうけど、でもちょっとかわいそう。

えーと、日本語と英語が次々切り替わるのについていけず、思わず英語字幕を読んじゃったのは私だけですか?

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ファンタジーノベル大賞受賞作が出てました。森見登美彦『太陽の塔』 bk1リンク を購入。

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03年12月21日 (日)

ちょっと早いクリスマスプレゼント?

今日の競馬は、ファインモーションが勝負を賭けた阪神牝馬Sでした。ようやく勝てた!去年、現役最強とまで言われた牝馬が、今年ようやっと1勝です。マジで嬉しいです。

普段写真を撮るときは、RAWで撮ってCaptureOne DSLR LEで現像処理をしてるのですが(ホームページに載せるときは、さらにPaint Shop Proで画像処理をする)、さすがに32MBのビデオカードでは厳しい雰囲気になってきました。というわけで、今度はビデオカード買いたい病にかかった片桐、いろいろ検索した結果、nVIDIA vs ATIのグラフィックチップセット戦争は、今はちょっとATIのほうが優勢なんだそう。どの店でも一番人気はRADEON9600PROです。しかし相性に厳しいと言われるATIチップセット。しかもRADEON9600PROが載ったボードは比較的新しいものが多く、リスクが高いです。が、私の自作機はIntel純正チップセットのマザーだし、今まで相性だの、不具合だのは一切出たことない。沢山出てるなら、相性もそれほど問題ないだろうと検討した結果、相性が一番問題にならなさそうなATI純正のを買ってきました。

が!やっちまいました。なんと認識しないのです。CPUチェックのピは聞こえるんだけど、その先にいかない。Windowsのロゴも現れずにブラックアウトしちゃう。あちゃー。だめだこりゃ。マニュアルを見ると、入れ替える前に必ずマザーボードがIntel純正のチップセットであるかを確認し(ここまではOK)、かつAGPコントローラーを最新にすることをおすすめする、というようなことが書かれています。試すとしたらここです。私のマザーは約2年前のもの。コントローラーも年季入ってます。ただそこからやり直すとなると、OSの再インストールが必要になってきます。この膨大なファイルをどこかに待避させるのか・・・萎え萎え。

ただ、それだけの苦労をしてインストールしても、相性の問題だったり、ボードの初期不良の場合はどうにもなりません。さてどうするか。まずは初期不良の可能性を除くために、明日お店を訪ねるか・・・と考えたところで、あるものが眼に入りました。

そうだ、動作確認だけなら、もう1台パソコンがあるじゃないか。

そうです、相方のパソコンを実験台にすればいいのです。しかも相方のは私のよりマザーも新しく、チップセットもインテル純正、さらにそのボードは別メーカーです。これでダメなら初期不良の可能性が高い、とさっそく相方のパソを分解(当然無許可)。

最低限繋げて、電源をいれたところ・・・なんとフツーに立ち上がっちゃいました・・・DVIに繋ぎかえても快調です。問題ゼロ。やっぱり私のマザーとの相性か、あるいはコントローラーが古いせいか、どっちかなんだ(T_T)。でも再インストールは面倒くさい。そうだ、相方のパソから抜いたボードもGeForce FX5200 128MB。少し古くて、RADEON9600PROに比べるとローレベルだけど、今のGeForceMX200よりは何世代も新しい。それにこれなら私のパソにつけても恐らく問題ないだろう(今までもGeForceだったし)と、そいつを貰うことにして、泣く泣く相方にATI純正のRADEON9600 PROをあげることにしました(当然無許可)。

案の定、無事認識されました。さっそくFFBenchを試したところ、最新ドライバで、ver.1だと3400超、ver.2 Lowだと約3000(「つよ」と「とてつよ」の境)くらいですね。まあまあかな(*1)。ちなみにRADEONを挿した相方のパソでは、ver.2 Highでも約3500、Lowだと楽々4000を超えました(*2)。くやしー。どーせ3Dゲームはしないけど。

帰ってきた相方には、「クリスマスプレゼント〜、しかもインストールサービス付き」と言ったのは言うまでもありません。

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瀬尾まいこ『図書館の神様』 bk1リンク

今年150冊目の本は、図書館の本です。

*1: 前のボードのときは、ver.1で1514でした。そういう意味では段違い。これ以上を望むなら、その前にCPUを交換する必要があるかも
*2: ドライバは箱添付のものです、相方マシンのCPUは2.4GHz
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03年12月22日 (月)

サムライ評にみる東西

毛利庭園入り口から見上げたツリーと森タワー。いよいよクリスマスウィーク。関係ないけど、私には有馬記念ウィーク。この前映画を見に行ったとき、また新しいツリーが出来てたので、もう一度六本木に行ってクリスマスイルミネーション特集に、六本木ヒルズその2(攻略法付き)をUPしました(最近写真を置いてるサーバーがちょっと不安定で、重いかも・・・すみません)。今年一番人気だそうですが、確かに一見の価値ありです。

今日は、ラストサムライコメントにちょっと続き。

本当は夫を殺されて腸煮え繰り返るような状況なのに、兄であり、絶対権力者である殿である勝元に、世話をせよと言われ従うたかが、「もう我慢できないです」と兄に訴えるシーン。兄に諭されて、「申し訳ありません」と下がるところの字幕が面白かったのです。単にSorryとかじゃなく、私の弱さをお許しくださいとか、そんな感じでした(動詞のとこ忘れちゃった apologizeじゃなかったかも)。確かにそういう意味合いの申し訳ありません(あるいは、殿に意見するなんて申し訳ないに近かったかも?)だったとは思いますが、面白いですね。なるほど、と思うと同時に、同じ「申し訳ない」でも、辞書的な翻訳っていうのは意味が無いというのを感じたシーンでした。

そうそう、せっかくこういう映画だから、やっぱりIMDb見ないとと思って、user commentsをつらつらと読んでみました。どの映画もそうですが、賛否両論が激しいです。確かに普通の映画としてみると私もB+と言ったように可もなく不可もなくレベルじゃないかと思うんですよね。IMDbでは"ダンス・ウィズ・ウルブス"、"ブレイブハート"という先行作品が引き合いに出されていましたが、絵だけ見るなら、なるほどそれらと似てなくもない。ただ、この作品が評価されるべきところは、西洋人には日本がこう見える(もう少し普遍的な言い方をするなら、違う文化から見た他の文化とは、思っている以上に奇妙なものだ)ということを、この時期にアメリカ映画として映像化したことだと思うのです。いや、もしかしたら、制作スタッフは開国直後の明治日本をリアリティたっぷりに表現できた、と思ってるかもしれませんが、そのズレさえ面白く思えるところ。

渡辺謙の評価は思った以上ですね。半分くらい日本のマスコミのよいしょだと思っていたのですが、あちこちに「特に勝元役の俳優がすばらしい、オスカーノミネートに値する」とか「セリフはクルーズよりずっと少ないが、それ以上の表現をしていた」とか、「え?助演?彼が主演でしょ」とか、べた褒め。我々が西洋人の描く日本に興味を持つのと同じで、ハリウッド映画に日本人というのが珍しくて目立ってるだけ、ということもあるかもしれませんが、でもでも!NHK大河ドラマでブレイクし、その後も病気を克服して、着実にキャリアを積んだ彼の、次のステップになる映画かもしれませんね。ただ、渡辺謙は洋服着てても侍に見えてしまう(のは私だけ?政宗の印象強すぎなんだもん)ため、年中時代劇を撮ってる日本と違って、アメリカでは使うのが難しいかもしれないですが・・・。しかも今回のように、ストーリーのキーになる助演なんかだと、その風貌と演技で、主役(しかもハリウッドのトップ俳優だ)を喰ってしまうという使いにくさ(笑)。

一方で、否定評に散見されるのが「血なまぐさすぎる、暴力的過ぎる」という意見。特に敗者で無抵抗の人間のハラキリと介錯のシーンが衝撃だった模様(戦闘シーンや殺陣なら、それこそ先行作品がたくさんありますしね)。わざわざ三島由紀夫を例に出してるレビューもありましたが、それはちょっと違うような気がするけどな・・・。

エピローグ部分の評価は最悪。蛇足という意見が多いです。私も「どこへ行ったかわからない」で十分だったと思います。解釈のひとつに、「こんな哀しいラストでは、観客が納得しないから」というのがありました。前に観た韓国映画で「このラストシーンは蛇足」と私が思ったのは全く逆で、必要の無い自殺というラストでした。話によると韓国映画というのは、悲劇的な終わりのほうが好まれるとか。「観客が満足しやすいラスト」にも、東西の違いがあるようです。

でも本当に悲しいのは、「世界のクロサワ」も正しく綴られることは少なく、Kurosaki Akiraだったり、Kurasawa Akiraだったりすることかもしれません。

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03年12月23日 (火)

そう言えばそんな本あったよな。

冬至のゆず湯、今年はゆずの香りが強くて、風呂場の外まで香ってます。

昨日はちょっと早めのクリスマスディナー。いつものところに行ってきました。帰りに「元日にテレビに出るんですよ、よかったら見てください」と言われたので、「この前のも見ましたよ〜」と言うと、シェフがすごーく照れてました。今年は舌平目のワイン蒸しが、すばらしかったですね。

年末なので、私も便乗。

このミス側は161冊中113冊ですね(70%くらいか)。ちなみに一番少ないのが2002年の2冊!、一番多いのが1997年-1999年の10冊全部です。出た後に読んだものもありますけど・・・文庫化されたりすると、面白いって言われてる本ですからね、やはり読んでしまいます。今更ながら『影武者徳川家康』読んでなかったよ、と思い出しました。実家にはあるんですけど。今度帰ったときに持ってこようかな。

対して、本格ミステリは48冊。辛うじて50%。一番多かったのが1999年の8冊、一番少ないのが2002年の4冊です(2002年は読んだ本の量が少なかったのが一番の原因か)。こちらの方が少ない原因は明らか。常連である芦辺拓、笠井潔、倉知淳、麻耶雄嵩、山口雅也、山田正紀を私が読まないからです。それを言うなら、このミス側も読んでない本はほとんど同じ著者というところが笑えるのですが・・・。

年によって多少格差があったり、人によって面白い面白くないは差があるとは思いますが、それでもこのリストにある本は、「面白い本を探している」という人には役に立つものなのでは。感想を書いているのだけでこの10倍以上を読んでますが、まあこのリストならそれほどハズレはないのではないかと思われます。

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京極夏彦『豆腐小僧双六道中ふりだし』 bk1リンク

『図書館の神様』なんか透明感のある小説。こういう本好き。

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まとめて確認。新潮文庫から、マコート『アンジェラの灰』 bk1リンク bk1リンク 、梶尾真治『OKAGE』 bk1リンク が文庫化。創元推理文庫から松尾由美『バルーン・タウンの殺人』 bk1リンク が文庫化。

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03年12月24日 (水)

クリスマスの過ごし方

今年の出勤も今日と明日の2日。例年この日はホテルがほとんど満室になるそうなのですが、今年は出足も悪く、昨日なら大丈夫とかいうところも多いようですね。もしかすると『太陽の塔』の呪いかもしれません。でも全てにおいてそうですが、「これぞクリスマスの過ごし方」と思っているものも、徐々に変化(細分化?)しているように思います。誰もがそうするから、っていうのはもう流行らないってことなのでしょう。天の邪鬼が増えて、天の邪鬼の私は存在意義が問われるところです。ただ、このホテルのは「クリスマスは高くても平日でも埋まるから平気」という慢心が生んだ失敗でしょう。人の心は移ろいやすいものですから、いつまでも同じようなイベントが続くわけないんですよね。

奇しくも、今朝のNHKのニュースで、楽天の社長が「インターネットによって、消費者のニーズが個性化、オリジナル化してきた」というようなことを言ってました。確かに、今までは「どこで売ってるの、それ?」みたいなものや、あまりにニーズが少なすぎて(ニーズがあってもわからなくてというのもあるかも)流通に乗らなかったものが、インターネットなら一発で検索できるし、それがこういう個人ページや、掲示板で広がっていくというのは、新しいトレンドなのかもしれませんね。

我が家は家でフツーに過ごします。そうだ、ケーキくらい食べるか。丸ビルケーキ買ってきて>相方(笑)。

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京極夏彦『豆腐小僧双六道中ふりだし』 bk1リンク

超笑える。豆腐小僧、馬鹿だぞ。

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03年12月25日 (木)

Merry Christmas

東京タワーもキャンドル仕様今年はなんだか暖かいクリスマスですね。東京タワーを外で撮ってても全然寒くないどころか、移動したら暑かったです。大学構内はいまだモミジが真っ赤に紅葉しております。そんなクリスマスイブでした。仕事をしていたら、フランス国立図書館まで目録検索画面のバックグラウンドに雪が降ってたり、ピカピカ光る飾りがついてたりとクリスマス仕様でした。皆さんはどう過ごされたでしょうか。

この場所、かなり角度のある坂の下なのです。その途中途中にランダムに段差があって、ゆるやかな階段状という感じになってます。ところが街灯がほとんどなく、足下は真っ暗。私のように写真を撮るのが目的で、余計な光が入ってこないほうが良い人はいいのですが、単に歩く人にはちょっとつらい。そこに広角レンズのついたカメラを三脚に載せ、東京タワーを見上げているお姉ちゃんがいるわけです。自然とそっちに目がいってしまいます。私がカメラをセットしていた前方3mぐらいに最後の段差があったのですが、私の前を通る人たちは皆さんそこでコケてました。すみませんすみません。私のせいですね。キャンドルタワーライトアップは今日までやってます。17時半から21時半までの毎時30分から30分間(計5回)、時間によって台(大展望台)の色が違うそうです。突然変わるライトアップが面白いですよ。

今年もようやく仕事納め。しかも本日有馬記念の枠順確定です。心おきなく検討に入れます。今年は3歳馬が強いですし、このレースをラストランに決めている馬、レース後に引退式が控えている馬、年度代表馬がかかっている馬とそれぞれの思惑があって面白いレースになりそうです。2年連続で大荒れの有馬記念(2年前は馬連で480倍、去年は140倍ついた)。いよいよラスト・サプライズ?荒れまくった今年のGIの最後は一体どうなりますことやら。レーススタートまで、あと3日(早くも入れ込んでる人)。

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03年12月26日 (金)

[movie/DVD]ヤンババ! ばばぁ強盗団がやって来る


原題: JETZT ODER NIE: ZEIT IST GELD
監督: ラース・プチェル
出演: ガドラン・オラス、エリザベス・シュレー、クリステル・ピーターズほか
2000年/ドイツ/カラー/96分

人生最後の望みは、豪華客船でのクルーズ。そんな夢を見ていたカーラ、リリー、メータの仲良し3人組。彼らは日用品の万引きと老人ホームでの競りでお金を貯め、ようやっと1万マルクを突破した。3人連れだって、銀行へ振り込みに行ったところ、そこに現れたのは銀行強盗。虎の子の1万マルクを奪われてしまった彼らは・・・

あらすじを見たとき、ドイツ製お馬鹿映画かと思ったんです。が、全然そんなことない。人生の最後にして、体は徐々に動かなくなってきても気力ばかりが残り、しかし周りからは厄介者扱い。連れ合いも亡くし、お金もなく、楽しみと言えば3人で集まってポーカーをすることくらい。そんな老人たちの悲哀がたっぷり詰まったセンチメンタルな映画でした。平均寿命の長い先進国では、どの国でも同じような問題を抱え、そして「このまま死ぬのかなあ」と漠然と考えながら、寂しい日々を送る老人たちが沢山いるのでしょう。そんなばあさんたちの一念発起。ラストまで絶対笑いだけではいかないところがお見事です。なんとなく笑いのツボも、泣かせのツボも、気のせいかもしれませんがすごく共感するところがあって、ドイツと日本ってやっぱり似てるところがあるのかなと思ったりもしました。

パソコンの画面で見てたら、笑うし泣くしで、大騒ぎの私を見て、相方に「おいおい、すげー顔してるぞ」と言われました。映画館は暗いからわからないけど、明るい部屋で見ると大変ですな。

超おすすめです。

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京極夏彦『豆腐小僧双六道中ふりだし』 bk1リンク

あとちょっと。

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03年12月27日 (土)

その気はなくても正月はやってくる

東京ミレナリオ今年も東京ミレナリオに行ってきました。ちょうど1年前の26日に行ったんですね<ミレナリオ。早いと思えるようでもあり、結構経ったような気もしたり。ちょっと職場で残していた仕事があったので、立ち寄ってから参戦。他の写真も混ぜて載せたページはこちら。気のせいか、去年よりもパトゥーラの間隔が広かったような気がするのですが・・・。あと、去年絶好の撮影ポイントだと思ったローソンは、何かのビルの建設工事に巻き込まれて、無くなっていました。パトゥーラが写りこんでいる右側のパネルがそこです。パトゥーラの頭が少し切れちゃったのもわけありで・・・(笑)。でも今年の目標は、一応達成できました。詳しくは上記のページで。

なんとなく今年は「あと数日でお正月」という気が全然しないのです。何故でしょう。職場の人たちとも言ってたのですが、皆さんなんとなく「年の瀬という気がしない」という印象を共有しているようです。うーん、この暖かい気候のせいでしょうか。やはり冬は寒くないとなのでしょうか。あるいはなんとなく外の飾り付けが例年に比べて地味なせいでしょうか。

というわけで、ミレナリオを見たら少しは年末気分が味わえるかと思ったのですが、やはりいまいちそういう気分でもなく。

しかし確実に年末はやってくるので、昨日は午前中から大掃除。まずは台所と窓です。相方が台所をピカピカにしてくれましたが、私が窓ふきをしてもいまいちピカピカになりませんでした・・・。

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伊坂幸太郎『ラッシュ・ライフ』 bk1リンク

読んでなかった伊坂幸太郎をたまたま見つけたので読むことに。楽しみ。

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03年12月28日 (日)

ラストサプライズ

*メイン更新は明日します。

坂下から飛ぶような勢いでシンボリクリスエスが走り抜けていった。今日は今年のJRAの最終日。グランプリ有馬記念の開催日です。まだ夜が明けない時間から中山競馬場に出張っていきました。さすがに狭い中山競馬場で、最も混雑する日とあって、まあ写真は撮れればいいや、くらいに思っていたのですが、何故か開門直後に200mのハロン棒前に陣取ることができました。早朝行くと、正門前に既にすごい列ができてたんですけど、途中の人までなんだか妙に汚いんです。いわゆる徹夜組です。その列が途中で早朝到着組に変わると、少し普通になる。もちろん外に寝てたのですから、汚いのは当然としても、早朝組は全体の雰囲気がまともなんです。少なくとも顔色が全然違う。やはりたとえ1日でも屋根のないところで野宿するということは、人間に何か悪い影響を与えるってことなのかと変な感心をしてしまいました。

今日のレースはもちろん有馬記念も楽しみでしたが、2歳オープンのホープフルステークスに、私が今年のNetPOGで最も有力視して登録したエアシェイディが出走するということで、そちらも楽しみにしてました。発売が開始されると、エアシェイディの単勝を買って(連を考えるのが面倒だったのと、エアシェイディが思ったよりも人気がなくて単勝でも4〜5倍ついた)、レース観戦。7レースでは見事エアシェイディが勝利し(ペリエありがとう!)マイNetPOG初のオープン馬誕生、さらに単勝も当たって今日のプラス収支が確定したのでした。

もうお昼を過ぎたら、いつもならレースが始まる時間しか埋まらない平らなところが、レジャーシートで埋め尽くされました。さすが有馬記念です。すごい人です。天皇賞なんて目じゃないです。今年は天気が良い上に、例年より遅い開催で会社員ももう冬休みだぜーという人も多かったせいか、入場者数も増えたそうですね。

8レース前にレジャーシート等はたたむように指示がされ、座ってた人たち全員が一斉に立ち上がり、ツメツメ状態になりました。なんとなく刺身のツマのような8レースがちょっとかわいそう。しかしみんなの心は既に有馬記念。シンボリクリスエス、アグネスデジタルは引退レース。JCを見事9馬身差勝利をしたタップダンスシチーはこれを勝てば年度代表馬か?!というレース。他にも荒れる有馬記念に一発を狙う強豪がうようよいます。そして、3歳馬にしてみると古馬の一線級と当たって今後を占うレースでもあります。それぞれの思惑があって、非常に面白かった今回の有馬記念。最終オッズは、1番人気シンボリクリスエス、2番人気がタップダンスシチーで、去年万馬券になったシンボリ-タップの馬連は、なんと今年は1番人気。私の隣で、知らないお兄さんが友達に「鬼逃げのタップと、鬼控えのツルマル、タテヤマがいれば20馬身ぐらいの縦長展開になるだろ」と解説してました。確かにそうかもと思っていると、いよいよファンファーレです。

うぉーすごい。10万以上の人が一斉に競馬新聞を振っています。私は競馬新聞を持ってなかった(まじ賭けするつもりがなかった)ので、レプロを一緒に振りました。これを一度やってみたかった!まじで楽しいです。

お疲れ様。強い馬を生産してください。期待してます。で、結果は逃げると思われたタップが武幸四郎騎乗のアクティブバイオの暴走?で逃げず、しかもそのアクティブバイオを妨害するような形で(*1)兄・武豊が最後の4コーナーで前に出た、と思ったとたん、好位につけていたシンボリクリスエスが鬼のような差し足で、あっという間に追い抜き(上の写真。ちょうど追い抜くところ。見にくいですが、ピンクの帽子のシンボリクリスエスの内にリンカーンがいます)、坂をもろともせずに私の前を飛んでいきました。天皇賞のとき、鞍上のペリエが「空を飛んでいるようだった」と言いましたが、正に飛んでいくような信じられない速さ。あっという間に9馬身の差をつけてゴール。そして私は菊花賞に続き、またしてもリンカーン(今回の鞍上は武豊)に邪魔されて、1着3着の馬連で玉砕しました。かなしい。

最終レース後にシンボリクリスエスの引退式がありました。よく考えると、まだ浅い競馬歴の中で、私のGIはこの馬に振り回され続けてきました。単勝でぶちこんだダービーはタニノギムレットにゴール前で差されるし、連軸にしたら3着のジャパンカップに、惨敗した今年の宝塚記念。一方たまたま枠連で入れていたら50倍の高配当をもたらしてくれた去年の有馬記念や、初めて競馬場で見たGIで、やはり軸にしたら、見事に勝った今年の天皇賞(秋)。真っ黒な大型馬なもので、その美しさもさることながら、コントラストの強い晴天の日に写真に撮ると、真っ黒に塗りつぶされちゃう困った馬でもありました。まだ4歳、しかも恐らく現役最強と思われるその脚に、引退は早すぎるのでは、と思わなくもありませんが、やはり隣のお兄さんがレース前に良いことを言ってました。「来なくて良い、でも死なないでくれ、子どもが見たい」。私もそう思います。すごい子どもが出来そうで、それはそれでものすごく楽しみです。

シンボリクリスエスの末脚は、今年の最後を飾るサプライズにふさわしいものでしたが、実は真のサプライズはもっと別のところに用意されていました。帰りの電車のことです。ようやく最後の乗り換えを終え、家の最寄り駅まであと数駅。ふと前を見るとお兄さんがスポーツ紙を持っているのですが、その1面にさっき見た引退式の写真が載ってるではないですか!ちなみにスポニチ。1面以外をすべて刷っておいて、最後に1面を刷るにしても・・・・私も同じ時間に競馬場にいたんですよ。その後確かに競馬場を出るのに多少手間取りました。しかしここまで2時間はかかっていません。デジタルカメラで撮ったにせよ、その間に写真を埋め込み、印刷に出して、ある程度部数を揃える。そしてその後各地に配達して・・・その写真が、今この目の前のお兄さんの手にある。すごい、すごすぎる。時刻表トリックも真っ青だ。ちなみにあまりに気になったので、家の近くのコンビニに寄ってみたら、やはりそこにもお兄さんが持っていたのと同じスポニチがありました・・・新聞、おそるべし。

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*1: 審議にはなったが、降着にはならなかった
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03年12月29日 (月)

新札騒動

朝から片づけをして、買い物行ったり、銀行行ったりしてたら、もう東京大賞典の時間で、そっちに釘付け。というわけで、朝から更新しようと思ったのにこんな時間になってしまいました。東京大賞典は、前半1000m59秒という大井ではあり得ないような厳しい競馬になって、終わってみればスターキングマンの圧勝。パドック回ってるときは、サイレントディールがレベルが違うと思ったのに(気のせい?)、ペリエの駄騎乗でつぶされちゃいました。まあ馬場が合ってないと言えばそれまでですが、いまだシンボリクリスエスに乗ってると勘違いしてたんじゃないかとちょっと思ったのでした。

これで今年のGIもすべて終わり。本当にあと2日ですね。なんだか信じられない。別に正月って言ってもお年玉が貰えるわけでもなく、年末だから大掃除もしなくちゃならなくて、家にいるから家事もいろいろある。かつテレビもつまらない特番ばかりで、映画も例年正月映画と言えばいまいちだし、お気に入りのレストランは日祝休みのところが多いから、当然年末年始は長い休暇。そして休みなのに競馬もなく。今年は相方が仕事があるもので、どこにも行かないし。別に正月って言っても、そんなに楽しみにするモノが無くなっちゃったのが、このダレぶりの原因かもしれません。

お年玉って言えば、今年は相方の実家に行かないので、例年お年玉をあげている子たちにお年玉を送っておこうと、銀行で新券に両替しようと思ったのです・・・が、銀行は異常にこんでるし、なんと両替機利用にはキャッシュカードが必要だとか(それで、最初に行った三井住友は諦めた)、両替は1回200円だとか(50枚までは無料なの?読んでもよくわからなかった)、さらに5000円の両替は両替機でできなくて、フロア担当のお姉さんに聞いたら、「5000円の新券はもう切れてしまいました」とか。もうやる気あんのか、という状態にぷっつんきて、金は金だ、と開き直った私は、手持ちの5000円札と1000円札で比較的綺麗そうなのを選んで入れてしまったのでした。現金書留を送るときにダメもとで聞いたら、郵便局では新券が全然手に入らなかったとか(ちなみに一番対応が良かったのは、郵便局でした。見習ってください>銀行)、もしや財務省は新しいお札になるせいで、旧仕様の紙幣を刷るのをやめてたりするの?そう言えば、今年から印刷は国立印刷局になったんでしたっけ?どうなってるんだろう。新券が手に入らなかった〜っていう人、他にもいますか?

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03年12月30日 (火)

[movie/DVD]ふたりのロッテ


原題: Charlie & Louise : das doppelte Lottchen
監督: ヨゼフ・フィルスマイヤー
原作: エーリヒ・ケストナー
1994年ドイツ映画/カラー/1時間38分

シャルロッテ(チャーリー)とルイーズロッテ(ルイーズ)は双子の姉妹。ところが、幼い頃に両親が離婚し、それぞれに引き取られてしまったので互いの存在を知らずにいた。サマースクールで偶然出会った二人はすっかり意気投合。入れ替わってそれぞれの親のところに帰っていくが・・・。

ケストナー原作の児童小説の映画版。ちょうど今、恵比寿でケストナー原作の『飛ぶ教室』がかかってますが、ちょっと古めの本作品を見てみました。

うーん、全体としてはできすぎ、というか、まあ児童小説だよなあ、というレベル。10年離れていた(手紙も行き来してなかった)男女が、もう一度やり直せるとは私は思わないですが、皆さんはどう思うのでしょう。ただ、離婚なんて大人の勝手で、子供がかわいそう、という意見には賛成。ただ、喧嘩ばかりして、互いがもう嫌になってる親を見て育つ子供というのもかわいそうだと思いますけど。

これを見て改めて思ったのは、子供って忍耐力があるよなあ、ということ。親は選べないし、親がいなければ一人ではどうにもならない、という事もあると思うのですが、どんな親にも子供ってよくついていきますよね。だからこそ、親はその忍耐力に甘えちゃいけないってことなのかもしれません。

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あとちょっと。やっぱり面白いですね。これがどう収束するのか、楽しみ。

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03年12月31日 (水)

1年間ありがとうございました。

今年も無事、最終日の更新を迎えました。今年は少しさぼったりもしてましたが、ほぼ毎日更新することができました。毎日のように来てくださっている方、話題にリンクをしてくださってる方、ツッコミメールをくださる方(すみません、お返事全然できていません。読んではいますので、今後もどしどし送ってください)、皆様のおかげです。

えー最終日恒例、今年の統計。入館者数のべ26万2663人、新規受け入れ151冊。今年は冊数が目標に届いたのが、嬉しかったです。今後とも、HPLおよび椰子の実通信をよろしくお願いいたします。土日は競馬話ばかりで、興味のない方すみません。逆にこのところ「競馬やるんですね〜」というメールをいただくことも多く、興味のある方には、来年もかぶりつき?レース写真をお届けできると思います(笑)。頑張って腕を上げます。

大掃除も大体済んだので、今日はおせちとお雑煮の用意。これで3が日持つんだろうか・・・(きっと無理。私が飽きる)。実家があまりおせちを作らない家だったもので、何をするでもへぇーへぇーという感じです。

さて、来年の更新ですが、椰子の実通信は一応年中無休ですので、元旦に行います。メイン更新は、休み中は本を仕入れるのも読むのもあまりできないので、11日を最初の更新といたします。よろしくお願いいたします。ちなみに中央競馬の初日は5日の東西金杯です。金杯で乾杯!できるか?!

ではでは、皆さま良いお年を。

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読む本が無くなりそうだったので、補充。映画化の前に読もうと思って。というか、宣伝で、やっぱり面白そうだな、と思ったもので。

1月新刊情報

来月は文庫以外で書いてるのって、あんましないですね。上旬に山之口洋『瑠璃の翼』が文藝春秋から、横山秀夫『看守眼』はbk1で予約受付中です。カッパノベルスで大沢在昌『闇先案内人』が新書落ち、講談社ノベルスで島田荘司『ロシア幽霊軍艦事件』が新書落ちです。天童荒太『幻世の祈り』は家族狩りを大幅に書き直したものだとか。それは読まなくちゃ?東野圭吾『幻夜』竹内真『真夏の島の夢』も1月発売予定。

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