教員資格認定試験の傾向と対策

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平成9年度 高等学校教員資格認定試験 情報処理 受験記
平成10年度 高等学校教員資格認定試験 情報処理 受験記
平成11年度 高等学校教員資格認定試験 情報処技術 受験記
平成12年度 高等学校教員資格認定試験 情報 受験記

教員資格認定試験の概要

    教員資格認定試験は、正規の教員養成過程によらずに、広く人材を社会に求める趣旨で設置された制度で、文部省により実施されている。 教員資格認定試験は、高校については当分行わないことになり、2004年からは実施されない。
    平成18年度の教員資格認定試験は、幼稚園教員資格認定試験特殊教育教員資格認定試験小学校教員資格認定試験のみが実施される。
以下に述べるのは、私が受験した、高等学校教員資格認定試験、情報処理、情報技術、情報についての項目であり、これらの試験は現在行われていない。
他の科目の受験に際しての参考にしていただければと思う

教職についての科目


     出題は30題で、合格ラインは6割。
    18題解ければ合格なので、簡単に合格できそうな気がするが、実際は大変だ。
    30題の内10題程度は、超難問で事前の受験勉強などやりようのない問題が出題される。
    したがって残り20題の内18題は正解しないといけない。
    事前の試験勉強で準備できる問題を9割の正解率で解かなければいけない。
    つまりは山が当たった問題が何問あるかで合格不合格がきまってしまう。
    10題も超難問があれば、運が良ければ4〜5題くらいはまぐれで正解になる人もいる。
    合格するためには、正解率9割であとは運の善し悪しだけで決まる。
    非常に不合理な試験だが、これもお役人のすることなので文句は言えない。

    今まで教職関係の勉強をしたことの無い場合は、最低三か月程度の勉強が必要だ。
    すでに教職関係の勉強をしたことがあり、教員免許は持っていない人だったら一月程度の勉強でも十分だろう。
    出題傾向は数年ごとに変わるようなので、前年の出題は必ずしもあてにはならない。
    出題範囲は、大学の教職課程で習う内容からそれぞれの科目から数問ずつ出題される。
    教育心理学や、教育法規、教育史などを一通り勉強する必要がある。
    教育法規は、時々法律が変わるので最新の参考書を用意しないと無駄になる。
    大手の本屋で教職課程向けの大学の教科書を選んで買えばいい。
    教職課程向けの教科書は選択がかなり難しくて、まったく中身のない教科書もあるので、教員の人に選んでもらったほうがいいだろう。
    心理学の教科書は、教育心理学といっても、「教員試験」ではまったく出題されない内容を扱っているのもあるので、「教職課程用の、教育心理学」の教科書を選ぶ必要がある。
    「教員試験向けの受験問題集」もいろいろあるが、問題を出題する立場の先生もそのような問題集を事前にチェックして同じような問題を出題しないようにしているので「教員試験向け問題集」は受験前の最後のチェック程度にしか役には立たない。
    試験問題は、文部省のホームページでも一部公開されている。
    正解については受験した人が模範解答をホームページで公開していることもある。
    しかし、間違いもあり必ずしも全部が正解とは限らない。

教職についての科目勉強方法

     試験範囲がかなり広いので、直前の詰め込み勉強だけでは、準備は不可能だ。
    勉強用のテキストの入手は結構手間がかかるので、受験の半年前までには揃えるつもりで予定を立てよう。
    試験の受験申し込み前にテキストを揃えて置かないと勉強は間に合わない。
    初めて教職について勉強する人の場合は、次の三つのステップで予定を立てよう。

      まず最初に概略を理解するために教科書をおおざっぱに目を通す。

      試験問題と比較して出題されそうなテーマをよく暗記する。

      暗記した内容を再確認する。

    それぞれ一ヶ月程度の予定で合計三ヶ月程度は勉強するつもりで予定を立てよう。
    仕事の都合なので勉強する時間が限られている場合には、当然のことながらもっと長期間の勉強が必要だ。
    教育史上の重要な人物「ペスタロッチ、ルソー、フロイト」などについては伝記なども一通り読んでおこう。

二次試験

     二次試験は、記述試験だが、学習指導要領からの出題がある。
    学習指導要領を暗記していないと合格はできない仕組みになっている。
    暗記というのは全く機械的な作業なので、どれだけ暗記したかで合格が決まるというのもかなり不合理な話しだ。
    しかし考え方によっては、学習指導要領を暗記さえすれば楽々合格できるという楽な試験だとも言える。
    暗記は結構たいへんなので、最低でも二次試験の一月前からは準備をしないといけない。
    三ヶ月前くらいから暗記すれば試験の直前に大変な思いをしなくて済む。

面接

     面接で上がってしまって、失敗したという話しはよく耳にする。
    面接での注意事項などは、教員採用試験向けの参考書でよく確認しておこう。
    最初に受験番号と名前を言うので、事前に受験番号と名前を大きな声ではっきりと言う練習を繰り返しておくとよい。
    聞かれる質問もだいたい決まっているので、想定問答集などを自分で作って練習しておこう。

受験対策

    教員資格認定試験は、かなり歴史が深く、インターネットでは受験対策のホームページ、受験体験談のホームページなど多数のホームページがある。
    事前にこれらのホームページをよく調べておくのが大切。
    過去問題も文部省のホームページに掲載してあるので、事前に調べておこう。
    他にも、受験対策講座などを開催している資格試験受験の予備校などもある。