図書館員のコンピュータ基礎講座 人名(東アジア)【2013-09-11更新】
日本特徴:「氏+名」の順に配列します。漢字や仮名で書き表します。 例:村上春樹(むらかみはるき;ムラカミハルキ、1949-) || NDL典拠:村上, 春樹, 1949-
明治維新以前特徴:一般的に次の順に配列していました。
名前を組み合わせて呼ぶ場合には、「家名-通称」や「氏-実名」が用いられ、「家名-実名」の組み合わせで呼ぶことはほとんどありませんでした。例えば、「織田弾正忠」や「織田弾正忠信長」などと呼ばれましたが、「織田信長」と呼ばれることはほとんどありませんでした。 例:織田信長(1534-1582) || NDL典拠:織田, 信長, 1534-1582
例:茶屋明延(-1591)
なお、号(ゴウ)は、雅号(ガゴウ)とも呼ばれ、作家や画家などが本名の他につけるペンネームなどの名です。 中国・台湾
特徴:「姓+名」の順に配列します。姓の多くは1字(まれに2字)、名の多くは1~2字の漢字で書き表します。 夫婦別姓で、父系の姓が継承されるのが一般的です。 多くの場合、名には輩行字と呼ばれる、同世代に共通する漢字が含まれます。 例:毛沢東(もう たくとう;マオ・ツォートン;Máo Zédōng、1893-1976) || NDL典拠:毛, 沢東, 1893-1976
例:習近平(しゅう きんぺい;シー・ジンピン;Xí Jìnpíng、1953-) || NDL典拠:習, 近平
香港「名-姓」(姓は中国語姓の英語形)の順に配列し、ラテン文字で書き表します。 香港はイギリスの植民地だったため、多くの人は、本名とは別に、Tiffany (ティファニー)、Adrian (エイドリアン)などの欧米系の名(英語名)を通称名として持っています。 例:李小龍(ブルース・リー;Bruce Lee;Lee Jun-fan、1940-1973) || NDL典拠:Lee, Bruce, 1940-1973
近年、香港以外の中国本土や台湾では、香港と同様に欧米系の名(英語名)を持つ人が増えています。 チベット特徴:一般人は「名」(一般的に2~4音節程度)のみです。チベット文字で書き表します。 貴族・領主制度時代の貴族・領主階級は、家の名に基づく姓を持っており、現在でもそれを用いています。この場合、「姓+名」の順に配列します。 例:བསྟན་འཛིན་རྒྱ་མཚོ་ (テンジン・ギャツォ;Tenzin Gyatso、ダライ・ラマ14世、1935-) || NDL典拠:Ngawang Lobsang Yishey Tenzing Gyatso, Dalai Lama, 1935-
韓国・朝鮮
特徴:「姓+名」の順に配列します。姓の多くは1字(まれに2字)、名の多くは1~2字の漢字、またはハングルで書き表します。 夫婦別姓で、父系の姓が継承されるのが一般的です。金(キム;김)、李(イ;이またはリ;리)、朴(パク;박)、崔(チュェ;최)、鄭(チョン;정)などの姓が多いです。 多くの場合、男子の名にはハンニョルチャ(항렬자 = 行列字)またはトルリムチャ(돌림자 = 回し字)と呼ばれる、同世代に共通する漢字が含まれます。行列字は、五行思想、十干、十二支などに基づいて決められます。 例:全斗煥(チョン・ドゥファン;전두환、1931-) || NDL典拠:全, 斗煥, 1931-
例:朴槿惠(パク・クネ;박근혜、1952-) || NDL典拠:朴, 槿恵, 1952-
モンゴル
特徴:「(姓)+名」の順に配列します。 1921年の革命で禁止されるまでは、овог (オボク)と呼ばれる父系氏族を表す名称を姓と同じような役割で用いていました。 例:Долгорсүрэнгийн Дагвадорж (ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ;朝青龍明徳、1980-) || NDL典拠:朝青龍, 明徳, 1980-
例:Пунсалмаагийн Очирбат (ポンサルマーギーン・オチルバト、1942-) || NDL典拠:Ochirbat, P, 1942-
CyberLibrarian : tips on computer for librarians, 1998-
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