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反対側を振り返れば、ガスの切れ間に地蔵岳のオベリスクが見える。いつ見てもこの自然の造形には驚かされる。
地蔵岳の左には赤抜沢ノ頭、その左奥には高嶺 (タカネ) と続いている。
この光景には何かが足りない と思ったら、赤抜沢ノ頭と高嶺との間の後方に本来見えるはずの
甲斐駒ヶ岳が見えないことであった。
南アで一番好きな山である 甲斐駒ヶ岳が見えないのが一番残念である。 |
11時41分、観音岳を出発。
斜面を一気に下る。暫く下って鞍部に着くと、鳳凰小屋に直接下る道が右に分かれる。
また少し登って下れば、目の前に地蔵岳、赤抜沢ノ頭、高嶺がキレイに横並びになる光景が現れた。
小さな写真では表現できないが、このダイナミックな広がりはなかなか素晴らしい。 |  |
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赤抜沢ノ頭への登りにかかれば、地蔵岳のオベリスクがハッキリと見えるようになる。
オベリスクへの盛り上がりを支える岩群と、そのオベリスクの周辺を形成する岩群とが創り出している岩の組み合わせは、見事としか言いようがない。
特にオベリスク直下の岩群は、鳳凰の尾羽とはこのようなものではないか と思わせるような連なりで、その造形美にため息をついてしまう。 |
振り返れば、観音岳の姿が大きい。
また、よく見ると、観音岳から左に延びる稜線の奥に岩峰が見える。あれは薬師岳に違いない。
しかし、観音岳をよく見ると、途中かなり崩れかかったところが見える。自然の中で、徐々に形が崩れていくのは致し方ないところだが、
少々残念である。
ともあれ、秋にここを訪れたらさぞかし見事であろう。
白い砂に赤や黄の紅葉が映えそうである。
いや、ハイマツ帯だから緑のままか ? |  |
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さらに登り続けると、ますますオベリスクが大きく見えるようになった。
やはり、鳳凰の尾羽を思い起こさせるような見事な岩の重なりである。
いや尾羽というよりは、鶏冠から背中にかけて生えている羽を想起させる。そんな鳳凰 (像) は見たことないのだが、
ついイメージを作り上げさせてしまう素晴らしい姿である。 |