そうだ、バイクに乗ろう。

堀ひろ子「旅立てバイクツーリング」CBSソニー出版 1981より

春の陽光は私達を真綿のように暖かく包み、ホオをなでる風を身体にまとって一緒に走る。濡れたような若葉の色と土の色が見事に調和するのもこの時期だ。

ギラギラとした夏は愛馬にムチをくれて思いきり汗をかこう。汗とホコリにまみれるのはなんともいえず気持がいい。そして、そのままシャワーを浴びれば身体の汚れや心の垢までも洗い流してくれるような気にもなる。

どこか感傷的になるのが秋。これからやってくる寒い冬に備えて思いきり走り納めするのもいいだろう。とっておきの思い出やほのかな淡い感傷は黄金色の落ち葉に埋めてしまって、ロンサム・ライダーになりきるのも悪くはない。

冬は自分との戦いだ。今までのさばっていた弱虫を退治するのにちょうどいい。そして人の気持の暖かさで暖をとり、安堵感を枕に休めば、寒い中をひた走ってきた理由(わけ)も見つかるだろう。

若くして逝った堀さんの本には名文句がいっぱい。「道路の格を落とせば落とす程、走る味わいが深くなる」などなど。四輪だとなんか手狭な片側一車線の県道も、中央線のない市町村道も、舗装すらない砂利道も、二輪で行けばとっても広い。気の向いた所に停め、一瞬の動作でメットを脱げばそこは風景の真只中です。そうだ、バイクに乗ろう。


バイクねた。

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