楽しく、熱く、暑かった日々

いい歳こいたおさーんが2003年7月下旬から8月上旬にかけて普通二輪の免許をとった顛末。

動機と経過

頭が、心が、身体が、バイクを思い出した。

  1. 職場にアルバイトで来ていたおねいさん(未婚、美人、少し小柄、今は独立開業)と話していたら、中免持っているとのこと。「そういや漏れも昔バイク乗りたかったんだよなあ」と頭が思い出す。
  2. 仮面ライダーの新シリーズ放映。バイクがかっこいい。ホンダのCMもぐっとくる-ニョウボ子持ちのおさーんには、息子をケツに乗せてバイクで走るというのは本当に来るんです-と、心が思い出す。
  3. 近所のお使い用に自転車バイク購入。風を受け、月や日の光を受け走るのは楽しい。田舎道を走ると「これが自由というものかも知れない」と思えたりする。二輪は楽しいと身体が思い出す。
  4. 2ちゃんバイク板を見ると、教習所で二輪を取るおさーんも多いようだし、「体力が残っていて、身体が動く内に免許をとっておけ」という無視できない意見もある。

半ばノスタルジーであるのは認めよう。ノスタルジーに終らせない為に、せめて小型だけでも取ろう。

更くる夜半(嘘)に門を敲き

新潟市の関屋自動車学校に行き、受付のねいさんに「バイクの免許取りたいんですけど」。もちろん予め電話で「二輪教習に必要なもの」を聞いておく。教習所によっては、メットからブーツまで持参せよというところもあるらしい。ここは軍手一丁でおっけー。視力をはかり、信号の色をあて、入校日(=最初の実技教習日)を決めてその日は帰る。

勤務先に一番近いこと、二階建てコースの内、一階が四輪、二階が二輪コースになっていて、四輪を気にせず乗れることからここを選んだ。二輪コースの真ん中にプレハブ小屋があり、ここが二輪教習生の集合場所。当然冷房などはない(バイクだって冷房などないのだ)。そのかわり冷水機がある。


普通二輪小型限定

第一段階:赤ゼッケン

1時間目

6人程入校。小型は一人だけ。結局、限定解除の教習修了まで他の小型教習生は見なかった。CB125は日頃何をして過ごしているのだろう。

ブーツ、ひざ当て、ひじ当て、ゼッケン、プロテクタ、メットをつけて待つ。皆ギヤ付クラッチ付原付の経験があるというので、センスタのかけ方、はずし方、またがり方、押し方の説明を受けたら早速乗車。当方、ロータリー式に慣れていたので戸惑う(シフトアップで前に踏んでしまう)。兎も角CB125に慣れるようにする。指導員は「思い出してきましたか」。今日の講評「割といい感じです。あとは乗るだけですね。」

申し送り事項、「小回りより」

2時間目

前回と同じ指導員。小回りの説明と練習のあと、一本橋、S字、クランク。一本橋が苦手。

申し送り事項、台強化、SC中

3時間目

シミュレータ。三人同時受講。三菱製。PC-DOS 6.2ベースでDOS Extenderを使ったシステム。「カーブではなかなか曲がれませんよ」という内容。今は亡き三菱マークのガソリンスタンドに、デリカが停まっているのが笑える。

4時間目

本日の新メニューは坂道発進。車で慣れてはいるが、結構エンストしそうになる。相当回転を上げておかないとつらい。体重が重いせいだろうか。一本橋は「若干前傾するとニーグリップも決まる、ステップに体重をかけ、腕の力を抜く。乗る時は勢いよく、乗って落ちない見通しが付いたら、後ブレーキで適当に粘る」方針でクリア。指導員の趣味?でスラロームも走らせてもらえる。大変に楽しい。

5時間目

右左折の説明のあと、いきなりAコース。迷いながら指導員達のCB400にともかくついていき、なんとか覚える。最後に急制動以外のメニューを一度通しで運転し、なんと第一段階修了。予約を全部キャンセルして第二段階の予約を取り直す。シミュレータの関係か全然とれない。焦る。どのみち出張でしばらく乗れないのだが。出張先にコース図を持っていき、合間合間にイメトレすることにしよう。

申し送り事項、右左折、A一回


第二段階:緑ゼッケン

1時間目

シミュレータ。キープレフト、合図の出し方などなど。普段車や原付に乗っている者にとっては大体知っている内容でもあるし、受講生が一人だったので、時間が余っ た。以下雑談。

「どうして小型なんですか? 仕事ですか」
「いえそういうわけでは。四輪の時めちゃくちゃにダブったんですよ。小型が短時間で取れたら中免いこうと。」
「なんで車も仕事もある人がバイクなんか乗る気になったんですか。奥さんに怒られませんでしたか。」
「まあ、女房はあきれてますね」

この回で、おかしな自転車バイクに乗っていることがバレた。

「なんか、自転車にエンジンがついたのがおいてありますけど、もしかしてアレですか。『なんだろうこれは』って指導員の間でも話題になっているんですよ。それにしても、あれにこの荷物を全部載せてきたんですか」

そう、知り合いの合唱団の定期演奏会を録画/録音するための機器を載せてきたのでした。背中に業務用MD、業務用DAT、ヘッドホン、マイク、メディア。前かごにNV-DJ1。荷台にリーベックの三脚。

この件は瞬く間に他の二輪指導員の皆さまにも広がり、変なおさーんから変なバイク好きのおさーんに格上げ(?)になったようです。「あれ自分で組み立てたんですか」「時速何キロ出ますか」「方向指示器がありませんが、合図はどうするんですか」という質問がしきりに。

2時間目

今日は予約を限界までとった。その初号機。指導員との二人乗りで説明を受けた後急制動。事前の指導で制動時点でクラッチを切らないことを力説される。エンジンブレーキを効かすだけではなく、後輪ロックを防ぐためとのこと。アクセルを戻した時点で既にブレーキに手を掛ける癖、右への進路変更時の目視が遅い点を指摘される。Aコース復習。バンクするとき、頭を垂直にするとバンク角をとれることに気づく。まあ生理学的にもそうなってしかるべきではある。

申し送り事項、急済み

3時間目+学科1時間

引き続きシミュレータ+学科のセット教習。むちゃくちゃな-しかし公道では結構みかける-運転の車や人や自転車を避けるゲームのようなもの。出てくる四輪車が全部三菱なのがまたまた笑える。ランエボやデリカや扶桑は危険運転しまくりだということか(w。一緒に受講した二人は四輪の路上教習中とのことで、ついつい先輩面をしてしまったり、昔話をしてしまったり…

4時間目

予約の取れなかった一こまを休んで(この間にFK310で買物に出かけた)、本日4こま目。まず回避の説明。30km/hで走り、指導員が手を上げた方向に避けてブレーキで停まる。空走距離の長さを実感させるのが狙い。次はコース練習。指導員仲間から「美女」と呼ばれている(^^)女性指導員がつく。「次もう一度Aって言われてますか」「Aは一度走っただけなんですけど(急制動込みではまだ完走してない)」「でもBに行けないとは言ってないんですよね」。小型は教習時間が少ないので、できるだけ先に進ませたいみたい。えいままよとBコース。そこらじゅうでコースを間違え、一本橋では久しぶりに落ち、頭がくらくら。「直進路で2速でしたが、あれ3速に入れるべきではありませんか」 どこで何速に入れるか、実は全然指導されてない。エンジンの言うとおりに運転すればいいみたい。

申し送り事項、回避済み

5時間目

ここで初めて、「Aコースの急制動をどこで行うか」を知る。AB両方数回走り、急制動の際、ブレーキに手をかけるのが早いことをやはり注意されるものの、9日目でダブりなしに教習修了。運転適性検査で「過敏性」がC評価だったのを見ているのか、「大丈夫検定通りますよ」となぐさめて(??)くれる。素直に勇気づけられ検定の予約を入れて帰る。

これ以降の教習の予約は自動的に全部キャンセルとなるらしい。翌日職場で検定日の有給を取る(どのみち有り余っているんだし)。検定も2、3度受ければまず間違いなく通るだろうから、免許取得は目の前。即、中免まで取る決意を固める。

そろそろバイクを選ばないと。といっても、クラッチ式リターンミッションで小型というと選択肢はエリミ125とエイプ100かしかない。今ではハスラーもCBもCDもない。やっぱり中免は必要だ。

卒業検定その一

「その一」というのが既に結果を物語っている。初めての雨の急制動で速度過小を指摘されやりなおし。これ以上の減点はまずいと焦り、その次の一本橋で落輪。検定中止。

補習

みきわめを出した指導員がつく。まず落ちたことに驚いていた。かなり上手く乗れていると思ってくれていたらしい。

まず、メーター読みどのくらいで急制動をかけると適当な速度かを探る。メーター読み35km/hちょっとまで上げて制動すると8mぎりぎりで停まる。ところが、中型第一段階の急制動を見ていた指導員(「美女」氏)が、「もしかして、40km/h出すと聞いているの? 40km/hのランプが付いている」と。速度過小をとられたので心配になっているのだと説明すると、みきわめ指導員氏も心配になって、実際の走行でどの位でランプが付くか見ることになった。タンデムの後席で急制動。メーター読み31km/hも出せば十分らしい。

ここで思い出したのが、先の検定で指定速度40km/hをメータ読みでだしづらかったこと。相当吹かしてやっと40km/hに針が行く状態だった。もしかしてこのCB125、実際の速度よりメータ読みが低いんじゃないか?

これで速度関係の疑問は一応納得でき、問題の一本橋。

上手くいく時は、すっと乗り、背筋と腹筋がびしっと緊張してバイクが安定する。腕の力も抜けている。中型のタイムに十分届く。ところが、こけだすとどうしようもない。一度不安になると、落ちるとしか思えず、腕と肩に力が入り、数mも走れない。「精神的な影響ですね」。それならばそれでしかたがない。

卒業検定その二

前夜はまともに眠れなかった。寝床でH.P.L.の怪奇小説を読み、恵比寿黒缶を飲んでも、一本橋で落ちるイメージが抜けない。

結局ろくに寝ずにFK310にまたがった。朝の街を走る。荷台のゴム紐が緩んでいると、バスの運転手が教えてくれたりもする。二輪は楽しい。車がいないのを見計らって、時速数キロの低速バランス走行をやってみる。当然できる。なんで一本橋では…

検定コースはA。前振りが長く、課題が真ん中にまとまっているタイプ。検定落ちのせいか、受験番号先頭。今日は中型5+小型1の6人受験するので、2グループに分け、時間をずらして二人づつ走る。後番の先頭。一本橋はともかく渡りきることを唯一の目標として(時速18km/hでも15m走るのには3秒かかるのだ。一秒五点として十点減点)、全体に大人しくゆっくり確実に走ることにする。うまくいった。完走できたことで満足し、待合室=バイク小屋でバイク談義。講評では「シフトダウンが早い」と言われたが、一本橋の時間にはふれられなかった。若い人達には、「ぶっとばしたい盛りだろう。俺もそうだった。この傷がその証拠だ(と、腕全体に広がる傷を見せ)。いざというとき自分を抑えられるように」という訓示。しかし「おとなしいおさーん」の例にいちいち漏れをだすなあ(^^;

結局6人全員めでたく合格。県外からの若い合宿生が多い。四輪と一緒に取る人もいる。皆バイクが好きそうなよい顔をしている。20代前半と見受けた女性ライダーは、続いて大型を目指すと言っていた。カッコいいなあ。小生も続いて中型を目指す。

教習所:基本料金84000円也+検定受け直しで約13000円也
免許センター:免許発行費用約4000円也

中型免許に

小型の教習開始時点では、二桁オーヴァーを覚悟していた。FK310を含め原付に折々乗っていたのが良かったらしいが、自分でも信じられないくらい順調に小型を取れたので、コースと「教習所走り」を覚えている間に中免も取ることにした。

エリミネータ納車待ちの間、バイクの感覚を忘れないためにも。

できたてほやほやの免許をもって再度教習所へ。卒業生なので入校料が1万円引、適性検査も不要なので数千円引き。45200円也を払い込む。一応、既に免許を持ったライダーの端くれではあるので、二輪乗車用グローブは自前で用意。ブーツやメットは面倒なので教習所のを借用。


普通二輪限定解除第一段階:赤ゼッケン

1時間目

小型では教習を受けたことのなかった指導員。しかし卒検落ちは知られていた(みきわめ、補習を行った指導員が誰かも知っていた)。「バイク買いましたか」「いまエリミネータの納車待ちでして」「エリミネータ知ってますよ。アメリカンでちょっと乗車姿勢が違いますね。これから250や400にもステップアップしていって下さい」といった雑談の後、CB400SFの扱いに慣れるため、取り回しから。センスタのかけおろし、発着所までの30m程の押し歩き。CB125よりずっと重いが、動き出せば問題なし。センスタかけて乗車姿勢の再確認、立ち乗り状態でバイクを前後にゆらし、ニーグリップの再確認。小型と違いエンジンの吹けがよく力もあるので不用意にアクセルを回すなとの注意の後始動発進。125に比べ遥かに力があり、楽。左足が開き気味になること、腕を突っ張る傾向にあることを注意される。よい勉強になる。アクセルの遊びの部分を操作する際のぎこちなさは自分でもよく判る。それでも力ずくでスラローム7秒。一本橋は後ブレーキ引きずり+シフトペダル踏みっぱなし(どうせローで走るのだから)という方法を教えられ10秒。125よりずっと安定していて、放っておくとまっすぐ走る。

次は教習コースA。しかし予約が取れない。バイクも四輪も学生さんであふれている。

2時間目

ネットを使って強引に予約をとり、夕方の二コマ乗った。小型で教習を受けた指導員の方々と会った。「早速中型ですか、立派ですねえ」と。二コマの内、一コマめの指導員は、小型の最初の教習の時の方。今回のお題は坂道発進。第一段階の他の一人とまず腕ならしに一本橋、スラロームをひたすら繰り返す(恥ずかしながら橋で一度落ちた(^^; やっぱり下手なのである)。その後、もう一人の第一段階と合流し、センターラインを一速でトレースする練習の後(エンジンがかぶるよう)坂道発進。400は力があるので楽。その後、クランク、S字、一本橋、スラローム、坂道を組み合わせたコースを指定され、先導をまかされるが、検定コースと混乱してもうぐちゃぐちゃ。ごめんなさい。このコマの最後あたりから、400に身体が馴染むのをはっきり感じた。このバイクはこけない、吹かせば確実に立ち上がる、バイクを信じて大丈夫だ、という感じ。腕の突っ張りが抜けて行く。

3時間目

連続教習。睡眠不足でもうふらふらだったが、気合いで次のコマも乗る。当日キャンセルお金かかるし、多少は根性見せたいし。「急制動やってませんよね。30km/hからでいいので停止してみてください。40km/h出さないで」。もちろん40km/h出してみる。125よりブレーキの効きが良い感じ。途中からAコースを走る。法規走行とコースを思い出しながら。それでもコースを間違え、右への進路変更の際の目視を落とす。本当に俺は二輪の免許を持っているのか(^^; どうしても一本橋が下手なので、最後の10分は一本橋とスラロームの繰り返し。なんとかかんとか見極めをもらい、恐ろしいことに次から第二段階。

規定では後二コマで卒検である。大丈夫なのかい(^^;


普通二輪限定解除第二段階:緑ゼッケン

この教習所では、第一段階と第二段階の予約がわかれている。めでたく第一段階の見極めをもらうと、残りの第一段階の予約分は全部自動的にキャンセルされる。問題なのが、夕方になると翌日の予約を入れることができないことである。その日の最終時限に見極めをもらうと、全く予約のない状態になってしまう。夜間になるとネットでの予約が可能になるが、それは明後日からの分である。仕方がないので早起きして電話をかけ、当日予約や飛び込みを利用することになる。そうやって第二段階の二コマをとった。

1時間目

若い、初めての指導員。まず、教習生の割り振りをするのだが、そこでベテランの指導員からその方に小声で「この人一本橋が苦手で、右への目視を落とす事がある。他はまあいい」と申し送りが。あれー、この人の教習受けた事がないぞ。どうしてこっちの状況がここまでわかるんだろう? 若い指導員氏も「つい最近小型を取ったおさーんがいる」ことを知っていた。余程内部連絡が良い所のようだ。

今回のお題は急制動。周回コースで40km/hだす練習、そこからゆっくりブレーキをかける練習、で本チャンの急制動。CB125もそうだったが、二輪のブレーキというのは、丁寧に使えば物凄く良く効くというのが身体でわかる。ブレーキ中視線を落とさない事、早めに左足を出して足付きの準備をすること(+シフトダウンしないこと)を注意される。

Bコースを一度自走した後、指導員のタンデムで、Bコースを模範走行、安全確認やコース取りなど、勘所の説明を受ける。勉強になりまくり。少し自走した所で時間切れ。ここで初めてバイクの引き起こしをやってみました。一緒に教習を受けていた人が、最後の最後でバイクを転ばせ(教習終りということで緊張がとけたのでしょう)たので。そうなんです、体格のせいか、結局教習中は一度もバイクの引き起こしの実技を受けたことがなく、転倒したこともなかったんですよ。

次は見極め(^^;

2時間目

見極め一個前の人と一緒に教習。Bコースを始める。小回り、急制動で厳しいチェックが入り、「絶対検定で落とさせない」という指導員の気魄を感じる。小回りの視点の飛ばし方、急制動では決してフライングをしないこと。Aコースを一度走り、残り時間は一人で急制動→一本橋→スラロームをひたすら繰り返し、安全確認が甘かった所を一箇所復習したら時間切れ。見極め良。明日は卒検。

卒業検定

検定を受けようと思っていた日に台風が直撃しそうなので、無理無理半休をとりその前日受検した。10日の内に3回も検定を受けると流石に慣れる。中型2、限定解除審査1、大型2の5人。Aコース全員完走。ほっと一息バイク小屋でバイク談義(「隼より12Rの方が速い」とか、「昔中免を取るのは教習所でも厳しくダブりは普通だった」とか)。5人全員が合格。教習バイクの前で記念写真。

素早い一本橋、力ずくのスラローム、合図遅れ一回、へたくそなシフトダウンで後輪鳴らすこと一回、発進直後の足付き一回。自分でもこれだけ気付いたが、検定員氏(=小型で落ちた時の人)には特に何も指摘されず、却って「貴方は小型より中型の方が合う。ずっと安定していた」と(勿論、是非大型に乗りませんか=うちの大型教習を受けて頂戴、とのおまけ付)。確かにちょっと慣れると125より400の方がエンジンが強く重心が低い分、上手く扱えるように思う。特に一本橋は125より楽だった。やっぱり最初から中免取るべきだったかな…

中型、限定解除、大型の順だったので、自分の番の後はのんびり大型の走りを眺めた。2人とも実に安定した走りで、惚れ惚れした。検定員氏も「御覧の通り、大型は別格でしょう。このように大型二輪に乗る方は、普通二輪の若者達の模範になりますので、心して運転して下さい」とのお言葉。しかし、「若者」の部分で漏れを指すとは、ベタじゃなあ(w

それにしても、たった5コマで400ccのバイクに慣れさせ、検定2コースをまとめさせる指導員のうまさには驚いた。流石はプロである。

自動車学校:基本料金45200円也
免許センター:免許試験費用約1700円也

小型限定のよしあし

長所としては、取り回しが楽ですぐ乗れること。教習時間が少ないので、「とりあえず50cc原付ではつらい」場合に有利なこと。趣味レータ(w教習がトータル3時間で済む事。カブやメイトなど黄色ナンバービジバイ萌えな方には最適でしょう。仮に50cc原付しか乗らなくても、ライディングの基本を教えてもらうのは良い事だし、精神的な余裕が出る。

短所としては、10時間の実技教習中、実際に乗れるのは7時間だけで、特にコース教習を受ける時間が短いことがある。コースを覚えるのがつらい(とくに私らおさーんは)。検定では無線での誘導があるが、覚えていた方が合図や確認のタイミングを間違えにくい。実技そのものも中型と混じって似たようなことをするので、密度が濃い。限定解除も結局同じ事をするので、兎も角密度が濃い。最低限でも検定を二回受ける事になる。度胸はつく。

小型限定の隠れた長所

小型の需要はほとんどないようで、二台しかないCB125が不足することもなく、逆にいつも同じ教習車で身体が慣れた。この教習車は無線の具合が悪く、卒業検定その2の際危うく交換されそうになったが当然抵抗した(おお怖)。もっとも、この教習所はバイクの整備が良いようで、限定解除で乗った何台かのCB400SFに特に当たり外れはなかった。

普通二輪小型限定免許の未来って

さて、現在国内モデルで原付二種といえば、スクーターかビジバイである。125のミッション車自体が壊滅に近い状態なので(多分騒音規制、排ガス規制のため)、普通二輪小型限定免許をとって以来一度もクラッチレバーを握った事がないという方も多いだろう。これほど左様に現状に合わないので、小型限定は将来AT普通二輪免許に吸収されて消滅するのではないかとも思う。免許フリークな皆さんは取れるうちに取っておきましょう(w


二輪教習の勧め

車があれば、自動二輪なんてものはなくても済みます。すりぬけしたいなら原付があればよくて、どちらにせよ普通免許で済むんです。それなのに十ウン時間と十ウン万円かけて二輪の免許を取ろうというのですから、二輪教習には「バイクに乗りたい」人が集まってます。それに、バイクの教習は基本的に一人で行います。だから、声楽のお稽古と基本的に同じ感じで、とても楽しいものです。お金と引き換えに、安全にバイクに乗れて、技術を学べ、免許もとれます。御国の免許がとれるだけ声楽のお稽古よりお得(??)です。「乗りたい時」が教習所に行くべき時です。

限定を取った時は速攻で免許センターに行きましたが、限定解除の試験はそんなに急ぎませんでした。審査合格の翌々日にはエリミが納車され、小型限定免許での公道デビューを楽しみました。車と同じ速さで堂々と走り、右折レーンに入って行くと、「おおやっぱ原付二種は良いなあ」と。御盆休みの合間にエリミに乗って限定解除の申請に行きました。四輪では何回か走った事のある道ですが、別物に見えます。免許センターで免許証の裏に判子を押してもらうのを待っている時のこと、心持ち緊張した顔で、白いヘルメットを持ち、長袖長ズボン黒ブーツを身に付けた二人を見ました。話をしてみると、大型一発試験の事前審査だそうです。真剣な顔で検定コースを眺める二人の合格を祈ってその場を去りました。このように一発試験を受ける人達もいます。皆バイクが好きな顔をしています。

一気に大型まで取ろうという気がないではなかったのですが、大型二輪免許所持者になる前にエリミを乗りこなし、ライダーにならないと。でも、やっぱ大型のアメリカンを見ると格好いいんだなあ、これが…

最後に

バイクを思い出すきっかけとなり、教習所への足となったFK310よありがとう。近所へのお使いバイクという本業(??)でこれからもよろしく。


おまけ

-さらば、関屋の二輪コース-

2004年の6月に三たび関屋自動車学校に行き、大型二輪もとりました。「大型二輪は二輪最高の免許です。特に皆さんは普通二輪免許をもっているのですから、公道程度は乗れてあたりまえ。これからはライダーの手本になるような振舞をしなければなりませんし、一段上の技術を身に付けてもらいます。」ということで、片手スラロームだの片手波状路だの四輪教習車とまじっての60km/h走行だのをガンガンやりました。特に低速時の視線の飛ばし方と半クラの利用法を徹底して指導されました。低速バランスの問題は、最後の最後までつきまとい、卒検後の講評(??)でもこれから練習していくようとのこと。また、日頃エンジンの小ささをカバーしようと、コーナーに早めに進入しているのも指摘されました。このように技能教習そのものが大変効果的で、それこそ日々エリミに乗っている、その乗車姿勢も良くなり、安定した走りができるようになりました。公道ライディングを見直す意味でも大型二輪教習は大変お勧めです。

第一段階の教習はほとんどマンツーマン、第二段階も人が少なく、じっくり指導してもらえました。若い男の子より、中年おさーんやおねいさんの方が多かったかな。ビグスク乗りのおじさんや冒頭に書いたおねいさんに似た可愛らしい方もいました。卒業検定は、小型1、中型3、大型3の7人。警察学校の生徒さんが小型、小柄なおねいさん、ツナギで決めたおにいさん、アウトドアなおにいさんが中型、使い込んだグローブを持参したおにいさんと、その同僚のキャリアウーマンなおねいさん(聞いてみると本当に専門職。小生の職場の某部門にも仕事で来ているらしい。『建物の構造が複雑で道に迷うんですけど、皆さん親切に案内してくれますね』-それは貴女のような美人なら(rya 兎も角普通免許より先に大型二輪取るというのはただ者ではない。このお二人、かなりダイハードな卒検の受け方をしていたとのことですが、詳細を書く事は控えます)、及び小生が大型。Aコース全員完走。全員合格。これで二輪コースとはさようならです(再度教習を受けなければならないような事態にはなりたくない(^^;)。二輪コースを走るなら、KAZEのライディングスクールがやっぱり近所の新潟文化自動車学校で毎年開かれているから、そこに行こう。

結局小型から通して一度も転倒、接触なし、ダブり一こまで済みました。大型は土日と仕事帰り、早朝教習だけで約二週間。その内職場の仕事や合唱祭で教習を受けなかった日が何日かありますから、良いペースだったのでは。料金は職場のむにゃむにゃで6万円台前半ですみました。10ヶ月ぶりの教習所でしたが、小型限定解除審査の検定員さんはまだ小生を覚えていたようで「今度は大型ですか。うちに小型中型大型と貢献して下さりありがとうございます。大型始めると小型(で卒検落ちたの)は一体なんだったんだろうかと思うでしょう」、「美女」指導員Sさんは何故か事務に回っていて(普段は学科やってて、シーズンになると二輪技能にも参戦するのかな。余裕をもってみると確かに結構美女)、カワのダブロク狙いだと言うと、「大型は何もしなくても真直ぐ進むから、バランスのとりにくい小型よりかえって楽だったでしょう。カワサキのW650はうちの指導員も乗っています。それにしても、あの自転車バイクどうしてます?」って。よほどあれは印象が…


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Jul., 2004 (Corrected in Sep., 2006)