← 遂に動作したオネクリM−23
最初のスイッチ投入から約5分もの間、M−23は羽ばたき続けた。そして最初の
標的でもあるミジンウキマイマイに遭遇(左写真の上がマイマイ)。
2002年の流氷下はマイマイの天国でもあった。大小様々なサイズのマイマイが
羽ばたいていた(写真下)。
マイマイがこれだけいるって事は、それを餌にしている
クリオネだってもっと沢山いてもいい筈なのだが・・・・
ともあれ昨年のM−18に続き、再び人類はオネクリが
ミジンウキマイマイを威嚇するシーンを目撃した。そして
安心したがの如く、M−23のバッテリーは底を付き、
動作が停止した。予想では5分から10分の間は動作
するだろうと思っていたが、水温0℃の海は電池には
非常に厳しかった。
驚く事に(開発者としては驚いてはいけないのだが・・・)、M−23は26分ものダイビングでも全く水没をして
いなかった。但し、1.5V×2ケの小型アルカリ・ボタン電池はこのダイビングで完全に底をついてしまった。
しかし、オネクリM−23にはクリオネと舞うという究極の目的が未だ残っているのだ。AM12:32、2回目の
エントリー。潜行後、もう1つのアイテムであるミジンウキマイマイ型ロボット:ミジンウキみゃーみゃー01の
試運転を行い、その後にドラマが待っていた!
見よ!これが人類史上2回目となる4年ぶりのクリオネと
オネクリの遭遇シーンである。既にオネクリは電池が切れ、
動きとしては止まってしまっているが、これぞ待ちに待った
瞬間なのである。
クリオネとオネクリの
遭遇・・・ 何とロマン
チックであろうか!
このクリオネはこの後
オネクリとの歴史的な
シーンをも演出する。
クリオネとオネクリの
ロンドである。
まさに芸術的!接近するクリオネとオネクリ、・・・まだまだオネクリは巨大だと痛感するが、ここまで互いに
絡んだのは初めてである。これぞオネクリ・ファンが待ち臨んだ瞬間ではなかろうか!ピンが甘かろうが、
ハレーションしようが、そんな事はこの次元では全く無意味なのだ。
更におまけの物語は続く。今度はウリクラゲに果敢にアタックするのだ。
本当の狙いは、結構悪食なウリ君にオネクリを食わせてみようという
何とも凄い計画だったのだが、残念ながらウリ君は全くオネクリを無視
してくれちゃったりして、少し悲しかったな・・・
・・・という訳で、今回のオネクリ2002:M−23は予想以上の快挙を
成し遂げたのであった。今後のオネクリはどう進化するか今は考えて
いない。電池交換出来るタイプの開発もしかり。個人的には『攻撃する
次世代のオネクリ』でも作りたいなぁ・・・等と考えたりもする。でもその
前に、クリオネがうじゃうじゃといる海でオネクリが自らの動力&浮力で
クリオネと延々に舞うシーンも見てみたいなぁ・・・
諸君!今後のオネクリからはまだまだ目を離せないゾ!
そして・・・ 2002年4月1日(月)
この歴史的な3月10日の映像が再びNHK:おはよう日本で放送されたのであった。