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2.花冷え 3.まんがら茂平次 4.恋忘れ草 5.その夜の雪 7.深川澪通り燈ともし頃−深川澪通り木戸番小屋− 8.東京駅物語 9.江戸風狂伝 10.銀座の職人さん |
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妖恋、隅田川(慶次郎縁側日記6)、妻恋坂、脇役(慶次郎覚書)、やさしい男(慶次郎縁側日記7)、夜の明けるまで、赤まんま(慶次郎縁側日記8)、夢のなか(慶次郎縁側日記9)、ほたる(慶次郎縁側日記10)、月明かり(慶次郎縁側日記11) |
父の戦地、白雨(慶次郎縁側日記12)、誘惑、似たものどうし(慶次郎縁側日記傑作選)、あんちゃん、澪つくし、あした(慶次郎縁側日記13)、祭りの日(慶次郎縁側日記14)、たからもの、雨の底(慶次郎縁側日記15) |
ぎやまん物語、乗合船、恋情の果て、春遠からじ、化土記、いのち燃ゆ、初しぐれ、こはだの鮓 |
●「深川澪通り木戸番小屋」● ★★★ 第17回泉鏡花賞 |
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1993年09月 2024年04月 1993/10/06 |
深川・澪通りにある木戸番小屋の笑兵衛、捨夫婦の周りに集まる市井の人々を描く連作短篇集。 しかし、決して藤沢さんの真似ではなく、北原さん独自の江戸の市井模様を映し出しています。 この二人にも過去に苦しみがあり、その末にてこの木戸番小屋に流れてきたことが、次第に明らかにされていきます。 深川澪通り木戸番小屋 /両国橋から/坂道の冬/深川しぐれ/ともだち/名人かたぎ/梅雨の晴れ間/わすれもの |
●「花冷え」● ★★ |
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2002年02月
2002/05/08 |
昭和45年〜平成3年にかけて発表した短篇7作を収録。 表題作の「花冷え」は、恋仲だった若い男女が2年ぶりに料理屋の座敷で再会するというストーリィ。主人公おたえの弥吉に対する戸惑い、淡い期待感が徐々に描き出されていくという展開で、その臨場感がお見事。 また、本書中の逸品は「女子豹変す」。中間部屋に惣菜を売り歩く寡婦おてつと、女子にもてる男前ながら貧乏御家人の次男坊という要次郎の2人が主人公。乱暴な言葉遣いと男を引っ張り込むような威勢の良さが評判のおてつですが、本性は臆病な女。おてつが次男の手を引きながら惣菜の入った箱を下げ、その背後に用心棒を引き受けた要次郎が長男の手を引いて従うという風景は、まるで現代の家族風景が浮かび上がらせるようで、思わず可笑しくなります。 「古橋村の秋」は関ヶ原後落武者となった石田三成に関わるストーリィで、本書中では異色の一篇。 その他の短篇もそれぞれの味わいがあって、そのひとつだけでも十分楽しめる作品です。時代小説ファンにお薦めできる一冊。 花冷え/虹/片葉の葦/女子豹変す/胸突坂/古橋村の秋/待てば日和も |
●「まんがら茂平次」● ★★ |
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1995年09月 2010年02月 1993/04/06 |
好評を得ている作品と聞いて、初めて読んだ北原作品です。 まず、主人公である茂平次が何と言っても魅力的です。 そして、その茂平次の周囲に集まる仲間たち(謙助、金吾、お鈴等)は、様々な事情を抱えて集まるに至ったわけなのですが、それぞれ個性があって、生活感を備えた魅力を持っています。彼らが互いに助け合う様子は楽しく、まるで江戸幕末期から明治維新という激動期にあっての青春群像を見る思いが します。 また、本作品が幕末という時期を背景としていることについて、北原さんの、独自の時代小説を切り開いていこうという意気込みを感じられるように思いました。 |
●「恋忘れ草」● ★★ 第109回直木賞 |
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1993年05月 1995年10月
1993/09/12 |
江戸を舞台に、それぞれに職業をもつ女たちの恋模様を描いた短編集です。 恋風/男の八分/後姿/恋知らず /恋忘れ草/萌えいずる時 |
●「その夜の雪」● ★★ |
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1997年09月 2010年05月 1994/10/02 |
優しさを感じる短篇集。 表題作の「その夜の雪」は、嫁ぐ直前の娘が見知らぬ男に乱暴されて自害。“仏”と言われていた同心・森口慶次郎は、復讐の為に犯人の探索をする、というストーリィ。 うさぎ/その夜の雪/吹きだまり /夜鷹蕎麦十六文/侘助/束の間の話 |
●「風よ聞け−雲の巻−」● ★ |
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1997/03/23 |
北原亜以子さんは、藤沢周平さん亡き後、唯一藤沢さんの作風を承継しているといって良い作家だと思います。けれど単に真似しているというのではなく、特に本作品を読むと、北原さん独自の世界を
着実に切り開いているなと感じます。 ストーリーの中心は、官軍と戦う江戸4大道場の跡取り、伊庭八郎という実在の人物。 |
●「深川澪通り燈ともし頃」● ★ |
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講談社文庫化 2024年06月 1997/09/16 |
泉鏡花賞受賞の「深川澪通り木戸番小屋」 の続編です。 前作もお気に入りだったのですが、前作の終わり頃、中心人物たる笑兵衛・お捨夫婦を持ち上げ過ぎるところがちょっと引っかかっていて、続編を読むのに間を置いてしまいました。 本書は2つの話からなっています。 藤沢周平さんの市井小説を継承する作家としては、この北原さんが第一人者だと思います。前作と合わせ、藤沢周平ファンの方には是非読んでもらいたい作品です。 |
●「東京駅物語」● ★☆ |
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1999年11月 2010年08月 1997/11/19 |
明治末の東京駅着工から敗戦後までの、東京駅を舞台にした連作短編です。 9話から成るストーリィの中に、それぞれのストーリィでの主人公達がもつれ合うように登場してきます。時代を超えた連作短編という試みに、北原さんの意欲を感じました。 現在の東京駅、上野駅は、ともに随分と変ってしまいましたが。今はむしろ空港がそんな場所でしょうか。 |
●「江戸風狂伝」● ★★ 第36回女流文学賞 |
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2013年05月 |
読む前に予想していたより、ずっと良い本でした。 7篇からなる短篇集。そのいずれもに、それぞれのおかしみと哀しさ、切れの良さを感じます。帯の宣伝文句は「意地と張りとをつらぬき通すあっぱれ江戸の粋人たち」。 |
●「銀座の職人さん」● ★ |
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2000年11月
1998/09/03 |
日本の旧い伝統を引き継いでいる職人さんたちを北原さんが訪ね歩き、聞き取った職人話の数々。雑誌「銀座百点」に連載されていたものだそうです。 鼈甲細工/ハンドバック/鰻の蒲焼/浴衣の型付/江戸指物/帽子/鮨/江戸千代紙/足袋/カステラ/紳士靴/ステッキ/クラシックギター/宝飾/アイスクリーム/江戸切子/カジュアルシャツ/飾り菓子/蝋纈染かつらの地金/てんぷら/アンパン/手縫い草履/象牙細工 |
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