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北海道西胆振の温泉 byやませみ


【洞爺湖の温泉】

 

■洞爺湖温泉「大和(だいわ)旅館」

  虻田郡虻田町 洞爺湖温泉町105 TEL/0142-75-2415 火休 12-22時 400円
  http://www.daiwa-ryokan.com/

<掲示> 脱衣所に分析表
  洞爺湖温泉 H13.10.11 (組合源泉11本の混合泉による集中管理)
  Na・Ca−Cl・SO4・HCO3 47.6℃ pH=6.6 1186 L/min
  総計=2823 mg/kg
  Na=536(64.1) K=39.5 Mg=41.6 Ca=171(23.5) Fe(II)=0.8 Mn=1.8
  F=0.6 Cl=564(43.6) SO4=522.3(29.8) HCO3=589.4(26.5)
  H2SiO3=157.3 HBO2=27.0 CO2=171.6 mg/kg (mval%)

みしゅらんレポあり。
温泉街の目抜き通りから山側に少し上った閑静なところにある古い旅館。素泊まりとライダーハウスのみの営業だが、茶髪の若旦那がてきぱきと働いていて頑張っているな〜という印象。

浴場は男女の内湯のみで、意外に広い浴室に古いながらよく掃除されたタイル浴槽が2個並んでいる。片側2.5m四方の深め浴槽に、壁際底部から47℃の源泉が30 L/minほど注入されて熱め42℃の掛け流し。隣の浴槽へも流れ込んでこちらはぬるめ39℃。騒がしい投入音がないので静かに漬かれるのはとても良い。

緑がかった黄褐色ささ濁りの湯で、ほんのり金気を含んだ土の匂い。洗い場カランからも温泉が出て、こくのある弱甘塩味でなかなかおいしい。少しキシキシのみで特徴的な浴感はないが、各成分をまんべんなく含んでいるせいか奥行きがあり、肌になじむ良い湯。浴後はほくほくと快く暖まり充実した気分になった。(2003.9.19)



■洞爺湖温泉「不二荘」

  虻田郡虻田町 洞爺湖温泉町36 TEL/0142-75-2039 9-1630時 550円

 <掲示> 玄関ロビーに分析表
  H2とH13のもの、同上

北海道森林局函館分局の保養所で一般でもたいへん安く宿泊できる。遊覧船の乗り場公園がすぐ前で場所的にはよい位置だが、大型ホテルの間に埋もれるようにあるのでまったく目立たない。普通の民家みたいな木造の古い建物は鄙びた味を出していて、周辺の大型ホテルと比べるとまるで40年はタイムスリップしてきたような気持ちになる。

ぜひ宿泊してみたかったが、あいにくウォーキングの大会があって満室。人あたりのよいお爺さんと若い衆がてんてこまいで準備に追われていた。

浴場は男女の内湯のみ。6畳くらいのかわいい総木造の浴室で、浴槽も1.6x0.8mほどの年季の入った木製。46℃の源泉が13 L/minほど投入のぬるめ適温41℃掛け流し。カランにも温泉使用。大和旅館と同じ湯だが、浴槽脇の小型除鉄槽を経由しているので金気臭は淡くなっている。木の風呂はやっぱり好きで、ほ〜っと溜息をつきながらしみじみと旅情に浸るのでありました。(2003.9.20)




■壮瞥温泉「洞爺かわなみ」

  虻田郡壮瞥町 洞爺湖温泉53 TEL/0142-75-2715 830-21時 400円
  http://www2.ocn.ne.jp/~kawanami/

<掲示> 脱衣所に古い分析表コピーがあるが右端が写っていない
  源泉名記なし 壮瞥温泉172 S41.9.16
  含石こうホウ酸食塩泉 51.5℃ pH=7.2 ? L/min・100m動力
  パンフでは1500 L/minとなっている。

<資料>
  川南井 壮瞥温泉42-8 H12.5.10
  Na−Cl(低張性) 46.1℃ pH=6.7 
  総計=3888 mg/kg
  Na=924.8(74.1) K=47.7 Mg=32.5 Ca=203.5(18.7) など
  Cl=1320(67.1) SO4=511.1(19.2) HCO3=463.3(13.7) CO3=0.2 HS=0.1 など
  H2SiO3=162.6 HBO2=56.7 CO2=162.7 H2S=0.3 mg/kg (mval%)

壮瞥温泉は西側が民営の温泉組合で、資料によれば4源泉から1200 L/minを採取して配給している。「かわなみ」は独自源泉をもつ宿で、組合源泉と併用していると思われるが忙しそうで説明を聞きそびれたのでよくわからない。

湖岸道路に沿う宿はちょっと奥に新館が増設されていて今はそっちがメインのよう。洋風の洒落た雰囲気で女性客が多いようだった。従業員も熱心に対応しており、この日は大雨だったのだが駐車場まで傘を持ってお出迎えには恐れ入った。

浴場は旧館にありけっこう広い。床と浴槽縁は木製で桶がケロリンだったりと奥ゆかしいこだわりを感じる。内湯3と露天1は総て掛け流し。それぞれに泉質の表示がされている。

42℃の大浴槽(ほう酸食塩泉)、38℃のぬる湯小浴槽(表示なし)、27℃の冷泉小浴槽(石こう食塩泉)、それぞれ微妙に湯が異なるように感じたが、おおむね無色に澄んだきれいな湯で、弱食塩泉と石こう泉の中間のような浴感であった。(2003.9.19)




■壮瞥温泉「温泉旅館いこい荘」

  虻田郡壮瞥町 洞爺湖温泉83 TEL/0142-75-2522 16-21時 300円

<掲示> 脱衣所に分析表
  壮瞥温泉(6,9,10,11号の混合) H6.9.8
  Na・Ca−HCO3・SO4・Cl 46.4℃ pH=6.5 970 L/min・動力
  総計=3367 mg/kg
  Na=570.5(63.6) K=57.1 Mg=50.2 Ca=169.1(21.6) Fe(II)=4.2 など
  Cl=353.4(25.5) SO4=535.6(28.5) HCO3=1101(46.0) など
  H2SiO3=134.8 HBO2=23.6 CO2=364.4 H2S=0.2 mg/kg (mval%)

壮瞥温泉の東側は町営源泉の組合供給となっている。西側は洞爺湖温泉と一体となって振興しているが、こちらはいたって地味にのんびりと数件の旅館と民宿が散在しているのみ。

いこい荘は古い旅館で、外観こそ白く塗ってあるが館内はおそらく昭和40年代の開業時とまったく同じままなのだろう。部屋も料理もいまどきこんな旧態然としたのがまだあったかと感心するほどで、かえって面白かった。

浴場は内湯のみでこれがまた素敵にボロい。天井から滴がぼたぼた落ちてくるのは湯気なのか雨漏りなのか(^.^; 浴槽は2.5x1.5で深めタイル。小さな除鉄槽を経由して底のパイプから42℃の湯が15 L/minほどの注入。浴槽がわりと大きいので41〜39℃のぬるめ掛け流しとなっている。

緑がかったささ濁りで、ごく微かな金気臭。濃い土類重曹ふうのキシキシ感もあるが、ふっくらした柔らかさを感じる湯でなかなか好きなタイプ。こっそり除鉄槽を開けて味見してみると、金気と炭酸味をもつダシ塩味でけっこう個性的な湯なのであった。(2003.9.19 宿泊)




■仲洞爺温泉「来夢人(キムンド)の家」

  北海道虻田郡壮瞥町仲洞爺30-11・仲洞爺キャンプ場 TEL/0142-66-7022 
  木休(夏季無休) 10-21時 370円

<掲示> 脱衣所に分析表
  仲洞爺H07 仲洞爺30-1 H7.10.18
  Ca−SO4 45.7℃* pH=8.7 247 L/min・1100m動力
  総計=2708 mg/kg
  Na=125.9(13.9) K=1.8 Mg=2.8 Ca=671.3(85.3)
  F=1.5 Cl=23.4 SO4=1755(92.5) HCO3=4.6 CO3=63.2 HS=0.1
  H2SiO3=40.4 HBO2=17.1
  *) 湯口の説明文では37℃の100 L/minで5〜10℃の加温

洞爺湖の東岸にぽつんとある静かなキャンプ場のセンター施設で、フィンランド産の赤松370本を使った立派なログハウス。明るく清潔な館内はとても快適。

浴場は男女の広くて清潔な内湯のみ。4.5x3mの大きなタイル浴槽に、湯口から47℃の湯が45 L/minほど大量投入で掛け流し。湯温は42〜40℃の適温。ほぼ純粋な石こう泉は、まったくの無色に澄んだきれいな湯でほの甘い香り。

ほぼ無味に近いが(飲泉可)ほろ苦いような薬味がある。CO3が63.2もあっても石こう系だとやっぱりつるすべ感はまったくない。肌に弾力を感じるキシキシが強く、たいへんすっきりした浴感で心地よい。静かな環境でのんびりゆったりくつろげる優良施設。(2003.9.20)




■洞爺村温泉「洞爺村いこいの家」

  北海道虻田郡洞爺村字洞爺町199 TEL/01428-2-5177  1・3月休 10-21時 370円

<掲示> 脱衣所に簡易掲示のみ
  Na-SO4・Cl 44.8℃ 詳細不明

<資料>
  洞爺村4号井 1994年
  Na・Ca-HCO3・Cl 62.0℃ pH=7.8 203 L/min・1213m動力
  ER=1434

洞爺村中心部より南の高台に、ホテル洞爺サンシャインと隣接して建つ村営の日帰り温泉。道内の公営温泉の先駆けとなった施設で、いささか古びがきているかなという印象ながら館内は清掃が行き届き、大切に使われているのがよくわかる。

浴場や休憩室から洞爺湖の全体が見渡せ、これはたいへんな絶景。先の火山活動の際に避難してきた人たちは、この眺めをどんな気持ちで見ていたのだろう。

浴場は男女の広い内湯のみ。窓際に大小浴槽があるだけでシンプル。大浴槽は4.5x1.8mに側壁注入でぬるめ40〜38℃。小浴槽は1.5m四方でこちらも側壁注入で熱め42℃。注入量はよくわからないが、全体的に洗い場へ溢流しているのでかなり大量の掛け流しとなっている。

黄緑色ささ濁りの湯でほぼ無臭。薄めなので味ははっきりしないが重曹系のような気がする。微キシキシ感のみで特徴的な浴感はないが、柔らかめの湯でよく暖まる。泉質はいまいち個性はないけれど、眺望だけでじゅうぶん満足できた。(2003.9.20)


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