■奥熊野温泉「ホテルアイリスヒルズ・女神の湯」 AA/
西牟婁郡中辺路町近露177 TEL/0739-65-0331 無休 8-21時 500円
詳細不明 簡易掲示のみ
Na-HCO3(純重曹泉) 25.5℃ pH=8.6
HCO3=2128 CO3=287.2 (温泉MLによる)
近露小学校の裏手にある。昭文社の地図では「国民宿舎ちかつゆ」と表示のところ。旧道を近露集落のほうから入ると看板もないのでわかりにくいが、田辺方面から国道311で日置川を越えて坂を登ると左手に看板があるので横道に入り、指示通りに進む。バス路線も昭文社の地図とは異なり新道を通るので、至近バス停は「宮の上」になる。坂を登って下って徒歩15分ほど。
廃業寸前という雰囲気が濃厚なさびれたホテルで、管理人夫婦が二人で営業している。入口まで来て引き返す人も多いかと思う。玄関前で飼われている鷲・鷹・オウムは野鳥ファンとしては嬉しいが、恐くもある。鷲なんぞちょうどお食事中だったので、いささかホラーな光景。
浴室はボイラー室みたいな入口、機能一点張りタイル浴槽で風情もなにもありはしない。窓を開けると雑木林が広がってけっこういい雰囲気だが、虫が入るから開けるなとある。無造作なパイプから42℃くらいの加熱源泉が30L/minも大量に掛けながされていた。浴槽内には循環機構がついているが、作動はしていない。月曜の朝10時だったので、新湯を溜め終えた直後かもしれないが、ベストの状態で入れたのかと思う。シーズンで入浴客が増える夏休みや休日には、転倒防止のため加水希釈で使用するとか。
浴槽に満たされた湯はまさしく驚愕のつるすべ(5over)で、背筋に電気が走りまくり。ごく薄くささ濁りで無色透明の湯は、かきまわした時の粘性が強く、かけ湯の時点ですでにサラダオイルをかぶっているような皮膚感覚。口に含むと強烈な薬味でまさに胃散と同じ。レタスのような植物臭が少しあるのは濃い重曹泉に共通のもの。これにちょっと硫黄臭と泡付きがあれば極楽往生の湯にしてもいいかなと思う。
湯からあがってタオルで拭いても皮膚のぬるぬるがしばらくは続き、これは初めての体感。ただし脱脂作用も強いので、浴後は面の皮がカサカサ。
(2002.2.25)
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