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郡山と磐梯山周辺の温泉 byやませみ


【第5回】 猪苗代町の温泉-2

 

■中の沢温泉「万葉亭」

  猪苗代町中の沢温泉 TEL/0120-64-3789 15-20時(要TEL) 1000円
  http://www.hechima.co.jp/~manyou/

<掲示> 浴場口に分析表
  沼尻元湯 H05.09
  酸性泉* 47.1℃ pH=1.85 湧出量記載なし
  総計=2568
  H=14.2(36.1) Ca=213.6(27.3) Al=77.6(22.1) Fe(II)=23.2
  F=2.9 Cl=413.2(30.0) SO4=1052(56.3) HSO4=502.5(13.3)
  H2SiO3=151.9 HBO2=7.9 H2SO4=17.9 mg/kg (mval%)
  *) 酸性−Fe(II)−Ca・Al−SO4・Cl

中の沢の温泉街は個性のない外観の宿が並び、看板やのぼりが乱立して統一した雰囲気つくりに欠ける。ロケーションや泉質・湯量には恵まれているのだから、協力しあって温泉街の魅力を引き出してほしいものだと思う。

万葉亭はそんな温泉街をはずれた森と渓谷のなかに新しくできた宿。最近流行の和風大人の宿といった高級そうな雰囲気だけど、中高年ご夫婦やOLさんグループがプチ贅沢してみようかというくらいの料金設定。館内は女性好みの配色で淡いお香を匂わせているなど、オジにはちょっと小恥ずかしいが、あまりイヤミな感じではなくて品がよい。

浴室は今年5月にリニューアルしたそうで、18室の宿にしては広々と大きく、木材を多用した立派な湯屋になっている。内湯は4x3mの総木製でやや浅め、木枠がとても太くて贅沢な造り。湯口から50℃の源泉が20 L/minほど投入の掛け流し。湯口木筒の中でパイプからブシューと高圧で噴射されており、湯を飛沫状にして空冷効果を狙ったものか、浴槽温度はちょい熱め42℃くらいに調整がうまくいっている。

浴槽が新調したてのせいか、耐酸材と思われる魚干物のような臭気が湯に移っているのが少し気になった。露天もやはり総木製浴槽で3x1.5mほど。こちらは普通の湯口から10 L/minが穏やかに掛け流されていた。囲いがないので渓流沿いの照葉樹の新緑が美しく、とても快適な露天風呂であった。

青味のついた淡緑色ささ濁りで美しい湯色。底にサラサラした粉状の白い湯花が薄くたまっている。引湯中にH2Sは完全に抜けているので硫黄臭はほとんどない。レモン汁様の酸味は強いが、明礬渋味や収斂味は弱く飲み口にあまり抵抗はない。蔵王や川湯のようにギリギリと締めあげてくる感じではなく、弱いキシキシとシルクを撫でるようなサラサラの肌触りが特徴的。あちらが男性的とすると、こちらは女性的な優しめの浴感。(2003.5.26)


小粋な和風旅館でした

森の湯とよびたい雰囲気



■猪苗代アルカリ温泉「布森山の湯」

  猪苗代町若宮字中原向甲3000-9 TEL/0242-64-2811 10-22時 700円

<掲示> 脱衣所に分析表とレ菌検査表
  布森温泉 H05.01 若宮字中原向甲2999-1
  アルカリ性単純温泉 43.4℃ pH=10.0 204 L/min・動力
  総計=141.4
  Na=37.6(86.8) Fe(II)=1.0
  CO3=38.1(54.5) HSiO3=38.3(21.46) BO2=1.7 OH=0.9 HS=1.1 mg/kg (mval%)

国道115号線で中の沢温泉にむかう2kmくらい手前に看板が出ており、川むこうの山の端に建物がぽつんと見える。
2001年12月オープンの日帰り専用温泉で、この周辺は温泉が多くてもこういうタイプの施設がないせいかけっこうな繁盛ぶり。
内湯は6x2mのわりと大型の石板張り浴槽で浅め。巨大な湯口から42℃の湯が80 L/minほど投入されている。浴槽底に一対の吸引・注入口のある循環式だが、浴槽縁の溝切りへの溢れ出しも20 L/minくらい。日曜の夕方だったせいか湯に少々汚臭があるのが気になった。露天は8x6mの岩風呂でなかなか広大。湯口から20
L/min投入され、浴槽底に2対の吸引・注入口がある循環式。
まったくの無色透明で、中つるすべ(3)のほかは浴感が乏しく個性薄い軽い湯。(2003.5.26)


木造で暖かい建物です

つるすべだけど軽い湯


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