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山梨の湯巡り2 [2] byうつぼ


■(湯口温泉)「門野の湯」

(山梨県身延町、9〜17時(9/1〜5/31)、9:30〜20時(6/1〜8/31)、400円/町外1回、05566-2-2221)
http://www.town.minobu.yamanashi.jp/公共施設の案内/門野の湯/Mkadonoyu.htm

外来入浴もOKの身延町営の高齢者保養施設。源泉名の「湯口温泉」は使ってないようです。R52富士川街道を身延から3qほど南下した大城信号を右手山あいに入ります。(県道808大城小田船原線、梅ヶ島林道経由で梅ヶ島に抜ける道)2qほど走り看板を右折するとすぐ。施設前にPありますが狭いので、施設の方にのぼらず右手の橋を渡った下のPを使う方がよろしいかと...。静岡ナンバーがけっこう目立ちます。

湯沢川横の高台に建つなかなか立派な2階建ての建物で、館内はとても静か。浴室は和風洋風の内湯2(男女交替制)と別に要介護者用のものがあるようです。内湯(洋風)は、大浴槽(石造、10人)、ジャグジー槽(同3.4人)。カラン3、シャワー・ドライヤーあり。土曜13時で男女湯それぞれ2〜5人でした。

広い窓からは湯沢川の渓流を挟んで対岸の緑が鮮やかです。窓の大部分が開閉不可なのは残念ですが、なかなか落ち着きのある雰囲気。大浴槽は適温で大きな石の湯口から大量投入、オーバーフローなしの底面排湯で循環仕様。ややぬるめのジャグジーにもオーバーフローはありません。

お湯は、無色透明無味弱カルキ臭で特徴のない浴感。典型的な加水循環のお湯に思えます。ところが...。ジャグジー横にカランが2つ(湯と水)あり、お湯カランをひねると見事なイオウ臭タマゴ味、ヌルすべ感のあるぬる湯が出てきます。これはひょっとして源泉? 最後にこれを何杯か浴びて退場しました ^^;)

HS^-=19.0というなかなかの硫黄泉ですから、源泉槽が欲しいところです。(ジャグジー槽をあの源泉?で満たすことはあるのかな?)なお、源泉は湯沢川沿いに湧く冷泉らしく、地元の個人から無償提供されてます。

単純硫黄泉 泉温・湧出量不明、pH=8.45、蒸発残留物=0.1401g/kg、Na^+=108.0mg/kg (51.20mval%)、Ca^2+=84.9 (46.19)、Cl^-=142.0 (42.43)、OH^-=0.4、HS^-=19.0、チオ硫酸イオン=0.3、SO_4^2-=177.4 (39.05)、CO_3^2-=15.0 、陽イオン計=196.1 (9.18mval)、陰イオン計=390.1 (9.45mval) 非解離・溶存ガス成分不明 <H4.7.20分析>


門野の湯の外観(下の駐車場より)

門野の湯の大浴場


■赤石温泉

(山梨県増穂町、時間要問合せ、500円、0556-22-5188)
http://yns.alps-net.or.jp/mura/masuho/masuho_15.html

南アルプス前衛、櫛形山麓戸川渓谷に湧くお湯。山梨を代表する秘湯としてマスコミでも有名な、日本秘湯を守る会会員宿です。信玄の時代、金鉱を掘っていて湧き出したといういわれあり(「山梨の温泉」山梨日日新聞社)増穂町から県道413平林青柳線に入りひたすら山道(道幅はわりと広い)を走ります。利根川筋から峠をひとつ乗っ越して戸川におりる直前。道沿いに露天風呂用駐車場がありますが、入浴受付は宿なのでまずは宿まで行くのがベター。

前庭に水車があるいかにも秘湯然とした佇まいは、なかなか絵になります。立寄りは内湯か露天の選択制で、露天の場合、料金とは別に湯札の保証金1,000円(帰りに返却)の計1,500円がいります。(無断入浴対策?)今回は超有名な露天を選択し、車で露天風呂用駐車場へ。シンボルの巨大な赤い和傘が立つ混浴大露天は、男女別の脱衣所がありますが、女性1人ではちょっとキツイかも。急峻な山々をのぞむ開放感ある良好なロケーションです。

湯船は岩造りで20人以上いけそうですが浅いのが残念。別に五右衛門風呂風の樽風呂(1人)。洗い場はなし。土曜15時で独占〜5人、全て男性。(櫛形山のアヤメを見た帰りとの由) 赤褐色に変色した岩造りの熱い湯滝を、岩の小桝にいったん貯めてからパイプ経由で湯船内に注入する仕組みですが、注入量はさほどありません。冷鉱泉のハズなので源泉を加熱供給?湯船端からオーバーフローあり。とてもぬるく、みな湯口のまわりに集まってました。(あとで受付できくとボイラー不調だったよう)

お湯は、淡い茶色でほぼ透明、酸化鉄らしき茶色の浮遊物あり。金気味+収斂味、金気臭。引っかかる感じのキシリ感のあるお湯で、ぬる湯ながら浴後ホカホカします。ガイドでは単純鉄泉か酸性鉄泉になってますが、この収斂味からすると酸性鉄泉では?

有名なお湯なので観光客の立寄りも多いようですが、露天は野趣があふれすぎ、お湯も渋めなので楽しめない人もいるかも?この日はちょうどテレビ東京?の取材陣が入ってました。「いい旅夢気分」か? 成分表はないとのことでした。


赤石温泉の外観

赤石温泉の露天風呂

赤石温泉の露天風呂の湯口
 


■八田村「湧暇李の里 樹園」

(山梨県八田村、10〜16・17〜21時、550円、055-285-4131)
http://www.shokokai-yamanashi.or.jp/shisetsu/onsen/hatta_juen.htm

村営の交流施設「湧暇李の里」内にある宿泊&入浴施設です。めがねさん(6/12)、MASさん(6/17)もレポされてますね。甲府方面からだと県道20竜王芦安線「野牛島」信号を過ぎ、左手にローソン、山梨中銀をみてすぐの信号を右折、もも農園のなかを少し走ると看板があるので右折してすぐ。公共施設らしい味気ない館内は静まり返り、これは独占か?と思いきや、奥の浴場入口にはスリッパがたくさんでびっくり。ここだけ大賑わい。

浴室は手前から、高温浴槽(石造、4.5人)、中温浴槽(同6.7人)、低温(源泉)浴槽(同6.7人)で、高温浴槽と中温浴槽の間には中庭があって外気にあたれます。カラン11、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。すべての浴槽で、石の湯口から源泉を投入で同量をオーバーフローのかけ流し。土曜18時で10〜15人と盛況。(但し、常連さんいわく「今日は混んでるね」=W杯のせいか?)

お湯は、淡緑黄色透明、重曹味、それほど強くはないですがミシン油に似た軽質なアブラ臭があります。(微イオウ臭も入ってるかも?)臭いは群馬の「天狗の湯」を思い出させ、韮崎旭から金気を除いたような感じもします。このエリアのお湯はだいたい金気が入ってますが、何故かここは感じられず、純粋なアブラ臭が匂い立ちます。アブラ臭中毒患者にとっては禁断の湯か ^^;)

すべての槽であわ付きがあり、特に高温槽は細かな気泡が多くところどころ濁り湯状態に。MASさんも指摘されてましたが、低温〜中温〜高温と次第に気泡が多くなるのは、重曹泉のじか炊きのせい? あわ付きヌルヌル&重曹つるすべで柔らかながら爽快感のある絶妙な浴感。これは今回「フカサワ」と並んでベストかと...。

受付の方の応対もとても親切でした。お湯はすべて源泉使用の循環なし。低温槽は非加熱で他は加熱とのこと。「レジオネラの心配がない良いお湯ですよ」と胸を張っておられました。

Na-塩化物・炭酸水素塩泉 34.9℃、成分総計=1.337g/kg、H^+=312(たぶん間違い)、Na^+=382.
8mg/kg (86.76mval%)、Fe^2+=2.4、Cl^-=408.2 (59.12)、SO_4^2-=120.6 (12.89)、HCO_3^-=330.5 (27.84)、陽イオン計=428.5 (19.19mval)、陰イオン計=860.1 (19.47mval) メタほう酸=5.0 <H2.10.17分析>


樹園の外観

樹園の高温浴槽

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