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東伊豆の湯巡り [熱川温泉] byうつぼ


■熱川温泉について

<プロフィール>

熱川温泉は、豊富な湯量に加え、温暖な気候、伊豆七島を望む景勝や海の幸に恵まれて、東伊豆を代表する温泉地として発展を遂げてきました。観光協会のHPで紹介されている宿は19軒で比較的大規模なものが多く、東伊豆有数の歓楽色が強い温泉地といわれます。温泉を利用したバナナワニ園は有名で、海側には熱川温泉海水浴場、山側にはみかんやイチゴなどの観光果樹園もあります。

大温泉地の例にもれず熱川でも廃墟のホテルが目につきますが、各所に温泉櫓が林立し、もうもうと湯けむりをあげている様は壮観で、温泉地としての地力は相当なものがあるように思います。観光客の誘致にも注力しているようで、有名な花火大会(夏、クリスマス)の他、湯巡り手形「湯巡り倶楽部」(平日限定1,200円)を発行しています。温泉関連のスポットとしては、お湯かけ弁財天をはじめ、駅前の温泉足湯&資料館「熱川湯の華ぱぁーく」、海際の温泉足湯「熱川ほっとぱぁーく」などがあります。(いずれも無料)

駅前に高温泉迸る源泉井(浜田源泉)があるのは実力の証明か。なお、発祥の湯といわれる「道灌の湯」は、管理していた「熱川シーサイドホテル」の閉館に伴い閉鎖されているようです。



お湯かけ弁財天よこの源泉


足湯「熱川ほっとぱぁーく」

<歴史>


花咲香命と三原彦火命にちなむ伝説的な青白龍伝と「江戸城を築城した武将太田道灌が天城山の巻き狩りの折りに、湯煙をあげて流れる川で怪我をいやす猿や猪の湯浴みを見て、自らも湯浴みして狩りの疲れを癒した。」(お湯かけ弁財天説明板より)という開湯伝承があります。このような古い開湯伝承をもちながら、温泉にちなむ歴史はあまり残っていないようです。

東伊豆町の主要温泉地としては、大川、北川、熱川、片瀬、白田、稲取がありますが、多くは昭和に入ってからの新しい温泉地で、江戸期には温泉よりは、築城石”伊豆石”の産出・積出地(稲取港)としてのほうがよほど有名だったようです。江戸期は熱海、せいぜい伊東までが湯治客が足をのばす限度で、交通の不便さもあって温泉地としての発展がみられなかったものと考えられます。

東伊豆というと古い観光地のように思えますが、東伊豆への足、伊豆急が伊東から下田まで開通したのが昭和36年暮れ、特急「踊り子」号の前身「あまぎ」号の運転開始が昭和44年ですから、観光地としての歴史は意外に浅いエリアといえそうです。



駅前の「湯の華ぱぁーく」(浜田源泉)

閉鎖中の「道灌の湯」



<温泉>


熱川といえば、まっさきに湯けむり立ちのぼる温泉櫓が紹介されるように、湯量豊富な高温泉として知られています。観光協会発行のパンフでは14の源泉が紹介されています。その分布をみると中心を流れる濁川沿いに7(川洞、下松葉2号、下松葉3号、駅前浜田、一本松、岩崎、弁天階楽)、海岸エリアに4(天神、天神坂、島見、八幡)、その他3(花川、駅前望洋、大久保)で、濁川沿いがメインとなっています。

バナナワニ園も濁川沿いにあります。さらに山側でも源泉が開発され、周辺の別荘地に配湯されています。
泉温はきわめて高く100℃近い源泉もあり、自噴泉も多いようです。泉質はおおむね含芒硝弱食塩泉で、今回確認した範囲では成分総計2〜3g/kg、pHが比較的高く、メタけい酸を多く含みます。

宿ごとの湯づかいはよくわかりませんが、湯量の多い自家源泉をもつ宿も多く、宿の前で高温源泉を流したまごを茹でている光景も見られるので、ひょっとして、”自家源泉で巨大浴槽ザンザコかけ流し”などという荒ワザを繰り出しているお宿もあるかもしれません。(超高温泉なので”ザンザコ”とはいかないか・・・ ^^;)

なお、熱川では昔、源泉からトイを使って旅館の浴槽にお湯を引いていて、風呂に入るころには高温の源泉がちょうどいい湯加減になったといわれています。(「湯の華ぱぁーく」説明板より)

 


こんな風景があちこちに
 


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