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房総の湯巡り-2[9] byうつぼ


■養老温泉(大多喜老川)「元祖 養老館」


(大多喜町、時間要問合せ、1,050円、0470-85-0111)
オフィシャルHP

調べた限りでは養老温泉で唯一のかけ流し浴槽をもつ老舗宿。ありがちな箱形建物はさして風情はないものの、廊下を抜けて浴場に近づくにつれ俄然雰囲気が盛りあがってきます。池にかかる橋を渡った向こうに平安風呂と名づけられた湯屋があります。総木造りの脱衣所も狭いながら趣があります。

男女別の浴場は2面採光のこぢんまりとしたもの。木枠石タイル貼4.5人の浴槽ひとつとシンプル。がっしりとした木の湯口から熱め48℃くらいの加温源泉を15L/minほど投入し、全量を脱衣所側の側溝へ上面排湯するかけ流し。湯口のそばにはコップもおいてありました。カラン7、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜11時で独占。

かなり熱めのお湯はコーヒー色、透明度40cmの黒湯で、湯中には茶色の湯の花が豪快に舞っています。重曹味+弱塩味に有機肥料臭+ヨード臭+僅微イオウ?臭+何か甘さを感じさせるようなべっこう飴?のような臭いはふつうの黒湯よりクセもの的な味臭。

いかにもツルすべしそうな色味ながら意外に弱く、むしろ硫酸塩泉的な肌に染み込んでくるような奥ぶかい湯ざわりがあります。浴後は重曹泉らしい爽快感が出てお肌つるつるになります。

あまりに加温がきつすぎるのは残念ですが、適度な濃度感と黒湯らしからぬ鮮度感が味わえるなかなかにいいお湯だと思います。

1,050円はやや高いですが、昼食を予約すると入浴料は735円、また、養老の滝に向かう途中の「養老茶屋」(土日営業)で食事すると先着30名まで同じく735円で入浴できます。

<HP掲載>
含重曹-弱食塩泉(Na-Cl・HCO3冷鉱泉*) 18.2℃、pH・湧出量不明、TIM=3231mg/kg、Na^+=958.3mg/kg (92.96mval%)、Cl^-=910.9 (54.63)、HCO_3^-=1282 (44.68)、HS^-=0.549、陽イオン計=1027 (44.83mval)、陰イオン計=2204 (47.02mval)、メタけい酸=56.64、メタほう酸=7.048、有機物=38.93、硫化水素=0.157 <S49.12.20分析> (源泉名:房総養老温泉)
*) データから推測した新源泉名(by筆者)

〔 2006年5月13日レポ 〕




「養老館」の外観

「養老館」の男湯

「養老館」の男湯の湯口

漆黒の黒湯です


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