みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報

房総の湯巡り-2[5] byうつぼ


■濃溝(のうみぞ)温泉「千寿の湯」


(君津市、10:00〜22:00、800円、0439-39-3791)
紹介HP

温泉好きのあいだでは定評のある民営日帰り施設。東京方面と外房・鴨川を結ぶ最短ルート、房総スカイラインと鴨川道路をつなぐ県道24千葉鴨川線(久留里街道)の道沿い、すぐよこに立派な渓流公園がある開けたところでPもたくさんあります。道から引き込んでいるのでロードサイドの喧噪はありません。

温泉施設っぽくない洋風の白いこぢんまりとした建物、房総にはこのような無造作で小規模な温泉施設が多いですね。食事処「みつ葉亭」も併設しています。せまい受付のすぐよこに男湯と女湯。奥に休憩所。

脱衣所、浴室ともにせまく、浴室奥に石造4.5人の浴槽がひとつ。手前にカラン4、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜16時で独占〜3人。浴槽はとても入りごこちのいいもので、窓の外には笹川の渓谷が見おろせます。

湯口から浴槽の縁をまわした木樋経由で数ヶ所からの投入(たぶん加温源泉)は、槽内の温度ムラをなくすためかと。槽内注排湯はみあたらず、洗い場側への上面排湯は、房総では貴重な加温かけ流しでしょう。

やや熱めのお湯は、きもち黄色味を帯び、白くこまかな粒子と茶色の湯の花が舞っています。はっきりとしたたまご味としぶ焦げ+甘イオウ臭でイオウの気配明瞭なお湯。かなり強いヌルすべと湯口そばでは少量ながらアワつきもある、包み込まれるようなやさしい湯ざわりをもつお湯で、これは一級品。規定泉とは思えない充実の浴感です。じっくりと味わいたいお湯ですが、浴槽と洗い場以外に居場所がないのがちと辛いかな。

施設内容にくらべ800円はやや高い気もしますが、房総でも屈指の良泉なので、近くまでいったら必浴だと思います。なお、源泉は笹川沿いに湧いているそうで、玄関わきに源泉の出るカランがあって、自由に持ち帰りできるようです。

規定泉(重炭酸そうだ)(Na-HCO3・Cl型) 15.7℃、pH=8.5、22L/min自然湧出、成分総計=0.763g/kg、Na^+=198.4mg/kg (89.52mval%)、Cl^-=75.6 (21.58)、SO_4^2-=65.8、HCO_3^-=350.9 (58.??)、CO_3^2-=18.0、陽イオン計=222.5 (9.64mval)、陰イオン計=510.7 (9.87mval)、メタけい酸=74.3、腐食質=11.0 
<H12.8.1分析>

〔 2006年4月22日レポ 〕




「千寿の湯」の外観

「千寿の湯」の男湯

「千寿の湯」の男湯湯口

「千寿の湯」の庭の源泉


もどる目次すすむ