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南会津・新潟の湯巡り [2] byうつぼ


R118を北上し、県道23分岐を左に見送って(ここを左折すると会津高田方面、名湯の宝庫西会津の入口ですが、またの機会に...)、会津若松市内へ入ります。市内で喜多方ラーメンを食べ、会津若松IC〜津川IC間高速利用で阿賀野川流域へ。

満々と雪解け水を湛える阿賀野川は、さすがに年間総流出量全国第2位の風格。水質は四万十川よりきれい(BOD75%値)だそう。流域には角神、かのせ、麒麟山、津川、三川、新三川、咲花などの中小温泉場が点在し、とくに角神* には泊まりたかったです。

初日は渋めのお湯がつづき、泊まりの御神楽温泉もおとなしげなので、ここらで浴感華やかなのを一湯ということで、かのせ赤湯へ突入。


■かのせ温泉「赤湯」

(新潟県鹿瀬町、10〜20時、200円、02549-2-2687)
http://niigata-jp.net/kanose/

外観はありがちなログハウス風ですが、近年リニューアルの館内は、天井の高い広々とした空間に調度が品良くあしらわれ、ふんだんに使われた木の質感とあいまって秀逸。木を活かした温泉施設というと、群馬南郷しゃくなげの湯、栃木粟野つつじの湯、山梨丹波山のめこい湯などが思い当たりますが、ここはそれらよりも趣があるというか...、とにかく素晴らしい仕上がりです。これで200円は安い!

浴場まわりはさほど手を入れておらず、脱衣所は狭くて浴室もこもり気味。浴槽は石造りの内湯×2で、3.4人の高温槽と4.5人の適温槽(といっても熱いですが...)。高温槽は石の湯口から熱い源泉を大量投入で適温槽へ流し込み。適温槽には冷水カラン(大活躍!)があって湯温の調整可能。適温槽端の排湯溝から排湯の源泉かけ流し。

この施設は源泉非濾過なので析出がすごいです。洗い場のタイルも真っ赤。このすさまじい析出を見ると、同一源泉らしい赤崎荘や亀田郷山荘の濾過使用もやむなし?。

高温槽はとにかく熱く、46〜47℃はありそうです。熱さで痛いほどですが、浸かれないないことはないです。でも1分が限界かも。高温槽突入は3人に1人くらいです。(女湯高温槽はゲキ熱で入浴者なし)投入量を絞れば適温になりますが、敢えてそうしないところにこだわりを感じます。人気のお湯らしく、平日16時で常時5人以上と盛況。カラン7、シャワーあり、シャンプーなし、ドライヤーあり。

赤茶色のにごり湯(透明度40p)には酸化鉄らしき赤茶の浮遊物。金気味+重曹味に金気臭。きもちキシキシ湯。熱湯のせいもありますが、お湯に力があって長湯できません。ビシッとくる熱湯はさすがに噂の名湯で、やはりこのエリアでは外せないお湯かと。

Na・Ca-硫酸塩温泉 58.5℃、中性、270L/min、成分総計不明、Na^+=572.2mg/kg、Ca^2+=251.3、Fe^2+=4.6、F^-=3.2、Cl^-=279.6、HS^-=0.1、SO_4^2-=1337、HCO_3^-=285.9 <H2.12.17分析>

*)一軒宿のホテル角神は、春の特別サンクスデイ(限定プラン)1泊2食なんと10,000円(税別)実施中ですが、あいにく満室で断念!。日帰り不可です。


「赤湯」の外観.

「赤湯」の内湯(ボケボケですみません)

「赤湯」のロビー



■御神楽温泉「あすなろ荘」−泊

(新潟県上川町、10〜20時、500円、02549-5-2375)
http://www.vill.kamikawa.niigata.jp/Onsen/index.html

蒲原の名山御神楽岳の麓、阿賀野川水系広谷川の渓流沿いにある村営宿泊施設。1泊2食(1室2人)7,080円(税サ込)ということで、施設や料理は期待してなかったのですがこれがなかなか。ログハウス風の立派な建物で、こぎれいな8畳床の間付+川のながめ最高のベランダ+ウォームレット付WC+冷蔵庫+TV完備。食事も、刺身、山菜の天ぷら、岩魚の塩焼き、牛肉のほうらく焼きetcで質量ともに充分ですが、当日の泊まりは2組のみでした。

ところが、お目当ての川の中州にある露天は、ポンプのモーター焼損とのことで閉鎖中。明朝もたぶん無理とのことで大ショック。(宿の人はえらく恐縮してました)あきらめきれず、頼んで見せてもらいました。

内湯脱衣所から広谷川にかかる橋(渡り廊下)を渡っての楽しいアプローチ。(一級河川?に橋かけるとはさすが公共施設 ^^; )混浴と女湯の小さな湯小屋(脱衣所付)には、それぞれ内湯と露天があり、4〜10月は露天、11月〜3月は内湯に切り替え使用しているようです。ともに岩造り3.4人のこぢんまりとしたものですが、露天は野趣あふれ、夏場の夜など気持ちよさげ。でも昼間はアブ出没か?

内湯は窓の広い明るい浴室、扇形のアスナロ枠石造5.6人×1のみ。石の湯口から15L/min程度ぬる湯を投入でオーバーフローありますが、側面強力吸湯+熱湯注入の循環仕様。お湯は無色透明無味で微かなカルキ臭+浴槽のアスナロ臭。温泉らしい浴感は感じられず、浴槽まわりの複雑な色の析出を生ずるお湯には思えません。

ポンプ故障中だし、使用位置52.5℃(源泉53.5℃)なのに湯口はぬる湯だし、一晩中ボイラーの間欠作動音がしてたのも謎。たまたま絶不調だったと思いたいです。洗いに徹し15分で撤収(泣) ま〜、宿代安いし施設はいいし贅沢はいえませんが...。でも、これで分析表どおりのお湯が出ていれば、コストパフォーマンス抜群の超おすすめ施設になるでしょう。

Na-硫酸塩・炭酸水素塩温泉 53.5℃、弱アルカリ性、湧出量不明、成分総計=1206mg/kg、Na^+=360.7mg/kg (96.31mval%)、総鉄=0.4、F^-=3.2、Cl^-=84.7 (15.15)、SO_4^2-=433.6 (57.22)、HCO_3^-=248.1 (25.79)、陽イオン計=374.0 (16.29mval)、陰イオン計=773.7 (15.78mval)、メタけい酸=52.3 <H2.3.16分析>


「あすなろ荘」の外観


「あすなろ荘」の外観(露天から)

「あすなろ荘」の内湯男湯

御神楽岳


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