北海道青春18きっぷの旅 by ONKEN21 2002年7月 みしゅらん掲示板に連載されたONKEN21さんの北海道青春18きっぷの旅の再録です。ONKEN21さんあてのご感想、ご質問はみしゅらん掲示板にお願いします。 第1章 大鰐温泉大湯会館(一日目) 第2章 函館温泉ホテル 第3章 富良野のラベンダー(二日目) 第4章 フロンティア フラヌイ温泉 第5章 上富良野から札幌へ 第6章 函館本線山線〜長万部(三日目) 第7章 長万部温泉ホテル「大衆浴場」 第8章 流山温泉 第9章 新田温泉「あおもり健康ランド」 第10章 東北本線(四日目) 皆さん、しばらくぶりです。7/20-23の4日間にかけJRの普通・快速列車が1日乗り放題の「青春18きっぷ」を使ってラベンダーを見に北海道富良野まで行ってきました。温泉は大鰐温泉「霊湯大湯会館」(青森県)、函館温泉ホテル(北海道)、フラヌイ温泉(上富良野町)、長万部温泉大衆浴場、JRの流山温泉(七飯町)、新田温泉「あおもり健康ランド」(青森市)の6ヶ所に入浴しました。 第1章 大鰐温泉大湯会館(一日目) ★高崎線最寄駅〜大鰐温泉駅 まずJR高崎線の最終列車1本前の列車(北鴻巣で日付が変わっています)で群馬県の高崎へ向かいます。0:53着後すぐに新宿発村上行の「夜行快速ムーンライトえちご号」(全車指定席)がやって来るので乗ります。1:30に高崎を出ますと深夜の上越線を走行、4:01長岡まで下車はできません。長岡を出る頃には空も白み始めてきました。4:43新潟県の新津駅下車、6:16分の羽越本線の始発列車まで駅のベンチでしばし休憩。えちご号の終点、村上まで行ってしまってもいいんですけど、接続する気動車は激混みですし、冷房なしのロングシートなので避けました。 新津始発のものはすいていてクロスシートの新型気動車ですし、酒田9:41発の普通列車に接続します。村上を過ぎると笹川流れの海岸美の車窓がきれいですね。酒田9:27に着くと、ここから先青森まですべて通勤型のロングシートの電車となり、苦痛な区間となります。鳥海山のふもとの海岸美や象潟の陸松島の景色もなかなかいいんですが。新潟まで晴れていたんですが、秋田県内ではついに雨、青森県でまた晴れてきました。秋田(11:31着-11:54発)では車中飲食困難なため駅弁を避け、立ち食いそばを食べます。奥羽本線の青森行普通電車は激混みで座れたのは東能代あたり。大館を過ぎ、矢立峠を越え、青森県へ。途中、大鰐温泉へは是非入浴したいと思い途中下車しました(14:22着-16:09発)。 ![]() まず駅から徒歩で碇ヶ関方向にある温泉街を散策。平川の両岸に民宿や客舎、旅館、共同浴場が建ち並び、近代的なホテルは少なく落ち着いた佇まいの温泉地ですね。30分位散策して「霊湯大湯会館」で入浴します。なかなか風情のある共同浴場ですね(写真)。まず下駄箱に靴を入れ、受付横の券売機で200円の券を買い、受付のおばさんに渡します。右手が男子浴室で入口に「靈湯大湯の由来※1」の看板が掲げてあり、その中に成分分析書※2のコピーがしまってあるのを発見(^^)。 受付左手が女子風呂で2階にも何かあるようです。入り口から階段を下りると脱衣所と浴室があります。浴槽は楕円形のタイル張り。お湯は無色透明で大変熱いです。温度調節のためかお湯は注入されておらず、あふれてもいません。浴後は温もり感が大変強く、夏は汗が引くまで大変でつらい所です。雪の降る冬はいいお湯かも知れませんね。でもさっぱりしました。大鰐温泉の由来と分析書を記録してありますので、以下に掲示します。 ※1靈湯大湯の由来 一、大同年間円智上人阿闍羅山国分寺(現在の蔵舘大円寺)於て本尊大日如来を厚く信仰せり、 一、たまたま上人病悩におかされ大日如来に平癒を祈願せり、或る夜上人の枕辺に童子現れ、この山の麓に温泉涌出するであろう汝の病速かに平癒すると言い伝い去る、 一、時恰も夏土用丑の日、丑の刻たり、ここに始めて温泉が発見された此の時を記念し現在尚丑湯祭を厳修し諸病によく効くと称せられている。 温泉の温度並びに 硫酸カルシウム0.6155 塩化カルシウム0.1969 塩化カリウム0.1182 塩化ナトリウム0.5569 炭酸マグネシウム0.0183 重炭酸ナトリウム0.3488 珪酸0.1820 以上分析の成績に依り本泉を石膏含有性弱食塩泉と認む 温泉温度 摂氏76度 有効證明書 本泉は弱食塩泉なるを以て下の諸病い有効と認む 諸種の皮膚病及創傷、瘢痕、癒着諸病 婁麻盾斯性諸病、一般脾臓病、糖尿病 栄養不良、血液淋巴の諸病、骨及び骨髄の諸病、貧血諸病、腺病、重病回復期、身体虚弱 慢性胃加答児、胃弱、胃アトニー、脾及肝臓の慢性病、肋膜炎、腹膜炎、○出物形成諸症 慢性気管支加答児、肺浸潤、肺気腫、血行器系の疾病 慢性腎臓炎、腎石膀胱加答児、膀胱結石、痳疾、下疳、遺精早漏 女性生殖器病、病常習性流産、慢性子宮疾患、腟加答児、痛風 脳貧血脊髄炎 諸種神経痛、筋麻痺、神経衰弱、ヒステリー、憂鬱症、バセド氏病 以上 ※2大鰐温泉の成分 1 源泉名:大鰐統合泉(青柳3号源泉、石原源泉、植田源泉) 2 泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉 3 泉温:統合68.6℃ 4 温泉の成分(mg) Na=588.0 K=35.5 アンモニウム=0.4 Mg=4.9 Ca=190.2 Al=0.0 Mn=0.1 第1鉄=0.2 Li=1.4 陽計=820.7 F=3.0 Cl=895.5 臭素=1.1 ヨウ素=0.2 硫酸=422.0 りん酸=0.1 炭酸水素=149.5 陰計=1471.4 メタケイ酸=50.7 メタホウ酸=17.9 非解離計=68.6 溶存物質=2.361g/kg 遊離CO2=22.0 成分合計=2.383g/kg 総ひ素=0.034 5 温泉の分析年月日:平成7年11月16日 6 分析者:青森県環境保健センター ・浴用の泉質別適応症 動脈硬化症、切り傷、やけど、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性夫人病 ■営業時間6:00〜21:00 ■定休日:毎週第二月曜日 ■料金:外来大人200円 小人100円 家族風呂 1時間900円 貸室あり 大鰐温泉駅から再び奥羽本線を北上、弘前を通り、終点の青森駅へ(1710着-1808発)。青森駅はかつて青函連絡船(私は乗ったことはありません)の乗り換え駅だったせいか構内がやたらと広い。八甲田丸や青森ベイブリッジと陸奥湾が望めます。ここで駅弁「海峡弁当」1,020円を買い、暇な青函トンネル走行中に食べました。青森から世界最長の青函トンネルを走行する快速海峡11号に乗り換えます。 第2章 函館温泉ホテル ★青森から ![]() さて快速海峡11号は津軽線・津軽海峡線・江差線を経由、青函トンネルを約50分かけて通過し北海道の函館駅へ(20:40着-23:30発)。本当に「はるばる来たぜ函館へ♪」の心境です。函館と言えば、函館山からの夜景。駅前21:00発の函館山行きの最終バス360円に乗って、展望台に向かいます。どうやら夏の夜は海霧の発生が多く、夜景はめったに見られないそうです。ここ1ヶ月で見えたのは2日くらいとか。この日も早い時間に行った人は見られなかったそうです。ところが、私が行った時間には運良く霧の合い間から函館の夜景を望むことができました。世界3大夜景と言うだけあって本当にきれいでした。その写真をご覧下さい。 ★函館温泉ホテル 帰りはロープウェイ640円で下り、山麓駅から東側の海岸沿いを約20分歩いて「函館温泉ホテル」で日帰り入浴します。函館駅からは市役所の通りを歩いて突き当たり右折で約15分くらいです。谷地頭温泉も評判はいいのですが、21:30で終わりのため〜24時まで日帰りでも入れる函館温泉ホテルとなりました。フロントで料金(一人550円)を払い、フロント脇の鍵付き下駄箱に靴を入れ、スリッパに履き替えます。エレベータで3階にあがると浴室入口となります。 ![]() 特筆すべきは色。ものすごく濃い茶色でそのまま上がってしまうと衣服が茶色くなってしまうそうで、よく掛け湯をして下さいとの張り紙があるくらいです。温泉からそのまま上がってタオルで拭いたらタオルが茶色くなってしまいました。衣服も白っぽいものは避け、黒っぽいものに変えました。これだけ濃い湯を循環したら詰まってしまいそうですね。有馬温泉や市営谷地頭温泉もこんなお湯だったと思うのですが(7〜8年前の旧館時代に入浴済)、かなりすばらしい温泉だなと思いました。函館温泉の温泉分析書は以下の通りです。 1 源泉名:函館温泉2号井 2 源泉所在地:北海道函館市大森町6番5号 3 温泉分析申請者:北海道函館市大森町3番10号 4 泉質:ナトリウム−塩化物強塩泉(旧泉質名:強食塩泉)(中性高張性高温泉) 飲用適応症:慢性消化器病、慢性便秘。 平成元年4月26日 北海道保健環境所(文字欠けのため?) 外来入浴: ■料金:大人550円・小人(小学生以下300円) ■ご利用時間:平日5〜10時、12〜24時/休日5〜24時 大変さっぱりして23:30発札幌行き「夜行快速ミッドナイト」(1/4両自由席、他は指定席)に乗り込むのでした。以上7/20海の日の旅日記でした。 まだ3日分のレポが続きます。長文失礼します。前回のレポのつけたしですが、青森県大湯会館は由来にある通り、私が訪れた日(7/20)が土用の 丑の日だったので、そこでご神事が行なわれたらしいです。あと函館でも花火大会を開催中でしたね。 |