みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報


九州温泉紀行 by温検12号  2001年3月

第6回 黒川温泉記その2

 さて車はいよいよ黒川温泉に入りました。山みず木は黒川温泉街からは離れており(別名、奥黒川温泉と言われる所です)途中車がすれ違うのが大変なほど狭い道で冷や汗をかきました。(熊本の人は我が強いのか決して道を譲らないと旅館の人が話しておりました。)

同行者急病に!

 すると同行者の子供が急に腹をこわし、突然便意を催したようです。しかし旅館に着くまでに間に合わずアウト、ズボンを汚してしまいました。これは大変と旅館の駐車場でその始末にてんやわんや。結局、旅館側の若い従業員の好意によりズボンを洗濯していただき、こちらとしてもそれなりのチップを渡しておきました。山みず木さん、本当にすいませんでした。しかし体が汚れたままなので、ここは専用露天風呂付の部屋の特権、風呂でよく洗いましたが、露天なので世話をする人は寒くてカゼ引きそうでした。

結局、その子供は腹下しがひどく夕食も朝食も全く手を付けられず、本当にかわいそうなことになってしまいました。このことが気にかかり、料理の味もよくわからなかったし、風呂でもくつろげませんでした。(風呂に入れたのは23時過ぎでした。)旅館側も子供を大変心配していただき、心配する我々の心を少しでも和ませようと努力していたのがわかりました。正露丸も宿より提供していただきました。山みず木さん心配をかけて申し訳ありませんでした。(まさに、テレビの陰のチェックマン状態。もちろん、病気は真実だし、まさか九州まで行ってチェックしたいとは、思いませんよね。)

山みず木の経営、立地、施設など

 さて、山みず木は洞窟風呂と変人と言われた主人で有名な「新明館」の別館として10年前の平成2年に開業しました。「有限会社 新明館」という会社で社長は新明館のご主人さん、その弟が山みず木の支配人として経営に当たっています。従って、宿の領収書を見せればお互いの風呂は無料で入れるのだそうです。従業員も「新明館へ行ってきます。」と行き来しているようです。山みず木が開業した時、元は山の中の田んぼだった所だそうで、「こんな所客が来ない」と言われやっぱり変人扱いされたようですね。結果としてこんな変わった人々が今の黒川温泉の人気を作り上げることになったのです。

 木造2階建て全22室、定員96名で中規模旅館と言ったところでしょうか。ロビーは囲炉裏などもあり、内装は民芸調で古風、照明も暗くってまるで旅籠へ泊まったような気分でした。外装は黄土色の壁に黒い木の柱、瓦屋根でこれは黒川温泉の全旅館で統一されているようです。山みず木はさらに深い山の中の渓流沿いで部屋からの景色も素晴らしい。宿の庭園にもせせらぎを作り本当に何もかも凝っておりますね。さらに部屋の中はもの音一つせず静か。(せせらぎが少し聞こえる程度)これ程、宿の雰囲気のよさ味わったことはかつてなく、落ち着ける所です。もうこの素晴らしさは文章には表しがたく、実際に泊まってみないとわからないと思います。

 さらにこういう雰囲気は若い女性が好きみたいで、8〜9割は女性でした。(おばさんも含めて)感覚が鋭いのはやはり女性なんですよね。ただし、普段田舎に住んでいるような都会のホテル志向の人はただの古めかしい宿なだけで不評でしたね。新感覚を求める若い私にはここはかつてなくすばらしいと思ったのですが。

 と言ったところで宿のサービス、料理、風呂などのレポートは次回以降のお楽しみとします。(とても1回では語れない黒川温泉でした。)
http://www.kurokawaonsen.or.jp/yamamizuki/yamami.htm

もどる目次すすむ