どこでも麻雀・役満アドバンス

初代GBの発売時、同時に役満というソフトが発売されました。今から見ると、2人打ちで対戦相手も5人しかおらず、ルールも基本的な項目だけ、白黒でグラフィックもショボイ、とかなり見劣りしますが (ま、当然か (笑))、手軽に麻雀が楽しめること、2人対戦が出来ること、何よりテンポの良い対局が出来ることでオトナユーザーの支持を得ました。あれから10年以上たった今、GBA用のソフトとして役満が復活しました。まぁ、復活といっても基本的なシステムからして大幅に変わっている (2人打ちが4人打ちになってるとか) ので全く新たなソフトと考えた方が良いんですけどね (笑)

さて、本作の特徴ですが、まず2人打ちが4人打ちに変わったのが大きいです。実際の麻雀になったこと (いや、2人打ちというのもありますけどね)、画面のレイアウトが変わったことは誰でも分かると思いますが、キャラクタを1度に3人相手にする、すなわち多種多様な打ち筋を持ったキャラに臨機応変に対応しながら自分の麻雀をしなくてはならないというのが実は一番大きく変わった点だと思います。ぶっちゃけた話、2人打ちなら1人の捨て牌だけ見てれば良かったですが、捨て牌の山が増えることで推測しなければならない要素が増え、その思考もかなり大変になります。相手の捨て牌を見ないで自分だけの世界で手作りしてる人は恐らくコレが大きな要因でしょう。ま、タコな私もご多分に漏れずその傾向にありますが (ま、あからさまな危険牌には振り込みませんけど (笑))

そんな雀師にとって光明となるのが本作独自の機能として追加されているテクニカルサポートです。これはCOMが先生となり (最初は1人しか選べないが、後述のチャレンジモードをクリアすると3人の中から選べるようになる)、役を作っていく上でどの牌を捨てたら良いか、他家のアタリとなる危険牌はどれか、というのを予測してくれる機能です。あくまで予測であって確実なものではありません。つーか、もし完璧にサポートしてくれるとしたらAボタン押すだけの単純作業になっちゃいます (笑)。あくまで、その時点の自分の手牌、自家・他家の捨て牌を元に最善の手を予想してくれているに過ぎません。だから、いきなり他家に振り込んだり、トップと1万点以上離されてるのにポンさせて役牌のみで上がらせようとしたり、リーチしか役が付かないのに嵌張待ちさせたり、オーラストップ目なのにリーチをかけさせたりといった不可思議な行動を取ったりしますが (全て体験済み、他にも色々 (苦笑))、そういうことは確率的には少ない方で概ね良いアドバイスをしてくれます (先生によっても違うし)。特に危険牌の予測の方は7巡目以降じゃないと予測不可ですが、他家の捨て牌の傾向を読んで役を予測するだけでなく、自分がカーソルで選んでいる牌がどういった牌なのか (スジ牌とか) を説明し、危険度を表示してくれるのが良いと思います。

反面、捨て牌 (役作り) の指導の方は3つのパターン (おまかせ、早上がり重視、高得点重視) から選べ、さらにどの役にするかまで自分で選ぶことが出来るのは良いのですが、何故その牌を捨てるのか?という具体的な説明が無いのが残念。最終的な牌の状態を表示し、役作りの為に必要な牌はコレでそれ以外は捨てるという姿勢は分かるのですが、他にも捨てて良い牌があるのに、何故今それを捨てるのか?という具体的な説明が無いのです。で、実は初心者がイチバン知りたいのはそこだったりします。まぁ、実際にはどちらを捨てても良いというパターンだったりするのですが、これは何か意味があるに違いない→でも私にはそれが分からない→麻雀はやっぱり難しい、となるような気がします。役も知らないド素人が麻雀をする訳が無いという人もいるでしょうが、初心者もターゲットとして謳っているソフトとしてはその言い訳は通用しないと思います (玄人しか買わないような極・麻雀デラックスであれば別ですけどね)。そういう意味では、初心者というよりもある程度麻雀を知っている中級者手前くらいの人が使うと良い機能なのかもしれません。ま、あくまでも自分の思考を優先し、テクニカルサポートは参考程度に、という使い方がベターといえるでしょう。

初心者向けの機能ということでは、他に麻雀入門というモードがあります。これは、麻雀用語、役、符を含めた点数計算などを解説したモノで基本的な用語から、スジ読みなどの実践的な用語まで広く網羅しています。で、これの凄い所はモード単体として存在しているだけではなく、ハイパーテキスト形式で閲覧が可能だということ。たとえば、前述のテクニカルサポートの危険牌予測のメッセージが表示された時、赤文字で表示されている用語にカーソルを合わせてAボタンを押すとその用語の解説が開き、さらにその中にも赤文字があればさらにリンクが可能、という風に関連する用語同士がリンクして、初心者でも分からなくなった時点で用語を辿っていけば必要な情報を得ることが出来るのです。もちろん、上がった時 (自分以外の他家でもOK) のアガリ役表示画面でも可能で、そのアガリ役がどういったものか、点数計算はどのように行われたか (符の計算) の確認も出来るので、何となく上がったという人でも次回以降の良い参考にすることが出来ます。まぁ、欲を言えばもう少し詳しい解説があっても良かったかな?という気もするのですが、とりあえずの対局には支障が出ない範疇だと思います。

グラフィックに関しては、キャラクタの好き嫌いはありそうですが、まぁ本筋では無いのでおいといて、卓の上の表示について。4人打ちということもあり、捨て牌に関してはちょっと小さいですが特に見辛くて困るというようなことは無いです。まぁ、対面の牌が逆さなので見にくいという人はいるかと思いますが、ファミ通のレビューで牌が見にくいと書いてたのは何を言ってるのかサッパリ分からんです (つーか、この雑誌のレビュアーは携帯機に関しては激しくバカなので信頼しない方が良いかも (笑))。もちろん、手牌に関しても大きくキレイな表示であり、さらに設定で手牌の並び順をメニューで設定出来るのが嬉しいところ。他の麻雀だと、画一的に、ピンズ・マンズ・ソーズ・風・三元牌というような並び方なのが本作では自分がいつもやってるような並び方に変更出来ます。これ、結構重要。まぁ、私のような根っからのファミコン雀師には関係無いですけど、普段卓を囲んでいるような人には自分に合った並び方が出来るだけで雰囲気がガラっと変わると思います (ま、それで普段の実力が出せるかどうかは別ですが (笑))。ただ、ちょっと気になったのが、他の同種のソフトに比べて卓の色が明るすぎること。見にくいよりは見やすい方が良いと思うのですが、ほとんど黄緑に近いので長く遊んでるとちょっと目がチカチカします。あと、前述のテクニカルサポートをオンにしていた場合、リーチをかけた時にメニューがドラ表示牌の上に開いてしまい、複数の切り牌がある時にドラが被ってないかどうか確認出来ないのが難点。リーチで捨てた牌がドラだったとかいう悲劇も無きにしもあらずです (特にカンドラとかで何枚かドラ表示牌が開いてる時)。ま、でも見た目の問題はそれくらいかな?さすがに任天堂が作ってるだけあって、GBAの液晶の特徴 (コントラストがキツイので暗い色は必要以上に暗くなる) を知ってるので配色で致命的な所は無いと思います。

さて、肝心のゲームモードですが、1人用として一定の条件をクリアしなければならないチャレンジモード、CPUとの対戦でポイントを稼ぎ1位を目指すランキングモード、好きな面子を選んで対局出来るフリー対局モードの3つのモードがあり、その他に対人対局モードが用意されています。対人対局はワンカートリッジプレイが可能なので、アドバンスが4台とソフト1本があれば即対局が可能です。GBAとしてはある意味当たり前の機能ですが、出来ない麻雀ソフトもあるので非常にポイントは高いと思います (つーか、出来ないソフトのポイントが低いのか (笑))。

チャレンジモードは最近の他のソフトでも良くありますが、単に勝つだけではなく、2位と何点以上の差をつけろとか、他家より先に2連勝しろとかいった結構キツイ条件が課せられています。ただ、このモードでは先生のアドバイスを受けることが出来ます。もちろん、先生のサポートを受けないことも可能 (余談ですが、半荘ごとにテクニカルサポートの機能がデフォルトのオンになるのは勘弁して欲しい、鬱陶しくてたまらない (苦笑))。ネタをばらすと、このモードでは2人の先生が登場し、各々5段階のレッスンを終了して先生に勝つと、テクニカルサポートでこれらの先生も選ぶことが出来るようになります (スタート時は1人しか選べない)。というか、先生を獲得する為にあるようなモードなのでクリアしてしまうとあまり遊ばなくなってしまうかもしれません。そこがちょっと残念かも。

ランキングモードはその名の通り、他の雀師と対局し、半荘終了時のポイントでランキングが変動するというモード。勝てば順位は上がるけど、負ければもちろんポイントも減り順位が下がることもある。自分よりランキングが低い雀師とは対局出来ないというのも下っ端相手にポイント稼ぎが出来ないようになっているという点で良いと思います。また、自分が勝ってもポイント的にすぐ上の人とあまり差が無い勝ち方だと結局順位も変わらないという事もあるし、いつまでたっても他の3人の順位だけが変わって自分は動かないということもあります。まぁ、結局は常にマイナスにならないような麻雀を心がけていれば順位が下がることはありませんが、何と言っても相手はCOM、いつどこでフザケたことをしてこないとも限りません。常に緊張感があるというか、かなり実戦に近い雰囲気を味わえるモードだと思います。ま、それでも上級者には物足りないという話を良く聴きますが (私のようなタコ雀師には十分すぎるくらい強いです (苦笑))

フリー対局モードは、その名の通りのモード。最初は9人の面子しかいませんが、他のモードを含めて何回もプレイして条件をクリアすることで20人まで面子が増えます。面子はかなり個性的、純粋に強い雀師から私のようなタコ雀師までかなり個性的かつ特徴のある打ち筋の者まで幅広く取り揃えられています。他のモードで勝つ為の打ち筋の研究に使うも良し、単純に対局を楽しむも良し、特にこれといったキマリの無いモードです。そうそう、面子といえば、対局中ポンやロンなどのセリフを喋るのですが、これが全員声色も違うし、アクセントも違うし、場合によっては語尾も違う (リーチっす、とかツモぴょーんとか) という懲りよう。勝った時と負けた時の表情も、違うグラフィックが用意されているし、極・麻雀デラックスの無表情な写真・無特徴なセリフ回しに比べると非常に個性があり対局の幅というか面子を選ぶ楽しみが広がっているような気がします。

麻雀自体のルールに関しては非常にオーソドックス。初心者の事も考えあまりローカルなルールは入れてないということなのでしょうが、おそらくこの設定で困る人はいないでしょう。つーか、麻雀刑事みたいに細かく設定出来過ぎるのも手に余る (笑)。個人的には、オープンリーチとチョンボの設定があるのがポイントかな?その他はデフォルトでも困らないや。あ、でもオーラスでの親アガリ抜けはあった方が良かったかな?自分がオーラス親で早く終わりたくても終われないのはツライ。

ただ、遊んでて思ったのがレスポンスの悪さ。COMの打ちまわしは別に問題無いかなと思うんですが (終盤、若干手切りが遅くなるけどそれほど気にならないというか、まぁ許容範囲)、自分の所に牌が表示されてカーソルを動かせるようになるまでにワンテンポ遅れが入る (テクニカルサポートのON/OFFに関わり無く)。具体的に言うと、牌が表示される→その後に牌が少し上に上がってカーソルが動かせるようになる、というカンジ。まぁ実際に卓を囲む場合、ツモって卓において牌を切るという動作なので本作の動きは別にオカシクないのですが、他の麻雀ソフトだと鳴ける場合以外は表示されたらすぐにカーソルが動かせるようになるのが多く (若干ウェイトが入っても本作ほど長くない)、そういうソフトに慣れてるとこのワンテンポが入るというのが非常にまどろっこしいです。さらに、リーチをかけた後、通常はロンかツモになるまで早送りにするなりして自動で進むソフトが多いのに対して、本ソフトでは自動ツモにはなるものの、普通にツモって捨てる時と同じスピードなのでとてもまどろっこしいです。

また、システム的な話としてレジューム機能が無いのが残念な所。セーブファイル形式で、中断を選ぶことで再開出来るようにはなっているのですが、中断を選ばないで電源を切ってしまうと対局は消えてしまいます。まぁ、基本的にいつでも中断出来るのでレジュームが無くてもOKといえますが・・・。そうそう、セーブ関係でいえば個人成績が残らないのが非常に残念。正確に言うと、どんな役で上がったかは記録されるのですが、他のソフトにあるような半荘回数とか、トップ率、放銃率、ラス回数、最高得点などといった記録は残らないのです。タコな私としては不名誉な記録が残らなくて良かったとも言えますが (苦笑)、テクニカルサポートが付いていることを考えれば、プレイヤーの打ち筋を評価することくらいはしてくれても良かったかなと思いました (贅沢か)。そういう数字を励みにして頑張るプレイヤーも多いですからね。

実際に遊んでみて思ったことは、麻雀を知らない人が買っても役に立たないということ (笑)。さっきも書いたけど、テクニカルサポートで役作りの指導をしてくれると言ってもあくまで予測に基づく参考程度であり、全てが上手くいく訳でもないし、それに対するフォロー (どうしてそのように打つかの説明) も無いので、何をやっているのか分からないまま事が進んでしまうからです。手取り足取り教えてくれるようなソフトを期待していると肩透かしを食らいます。

逆に、ルールや役はある程度分かってるけど、捨て牌をどうやって選んだら良いか分からないという人にはテクニカルサポートの危険牌予測が非常に有効で、これを参考にしながら打てばそれなりに他家の捨て牌の傾向とか見方が分かる様になると思います。センスの無いテレビのCM (笑) を見てても分かると思いますが、カモにされてるプレイヤーはマージャンの打ち方自体は知ってる (卓囲んでるくらいだし (笑)) んだけど、相手の牌を見てない (あるいは見方が分からない) から振り込んでばかりというカンジに見えます。恐らくそういう人向けのテクニカルサポート機能であり、ソフトなんだと思います。だから、これで麻雀を覚えるんだ!というような人は買わない方が良いのです (笑)

また、これはあくまで他の人の意見ですが上級者には若干物足りない強さだそうです (私には十分過ぎますが (苦笑))。そういう方は極・麻雀デラックスがオススメ。本作のターゲットとしては、やはり初級者 (初心者じゃないよ) から中級者といったところでしょうか。あるいは、ワンカートリッジプレイを楽しめる環境にいる人達が買うというのもアリかもしれませんね (牌が見やすいし、4800円だし)

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マジカルバケーション

一時期は業界の最強タッグといわれマリオRPGというあらゆる意味で衝撃的な作品を作ったスクウェアが任天堂と袂を分かってから幾数年。その関係が修復されることはもはや無いとまで言われていますが、その状況に嫌気がさしたのか、単に反りが合わなかったのか、とにかくスクウェアから独立して本作品をつくったのがブラウニーブラウンというソフトハウスです。ま、そういう経緯もあり、本作品は発売前から何かと評判になっていたのですが・・・相変わらずCMは意味不明というかちょっと違うなぁと (笑)。大体、最後にGBAの新カラーのテロップ入れて12/14発売って、知らない人が見たらソフトも12/14発売だと思っちゃうじゃん。

ま、そんなことはさておき早速本題に。本ゲームはシステム的には非常にオーソドックスな2DマップのRPGです。ネタバレになるので詳しくは書けませんがストーリーとしては。主人公 (開始時に男か女かが選べて、各々若干長所短所がある) と15人の仲間が臨海学校に出掛けた先で事件に巻き込まれ、異世界へと飛ばされてしまいます。1人になってしまった主人公は、見知らぬ世界で仲間を探し救出し、協力し合いながら事件の謎と自分達の世界への帰還を果たすのが目的になっています。まぁ、ストーリー的にはオーソドックスというか特に奇をてらったものではありません。流れもほぼ1本道なので迷うことなく進めます。何より (一応) 話が完結している所が良いですね。黄金の太陽のようなフラストレーションが溜まることはありませんから (笑)。ま、細かいツッコミどころは後にして、まずは基本的なゲームシステムから書いていきましょう。

本ゲームでは、仲間の中から最大5人までを選んでパーティを組んで行動するのですが、戦闘の際の能力以外に各々が特殊な能力を備えているのでその時々で結構入れ替えることになります。特に最後のボスの所に辿り着くにはあるキャラの能力が無いと大変苦労します (というか不可能?)。その他にも、各キャラには属性があり、魔法を使う際にはその属性が大きく影響します。というのも、属性には得手不得手があり、得意な属性に対しては多くのダメージを与えられるのですが、苦手な属性だとホントにダメージが皆無だったりします。出てくる敵はポイントごとに属性が決まっているので、相手に合わせてキャラを入れ替えていかないとゲームの進行に非常に時間がかかります (ゴリ押しでいくのも一つの手段ですが)。さらに、フィールド上に隠れている各属性の精霊をゲットし、戦闘中に呼び出すことで与えるダメージを増幅 (1匹毎に2倍、複数出せばそれだけ与えられるダメージ量も増え、これは精霊コンボと呼ばれ、本ゲームの特徴ともなっている) 出来るのですが、この場合も属性が干渉し合い、仲の悪い精霊同士だとダメージを増加させるどころか、相殺しあって普通のダメージしか与えられないなんてこともあります。どのキャラを選び、どうやって育て上げるか、かなり迷うところであり、やり込みどころの様な気がします。

やり込みどころといえば、15人の仲間達以外に冒険中にマジックドール (MD) という人形を手に入れることが出来ます。これは、そのままではタダの人形ですが、パーツを組み合わせて、霊魂を吹き込むことで戦闘に参加出来るキャラになります。霊魂は、どのキャラが吹き込むかでMDの能力が変わります。基本的に、雑魚キャラの多い所では、その雑魚キャラに有効な属性のキャラ、ボス戦では主人公と同じ属性のキャラにして精霊を呼び出すサポート係にすれば大ダメージを与えることも可能です。パーツは普通に店で買えるモノから、隠しアイテムまで様々。特に隠しアイテムはゲームを隅々までクリアしないとゲット出来ないモノもあるので見つけるだけで大変です。このMDをパーティに入れるかどうかでも攻略は大きく変わってくるし (最後の方では使えなくなるんですけどね)、単純にパーツをコンプリするという楽しみ方も出来るし、結構ポイントの要素だと思います。私は、あまり使いませんでしたけどね (笑)

さて、戦闘システムですがこれまたオーソドックスなターン制です。先ず最初に指示を与え、敵も含めて素早いモノからアクションを起こします。先程このゲームの戦闘の目玉と書いた精霊コンボも、この速さが結構重要。同じ属性のキャラがいた場合、攻撃力の低いモノが精霊を呼び出して、もう1人が攻撃を加えて大ダメージというのが理想ですが、装備品やレベルによって順番が微妙に変わってくるので上手く調整しなければいけません。また、当然敵も精霊コンボを使ってくるのですが、苦手な属性を出される前に攻撃しなければ行けないとか、全精霊を打ち消す魔法を打ち出す時はタイミングが重要 (自分の精霊も消されちゃ元も子もない) など、かなり戦略が必要です。ただ、このゲームの場合、通常攻撃やアイテム、防御などのコマンドがあるにも関わらず魔法主体の単調な戦闘になってしまうのも事実。というのも、このゲームでは、魔法を使えば使うほど魔法のレベルが上がり与えるダメージが大きくなるのと、消費したマジックポイントは戦闘のターンごとに一定の割合で回復するからです。今までのゲームだと威力のデカイ魔法 (=マジックポイントの消費の大きい) を使ったら次のターンで回復アイテムを使うなりしないとそれっきりでしたが、このゲームではデカイ魔法を使った次のターンでも威力の小さな魔法を使うことが可能。その魔法の消費MPよりも回復量の方が多ければ、数ターン後にはまたデカイ魔法が使えるという訳です。どうです、魔法を出し惜しみする必要性が無いでしょ (笑)?というか、通常攻撃はあまり使い道が無いです。苦手な属性の時にかろうじて使うぐらい。それでも、他の仲間が魔法でうち損じた相手にトドメを刺すくらいの力しか無いので・・・。まぁ、この精霊コンボというのをウリにしている訳ですし、コレはコレでアリだと思いますが、もう少し戦闘の幅が広がればなぁという気がしますね。

あと、戦闘システムでひとつ。エフェクトはそれほど凝ってないのですが (つーか、黄金の太陽が無駄に凝り過ぎ)、それでも我慢できないという人の為にスキップ機能が付いています。Aボタンを押しっぱなしにしておけば、ダメージ量だけが表示されるのでサクサク進みます。ただ、迂闊にAボタンを押しっぱなしだと次のターンのコマンド入力も自動的に終わってしまい、無駄なことをやることがあるので注意が必要。あと、戦闘画面になっても敵の名前が出てこないのは問題あり。まぁ、攻撃相手にカーソルを会わせると属性が分かるので不利な属性をぶつけることはないのですが (戦闘中、Lボタンで精霊の一覧が表示され、得手不得手が分かるのは便利な機能だ)、フィールド上で『○○は魔法が効かないから気を付けろ』とか言われても、名前が分からなきゃどれがその敵なのか分からないじゃん (笑)。戦闘が始まるとターンごとにキャラの名前と攻撃が表示されるのでそこで確認できるけど、Aボタンスキップしてる時は表示もされないからねぇ。なんというか、肝心な所で抜けてるなというカンジがします。

次にグラフィックの話ですが、先に黄金の太陽が出てるのでそれほどの驚きはなかったです。ただ、綺麗なのはたしかです。黄金の太陽とは違ったタッチなのでどっちが良いかということは比較にならないと思いますが、全体的に細かすぎて何処が行ける所で何処が行けない所なのかが分かりづらいのが本ゲームの短所でしょうか。開発者自身が『GBAがもっと見やすければ面白いのに』と公式ページに書いてたそうですが (つーか、自分達で面白くないと思ってるモノを発売してるんかい?)、もうちょっとハードに合わせた色使いとかしてれば遊びやすかったのになぁ、と非常に残念です。特に、精霊やコインはまだ良いとして (それでも注意してないと見落とすけど)、葉っぱ系のアイテムは森の中の背景なのかアイテムなのか近寄ってチェックしないと判断できません。さらに、洞窟などはそれが入り口であることに気付くまで時間がかかる (というか、偶然そちらに方向キーが入って入り口なんだと分かった (苦笑))。まぁ、昔からフィールドが見辛いRPGというのはあったのでこのゲームだけがイカンという訳ではありませんが、フィールドマップの構成とかは結構良い案配 (アイテムの配置とか、ワープポイントの場所とか) だったので、もし続編作ることがあったらちょっと検討してみて欲しいです。

演出のもうひとつの要、サウンドはどうでしょうか。これは残念ながらかなりショボイです。いや、メロディがしょぼいのではなく音自体がしょぼい。なんか、ちょっとノイジーだし。まぁ、黄金の太陽ほどのクオリティは求めないけれど (つーか、コレは音楽にチカラ入れ過ぎ (笑))、もうちょっと凝って欲しかったなというのが正直なところ (古き良き時代のPSGサウンドを彷彿とさせるものはありますけどね)。ヘッドフォン使ってもあまり違いが無いというのはちょっとねぇ。結構有名なサウンドクリエイターが関わっていると聴いていたので期待してたんですが、同様の期待を寄せている人は要注意です。

基本的に、派手な演出を取り除き、シナリオというかゲーム展開自体にチカラを入れているのでヴォリュームがかなりあります。一応最後までクリアしましたが、黄金の太陽が2回はクリア出来るくらい時間がかかりました (笑)。しかも、精霊を全て集めた訳でもなく (ちょっと話が外れるけど、カエルグミ1匹でも取ったら愛の精霊が全部集められないってどういうことよ (苦笑))、隠しダンジョンにも行ってないし、もっと根本的なことを言えば15人の仲間のうち5人としかエンディングを迎えていないのに、これだけかかってます (ヘボだからというツッコミはナシね)。これらの要素を全てやり遂げるとすればどれだけの時間がかかるのか・・・考えただけで気が遠くなります (バトルの回数や精霊コンボ、集めた組みの数などを記したゲームの成績を評価するシステムがあるのですが、これで最高評価を得るには相当の努力が必要になると思われます)。

ここからはちょっと、というかかなり残念な点をいくつか。まず、セーブファイルが1つしかないので、コピーしながら進めて失敗してた場合には戻ってやり直すとかいうことが出来ないこと。特に前述のカエルグミに関しては場所によってはかなり至難の技。保険無くしてやり込もうと思うほどヒマでもないしお人好しでもないです (笑)
ワープポイントの位置も気になるところ。基本的にフィールド上に存在するワープポイントに到達して登録をすればいつでも好きな時にワープ出来るようになって便利な機能なのですが (魔法じゃないのでマジックポイントも消費しないし)、最後のボスのいるところから最後のワープポイントまではかなり距離があります。まぁ、直前にワープポイントがあると、簡単にパーティチェンジして違うパーティでエンディングだけ見ようというカンジでやり込みする人がいなくなると思ったのかもしれませんが、私は正にそういう目論見の人だったので残念です (笑)
あと、細かいことですが、メニューの項目が上下で繋がっていないのが面倒。一番下のアイテムを選ぶ時はず〜っと下までスクロールさせなきゃならない。上下が繋がってれば上に1個移動するだけで表示されるのに。処理的にそんなに難しくないはずなのになぜそうしないのか甚だ疑問。メニューといえば、マップを良く使うのですが、こういうのはL/Rボタンで1発で選べるようになってれば非常に便利だと思いました。まぁ、マップに限らず自分が良く使うと思う機能をL/Rボタンに割り当てられるとプレイアビリティが向上したんですけどね (このゲームの場合、あんまりL/Rボタン使う機会少ないし)。この辺は黄金の太陽の方が良く出来てたと思います。
それと、ゲームの本筋ではないですが精霊をコンプリートする為にはアミーゴといって他の人と通信交換をしないといけないのですが、これが100人と通信しろという条件があったりするから困りモノ。100回じゃなく100人です (同一データはダメってことね)。ポケモンじゃあるまいし、このゲームを買う人間がそれだけ集まる機会がどれだけあるというんでしょうか?また、集まったとしてケーブルを繋ぎかえる (あるいはソフトを入れ替える) 工数にどれくらいかかると思っているのでしょうか?どうも、ポケモン以降のゲーム (特にRPG) では通信することによって付加価値を、みたいな風潮がありますが、やり過ぎはユーザーからソッポを向かれるだけです。

ストーリーで気になったのは、16人の仲間達の物語ではなくて、主人公と15人の仲良しグループの物語、というカンジが非常に強いところ。まぁ、一応導入部分で主人公の生い立ちは出てくるんですけど、魔法学校に入ってから他の仲間達に逢ってどういう経緯で仲間になったのかがまるで分からない。しかし、他の15人はお互いに素性なりそれなりの交流なりを持っていて仲良くしてるのが分かる (ストーリーが進むに連れその感じは強くなる)。なんというか、妙に居心地が悪いというか、転校生に周りが無理矢理話し掛けてきてる感が強くて素直にストーリーに入っていけませんでした。つーか、ゲーム中もほとんど主人公が表に出てくることはなくあくまで裏方っぽい扱いです。その割に最後には望むと望まざるに関わらずエンディングで勝手に運命を決められちゃうんですが (苦笑)。ま、ここら辺は感情移入する人はすると思うので一概には断定出来ませんが、イマイチすっきりエンディングというカンジではなかったです。
台詞回しは各キャラごとに性格が出てるというか、神妙な展開の時にギャグ飛ばしたりとか、結構テンポ良く進んで良いカンジです。ただ、数箇所において??な言葉づかいとかが出てきたりして萎え〜になる場面もありました (それまで、力強い語調だったガナッシュが突然『どうしたの?』なんて女の子みたいな言葉を発した時は違和感アリアリでそれまでのイメージぶち壊しでした (『どうしたんだ?』だろ普通))。
あと、これはやり込みのための措置だとは思うのですが、クリアした時のパーティのメンバーしかエピローグが表示されないのもちょっと不満。たしかに最終的にメンバーとして残ったのは主人公と5人だけだけど、ゲーム全般を通して全員とパーティを組んで戦ってきた訳なんだから全員のその後を知りたいのは当然のこと。このエンディングの解釈だと、結局仲間になったのは最後にパーティを組んだ奴だけで他の連中は仲間じゃない (どうなったか知らない) って言われてるようでイマイチ納得がいかないです。

と、まぁ気になった点も多いですが、全体的な視点で評価すれば良く出来たRPGだと思います。エンカウント率も高くないので移動が苦にならないし、先に述べたワープポイントなどの便利な機能もあるのでサクサク進めます。かなりレベル上げに割く時間が必要になりますが、パーティの構成さえうまくいけば若干低いレベルでも何とかなるでしょう (大体30時間くらいでレベル60以上くらいでクリア出来るらしい)。古き良きSFC時代の2DマップRPGが好きだった人なら文句なくオススメのソフトですね。

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トマトアドベンチャー

知る人ぞ知るGBの隠れた名作コトバトル (個人的に2001年のGBソフトNo.1) を開発したアルファドリームがGBA用に作成したRPG。イメージが子供っぽいというかマンガチックなカンジなので最初から幼稚だと決め込んでる人も多いと思うのですが (コトバトルのイラストも比較的低い年齢層向けのタッチだったと思うけど)、いかにもウケ狙いという路線では無いので高い年齢層にも十分にアピール出来ると思います。

というか、雑誌で書かれているような子供向けというカンジはしません。たしかにストーリーはほぼ一本道で謎解きらしい謎解きも無いので (大体ヒント見ればすぐに分かる程度の謎) 簡単といえば簡単です。私自身16時間程度でクリア出来たのでゲームが上手い人なら10時間程度でクリア出来ると思います。ただ、他のRPGの様に演出に凝っていてプレイヤーが遊んでる時間よりも何もしていない時間の方が多い (=クリアには時間がかかるけど実際に遊んでる時間は数時間) というゲームではなく、短いクリア時間でもプレイヤーが実際にプレイに携わった時間が多いという点で決してボリュームが少ないという気はしませんし、クリアした時に充実度も他のゲームに比べてヒケを取らないと思います (ま、私自身あまり多くの時間をゲームに費やせなくなってきているのでコレくらいのボリュームがちょうど良い、というか他のゲームがダラダラと長くかかり過ぎ (笑) という気がするんですが)。

さて、このゲームのウリは何と言ってもギミックと呼ばれるモノを使った戦闘システム。従来のRPGがコマンドを選んだら後は見てるだけという戦闘だったのに対し、複数のギミックと呼ばれるミニゲームの類をクリアすることによって的にダメージを与えるというシステムになっているのです。以前、戦闘中にボタンを連打させるRPGもありましたが、ユーザーは画面をスキップする為にボタンを押してるだけであって別にボタンを連打したい訳ではありません。それをなかば義務づけていたそのゲームは大方の予想通りあまり良い評判は受けられませんでした (ま、当然ですわな)。本作のギミックというシステムがちょっと違うのは、あくまでもミニゲームとして耐えうるモノを提供していること、プレイヤーがレベルに合わせて難易度を変えられること、使用制限や大ダメージを与えるコマンドを発動させる為に戦略が絡んでくることなどが挙げられます。

まず、ギミックには大きく分けて4つの種類のゲームがあります。一つはタイミング重視系のモノで、移動するボールを特定の場所で止めるとかいったモノです。連打系のモノは文字通り、ボタンを連打してクリアするモノですが、単純にAボタンだけではなく、指示されたボタンを連打するとかいったカンジのモノもあります。スピード系のモノは、表示されたボタンを時間内に押せるかどうかを競いますが、中には表示されたモノを記憶して答を入力しなければならなかったりする物もあります。あとは、運の要素が強く絡んでくる系統のモノがあります。これは、それこそおみくじみたいなものでプレイヤーの実力云々というカンジではありません (笑)。それぞれの系統にはいくつもの種類のゲームがあり、ゲームを進めて行くと使用出来るギミックの数が増えていきます。また、各ギミックは自分で難易度を設定することが出来ます。難易度が低いと成功する確率は大きくなりますが、相手に与えるダメージは少なくなります。逆に難易度が高いと成功する確率は低くなりますが、相手に与えるダメージは大きくなります。失敗しても相手にダメージを与えることは出来るのですが、当然低いレベルで成功した時よりも量は少なくなります。さらに後述する『すごいのメーター』の溜り具合は高い難易度ほど大きいですが、失敗するとリセットされてゼロになってしまうという危険を孕んでいます。逆に低い難易度であれば失敗することはまず無いのでメーターがリセットされることはありませんが、一定量を貯めるまでに時間がかかるというデメリットがあります。この辺の兼ね合いというのでしょうか、プレイヤーが自分のレベルと戦略性に合わせて色々と試行錯誤を重ねることが出来るのが本システムの大きな特長といえるでしょう。

ちなみに、1人のキャラが持てるギミックは4つまで。基本的に、同系統のギミックは与えるダメージ量が後で出てくるモノほど大きくなる、というか最初に手に入れたモノは後半にはほとんど役に立ちません。ギミックをパワーアップするアイテムを使用してギミックのパワーをアップすれば強化することが出来るのですが、元々強いギミックをパワーアップして使った方が効率が良いのは言うまでもありません。しかしながら、先ほども書いたように『すごいのメーター』は一度ギミックのクリアに失敗するとリセットされてしまうので、多少弱くても自分の得意なギミックを使うという手もアリではあります。というのも、プレイヤーが持っている (=戦闘時に使用出来る4つの) ギミックには各々使用制限回数が設定されており、使用制限回数が0になったらそのギミックを選ぶことが出来なくなります。使用制限回数を復活させるには持っているギミックの使用制限回数を全て0にしなくてはなりません。自分の苦手なギミックが入っている時 (プレイ開始時とか、仲間が新たに加わった時などは使えるギミックが少ないので選択の余地が無い=苦手なギミックでも使わなくてはならない) には、自ずとレベルを下げなければならず (すごいのメーターを気にしないならば関係ないけど)、そうするくらいなら多少ダメージ量が低くても自分の得意なギミックを使うという戦略も生まれてくるという訳です。

先ほどから書いている『すごいのメーター』ですが、ギミックを成功させるとその難易度に応じてメーターが溜まっていきます。で、メーターが一定量溜まると歯車マークが現れコマンドメニューに『すごいの』が現れます。ちなみに、このメーターは仲間になるキャラが持っているという設定なので、仲間のキャラが昇天してしまうとメーターが消えて使えなくなってしまうので注意が必要 (あ、そういえば書いてなかったけど、このゲームは主人公の他に仲間が3人居ますが、戦闘に出来るのは主人公+1人です)。この『すごいの』攻撃は、まぁ他のRPGでいうところの大ダメージを与える魔法コマンドみたいな物。各キャラ2個ずつの技を発動することが出来、無敵になったり、全回復したり、敵全体に大ダメージを与えたりと、その効果は絶大です。また、その演出もかなり凝っておりキャラクタのコミカルさも手伝って見ているだけで楽しいです。ただ、このゲームの場合、戦闘はフィールド上の敵キャラに触れない限りは発生せず、また雑魚キャラ自体はそんなに強くないので、このコマンドを使うのはボス戦くらいのモノといえます。そのボス戦に合わせてメーターを貯めることが出来るか (あるいは、ボス戦までそれを維持出来るか) がクリアのカギを握るといって良いでしょう。

ギミックに関してもうひとつ。各ギミックを最高難易度 (レベル7) でクリアするとそのギミックのマスターの称号を得ることが出来ます (確認メニューで、そのギミックに王冠が表示される)。マスターになった後にある場所にいってあるキャラに話し掛けると褒美にアイテムをもらうことが出来ます。また、最初に書いた各系統ごとのギミックを全種クリアするとその系統のマスターに、全てのギミックをクリアするとグランドマスターの称号を得ることが出来ます。ギミックによってはかなり難しいのが多いし、そもそもギミックを全て集めること自体がかなり手間がかかるのでヤリ込み要素が欲しい人には良いかも (ゲームをクリアするだけなら普通にプレイして入手出来るギミックだけで十分)。

ヤリ込み要素としては他に、ギミカ (=ギミックカード) というモノがあります。コレは、一種のカードゲーム。とはいっても、M&Gとかポケモンカードみたいな難しい物ではなく、トランプみたいなカンジのゲーム (場に出したカードに効果カードを1枚出してどっちが強いかを競う) です。すぐに決着がつくし、それほど難しいルールではないのでゲームとしてヤリ込めるかどうかは謎ですが、とりあえずギミカ自体をコンプリするというところにヤリ込み要素があるかな、と (私自身は最初のレクチャーだけやってほったらかしにしてますけどね (笑))

さて、肝心のストーリーの方ですが、最初に書いたように複雑な伏線も無くほぼ一本道で進みます。元々ギミックランドというタイトルだったせいか、トマトはほとんど関係ないというかオモチャがメイン (アイテムとかステージ構成とか) だったりするのはご愛敬 (最後の最後に今度はソレか?というオチがあったりするんで全く関係ないということも無いんですけど)。それよりも遊んでみて感じたのが、このゲームって雰囲気がカエルの為に鐘は鳴るになんとなく似てるなぁってこと。セリフの表示が4倍角になったりするという誰の目にみても明らかな所もそうなんだけど、登場人物のキャラがたっているところとか (特にゴリ&ブリのニクメナイ悪役コンビ)、各所で発生するイベントのコミカルさ、あるいは『おいおい、まさかまだ続く訳じゃないよなぁ』とか『ちょっと待った!』と思わずアセってしまう展開とか (個人的にはパサランちゃんとゴリ&ブリの寸劇がとても好き (笑))、やってるうちに思わず引き込まれてしまう様な感覚というのがとても良く似ている気がします。もちろん、カエル〜とはジャンルがちょっと違うし、ボリュームもあるので全く同じという訳ではありませんが、マンガを読み返すみたいに何回も遊んでみたくなるという点ではかなり近い存在なのではないかと思います。

ただ、残念な点も結構あります。主に見た目の関係なのですが、色使いが明るく見やすいのは良いのですが、構成物の見分けというか、何処に移動することが出来るのかというのが分かり難い所があります。特にハシゴ関係なんかはそうなんですが、何処に進んだら良いか分からず迷っているうちに偶然見つけたということが何回かありました。ま、これはそんなに頻繁に出てきた訳ではないので大きな問題ではありません。イチバン困ったのがメニューなどの文字が小さいこと。特に、ギミックを選んだりアイテムを選んだりする時の文字が小さく、読めることは読めるのですが、かなり目が疲れます。また、戦闘に入った時に相手のセリフが上に表示されるのですが、これも表示範囲が狭く、文字が小さいので見にくいです。まぁ、いちいち吹き出しを表示するのは面倒&チラついて逆に疲れるだろうし、レイアウト的には間違って無いと思うのですが、せめてボスキャラとの戦闘の時くらいは表示領域を広くして思いっきりセリフにも凝るとかして欲しかったですね。なんか、文字が小さくてしかも次々に表示されるから目が疲れてしまいます。

あと、戦闘効果のアニメーションをスキップ出来ないのが個人的にはちょっとツラかった。最初のうちはどんな技なのかな?と思って見てるけど、ゲームを進めるとこの手のアニメ効果は鬱陶しいだけ。ポケモンの戦闘アニメすらオフにする性質なんで、何回も見せられるのはチョットね (すごいのメーターの技の効果は長いけど、ボス戦くらいでしか見ないからそれほどストレスにはならない)。

音楽に関しては、雰囲気に合ってて良いと思います。音色自体も良い鳴りしてるし。ゲームを盛り上げるのに一役買っていると思います。

良く考えると、ポケモン以降にありがちな面倒な属性とかを考えなきゃならないゲームと違って、純粋にストーリーとか戦闘を楽しめるRPGを久しぶりにやった気がします。属性が絡むとどうしてもゲームのバランスがある属性に偏ってしまい、自分の好きなキャラがその属性でない場合には苦労してしまったり、使い物にならなくなったりすることがありますが、本ゲームではそういったものが無く、戦闘は純粋にプレイヤーの能力 (ギミックを使いこなせるか) にかかってきます。そういう意味では不思議のダンジョンシリーズと同じく、ゲームの中のキャラが育つのではなく、プレイヤー自身が育つRPGといえるかもしれません。それが良いかどうかは人によって違ってくると思いますが、少なくとも見た目で子供向けと決め付けて遊ばないのは勿体無いゲームであることは間違いありません。食わず嫌いは損をしますよ (笑)

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どーもくんの不思議テレビ

NHK−BSのマスコットキャラどーもくんが登場する本ソフト、NHKという放送局の事情からかほとんど広告がうたれていなかった為 (当然、テレビではCM流せませんしねぇ (笑))、一般層への知名度はかなり低いと思われます。店頭で初めて知ったという人も多いのではないでしょうか (ゲーム雑誌でチェックしてるような人は少ないでしょうからねぇ)?

で、本作ですが、一言で言うとミニゲーム集です。うさじいの家のテレビに吸い込まれてしまったどーもくんが、テレビ番組をネタにしたミニゲームで活躍するという体裁を取っています。どんな番組 (ミニゲーム) があるかというと、

1.ドキュメンタリーチャンネル
−−『自然スペシャル・鳥の成長』:ネコやヘビ、タカなどの妨害を排除しながら鳥の巣のタマゴを温め、孵ったヒナにエサを与えて巣立たせるまでの過程を描くアクションゲーム。
−−『荒海に生きる』:漁船に乗り込み、魚群を定置網まで誘導するアクションゲーム。魚が群れから離れそうになったら船を移動して群れに戻し、より多くの魚を誘導して大漁を狙います。波や岩場にぶつからないように船を上手く動かしましょう。
−−『DCヘッドライン』:ゲームのヒントやどーもくん達キャラクタの情報が見られるニュースメニュー。
−−『はたらくどーも』:建設中のビルにハシゴをかけて屋上まで登るアクションゲーム。ハシゴと足場には色が付いていて、同じ色じゃないとハシゴをかけられません。足場に転がっているペンキで色を変えながら、屋上を目指します。モタモタしてると足場が・・・。
−−『宇宙飛行士』:壊れた宇宙ステーションの中に乗り込み、故障箇所を探して修理するアクションゲーム。レーダーを頼りにジェットの噴射と逆噴射で移動するのですが (画面がスクロールする)、慣性が付いているので思うように動けません。ステーション内には危険な罠やエイリアンが待ち受けています。制限時間内に修理することが出来るか?

2.Dサイトスポーツ
−−『激流カヌーカップ』:危険な川下りを題材にした横スクロールアクションゲーム。滝壷や岩などの障害物をバランス良く避け、ゴールを目指します。
−−『ツール・ド・どーも』:これも横スクロールアクション。加速ボタンでライバルに張り付きスリップストリームで追い越せ!坂道やデコボコ道など自転車には過酷なコースを無事に走破できるか?
−−『どーもオープンゴルフ』:全18ホールで競うパットゴルフ。特に奇抜なギミックがある訳ではないが、レイアウトは結構凝っているのでホールインワンを目指すのはナカナカ難しい。単なるミニゲームとは思えない完成度。
−−『大どーも相撲』:平幕から横綱までを目指す相撲バトル。Aの連打でパワーを貯め、Bボタンで技を繰り出す。相手の力を利用した技などもあり、凝った作りになっているようですが、個人的にはゴリ押しで責めてしまうタイプなのであまり面白さは分からなかったり (苦笑)
−−『Dサイトベースボール』:代打専門バッターとして登場するどーもくんが、ペナントレースの優勝を目指してホームランを狙うバッティングゲーム。ピッチャーの投げる球を予想して狙いを絞り、バッティングのパワーを決めてスイング!上手く当たれば安打になり、状況に応じて得点が入ります。ただ、試合毎に状況が違うのでヒットでも良ければホームランでないといけない時もあり、結構大変。ボックスに入る前の解説者の解説が笑える。
−−『Dサイトニュース』:ゲームのヒントやどーもくん達キャラクタの情報が見られるニュースメニュー。

3.カルチャーステーション
−−『どーもクッキング朝ごはん』:料理の先生の指示する手順に合わせた材料と道具をメニューから選ぶゲーム。たとえば『魚をおろす』だったら『魚』と『包丁』、『たまごを焼く』だったら『たまご』と『フライパン』を選ぶというカンジ。作る料理は決まっており、また先生の手順が表示される前に答を入力するとボーナスとしてコインが貰えるので、答を暗記して (あるいはメモにとっておく) おけば簡単にクリア出来たりする (笑)
−−『どーもクッキング昼ごはん』:上記ゲームのメニューが昼ご飯のモノになっただけ。
−−『カルチャーコラム』:ゲームのヒントやどーもくん達キャラクタの情報が見られるニュースメニュー。
−−『どーもくんの不思議テレビヒストリー』:ゲーム中に流れるデモを自由に見ることが出来るモード。
−−『どーもクッキング夜ごはん』:上記ゲームのメニューが晩ご飯のモノになっただけ。

4.ザ・バラエティー
−−『どーも島アクションクイズ』:その名の通りクイズゲーム。あみだくじ (Aボタンを押して進むのだが、横棒が付いたり消えたりしているのでタイミングを見計らって進まないとアリジゴクに落ちて失格)、間違い探し (絵を見て違っている箇所を指摘するクイズで先に2問正解すればOK)、カウントゲーム (スマスマでやってた画面に現れる物体の数を数えるゲームで先に2問正解すればOK) を勝ち抜くと最後のアップダウンクイズに挑戦でき、5段階アップすれば優勝となる。優勝するとランダムでアイテムを貰える (アイテムを持っている時にはコインが貰える)
−−『ザ・トピックス』:ゲームのヒントやどーもくん達キャラクタの情報が見られるニュースメニュー。
−−『ザ・TVバトルすし職人編』:回転寿司のカウンターに座っているお客さんの注文した寿司を素早く目の前に運ぶゲーム。同じ寿司ネタでも皿に並んでいる位置が違うと受け取ってもらえないので素早く並び替え、また少しでも多くのお客さんに食べてもらう為にコンベアの回転を早くするのがポイント。対戦相手よりも多くの皿を出せれば勝ちとなる。実際の回転寿司よりもよっぽど忙しいゲームです (笑)
−−『どーも探検隊迷宮の秘宝』:迷宮内に隠されている宝を見つけ出すアクションゲーム。宝は全部で5つ。1つでも取ると迷宮が崩れ始めるので制限時間内に脱出口に向かい、トロッコで脱出しなければならない。トロッコに乗ると強制横スクロールのアクションゲームに変化。レールの上の岩をジャンプで飛び越えながら無事に脱出できればクリアとなります。
−−『どーもコレクション』:ゲーム中に使えるアイテムを販売する、テレビショッピング番組。通常はコインでアイテムを購入するのですが、たまにルーレットが登場し、当たればそのアイテムが貰えるという時があります。コインが無い時には嬉しいですが、コインがある時に欲しいアイテムが買えなかった時は結構悲しくてルーレットを怨んだり (苦笑)

5.ホーム劇場
−−『剣豪!!みねうちどーも』:肉じゃがのダンナに扮したどーもくんが、刀で悪党をバッタバッタと叩き伏せるファイナルファイト系のアクションゲーム。ゲーム自体もシッカリしてるし、時代劇風のストーリー展開がまた良い。オマケで遊べる100人斬りモードはクリアするとコインが大量に貰えるので腕に自身のある剣客は挑戦すべし。
−−『魔女っちたーちゃん』:いたちのたーちゃんが活躍する横スクロールシューティング。ちゃんとパワーアップやオプションなどもあって、かなり本格的な作り。ステージ中に置かれている鉢植えに弾を一定数当てると花が咲き、8つの鉢植え全てに花を咲かせるとボスが出現し、ボスを倒すとステージクリア。最終ステージはボスのオンパレードの後に意外なキャラが・・・?!
−−『聖なる館』:屋敷の中に閉じ込められた、うさじい、たーちゃん、もりお、しのぶを探し出して救出する探索型のアクションアドベンチャーゲーム。どーもは攻撃する手段を一切持たないが、天井から照らされる聖なる光にゾンビをおびき寄せれば (どーも!とあいさつをすると寄ってくる)、倒すことが出来る。色んな所にアイテムやメモがある他、隠し番組 (ここで手に入れると選べるようになる番組) もあったりしてナカナカ凝っている。
−−『シアターニュース』:ゲームのヒントやどーもくん達キャラクタの情報が見られるニュースメニュー。

6.ミュージックネットワーク
−−『どーもライブ』:飛んでくる音符に合わせてカーソルを合わせてAボタンを押すことでメロディを奏でる音ゲー。ストリートからドームでのコンサートまでのサクセスストーリーを描く。収録曲が5曲 (+ボーナス1曲) というのがちょっと物足りないが、スペシャルモードの難易度はハンパじゃないのでヤリ甲斐はあるかも。
−−『どーもベストテン』:各ミニゲームのメインBGMを聴けるモード。
−−『MNオンライン』:ゲームのヒントやどーもくん達キャラクタの情報が見られるニュースメニュー。
−−『どーも交響楽団』:発売未定となっているゲームボーイミュージックライクな音ゲー。楽譜に合わせてA,B,+,L,Rを押して演奏の指揮をするのですが、ボタンを押す長さも決まっているのが一般的な音ゲーとちょっと違う所。収録曲はいずれもクラシックの名曲ばかり。ちょっと音質が薄っぺらく感じるのが残念ですが、かなり楽しくプレイ出来ました。

一般的にミニゲーム集というと、間に合わせで作ったようなゲームを数だけ集めて、あとはキャラクタの人気で誤魔化そうというのが多いのですが、本ソフトに収録されているゲームはひとつひとつのクオリティが高く、モノによってはナカナカクリア出来ない手強いモノもあったりします。個人的には、少なくとも1回遊んだらもうイイヤ、という類のゲームは無いと思います。

また、アイテムを使うことによって難易度を変えることが出来るので、難しくて出来ない!という人でも投げ出さずに遊べ、慣れてからアイテムを外して再挑戦という遊び方も出来ます。アイテムを買う為のコインにしても、ゲームに成功すれば多く貰え、失敗しても少し貰えるというシステムなので何回もやってるうちにアイテムを買えるようになるし (何回もやってるうちにゲームに慣れるという話もある)、遊ぶ側のことを良く考えていると思います。これは、他のミニゲームを出す (最初に遊べるゲームは数種だけ) 為に必要なチャンネルポイントにも同じことが言えます。特に、同じチャンネル以外のチャンネルの番組にもポイントが加算されるというのは良いですね。

どーもくんを知らない人でも楽しめるのは良いのですが、個人的には、どのゲームも1人用だというのがちょっと残念なところ。マリオパーティみたいな多人数で遊べるゲームがあればもっと良かったのになぁと思いました。まぁ、追々そういうゲームが発売されるんでしょうけどね。

どのゲームもそれほど時間がかからず、しかもオートセーブ方式なので途中で電源を切っても再開することが可能になっています (区切りの良い所からの再開なので完全なオートセーブではないんだけど)。ちょっと空いた時間に遊ぶのに良いカンジのソフトですね。ちなみに、本ソフトにはカードeが1枚同梱されています。カードeリーダーを使うと、めいそうどーもというゲームで遊ぶことが出来ます。

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コロコロパズル・ハッピィパネッチュ

コロコロカービィ (GBC) で初めて採用された動きセンサーを使った体感アクションパズル (笑)。いや、それはウソですが、GBA本体を前後左右に傾けることで画面内のブロック (じゃなくて、パネッチュか) をカシャカシャと動かして同じ色のパネッチュを揃えて消していくというゲームです。特定のパネッチュだけでなく、フィールド上にあるパネッチュが全て同じ方向に動くので動かしたい所にパネッチュが動かせないというもどかしさがある反面、適当にやっても偶然に消えるというお手軽さを味わえます。

で、いきなり核心の動きセンサの話から入りますが、既に使われた実績のあるデバイスなので信頼性は高いです。オプションでセンサの反応を3段階で調節出来るのでCMの二宮尊徳みたいに大袈裟に動かさなくてもゲームは出来ます。ただ、GBCに比べるとGBAの液晶は密度が濃いぶん反射光量が少なく有効視野角度が狭いので傾けると非常に画面が見にくいです。他のゲームの場合は姿勢が強制されないので光の当たる方向に合わせてゲームをプレイすることが出来ますが、このゲームの場合水平を保たなければいけないので自ずと姿勢が決められてしまい、十分な光が確保出来ない場合があります。

以前にニンテンドウスペースワールドで遊んだ時は、GBAはコントローラで画面はディスプレイモニタを見てたので意識してませんでしたが、実際に自分の部屋で遊んでみるとちょっとプレイアビリティが低いなぁと痛感しました。もっとも、GBAの画面をテレビに出力する テレビdeアドバンスを使えば状況は改善される訳で、個人的にはまぁOKかなというカンジです (笑)

さて、ゲームのシステムですが、パネッチュを3個以上くっつけると消えるというのは前述の通り。連続消し (コンボ) を続けるとボム置き場にボムが溜まっていきます。このボムは新しいパネッチュを補充する (Aボタンを押す) 時に同時にフィールドに出現します。パネッチュと違うのはくっついても消えないこと。ただ、正方形のカタチに4個くっつくと大ボムになります (この辺、ボンブリスっぽいですな)。この大ボム同士が縦や横に繋がるとさらに大きなボムが出来ていきます。ボムはBボタンを押すことで爆発します。大きければ大きいほど威力がデカく、パネッチュだけでなく、通常消すことの出来ないオジャマブロックも破壊することが出来ます。基本となるルールはコレだけ。とても簡単ですね?!では、次に用意されている5つのプレイモードを見ていきましょう。

『おジャマバトル』:COMあるいは人間との対戦モードで、ボムを爆発させて相手のフィールドにオジャマブロックを送り込み身動きが取れない状態にすれば勝ちになります (GBのテトリスみたいですね)。ボムが大きければ大きいほどたくさんのオジャマブロックを送り込めますが、あまりボムのツミコミをしてると、自分のフィールドが動かせなくなるので要注意

『ボムでノックアウト』:基本的に『おジャマバトル』とやることは変わらないんですが、フィールドの中央に居る敵に爆風を当てて攻撃するというのが違うところ。ボムの大きさはもちろん、爆弾の位置も考慮しないとダメージを与えられない (フィールドの端でボムを爆発させても届かない) のでボムを作るのと同時にオジャマブロックでバリアをはられないように注意すること。

『ボムでハイスコア』:とにかくボムを爆発させてスコアを競うモード。ボムの大きさが大きいほど点数が高い。如何に早く大きくボムを成長させることが出来るか?

『ぜんぶふっとばせ!』:ボムの爆発でフィールドにあるモノ (パネッチュ、オジャマブロック等) を一気に消すモード。ボムの有効範囲、威力を良く理解した上でパネッチュの周りにボムを配置し一気に爆発さえなければならず、かなりアタマを使います。失敗すると、新たにオジャマブロックが出てきてより一層クリアするのが困難になるので、とにかく一発必中の意気込みでプレイすると吉?!

『IQチャレンジ』:フィールドに配置されたパネッチュを残らず消すことができたらクリアになります (ぜんぶふっとばせみたいに一気に消す必要は無い)。他のモードと違って敵も出てこないし、制限時間も無いので (ただし、動かせる回数の制限はある) じっくり遊べます。電車の中で遊んでも大丈夫 (笑)?ただし、かなり難易度の高い問題が揃ってるので心して取り掛かるように (ぉぃ)

このゲーム、やり込もうとすればかなり深いゲームだとは思うんですが、実際にそこまで遊ぶ人が居るかどうかは疑問です。というのは、まずひとつは画面が見にくいこと。まぁ、これをクリアしたとして、このゲームの間口の広さから来る安心感というのかな?それに満足してそれ以上深みにハマらない可能性もあるのではないかと。なんかですねぇ、コンボの偶然性とかが コラムス に似てるんですよ。もちろん、コラムスやってる人の中にはいくつも先の展開を読んで積み込んでる人も居るのかもしれないけど、大方の人は偶然に連続で消えていくというので喜んでいると思うんですよ。で、それが正にこのゲームでも当てはまってて、実際に画面を見ないで適当に動かしてもコンボが起きてそこそこプレイ出来たりするんですよ。私なんかまともに画面見ないで前後左右に適当に傾けるだけで最高9連鎖までいきましたからね (平均でも4連鎖くらいはいくと思う)

もちろん、ゲームを進めていくと考えながら動かさないと勝てないとか、ハイスコアが望めないという状況になります。じゃ、そこから先に進むかというと、それはどうかな?と。適当に動かして遊べた時は楽しくても、ちょっと考える必要が出てくると『あれ?コレってそういうゲームだったの?』ってカンジになります (最初の間口が広いぶん余計にね)。ま、もしかしたら私の考え過ぎかもしれないのでここまでにしておきますけど。

個人的には、IQチャレンジがイチバン楽しいです。というか、他のモードはリアルタイム性が高くてちょいと私は苦手という状態 (苦笑)。でも、IQチャレンジだけでも良かったと思うんですけどね。ヨーロッパでデンキ・ブロックス!というゲームがGBC用で出ているんですが (4月にGBAでも発売になりますね)、これは画面にあるブロックを一斉に動かして繋げるというゲームでリアルタイム性の無い純粋なパズルです。これに動きセンサが付いて本体を傾けながら遊んだら面白いかもな、と思ったくらいですから。

結論として、動きセンサで動かすことによる画面の中のキャラとの一体感というのかな?自分の手で動かしてるんだという感覚が伝わってくるという点では非常に良く出来た面白いゲームだと思います。ただ、じっくりとゲームをしようと思った場合には画面とコントローラが分かれているか、あるいは十字キーで動かせた方が良かったような気がします。任天堂スペースワールドで遊んだディディーコング・パイロットは動きセンサでも十字キーでも動かせるようになっていたので出来ないことは無かったと思うんですけどね。

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