野球の練習で最も楽しいのがバッティング練習で、つらいのが守備や走塁の練習であろう。だからどのチームもバッティング練習に時間をかける。しかし、バッティング練習はやり方次第で実効があがったり、無駄だったりする。
バッティング練習には、マシーンを使った練習と投手の投げる球を打つ練習の二通りがある。マシーン練習では同じスピードで同じコースに球が来るから、自分の打撃フォームを矯正したり、タイミングを取る練習には好都合である。バッティングセンターに行けば、一人でも練習できる。したがって、オフシーズンや春先などの練習に向いている。バント練習、流し打ちの練習、ゴロを打つ練習にもマシーンは有効である。人数にゆとりがあり、場所さえあれば、バッティング練習の横で、マシーンを使ったバント練習をするのもよい。 しかし、シーズン中は実際に投手が投げる球を打たないと、実戦では役に立たない。スピードもコースも一球毎に違う球に対して、瞬時にタイミングとミートポイントを変えなければならないからだ。いい当たりが打てないのは、このタイミングとポイントの捕らえ方が合っていないためだ。だから、打席ではこの2点を中心に打つように心掛ける。
自分が打っていない時は絶好の守備練習である。ノックと違い、生きた打球を処理できる。それも、ただ捕球して、返球しているだけではだめだ。ゲッツーの練習や外野からの中継を必ず入れるようにする。内野ゴロの場合には必ずゲッツー処理をし、外野への打球はバックホームする。間を抜かれたら懸命に追いかけ、内野の中継を経てバックホームする。
ところが、現実には参加人数が7〜8名で、このような練習をしようにもできないことが多い。結局、バッティング練習の時に守備についても自分のポジション以外で球拾い的な守備に終わってしまう。だから、別にたっぷり時間をとって守備練習をする必要が生じる。 考えながら、あるいは工夫をしながら練習した成果が試合で徐々に現れるのだ。 これ、ゆめゆめ忘れることなかれ。 (平成10年9月14日掲載)
【幹事補足】 |
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