回路図

入力反転増幅回路(U2)

左右同一の回路なのでLchで説明します。VR1で入力レベルを制限します。規定レベルは-20dBu〜+4dBuです。
U2(LMC662)は単一電源フルスイングのオペアンプで入手性も良い物です。R12とR20で2.5vを発生してオペアンプにバイアスを与えます。U2の出力は2.5Vを中心に上下0V〜5Vまで振幅します。LINE入力レベルは-20dBuが基準になりますので振幅電圧は0.220Vp-pとなります。U2は反転増幅回路で10倍に増幅するので、出力振幅は2.2Vp-pになります。+6dBuは4.4Vp-pになりますが、U2の出力最大振幅は5Vp-pですから+6dBuまで歪は発生しません。VU計やVUメーターと表示を合わせる時は-16dBu(0.349Vp-p)を入力したとき、0になるように調整します。

平均値全波整流回路(U1)

オペアンプの教科書に出てくる様な平均値全波整流回路です。R2が無ければ半波整流回路になります。出力波形が凸凹する時はR2を微調整する必要がありますがVUディスプレイとしてはそこまで必要はないと思います。C2で平滑しているので外さないと全波整流回路出力波形を見る事はできません。
マイコン側の電源が3.3Vの為、バイアス電圧を3.3vとしてA/Dコンバータに電圧を合わせています。このオペアンプのオフセット電圧は3mVmaxでバラツキが見られるので出力が3.3Vからずれる可能性があります。左右で違うと表示誤差になってしまうのでOFFSET(VR4,VR5)で補正できるようにしています。何も信号を入力しないときに表示が出ないように調整してください。
U1Dは非反転増幅回路で10倍して、C1とC2で直流化しています。
U1D出力は無信号時+3.3VDCとなり、入力信号が大きくなると出力電圧は反比例して下がっていきます。最大入力+6dBuが入力されると0VDCになるようにVR1で入力レベルを調整してください。

電源回路(U3)

新日本無線の低飽和型三端子レギュレータNJM2391DL1-33を使ってみました。入出力間電位差が1.1V以上で動作し、過電流保護回路、過電圧保護回路を内蔵しています。
この回路全体では50mA程度しか使用しないので最大1Aは大きすぎるのですが、手持ちがあったのと発熱しないので使用しました。出力側に10uF/16vが必要です。
ACアダプタはスイッチングレギュレータが主流なので、そのままではノイズを含みますが、周波数が高く表示に影響しないので特に対策していません。

マイコン周辺回路(U4)

・LCDとのインターフェースは4ビットバス接続で、RSとEはポート接続です。R/WはREADの必要が無いので、GNDに接続しておきます。Voはコントラスト調整用電圧でVDDに対して5V必要ですが、マイコンのタイマーで100kHzを発生させて、チャージポンプ回路で-2Vを作っています。VDDはマイコンと同じ+3.3Vですから電圧変換の必要はありません。コントラスト(VR3)で調整できますが将来はPWM制御でソフトウェアコントロールとする予定です。
詳しい解説がエレキジャックに掲載されていたので参考にさせて頂きました。
http://www.eleki-jack.com/mycom2/no8/hcs08lcd/ へのリンク
・バックライトはPWM制御で照度を可変できるようにトランジスタをオープンコレクタで接続しています。
・マイコンはMCHCS08QG8を使用します。クロックは内部16MHzで動作します。各ポートを接続するとポートBの6・7しか残りませんが、I2C用のポートとして確保しています。これはこの基板をI2Cインターフェース対応LCDキャラクタディスプレイとして利用できるようにするためです。電子ボリュームや赤外線リモコンなどを増設して、制御値をこのディスプレイで表示できるようにしています。勿論、コントラストやバックライト光量も設定値を表示します。
また、このマイコンには温度センサが内蔵されているのでこのモジュールをPCに組み込んだ時には、PC内温度計としても利用できるので今後追加して行きます。

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