qaks

「インターネット国試質問」

超最近の のページ

平成10年4月18日版

このページでは最近の質問とその回答を最近のものから順番に上からアップしています。


  • 国試情報やテープ講座の進行具合をその都度メールでお知らせする 「国試情報メール配送サービス」 を始めました(無料です)。
    このページが更新されていないか毎回見に来るのが面倒くさいと思われる方にも便利なメール配送サービスです。
    詳しくは こちらをご覧の上どうぞお気軽にお申し込み下さい。


    00大学の00ともうしますが、質問お願いします。

    去年の筑波大学の総括試験で、’牛乳貧血’という言葉がでてきました。 血液の本をみたのですが、そういった記載はなく、困っています。 ヒントだけでもお願いします。

    (98/ 4/18 17:47 00大学 学年不明さん)

    (97/4/18)

    最近乳幼児、特に2-3歳くらいまでの患児で牛乳を飲みすぎた結果発症したと考えられる 貧血がしばしばみられるようになり「牛乳貧血」と呼ばれ注目されています。

    次のような特徴が知られています。

    1. 一日に600ml以上の牛乳を3ヶ月以上飲用している
    2. 牛乳蛋白に対するアレルギーを起こし蛋白漏出や消化管出血を起こしている
    3. 貧血に血清中の銅の欠乏や、低蛋白血症を伴っていることが多い
    4. 鉄剤投与により貧血自体はある程度回復するが 牛乳摂取をを続けていると消化管出血などにより再発することが多い

    牛乳中の鉄分は少ない上に母乳の鉄分より吸収率が五分の一ほどで鉄欠乏性貧血を発症しやすいのです。

    このほかに牛乳は空腹感を無くしてしまう作用があります。 このため必要な水分やいろいろな栄養素の摂取を妨げることがあります。

    若いお母さんの中には水やお茶を飲ませる代わりに牛乳やジュースを与える人がいますが とんでもないことです。

    しっかりと指導してあげて下さい。

    「PBCで骨軟化症がおこる理由」として、「PBCでは、胆汁の排泄障害により 、脂肪の吸収障害がおきて、Vit.Dの吸収が障害されるためだ。」と、某参考書に書いて あったのですが、PBCでは、同時に「胆汁酸排泄障害による、高脂血症合併」とも記され ていました。さて、質問は、この、脂肪の吸収障害と同時に高脂血症が起こってしまうの はなぜか?ということでして、私は、「胆汁のうっ滞により、血中のコレステロール等の 胆汁中への排泄が障害され、かつ、胆汁うっ滞により、一緒に吸収されるべき脂質の吸収 障害でVit.Dが吸収されなくなったのではないかと考えたのですが、こういう理解でよい のでしょうか?」

    ( 98/ 4/15 23:59 「某国立大学6年さすらい」さん)

    (97/4/16)

    そういう理解で結構です。

    PBCは中年の女性に皮膚掻痒感、黄疸を主訴としてみられ、 抗ミトコンドリア抗体がかなり特異的に高率に陽性となります。

    長期間罹患(「らかん」と読む先生がいますが間違い。正しくは「りかん」) した場合に高率に骨病変を生じることが知られています。

    ご質問者が挙げられた機序の他に肝細胞での蛋白合成障害などを 提唱する人もいますが骨病変の機序は国試の範囲内ではないと考えます。

    インターネット穴埋め講座wwwの1を試しに聴いてみたいので送ってください。

    先生のお書きになったチャート、愛読させていただいております。

    現在5年になったばかりの22才です。これから、国試の勉強を始めたいのですが、 勉強の仕方と良い内科の教科書がわかりません。朝倉はあるのですが、 中山か新臨内がいいという噂もあるのですがいかがでしょうか。 是非、アドバイスをお願いします。これからも、どうぞよろしくお願します

    (98/ 4/ 8 19:40 某大学5年00さん)

    (97/4/9)

    5年生ですのにチャートと朝倉は揃えておられるようですごいですね。 医師国家試験対策用の内科教科書としては普通はこの二つで十分なのですが好みや内容のばらつきがありますし朝倉は通読が大変ですので 余裕があれば新臨床内科学か中山を購入されても良いのではないでしょうか。 新臨床内科学は昔から定評のある教科書でどちらかというとこちらをお勧めします。 中山は持っていませんので何とも申し上げられませんが病態生理に強いところもあるようです。

    なお、永田 雅之様(E-mail:msyk@isnet.or.jp)のページ が今ご覧の「足立憲昭による医師国家試験受験ん為のページ」の豪華ミラーサイトになっており その中に学生さんたちの相談のフォラムがあります。新しく作られたばかりでまだまだアクセス数は 少ないですがそちらでたずねてみられると良いかもしれません。 そちらで、実際に使われた学生さんからの答えをもらえると良いのですが。

    私は、総合で71%で、禁忌も踏んでいなくて しかし、D問題は22問しかできなかった。

    でも、1〜20が13問21〜30が9問正解しました。1〜20が1点21〜30が3点の計算でいくと、 ちょうど50点満点中40点でちょうど8割です。でもすべて1点で計算すると、73%です。い ったい私は合格するのでしょうか....

    皆様の意見まってます。お願いおしえて^^;

    (98/ 4/ 4 01:20 yosさん)

    (97/4/1)

    ご心配のことと思います。

    もう少し厚生省が情報公開してくれると良いのですがなかなかわかりませんね。

    近々某有名予備校の担当者と会うことになっていますので掴んでいる情報、データなど聞いてみておきます。

    私個人的にはさっぱりわかりません。

    とうとう国試まで1年をきってしまいました。 今年は簡単だったとか言う声をよく聞くのですが先生はどうお考えですか? さて、来年はいよいよ僕たちの番です。あと一年よろしくお願いいたします。

    早速、質問があるのですが国試の89D23について、僕のもっている本では、 Meckel憩室の疑いという診断になっています。この診断は納得いくのですが、 若年性ポリープを否定する説明がなくいまいちスッキリしません。 患者の年齢、血便という症状など両者の所見はよく似ていると思うのですが、 何故若年性ポリープを否定できるのでしょうか? 教えて下さい。お願いします。

    (98/ 3/30 01:07 山口大学 Iさん)

    (97/4/1)

    若年性ポリープは好発年齢が4−6歳なので2歳発症というのは考えにくい。 だから若年性ポリープは選んではいけないとしているようですがおかしいと思います。 確かに4−6歳をピークにはしているのですが実際には1−10歳までに見られます。 無理な出題ですね。

    「若年性ポリープ」は直腸、S状結腸に好発し多くは直腸指診により触知されます。 単発有茎性で悪性化は無く自然脱落もあるので開腹手術は出来るだけ避けます。

    Valsalva法(いきこらえ法)で○○になる、といった内容で、 特に国試で重要と思われるモノはなんですか。

    ・肥大型心筋症;雑音↑
    ・僧帽弁逸脱症;収縮中期クリック音がI音に近づく

    以外に、覚えておいた方がよいモノはありますか?

    (98/ 3/18 17:08 00000医大 Nさん)

    (97/3/18)

    声門を閉じたまま呼気をしようとする動作で胸腔内圧が上昇し静脈灌流も減少し 1回拍出量も低下します。

    当初胸腔内圧上昇に合わせて血圧は上昇しますが、 続けると静脈灌流の低下により最高、最低血圧、脈圧が低下し反応性の頻脈をきたします。
    息こらえを止めたあとは胸腔内圧が急に低下しそれに合わせて一時血圧が急に低下したあと しばらく上昇し徐脈になったあとすべて正常化するという経過をとります。

    循環器の場合、ご指摘の病態の他には「肺動静脈瘻」のとき、透視で陰影の大きさがValsalva試験では小さくなり Mueller試験では大きくなり診断に利用されます。 発作性上室性頻拍の治療に使うことがあるのはご存知ですね。

    循環器ではなく泌尿器科ですが「精索静脈瘤」の程度を分類するときに 視診で明らかな腫瘤を呈するGrade 3、いも虫様に触れるものGrade 2、 Valsalva法で初めて触診可能な Grade 1などの分類にも使います。

    「精巣静脈瘻」は圧倒的に左に多いこと、不妊との関連などにつき押さえておいて下さい。

    突然質問ですがお願いいたします。どうして狭心症にはヒドララジンは禁忌なのでしょうか。ご回答いただければ幸いです。

    (98/ 3/17 00:24 徳島大学6年 Pさん)

    (97/3/17)

    「塩酸ヒドララジン」は末梢細動脈血管平滑筋に直接作用し、血管拡張をすることにより血圧を下げます。 その際血管抵抗が減少し反射的に交感神経が緊張し、心拍数や心拍出量が増加することが知られています。

    腎や脳の血流は血管抵抗低下のため増加するとされますが 心臓の冠血流量は腎や脳ほど増加しないとされています。

    「塩酸ヒドララジン」投与により「反射性交感神経亢進」のため心臓の仕事量は増加しますが 冠血流量がその割に増加せずこのために「虚血性心疾患」には「禁忌」とされているのです。

    国試出題の可能性がそれほど高くないとの判断で 「オリジナル厳選禁忌肢集」(98年3月中旬版全210数項目)には掲載しておりませんでしたが、 同じ理由で「大動脈弁狭窄」、「僧帽弁狭窄」による「心不全」、「肺高血圧症」による「右心不全」、 「重症甲状腺中毒症」、「解離性大動脈瘤」にも「塩酸ヒドララジン」は「禁忌」です。

    脳血管血流は増加するので「頭蓋内出血急性期」の患者に投与することも「禁忌」です。

    ついでで申し訳ありませんが、徳島大学6年生には確か川上康弘さんがいらっしゃったと思います。 もしも差し支えなければよろしくお伝え下さい。毎日お父様に私が大変お世話になっています。

    足立先生へ

     御教授ありがとうございました。  川上さんにもよろしく伝えさせていただきます。

    0000@00006年です。

    あまりの素早さに驚いています(^^; どうもありがとうございました。

    ところで、先ほどの「回答」、国試談話室MLに転載していいですか?

    > どしどし質問をお待ちしています。
    ありがとうございます(^^)
    実はた〜くさん、抱えているんですよ。 「急速輸液の適応疾患」の質問をなさっていた方が 「直前情報」と言っていましたけど、たぶん、その元となっている プリントが、いちおう答え付きなんですけど、???ってのが多くて(^^;

    お言葉に甘えていいですか? 後悔しないで下さいね(^^;

    1)BUN
    2)「甲状腺機能亢進症」の痴呆

    3)「プライマリーショック」って何のことですか?
    神経原性ショックのことですか?

    4)そもそも画像が汚くて診断が何かさえはっきりしないのですが(^^;・・・・

    5)とある禁忌肢集に急性虫垂炎患者に注腸検査は禁忌、とありました。

    で、私が実習に行った病院の院長は、「憩室炎との鑑別には注腸が 欠かせない、どうして最近の若い医者はすぐに切りたがるかね〜」と 毎日毎日回診の度におっしゃっていたのが耳から離れないのですが(^^; 経腹エコーでわかるんじゃないかな〜?とは当時から思っていたのですが、 でも、注腸検査ってホントに禁忌ですか? 腹膜炎があるときは、とかの条件付きではないですか?

    6)

    ・・・・さて、じゃあ、二次性のアルドステロン症に対して スピロノラクトン投与だって良さそうだし(c) dだって正しいと思うのです。 で、結局、これだけの情報では病態がつかみきれないので 鑑別検査であるbを選ばせる、と考えたのですが。

    7)、8)、9)

    (98/ 3/14 00:34 00000医大 Nさん)

    (97/3/15)

    1)BUN
    2)「甲状腺機能亢進症」の痴呆

    上記2問題はメールで詳しくお答えしたとおりです。

    「ところで、先ほどの「回答」、国試談話室MLに転載していいですか?」とのことですが OKです。著作権その他の関係で受験生でもない私がこのホームページに全文掲載というのは遠慮させてもらいます。 特に2)で説明したことは直前の点数アップにつながるかもしれませんので 皆さんの間で是非良く理解しておいて下さい。

    3)「プライマリーショック」というのは一般レベルの臨床ではあまり使わない言葉ですが 「循環調節が悪循環を凌駕して一般状態が回復しうるショック」を言います。 日本語では「一次性ショック」または「一次ショック」と訳されます。

    ショック状態になり血圧が下がると自律神経系がそれを察知して 交感神経の興奮状態を起こし血管収縮、心収縮力増加、頻脈などで血圧をもとにもどし 心拍出量も回復しますがこういうように循環の適正化が可能なショックを呼んでいます。

    で、「神経原性ショック」とは違います。

    「神経原性ショック(neurogenic shock)」は「神経ショック」とも訳され 麻酔や脊髄疾患で脊髄の交感神経系が障害されたり 突然の強い痛みや精神的打撃などにより起こるショック状態のことを言います。

    交感神経の緊張低下あるいは迷走神経の緊張亢進により起こります。 体液喪失性のショックと違い血圧は低くても脈拍は正常か徐脈傾向で皮膚は暖かく 意識は清明であることが多いです。

    4)画像が手元にありませんし飛ばさせてもらいます。

    5)注腸のときに圧をかけて穿孔を起こさないように注意するとか、 バリウムを使って固めてしまわないようにできれば 水溶性のガストログラフィンを使うようにするなどの注意は必要ですし実際は あまり行われませんが即禁忌とはされていません。

    古今東西のほとんどの重要な禁忌事項を集めていると豪語している 「オリジナル厳選禁忌肢集」(最新版全210数項目)にも載せておりません。
    「禁忌肢集」というのは数だけ集めれば良いというものでもない。 実際の臨床や国試合格に役立つものでないといけないと常日頃から考えています。

    6)は質問者御高察のとおりではないでしょうか。 出題者ではないので出題の意図については断定的なことは申し上げることができませんが。

    7)、8)、9)で問題にされている点は出題の可能性低くあまり気にしなくても良いのでは ないかと思います。

    なお、「クロルプロマジン」には「テルフェナジン」又は「アステミゾール」との併用でQT延長を起こすおそれがあるとのことで 注意が必要ですが国試に出題される可能性は極めて低いです。

    急速輸液の適応疾患

    00000@00006年です。

    先ほど、禁忌肢リスト、受け取りました。 ありがとうございました。

    特にマイナーになると知らないことが続出してきてビックリ(^^;

    ところで、質問&回答のページで気になったことを一つ。

    97/3/8の「急速輸液の適応疾患」に関してですが、

    ・重症急性膵炎では「急速」に輸液してはならず、 必ずバランスを確認しながら(中心静脈圧測定など)でないと危険。 だから「急速」輸液は禁忌。

    ・心タンポナーデは必ずしも禁忌ではなく、 心嚢穿刺を行えない状態(どういう状態かは知りませんが(^^;)の時は、 「急速輸液」でむりやり心拍出量を確保しよう、という方法もある。 だから急速輸液は禁忌「では」ない。

    という解説を目にしたことがあります。

    確かに、今日の治療指針によると、 「心タンポナーデでは、心嚢穿刺ができないときには30〜60分で200〜400mlの輸液を行い、 心拍出量を確保する」とあるそうです(又聞きです、すみません)。 ところで400ml/hって速いんでしょうか?(^^;

    で、国試的にはどちらが禁忌で、どちらが正文なんでしょうか??? お時間があれば、ご回答いただけると嬉しいです(^^)

    (98/ 3/13 16:49 00000医大 Nさん)

    (97/3/13)

    >必ずバランスを確認しながら(中心静脈圧測定など)でないと危険。
    当然のことです。

    >だから「急速」輸液は禁忌。
    理屈が変だと思います。 だったら「心タンポナーデ」のときはバランスを確認せずに 闇雲に急速点滴するのが良いということでしょうか? 「心タンポナーデ」のときに万一点滴が必要になれば やはりバランスを確認しながらやらないと危険です。

    >今日の治療指針によると、「心タンポナーデでは、
    >心嚢穿刺ができないときには30〜60分で200〜400mlの輸液を行い、
    >心拍出量を確保する」とあるそうです(又聞きです、すみません)。

    確認出来ませんでしたがかなり特殊な場合を言っているのだと思います。 「心嚢穿刺ができない」ようなときには出来る施設に転送させるべき、あるいは初めから受け入れるべきではありません。

    >ところで400ml/hって速いんでしょうか?(^^;

    通常以下の速さです。
    「風邪引いたから点滴して下さい」と言ってくる程度の低い患者さんに合せて 点滴を一般の開業医の先生方が外来の風邪の患者さんにしてあげるものすごく だらだらとした速度で、急速点滴とは程遠いものです。 大体500ccの点滴を何分くらいで出来るかは一般病院の外来看護婦さんたちには常識です。 逆に患者さんの治療をあまり行ったことの無い先生方にとっては さっぱりちんぷんかんぷん分からないところです。

    >で国試的にはどちらが禁忌で、どちらが正文なんでしょうか???

    出題の症例内容に合わせる必要がありますが シンプルに疾患名と禁忌の組合わせの問題の場合でしたら(普通はそういうことは少ないのですが) 私のホームページのとおりにして下さい。 かなり特殊な症例で出題された場合は常識をフルに活用して下さい。

    この問題については 「急性膵炎も心タンポナーデも重症なのだから輸液はCVPのモニター位はつけて慎重にやるのはあたりまえ。」であり 「まあ、こんな曖昧な設定の問題は実際の国試には出ないだろう」というのが 賢明な学生さんたちのもっぱらの風評です。

    どしどし質問をお待ちしています。 特に国試前日は0000さんのために自宅書斎でファックス0798−67−8673で待機しています。 受け持ち患者に急変など起こらない限り対応出来ますので 国試受験前夜ホテルからでも心配なことがあれば送って下さってかまいません。 国試に出題されそうな場合お答えはファックスでお返事する予定です。

    00006年です。 沢山あったのに、ありがとうございました。

    先日は「禁忌肢集」をお送り頂きましてどうもありがとうございました。 カラフルで楽しく210項目一気にひと通り読み終え禁忌肢に関してだけはとても自信が付きました。
    これから書き込みなどして 国試の会場にも持って行って行こうと思っています(お約束どおり誰にも見せません)。
    かなり頻繁に改訂されているようですが気になります。 私が受け取ってからも追加項目ありますでしょうか。

    (98/ 3/10 22:25 山口大学 Mさん)

    (97/3/8)

    3月に入ってからはあまり増訂していません。

    「薬剤性肝障害」の診断に「再投与試験」は禁忌というのを昨日付け加えました。 いわゆる"challenge test"ですが非常に危険です。 訴訟例もあり鑑定を頼まれましたがかなり悩みました。
    もちろん偶然に投与してしまった結果というのは参考にして診断すべきですが 試しにやるのは昨今では通常の場合は許されないでしょう。
    皮膚科領域で重症以外の薬疹の診断に少し緩めて勇気をもってトライアルするのも ある程度許されるというのが一般的な認識のようです。 しかしこれも肝障害にはくれぐれも注意して欲しいと思います。死亡例もあります。

    (追加)3月15日にTorsades de Pointes の治療法について私なりにまとめて追加しました。 今後も「日本一のオリジナル禁忌肢集」を目指して日進月歩の医学の進歩に合せ 日々マイナーな追加を数年間は続けるつもりです。 現在の版でも国試対策としてかなりのものになっているのではと自負しています。 「最終版を送って欲しい」とのご要望が多いのですが「最終版」というのはこの努力を 私が止めた時点の版ですのでしばらくは無理です。

    足立先生助けて下さい!!

    また直前情報が飛び込んできました。

    「血液型不適合輸血」を受けてしまった患者さんがまだ貧血で苦しんでいるときの適切な処置が 出題されるというものです。 私にはさっぱりわかりません。もしも出題されたらどう答えたら良いのですか。 一刻も早く教えて下さい。

    (98/ 3/8 21:57 テープ連続聴講生 Dさん)

    (97/3/8)

    万が一「血液型不適合輸血」をしてしまったら当然のこと輸血を中止し他の点滴に換えます。 次いでショック対策、腎不全対策、DIC対策、ハプトグロブリン投与、カリウム上昇対策を行います。

    実際問題としては貧血が続いて生命にかかわることが多いですのでさらに輸血が必要となります。 そういうときはO型の赤血球を輸血するのが最も安全です。

    「O型の赤血球を輸血」に近い選択肢を選んで丸を付けて合格して下さい。 それから事務的な間違いを犯した病院の職員を精神的に皆で援助してあげて下さい。 まじめな人は自殺さえ考えます。当然のこと再発防止に院内で取り組むことが必要です。 医師、看護婦、臨床検査技師誰だって人間ですから間違いは有り得ますので 悲痛な思いの人を助けてあげて下さい。

    私が国家試験を受験したときにも宿泊先の新潟のホテルに「直前情報」が ドサーっと送り込まれてきました。

    同級生の井上憲昭(現在富士見高原病院院長)が国試対策委員でした。 ホテル宿泊中の同級生全員を夜中に集合させて「AEBAAEDCBA.....」を覚えろというのです。 これが明日の国家試験の答えだというわけです。

    「そんなの覚えれるか」と皆が文句を言うと「覚え方を教えるから」と言って 「あえばあえどくば・・・・・・」と覚え方まで研究して教えてくれました。 そこまでの誠意を見て「この情報は本物だ」と信じて 私たちクラス全員は「これで国家試験は合格だ」と必死になって覚えて寝ました。

    受験してみると全然自分の答えと違うのでこれは「ガセネタ」だったのだなとがっかりしました。

    東大受験の無かった「花の44年」入学組の「50年卒業」組の医師は全国殆ど この「アエバアエドクバ・・・・」を覚えて国試に臨んだのではないでしょうか。

    国試直前情報は「注意はしつつ、信じ込まない」ことが大切です。 私たちの学年では何百と集まる「直前情報」の中から 「東大からの情報」として「回虫の卵の写真が出るぞ」 という情報だけがぴったし合っていました。 しっかり「回虫の卵の写真」が実際の国試で出題されたのです。

    しかし何百ともなると「本当に出題委員から漏れた情報」なのか「ガセネタがたまたま当たったのか」 未だにわかりません。

    当時の情報を詳しく知りたい人は「富士見高原病院」のホームページを「やっふうー」か何かで 探して院長に聞いてみてください。足立に聞いたといえば教えてくれるのではないでしょうか。

    それから第92回医師国家試験の「直前情報」は 貴志知生君の国家試験対策のぺーじの常時チェックが必要です。 すごいアクセス数を誇りいまや医師国試受験生のメッカとも言えるページです。 ものすごい情報が集まっています。 御見逃しなく。

    いつもお世話になりありがとうございます。00006年生の0000でございます。

    教えていただきたいのですが、小児の心電図では何が大事になってくるのでしょうか?

    右室肥大、右軸偏位などわかりますが、教科書を見ると大量に書いてあってなかな かポイントがわかりません。

    恐れ入りますが、何が大事なのか教えていただけないでしょうか。 よろしくお願いいたします。

    (98/ 3/ 6 12:53 奈良県立医科大学、6年Sさん)

    (97/3/8)

    小児の心電図は月齢、年齢により基準がたくさんあり覚えきれないのでこの時期飛ばすのも一法です。 余裕があれば

    3ヶ月児で電気軸135度以上は右室肥大疑徴
    4歳児でV1のT波陰性は正常
    5歳児以下でV1のT波陽性かR/Sが1以上は右室肥大確徴

    などをぽつりぽつり覚えておかれてはいかがでしょうか。

    「左室肥大」のときにPDA,三尖弁閉鎖症、原発性心内膜繊維弾性症、グリコーゲン蓄積症、
    「右室肥大」のときPS,Fallotは覚えておられますね。

    あとは

    「心房中隔欠損」の不完全右脚ブロック、右軸偏位、心房粗動、PQ延長、
    「Ebstein奇形」の右心性P波、右脚ブロック、WPW,上室性頻拍

    くらいを覚えておかれるのではどうでしょうか。

    来年度は「国試穴埋めテキスト」に覚えるべき範囲をしっかりまとめて書く予定です。 5年生以下の方は乞うご期待。

    「急速輸液の適応とならないものはどれか」という問題が出題されそうだという直前情報が 回ってきました。

    「心タンポナーデ」と「重症急性膵炎」のどちらかを選ぶようになっていて 勉強会で意見が分かれましたがどちらを選ぶべきでしょうか。

    (98/ 3/4 10:34 テープ連続聴講生 Dさん)

    (97/3/8)

    迷わず「重症急性膵炎」を選んで下さい。

    ご承知のことと思いますが急性膵炎では後腹腔、腹腔内に大量の滲出液を認め循環血液量減少性の ショック状態となります。
    電解質異常を伴っていることも多く、乳酸加リンゲル、電解質液に ブドウ糖を加えたり場合により新鮮凍結血漿を使ったりします。輸液を行うことにより 膵液分泌を抑える効果も期待されます。

    「心タンポナーデ」ではブトウ糖などで血管は一応確保するでしょうが 大量に急速輸液などはもってのほかでむしろ「禁忌」です。 ですからもしも選んだりしたら「−10点」ですので絶対に選ばないで下さい。
    緊急手術または心嚢穿刺を急ぎます。

    これ以前の質問の答えは次をご覧になっても結構ですが 一番下のコンテストページ(このホームページを分かりやすく応援して下さる方のページです。) が見やすいと思います。

    ・98年2月の質問と回答のページ
    ・98年1月の質問と回答のページ
    ・97年12月までの質問と回答のページ
    ・97年4・5月分の質問と回答のページ
    ・97年1月分の質問と回答のページ
    ・96年12月分の質問と回答のページ
    ・96年10月分の質問と回答のページ
    ・96年9月分の質問と回答のページ
    ・96年8月分の質問と回答のページ
    ・それ以前にお寄せ頂いた膨大な質問と回答集のページ

    をご覧下さい。



    (募集)

    この「超最近の質問と回答のページ」およびそれ以前の質問と回答をご自分のホームページ上にきれいにアップして ご協力下さる方を募集しています。 詳細規定ご了承の上奮ってご応募下さい。


    (平成10年4月1日現在の参加者)