巨木の下に憩う  
巨木巡礼 −杉並編−  



 近頃の自然保護の意識が高まるにつれて古木を保護する動きも見直されてきましたが、杉並を

始めとして都内では、市街地化により緑地そのものが少なくなり、また大気汚染の影響もあって

松や杉などは手遅れの感もする程です。それでも東京一の巨木(元麻布善福寺のさかさ銀杏)は

都心にありますし、都内の神社仏閣の境内には御神木など信仰の対象になったりして大切に守ら

れている巨木古木も見られますので、まずは杉並区内の巨木を巡ってみたいと思います。

 ところで、どのくらいの太さから巨木と呼ぶのかは人により定かではないのですが、本稿では

目通り(環境庁の調査では地表から1.3mの幹の周囲のこと)3m以上の木を巨木として取り

上げてみました。


 5.6mAさん邸内  上井草2
 4.6mBさん邸内  南荻窪2
 4m(目測)旧 横 倉 邸 高井戸東3−16 
 3.3m荻窪八幡神社 上荻4−19
イチョウ 3.8m大宮八幡宮 大宮2−3
イチョウ 3.6m高 円 寺 高円寺南4−18
イチョウ 3.5m荻窪八幡神社 上荻4−19
黒 松 3.3m尾崎熊野神社 成田西3−9
黒 松 3.2m和泉熊野神社 和泉3−21
白 樫 3.1m大宮八幡宮 大宮2−3


区内の 欅の巨木  イチョウの巨木  黒松白樫の巨木 の写真


 杉並区なのだからと杉の大木も探してみたのですが、杉は大気汚染に弱く杉並など都内には、

もはや大木は残っていないようです。杉と名の付く種類という事でヒマラヤ杉ならば、和泉4丁

目の文殊院の境内に目通り2m程の大木が立っています。また上記は私の知る限りの一覧表なの

ですが、特に欅については阿佐ヶ谷の欅屋敷や五日市街道沿いの旧家の邸内にもかなりの大木が

見られるので、この他にも目通り3m以上の巨木があるものと思います。





追録 杉並区の天然記念物等


文化財等に指定されている区内の古木銘木
都指定天然記念物
大宮八幡宮の社叢 大宮2−3  菩提樹やツツジなど境内の草木
旧横倉邸の欅並木 高井戸東3−16 数本の欅の大木あり
杉並区指定天然記念物
黒 松尾崎熊野神社   上 記    推定樹齢400年
黒 松和泉熊野神社  上 記    同  350年
高野槇荻窪八幡神社 上荻4−19   同  300年
羅漢槇宗 源 寺 下高井戸4−2  同  350年
それ以外の古木銘木
阿佐ヶ谷欅屋敷 阿佐ヶ谷北1−4 都指定旧跡、欅の大木が残る
杉および曙杉 阿佐ヶ谷駅南口広場等 杉並区の木、古木等は皆無





なお、東京都の文化財の章に掲載の

東 京 都 の 巨 木 もあわせてご覧下さい。





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