杉並区の天然記念物





 尾崎熊野神社と和泉熊野神社の黒松については、いずれも巨木の項で紹介していますので、

それ以外の二本のマキの古木について取り上げます。



荻窪八幡神社の高野槇


 本殿の左手前に立っている御神木で、別名

道潅槇と呼ばれています。大田道潅が文明九

年(1477年)に豊島氏の石神井城を攻め

る折りに、戦勝祈願をして植えたと伝えられ

ています。その通りなら樹齢500年以上で

すが、現在の木は親木の根元から出た若木が

生長したもので、親木が枯れて現在の姿にな

りました。それでも槇としては大木で目通り

2m以上あり、樹齢は300年以上と思われ

ます。枯れ枝などがあり樹勢が弱っているよ

うなのが気がかりです。




宗源寺の羅漢槇


 本堂の前にある槇は宗源寺の創建当初に植

えられたものと伝わり、樹齢350年以上と

推定されています。高さは約9m程ですが、

目通りは 2.2mあります。上記の槇も同様

ですが、欅や銀杏に比べるとけっして大木と

いう訳でもないのに、天然記念物に指定され

ているのは成長が遅く、また大気汚染等に弱

いのか古木が少ないからだと思います。