「この曲のスコアは、レフ・アトヴミャーンの主導により、レニングラード国立フィルハーモニー管弦楽団の音楽資料室司書であるボリス・シャールマンによって、オリジナルのオーケストラ・パートを合わせることで再構築・復元されました。そしてその復元された総譜は、同じ資料室に保管されていました(
Boosey & Hawkes ” Shostakovich, Dmitri - Symphony No.4 in C minor Op 43
- Full Score” )。」
「本書(2台ピアノ版)は、ミハイル・グリンカ国立中央音楽文化博物館のショスタコーヴィチ財団に保管されている作曲者の自筆譜(rec. gr.
32, f.
98)に基づいて作成されました。出版に向けて原稿を準備する過程で、楽譜はショスタコーヴィチの家族のアーカイブに保管されていたピアノ譜のコロタイプ複写、そしてショスタコーヴィチ生前の1962年に出版された交響曲の総譜(ソヴェツキー・コンポジター出版社、モスクワ)と照合されました。その際、総譜とピアノ版の間に、主にメトロノーム記号と速度標語において、いくつかの重要な相違点が見つかりました。この出版物では、最初の2つの楽章については作曲者のピアノ譜のメトロノーム記号がそのまま残され、第3楽章では総譜に合わせてテンポとメトロノーム記号が追加されています。作曲者がピアノ譜に記したテキストはすべてそのまま残していますが、総譜からの強弱やボウイングなどの指示も多数ピアノ版に追加してあります。(後略)」