付属SATAケーブルの注意点
付属のSATAケーブルはインライン型でノッチ(かぎ部)が上にくる「上向き端子」である。
このコネクタの向きとコネクタのケーブル屈曲性の関係でSSDやHDDと言ったストレージの設置場所や 設置位置に制限を受ける場合がある。 この影響を最も受けるのは主に以下の2つのパターンである。
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- 市販ケーブルにおける「上L型コネクタ」「下L型コネクタ」とは、コネクタ全体の形状に対して 使われており、デバイスのノッチの向きと合わせる為、端子のノッチは基本的に下向きである。ここではノッチの向きを基準で説明する。
このコネクタの向きとコネクタのケーブル屈曲性の関係でSSDやHDDと言ったストレージの設置場所や 設置位置に制限を受ける場合がある。 この影響を最も受けるのは主に以下の2つのパターンである。
I・コネクタの向きによる制限
電源の位置が記憶装置デバイスより上にあるようなレイアウトで2台以上の記憶装置デバイスを接続する。
Ⅱ・コネクタ部のケーブル屈曲マージン確保による制限
ストレージ下部に空間が殆ど無いような場所にストレージを取付けている。
I・コネクタの向きによる制限
制限を受ける理由を下図に示す。
制限を受ける理由を下図に示す。
・Coding notch
(かぎ部)
(かぎ部)
誤挿入を防ぐために設けられた切欠きや突起の事。
通称「ノッチ」である。
通称「ノッチ」である。

・コネクタの上面とは
通常は意識しないが、ケーブルのコネクタの場合は上面(up side)とはCoding notch(ノッチ)が上に向く側が上面とされるが、
「上L型コネクタ」、「下L型コネクタ」がコネクタ全体の形状以外に端子の向きも含む場合などがあり紛らわしい。
おわかりいただけ・・・
通常、SSDやHDDと言った記憶デバイスは製品ラベル等がある側を上面になるように設置する。
だが、これらのデバイスのコネクタは下向きである。
電源がこれらデバイスより上に設置している場合、接続するのが一台だけならケーブルをよじるだけで済むが、
2台、3台となるとどの様な状態になるかを示したのが図1である。
図1

2台以上のデバイスを繋ぐにはケーブルを一旦、
接続するデバイス群より下になるようなUの字を描くケーブルの取回しが必要になる。図2
ケーブル長に余裕があれば些細な問題であるが付属しているケーブルがショートタイプなので 利用しているPCケースの大きさや内部レイアウトによっては延長ケーブルなどの 追加を余儀なくされる場合がある。
上記の問題を簡単に解決する方法は、デバイスを裏返しで取付ければいいだけだが、それを受け入れるかどうかは個人の判断次第。
Ⅱ・コネクタ部のケーブル屈曲マージン確保による制限ケーブル長に余裕があれば些細な問題であるが付属しているケーブルがショートタイプなので 利用しているPCケースの大きさや内部レイアウトによっては延長ケーブルなどの 追加を余儀なくされる場合がある。
図2

電源とデバイス間の距離にもよるが、ケーブルレイアウトを意識すれば、確実にケーブル長が不足する事になるだろう。上記の問題を簡単に解決する方法は、デバイスを裏返しで取付ければいいだけだが、それを受け入れるかどうかは個人の判断次第。
付属のSATA電源コネクタケーブルのコネクタ自体は一般的なもの。
使用しているケーブルのワイヤーはATX規格推奨のAWG18を使用しており、これは屈曲半径を小さくすると反発が大きいと言う欠点があり、
付属のケーブルで屈曲接続する場合のデバイスの下面には最低18㎜以上のスペースがないと厳しいだろう。図3
ケーブルを屈曲する際には、ケーブルの損傷や性能の劣化に配慮する必要があるが、ケーブルだけであれば強引に屈曲半径を小さくもできるが、問題はSATAコネクタ部分である。
総じてSATA関連のコネクタは脆い傾向があり、コネクタ部分に屈曲による応力が集中しない様に十分な屈曲マージンを取るのが望ましい。
図3

このマージンが不十分だと屈曲に反発する応力などでコネクタの接続部分が経年により剥離、破損などが起こり、
ある日突然に接続不良によるデバイス認識不可やデータ消失などといったトラブルの原因となることもあるので十分な屈曲マージンを取るようにする。
end