冠省
大学を卒業してしまって＊＊アパートを引き払ふ際，次にひとり暮らしを始めた時の事を想定して荷造りをした。基本的には学生時分に部屋にあった荷物を殆ど全てレイアウト上も再現する方針。
ダンボールひと箱に纏めておいた特に重要な本は──これＡ級，以下Ｂ・Ｃ級──研修終了の後しばらくはひとり暮らしも無理と判って（金が無かったんだ）寮に持ち込んだのだけれども，Ｂ・Ｃ級は置き場が無い。部屋が狭くてこっちで買った本だけで許容量を超えつつある。オウディオ装置と周辺ソフトは特Ａなので一等地を分譲される為，本は空き地に積み重なってゐる。これぢゃ雑草だ。
僕の本の買ひ方と云ふのは，お説教に使へるネタ本を入手するのがメインである。何ていやらしい根性でせう。いはゆる篤書家とは違ふので月月の本代は微微たるものでも，貧乏人の餓鬼のやうに増えて行く。雑草だけに強力な定着率で，この５月に帰省した折りにバッグ一杯持ち帰ったのも（復路は空だった。普通と逆ではないか）焼け石に水だった。重たい思ひをした分空しい。
市販の本棚やカラーボクスの類はデッドスペイスが多いので，今はカラーボクス２竿と，引出し式のダンボール製衣裳ケイス四箱に詰め込んで重ねてある。針金の補強材の這入ったダンボールケイスは静止荷重で50kgは行ける筈だが，下のふたつは潰れ掛けてゐる。
僕の部屋は畳敷きであって，毛羽立ちを抑へる為に足の汚れと匂ひとでコーティングを試みるが中中うまく行かない。布団の上げ下ろしは学生時代＊＊旅館のバイトで２・３回輪廻を果たしてもまだ余るくらゐの分量をやったので，ベッドを入れた。
ベッドはカラーアングル（Ｌ字鋼）とキャスタと勘とで組んだ自作２分割可動式の超低床タイプである。マットレス（コーマンに義理立てして会社を辞めて今は博多の広告代理店に勤める甘木と物物交換した──代価は僕の二代目ワープロ・キャノワードＰＥＮである──パイプベッドのパーツ。12mm厚ベニア板［97×84cm2が２枚］にウレタンを載せて化繊布でくるんだもの）を入れても全高13cm，故あってかう云ふ仕様にしたのだけれど，もう此の下に手を付けるしか溜まった本の行き場を確保できない。
このベッドは静止荷重100kgを想定してゐたから──想定も何も，手持ちのアングルで作ってしまった後で想像した値である──ふたり載っかってギチギチ言はしてゐる時はちょっぴり不安が無くもなかった。12個のキャスタで支へてあるが言はば点接触であって，現状畳はきっちり凹んでをりしかもキャスタがふたっつひん曲がってゐる。ベッドの方も限界なのだ。
初めは21mm厚のラワンベニア定尺（３×６尺2）１枚をきっちり使ったベッド専用仕様の図面を引いたが，強度がどうも不安なのと将来の引越しに当たって潰しが利かないと云ふ見地から15mm定尺を２枚使ひ切りの汎用設計に変更した。何の事は無い，本棚をいつつ作って床に並べ上に前記のマットを渡さうと云ふ魂胆，いな天才的なアイディアである。ベニアの厚さとカット数が段違ひだから裁断の工賃は同じくらゐだと思ふ。予算は１万円。尤も先月カードを遣ひ過ぎたしもっと良い考へが浮かびさうでもあるので板取り図は放ってある。
甘木が到頭ＥＤβプロ(EDV-9000)を買ってしまった。９０００番は民生用VCRとしては日本一の最高級機，日本一と云ふ事は即ち世界一であって，恐らく宇宙一だ。これ迄に開放されたベータマックスの全てのフォーマットに対応し，自己録再は勿論，他のVCRで録画されたソフトも最高の状態で再生できる。
僕の持つ５０００番も規格は同じだが，電源周りの力量が違ふ。あらゆる点でちょっとづつ差が付くんぢゃないかな。編集機能は──それ用のマシンだ──完璧である。何にも言ふ事は無い，てのは半分嘘で，９０００番の編集機能を十全に活かす為にはもう１台の９０００番か３０００番(SL-HF3000)を用意して双方向コントロウルを実現しなければならない。甘木は清水の舞台から身投げをして（教唆したのは僕だ）９０００番を手にしたので──但しＶＨＳの割と高価なVCRを持ってゐる。元元βが欲しかったのだが時流に負けたのだと言ひ訳してをった──ベターハーフを番ってやるのは将来的にも難しいだらう。それでも僕の５０００番＋９５Ｄのカップリングよりは良い，んなこたぁねえか。
高級なVCRを入れると維持費もそれなりに掛かる。特にＥＤβ用のメタルテイプは高い。２時間分で2800円（実売価格）もする。非ＥＤで最高の画質を誇るβIs ＳＨＢはテイプ_スピードが標準（βII）の倍になり当然ラニングコストも倍増となる。
それでもテイプの質を落とす事はできない。テイプの差がもろに出て来るので安物を使ふのが厭になるのだ。最低でもバックコートされた物を用ゐるべしと云ふ内規を設けた程である。経済速度（βIII）も同じ理由で禁止である。
一方画質の上限に於いては５０００番に依るＥＤβと９５Ｄに依るβIs ＳＨＢとで実の所ハードの値段ほどの優劣を見定める事はできない。電気的・回路的に手を盡くすよりも速いだの重いだの硬いだのと云った物理的な特性の方が効くのぢゃないかと思ふ。ただ此れをダビング_マスタとして編集テイプを作る場合に大いに差が付く。封じ込めた情報量が違ふんだな。
体調が悪いですな。このところ東京月記はVCRの能書きと身体の具合とに終始してゐるが，それしかネタが無いんだから仕様が無い。
頭がずーっと，ぼおっとしてゐる。一時も冴えない。立ってても座ってても寝てても変はらない。後ろ頭全体が熱くて側頭が痛くて眉間が痺れる。眼の見え方がどうも変だ。何か考へるとますます酷くなる。これでは精神活動を営む事ができない。
僕のやうに体力勝負の仕事を勘弁して貰ってゐる者にとっては正に死活問題である。吠えない番犬・通じない電話・間違へる電卓・横漏れするナプキン。ただでさへセイフティ_ロングタイプ夜でも安心とは行かないのにパンツを汚しては申し訳無い。
お医者に掛かって血液検査を再試行し今回は更に肝臓・腎臓方面も数値化して貰ったけれど，例に依って異常は無かった。ゴルゴ並みの完璧な臓器である。骨格や関節と云った構造関係は元元事故知らずの僕だが，これにぶら下がる消化系にも異常が無い。にも関はらず此の不調はどう云ふ訳だ。おう，説明して貰はうぢゃねーか。
良ろしい，解説しよう，常にぼおっとして頭を使ふと悪化する，んなもん脳味噌の酸欠に決まってゐる。何です。脳貧血や。何ですか。どんならんな，よう聞きや，頭はっきりせんのやろ。ん。頭使ふとな，酸素をよけい消費すんねん，それでますますぼおっとすんのんぢゃい。あのね，あんまり莫迦にして貰ふては困りますよ，あたしかてね，それくらゐ知ってますよ，第一ね，血液検査で赤血球数もヘモグロビン濃度も鉄分量も正常なんですよ，貧血やないんです。ほな，血圧が低いねん。最大値が110です，さう低ぅはないんやおへんか。ははあ，んぢゃ自律神経失調やな，交感神経がサボッとるから血管が野放図に拡がって，血ィが下半身に溜まってしまふねん，起立性循環調節障害っちゃっちゃ。あんた何か見てますね，現代用語の基礎知識でんな，う?んイミダスでないだけ見識が高い。放っとけ。でも其れ説得力おますな，どないして治しまんの。そりゃおまへ，交感神経鍛へんにゃないかい。どないすんの。そりゃおまへ，月夜の晩に石の上に載っけて棒で叩くねん。それ，違ふとこでんがな。へたら冷たい水と熱ぅい湯に代はり番こに漬けんねん。それも違ふとこでんがな。煩いやっちゃな，ほな副交感神経抑へんかい。どないしまんの，真珠でも埋め込みますか。
ぢゃかあっしゃい。
は，びっくりした，急に大きい声出しなはんな，解らんのならあっち行きなはれ，あ，わいまで大阪弁になっとるがな。
とにかく内科的には悪い所が無い。お医者は神経科の領分ですと婉曲的に匙を投げた。こりゃ参ったね。それでも具合の悪いのは変はらないから，今はおねだりして貰った精神安定剤と昇血圧剤を飲んでゐる始末，昇血圧剤は腕を真赤にするばかりで今いち効かないのよね。あと此の症状をうまく説明できるのは蜘蛛膜下出血しか無いんだ。麻痺や視野狭窄が出れば決まりだが，今の所そんな兆候は無い。
西洋医学から三下り半を渡された者は大体宗教に走る事になってゐる。宗教も鰯の頭を拝んでゐる内が本物であって，金が掛かるやうになったら初心を忘れたと考へて良い。
何度か命を助けて貰った恩があるので余り悪口は言へないが，ひと通り検査をやって異状が見付からなかった場合，西洋医学は此の時点で打つ手が無くなってしまふのではないか。どうも調子が悪い・すっきりしない・何となく痛いと云ったえも言はれぬ症状を救ふのは東洋医学の得意業だ。
こんなさ中に甘木先生が遊びに来た。甘木先生と会ふのは実に３年振り，かな，少なくとも就職してからは初めてである。本当は小笠原へ渡るつもりだったのが東京まで来る金しか無かったと言ふ。甘木先生とは久し振りでも彼の弟君とは直前に会った。何をとち狂ったのか僕の会社（俺のぢゃねーけど）に這入ってしまひ，東京勤務となってゐる。
それはさて置き甘木先生に小一時間ほど肩を揉んで貰った。肩気持ち良い。え，親を殺されたの？──それは仇持ちでせう。うはひふへほえぺぺと言ひながら痛みに堪へてゐたら随分楽になった。何だい，結局ただの肩凝りなのかしらんねえ。
肩凝りで脳貧血は，まぁ頷ける。肩凝りと云ふ事になれば，一にマッサージ二に鍼灸，三四が無くて五にエレキバンと諺にもある。早速低位のエレキバンを買って来た。薬局のお姉ちゃんに，とにかく薄くてイボとゼリーの付いてる奴をくれ，勿論サイズはＬだと申告すると３種類出して来たが，当然最高磁束密度のピップエレキバンＡにする。事態は深刻なのだ。20粒で1300円だった。
異方性（どう云ふ事だ）フェライト磁石のＮ極から発する1300ガウスの磁束が血行を促進すると謳ってあるけれど，効果の程は明きらかでない。但し磁力は確かに強くて，ＴＶに近付くと画像が乱れる。肩に貼ったまま寝たら，朝起きた時にはあらぬ方角を向いてゐた。身体が南北を指してゐたのである。
鍼や灸に関しても非常な興味を抱いてゐる。しかし「たいこ腹」と云ふ凄じい噺を知ってゐるぞ。
並の道楽には飽き飽きした若旦那がどう云ふ訳か鍼に凝り始めた。枕や猫を相手に練習してゐる間は罪も無かったがやはり人間に打ちたい。贔負の幇間，一八（イッパチ）をお茶屋に呼び出し金で釣って腹に打たせろと迫った。「若旦那，腹抓みの横打ちですよ，縦はいけません。あ，いててててて」一八，暴れたので鍼が折れてしまふ。迎へ鍼と称して隣りに打ち込むが此れも折れる。また打ち込む，また折れる。びびった若旦那は医者を呼んで来ると言ひ捨てて逃げた。腹を血まみれにして一八がのたうち回ってゐると女将が心配して様子を見に来る。「まぁ酷い目に遭ったねえ。でもおまへさんも一人前の幇間（たいこ）だ，幾らかには（カネに）なったんだらう」「いいえ，皮が破れて，なりません」
肉体に金属針が深深と侵入する事に抵抗が無いのぢゃないが──自然気胸の治療の際にこれもんのぶっとい奴をずぶずぶと打ち込まれた。ちょっと待って，今夜は駄目よ，いやいや許して，心の準備が等といなす間も無くやられ，しくしく泣いたものである──それで治るものなら栗になるのも海胆になるのも吝かでない。展翅板に留められても良い。
実は部屋のすぐ側，息を止めてでも行ける近所に「＊＊＊＊マッサージ」なる按摩鍼灸所がある。かう酷くなる前から目を付けてはゐたのだが全く普通の建売住宅の玄関に看板が掲げてあるだけであって，手元の狂ひさうな爺いが出て来たらどうしようかと恐ろしくて呼び鈴を押す勇気がまうひとつ出ない。一所に鍼をぶち刺されに行きませうと職場でも同伴者を募ってはみたものの，さすがに誰も乗って来やしない。
故障経験を持つスポーツマンが名医を知ってるかもしれないね。
何でも良いから俺を治せ。賞金出すよ。
毎月曜日の朝いちは慣習的に○○本社へ出勤する事になってゐる。いづこかへ出向ないし常駐してゐる人達が本社に顔を出すほぼ唯一の機会だけれど，仕事が立て込んで忙しかったりするとパスして職場に直行する週もある。この２週ほど××ビルには○○に行くと言ひ○○には××ビルへ出勤した振りをして部屋で昼まで寝てゐたら，社内の情事違った事情に疎くなった。疎くなった等と大袈裟な事を言はなくても良いが，ちゃうど職制変更の発表が行なはれたんだな。しかして職制変更はどうでも良い，僕にとって極めて重要な情報は他にあった。
僕が＊＊寮をおん出て＊＊＊＊＊_ハイツに住み着いて，もう１年と４箇月になる。この間ずっと４万6000円＋1000円の家賃（＋管理費）を払ひ続けてた。異銀行間の口座振り込みと云ふ形で銭こが消えて行くので実際には更に800円の追加である。正に超人的な持久力と言へよう。此処は２年契約であって来年の４月が満期となるが，更新をする気は無い。更新時には更新料として更新料を１箇月分とられてしまふ。どうせなら其れをアパマンにやって余所へ引越したい。
＊＊が良いな。僕が潜り込んでゐるプロジェクトが＊＊に場を移す可能性が高い。マシンの移転は決定でも開発用員まで付いて行くかどうかは微妙な所なんだがね，＊＊ならどっちでも構はないんだ。うまくすれば＊＊で自転車通勤ができる。毎朝８時まで寝てゐられるぞ。
土地柄から言っても５万円で済む部屋があるとは到底思へないけれど，雀の涙ほどの昇給と，単車のローンが終はるのとで何とかなるサと高を括ってゐた。
そこへ持って来て住宅手当が出さうなんだな。へえ，さうなの。くれるなら１万円だって難有い。それが何と３万とか４万とかインクレダブルな支給額が噂されてゐる。おうベイビ，急に飛んでもない話だな。零から４万かよ。４万なら公団住宅に当たると家賃を払ってお釣りが来る。嘘だよ，そんなに気前の良い会社があるもんか，２万だって御の字だぜ。本当だったらみんな車を買ふと言ってゐる。それゃさうだよな。
不一
1988年７月吉日
ＵＣＣの点数券の台紙，あっりがっとさ?ん（ったく，こっちでは吉本新喜劇をやってなかったもんだから坂田利夫なんか誰も知らん）。今後10年分くらゐ余ったぜ，嬉しいな。
しかし困った事態になってゐる。一所に貰った景品の目録を見ると，お目当てのたち吉（タチヨシかタチキチか，どっちだ）製コーヒ_カップが消えてゐるではないか。あれは５脚セットで3600点も集めねばならなかったのを，８年間に渡って営営と2400点まで持って来てゐたのだぞ。８年だぜ。良いデザインのカップだったがなあ。しおしおのぱあ。
現行の「コーヒータイムプレゼント」「キッチンライフプレゼント」「ジョイフルライフプレゼント」はいづれもくだらないガラクタばかりで全く丙丁つけ難い。唯一欲しいのはカシオの液晶ＴＶだが，これは5700点と云ふイスカンダルまで歩いて行くやうな道程が課せられてゐる。好加減にしろ，日本人としてはハイペイスで珈琲豆を消費する僕でさへ10年掛かりで3000点行かんのだ。個人で5700点なぞ，ソ連の国家計画だって諦めるわ。
さて，同封したカセットの解説をするぞ。
時に1985年猛暑の盛り僕が＊＊＊＊と云ふ友達の下宿でいつものやうにうだうだしてゐると，彼からカセットアルバムを作るつもりであると聞かされた。
当時僕等は大学５年生で，僕は＊＊＊に就職が決まりさうな予感に震へ＊＊は既に６年生になる決意を固めてゐる。曲も全部揃ってゐない状態だったが取り敢へず決まってゐる曲を弾き語って貰ふと，やはり詞が弱い。僕は1979年11月（これ記録がある）からこっち天才作詞家なので，莫迦者，詞と云ふ物はかう書くのだとわめきながら其の場ででっち上げたのが 「メキシコの昔」(ローカル_サルーン）だ。
爾来作詞については大いに口を出した挙句，２作を押し込んだ。僕の詞にオリジナルの曲が付くのは80年に２曲ラジオ番組の公募で採用されて以来（『涙のウォッカ_ボトル』『こんな君と，こんな俺』）であって大変嬉しい。
このカセットアルバムに纏はるエピソードの時期的な前後関係はよく憶えてゐなくて残念だが，僕が卒業してしまひ５月に遊びに行った時には未だヴォーカルが這入ってゐない仮カラオケの段階だったな。再三再四督促状を出して僕がやっと完成版を送って貰ったのは去年の11月である。いつ完成したのかは知らん。
録音はフォステックスの４chミキシング_カセット_レコーダを介して，カシオ（ヤマハだったかな）のシンセをベイスにギター・ヴォーカルその他を被せる一般的な手法，ヴォーカルだけはスタジオを借りて録ったさうである。
詞は少し僕が手伝ったが後の作曲・編曲・演奏・唄・録音・編集は全て甘木がひとりでやってゐる。クローム カセットに依るピンポン録音の割には音質も悪くない。総じて非常に面白いアルバムに仕上がってゐる。
何人かに聴かせたがまだ些かの悪口も言はれた事が無い。僕も入手当初は繰り返し繰り返し聴いて且つ飽きなかった。全曲に僕の書いた替へ歌が付けてあり，当然僕はそっちで唄ってゐる。カラオケ_ヴァージョンも貰ったんだ。
カセットの無断複写は全面的に禁ずる。このアルバムについては著作権を徹底的に保護する方針なので甘く見ないで貰ひたい。勿論君が個人的に唄ったり演奏したりする分には何ら問題は無いが，ビアガーデンとか結婚式とか（結婚式でやれる曲なんか無いか）でギャランティを取って演奏するやうな場合には必ず事前に一報すること。しかし君の友達知り合ひ親類縁者にはどんどん聴かせてみてくれ。ファンが増えると思ふ。何とかして世に出したいと考へてゐるのだ。誠に不遜な言ひ草だけれど，御理解・御賛同いただきたい。平蜘蛛となって宜しくお願ひする。
＊＊がアルバム用に制作・編集したのは次の７曲，『踊れ，おどれ』『流されて』『ローカル_サルーン※』『雨が降る』『がまんできねえ』『忘れないで』『カリブの青※』。
『港※』は録るには録ったが出来が今一なので没とした物で，僕が勝手に入れた。
ライヴ風の『BREEZE※』『ふねのゆめ※』はアルバムが上がった後に曲が付けられ，覚え書き的に収録した曲。ラジカセによる一発録りなので此の２曲だけはステレオである。前者では虫の音が，後者には車の走行音と近所の餓鬼と雀の声が実にタイミング良くバックに這入ってゐる。定位も抜群だ。
後ろでごにょごにょ言ったりハモニカを吹いたりしたのは僕であって，かうした暗騒音がちゃんと聞こえるかどうかで君の再生装置のグレイドをチェックできる。
尚，※印の詞を僕が書いた。曲の都合上一部改編されてゐるが，原詞の方が味はひ深いのは言ふまでも無い。
チャンバラトリオのギャグ。
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怪獣王ブースカの極め台詞。意気消沈したとき用いる。
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この月記のオリジナルはワープロ印字の封書である。本号にはカセットが付いていた。詞作はこちら［リンク］とこちら［リンク］。
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