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| エターナル・サンシャイン | ![]() |
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2004年作品。アメリカ映画。107分。配給=ギャガ・ヒューマックス共同。監督=ミシェル・ゴンドリー(Michel Gondry)。製作=アンソニー・ブレグマン(Anthony Bregman)、スティーヴ・ゴリン(Steve Golin)。製作総指揮=デヴィッド・ブシェル(David Bushell)、チャーリー・カウフマン(Charlie Kaufman)、ジョルジュ・ベルマン(Georges Bermann)、グレン・ウィリアムソン(Glenn Williamson)。原案=チャーリー・カウフマン(Charlie Kaufman)、ミシェル・ゴンドリー(Michel Gondry)、ピエール・ビスマス(Pierre Bismuth)。脚本=チャーリー・カウフマン(Charlie Kaufman)。撮影=エレン・クラス(Ellen Kuras)。美術=ダン・リー(Dan Leigh)。衣装=メリッサ・トス(Melissa Toth)。編集=ヴァルディス・オスカードゥティル(Valdis Oskarsdottir)。音楽=ジョン・ブライオン(Jon Brion)。ジョエル・バリッシュ=ジム・キャリー(Jim Carrey)、クレメンタイン・クルシェンスキー=ケイト・ウィンスレット(Kate Winslet)、メアリー=キルステン・ダンスト(Kirsten Dunst )、スタン=マーク・ラファロ(Mark Ruffalo)、パトリック=イライジャ・ウッド(Elijah Wood)、Dr.ハワード・ミュージワック=トム・ウィルキンソン(Tom Wilkinson)
「記憶除去」という肝心のテーマの動機が弱い。別に大失恋した訳ではないのに、2人に関する記憶を消そうとする。重大なことを安易に実行してしまうという現状批判なのだろうか。記憶が消され始めて、やっと記憶の大切さ、かけがえのなさを知るという展開も、やや幼稚。それぐらい分かるだろう。最初は、なかなか意欲的な試みと評価していたが、見終わったときには空しい気持ちになっていた。
| バンジージャンプする | ![]() |
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2001年作品。韓国映画。100分。配給=IMX。監督=キム・デスン。製作=チェ・ナックオン、ハ・ソングン、ノ・ジェスン。脚本=コン・ウンニム。撮影=イ・フゴン。照明=ウォン・ミョンジュン。美術=チャン・チュンソプ。音楽=パク・ホジュン。衣装=パク・ヒョンジュン、キム・ムンヨン、イ・ウンジン、ジャン・ユンジョン、ホン・ギウォン。ソ・インウ=イ・ビョンホン、イン・テヒ=イ・ウンジュ、イム・ヒョンビン=ヨ・ヒョンス、 オ・ヘジュ=ホン・スヒョン
イ・ビョンホンは、甘いマスクだけの俳優ではない。不器用な大学生と17年後の落ち着いた中年男性を演じ分ける。しかも、その中年が取り乱す姿を熱演した。イ・ウンジュは、物静かながら芯が強い女性を好演。派手さはないが、端正で不思議な存在感のある俳優だ。地道に俳優としてのキャリアを積んでいくタイプに見えた。自殺しなければ、きっとそうなったと思う。イ・ウンジュは生前、この作品が一番好きと言っていたらしい。追い詰められる中で輪廻転生を信じ、来世にジャンプしたのかもしれない。
| ロング・エンゲージメント | ![]() |
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2004年作品。フランス映画。134 分。配給=ワーナー。監督=ジャン=ピエール・ジュネ(Jean-Pierre Jeunet)。製作総指揮=ビル・ガーバー(Bill Gerber)、ジャン=ルイ・モンチュー(Jean-Louis Monthieux)。原作=セバスチャン・ジャプリゾ(Sebastien Japrisot)『長い日曜日』(東京創元社刊)。脚本=ジャン=ピエール・ジュネ(Jean-Pierre Jeunet)、ギョーム・ローラン(Guillaume Laurant)。撮影=ブリュノ・デルボネル(Bruno Delbonnel)。美術=アリーヌ・ボネット(Aline Bonetto)。編集=エルヴェ・シュネイ(Herve Schneid)。音楽=アンジェロ・バダラメンティ(Angelo Badalamenti)。マチルド・ドネイ=オドレイ・トトゥ(Audrey Tautou)、マネク=ギャスパー・ウリエル(Gaspard Ulliel)、エスペランザ=ジャン=ピエール・ベッケル(Jean-Pierre Becker)、アンジュ・バシニャーノ=ドミニク・ベテンフェルド(Dominique Bettenfeld)、ブノワ・ノートルダム=クロヴィス・コルニヤック(Clovis Cornillac)、 ティナ・ロンバルディ=マリオン・コティヤール(Marion Cotillard)、ゴルド伍長=ジャン=ピエール・ダルッサン(Jean-Pierre Darroussin)、ヴェロニック・パッサヴァン=ジュリー・ドパルデュー(Julie Depardieu)、ピエール=マリー・ルヴィエール=アンドレ・デュソリエ(Andre Dussollier)、 ジャルマン・ピエール=ティッキー・オルガド(Ticky Holgado)、バストーシュ=ジェローム・キルシャー(Jerome Kircher)、シ・スー=ドニ・ラヴァン(Denis Lavant)、ベネディクト=シャンタル・ヌーヴィル(Chantal Neuwirth)、シルヴァン=ドミニク・ピノン(Dominique Pinon)、郵便配達人=ジャン=ポール・ルーヴ(Jean-Paul Rouve)、 プチ・ルイ=ミシェル・ヴュイエルモーズ(Michel Vuillermoz)、エロディ・ゴルド=ジョディ・フォスター(Jodie Foster)
監督としては満足のいく出来だっただろう。ただし、作品的な完成度と映画的な面白さは比例しない。「アメリ」のような、わくわくする面白さがあるわけではない。ラストもあまりに予想通りで、映画的な興奮は少ない。ジョディ・フォスターが意外な役で登場したシーンや、冷え冷えと突き放したギロチンの場面では、どきりとさせられたが。
| ベルヴィル・ランデブー | ![]() |
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2002年作品。フランス=カナダ=ベルギー合作。80分。配給=クロックワークス。監督= シルヴァン・ショメ(Sylvain Chomet)。製作=ディディエ・ブリュネール(Didier Brunner)。脚本=シルヴァン・ショメ(Sylvain Chomet)。音楽=ブノワ・シャレスト(Benoit Charest)。絵コンテ=シルヴァン・ショメ(Sylvain Chomet)。グラフィックデザイン: シルヴァン・ショメ(Sylvain Chomet)。声の出演:ジャン=クロード・ドンダ(Jean-Claude Donda)、ミシェル・ロバン(Michel Robin)、モニカ・ヴィエガ(Monica Viegas)
この作風に拒否反応を起こす人がいるかもしれない。しかし、既存のスタイルに縛られることなく、このアニメの世界に浸れば、素直に楽しめるはず。おばあちゃんも、飼い犬ブルーノも、いとおしくなる。三姉妹の振る舞いが素敵に見えてくる。アニメを通して、世界の多様性、豊かさを実感した幸せな80分だった。
| カナリア | ![]() |
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2004年作品。日本映画。132分。配給=シネカノン。監督:塩田明彦。製作:佐々木史朗、中川滋弘、川城和実。プロデューサー:松田広子。脚本:塩田明彦。撮影:山崎 裕。照明:佐藤 讓 。編集:深野俊英。音楽:大友良英。イメージソング=浜田真理子『銀色の道』。エンディングテーマ=向井秀徳『自問自答「カナリア」ミックス』。照明=佐藤讓。録音=郡弘道。岩瀬光一=石田法嗣、新名由希=谷村美月、井沢彰=西島秀俊、咲樹=りょう、梢=つぐみ、プラーナ=渡辺真起子、岩瀬道子=甲田益也子、都村芳雄=水橋研二、吉岡=戸田昌宏、芳江=井上雪子
物語は、深い傷口を無理に縫い合わせるように終わる。塩田監督がこの事件から受けた衝撃の大きさが分かる。だから、何としても縫い合わせようとした。しかし、無理に縫い合わせると、さらにひどい傷口が開く。鮮烈な傷口を直視し続けるしかないのではないか。「害虫」のラストのように。時代の最前線としての「カナリア」。子どもたちだけが「カナリア」ではない。事件全体が「カナリア」だった。10年が経過し、さらにひどい傷口が開いている。
★「銀色の道」(塚田茂作詞・宮川泰作曲)
遠い遠い はるかな道は
冬の嵐が 吹いてるが
谷間の春は 花が咲いてる
ひとりひとり 今日もひとり
銀色の はるかな道
ひとりひとり はるかな道は
つらいだろうが 頑張ろう
苦しい坂も 止まればさがる
続く続く 明日(あした)も続く
銀色の はるかな道
続く続く はるかな道を
暗い夜空を 迷わずに
二人の星よ 照らしておくれ
近い近い 夜明けは近い
銀色の はるかな道
| サイドウェイ | ![]() |
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2004年作品。アメリカ・ハンガリー合作。130分。配給: 20世紀フォックス映画 。監督=アレクサンダー・ペイン(Alexander Payne)。 原作=レックス・ピケット(Rex Pickett)。製作=マイケル・ロンドン 。脚本=アレクサンダー・ペイン、 ジム・テイラー。撮影=フェドン・パパマイケル 。編集=ケヴィン・テント。 音楽=ロルフ・ケント。マイルス=ポール・ジアマッティ(Paul Giamatti)、 ジャック=トーマス・ヘイデン・チャーチ(Thomas Haden Church)、マヤ=ヴァージニア・マドセン(Virginia Madsen)、ステファニー=サンドラ・オー(Sandra Oh)、マイルズの母=メアリールイーズ・バーク(Marylouise Burke)
たしかに中年男の身勝手さや可愛らしさは、うまく描かれている。ダメ男を演じたポール・ジアマッティの哀れな表情は忘れ難い。しかし類型的すぎる。また「人生は極上のワインのように、そのピークを迎える日まで日ごとに熟成し、複雑味を増す。それからはゆっくりと坂を下っていくが、ピークを過ぎた味わいも捨てがたい」などという台詞は、あまりにも月並みではないか。道を極めれば、そこに人生が重なって見えてくるのは当然だ。おおげさに感動する名文句とは思わない。
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