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木の芽田楽
温湯を大盤に堪へ、切るも、串にさすも、其湯の中にてする也。やはらかなる豆腐にても、危くおつるなどのうれへなし。湯よりひきあげ、すぐに火にかくる也。○味曾に木の目勿論なり。醴のかた入れを、二分どほりみそにすりまぜれば、尤佳也。多く入れば、甘すぎて却てよろしからず。近来、田楽炉の新製あり。長さ二尺あまり、濶二寸五、七分、深さ二寸あまりの方の陶也。表へくすりかけ、やきたる也。底は、かくの如く、大さ六、七分の孔を数多ほり、木の槽に入子にし、槽の深さ四、五寸、趾はほか也。中にとまりありて、炉は上壱寸ほどのところにかゝりあり。炭火にて灰をおかず、槽に水を入れて火気を助る也。尤も、炉・槽ともに二くみこしらへをき、水温れは冷水にとりかへべし。水あたゝかなれは、かへって火気を助けぬなり。又、炉・槽ともに銅にてこしらへたるもあり。田楽を坐席にてやく、客への馳走也。其ときなど、うちわにてあふぐことをせず、火気さかんにして、灰だつなどゝいふさわりなし。 浅芽田楽 稀醤のつけ炙にして、梅醤をぬりて、ゐりたる罌粟を、密とかける也。 |
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左:「木の芽田楽」右:「浅茅田楽」 |
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木の芽田楽 一、豆腐の用意 豆腐一丁を12に切り、まな板に並べ、軽い板を乗せ水切りする (約5分)。 田楽串を刺して、乾いたフキンの上に置いておく。 二、西京味噌に砂糖、みりん、酒を加え、よく混ぜ合わせてから中火にかけ、 マヨネーズよりやや堅めに練る。あら熱がとれてから青寄せを入れて、 混ぜ、細かに刻んだ木の芽を入れる。 三、ガスにアスベスト網を乗せ、熱くする。 鉄弓を乗せ、平串を渡して田楽が乗るよう幅を調節する。 用意した豆腐を乗せる。表面が乾いてきたら裏に返す。 1〜2分後に二、の味噌を表に塗り、もう一度焙り、 薄く焦げ目がつく迄焼く。
浅芽田楽 |
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【留意点】
*青寄せの作り方(小さじ1〜2杯分)
*田楽の豆腐の扱い方
*今様田楽の作り方
*ねり味噌は少ないと作りにくい。多めに作っても保存が効く。 |
江戸料理(10品)
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お品書き
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