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プロローグ |
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2011. 3.22 |
No.1 | 〔1〕 震災後・・・ 〔人間の巣/未来型都市/1千年都市〕の展開を! | 2011. 3.22 |
No.2 | 〔2〕 〔存在の器/未来型都市〕の建設へ! | |
No.3 | 〔3〕 (@ A) の場所の選定・・・線引きを開始! | 準備中 |
心からのお見舞いを申し上げます!
「《危機管理センター》の...里中響子です!
東北地方/太平洋岸沖で、マグニチュード 9.0 の大地震が発生しました!
2011年/3月11日/午後2時46分頃...震源は...三陸沖/牡鹿(おじか)半島の東 南東130キロメートル付近/深さ24キロメートル...とのことです。ここで、ズレが始まり、 長さ約500キロ、幅約200キロに及ぶ、広大な断層面が動いたようです。
地震の正式名称は...“2011年東北地方太平洋沖地震”...とのことです。マグニチュー ドは、9.0で...過去、日本で観測された最大地震です。この地震は、世界的にも最大クラスで、 詳細な情報については、今後、発表されると思います。 被害状況は...3月21日現在/10日後も...詳細は判明しません。約8600人を超える死 者、約1万3000人を超える行方不明者が確認されていて...甚大な被害が発生しています。
また、犠牲となられた方々の、ご冥福をお祈りします ・・・
ええ...犠牲者の判明も、10日後の現在、1日に1000人単位で増え続けているそうです。そ して、この地震では、“未曾有の津波被害”とともに、もう1つの別の事態が進行しています。 すでに...国際的にも大きな関心を寄せていますが...“原発事故/炉心溶融事故”... の発生です。当該原子炉は、津波被害を受けた福島県/太平洋沿岸の...“福島第1原発/ 1号機・2号機・3号機・4号機”...です。複数の原子炉事故で、それぞれ状況は異なります。 今回の“原発・事故”は...現在進行中ですが...“チェルノブイリ原発事故(1986年/事故の 国際評価尺度・レベル7)”に次ぐ、“最大級の事故・・・レベル6(フランス原子力安全局/ラコスト局長/3月15日)” に、なりつつあります。 ちなみに...日本/経済産業省/原子力安全保安院も、事故の国際評価尺度を“レベル4” から、“レベル5”に引き上げています。 いずれ...評価は正式決定されてるわけですが、“スリーマイル島原発事故(1979年/事故の 国際評価尺度・レベル 5)”を上回る、大規模災害になりつつあるようです」
「ええと... これは...【当・ホームページの基本的方針】の1つですが...〔脱・原発〕の方向性を、あ らためて再検証すべきではないかと考えています。 国家として...また国際社会としてもそうですが...“核弾頭/核爆弾”と、“原発/原子力発 電”ともに...“縮小/廃棄”...して行くことを、宣言すべきだと考えます。 〔脱・原発〕の動きは...今後本格化して行くと思われますが...とりあえずヨーロッパでは、 “原発見直し・・・1時凍結を打ち出す動き”が...相次いで起こっているようです。 ドイツでは...〔脱・原発政策〕を転換し...“原発の継続性”を探っていたわけですが... メルケル政権は、当面の“原発延長方針を・・・凍結”しました。 スイスでも...“原発計画を・・・1部凍結”...したようですね。今後、注目して行きたいと思 います。また、今回事故を起こした原子炉と同型の原子炉を持つアメリカも、大きな衝撃を受けて いるようです。 アメリカは...ヒューマンエラーで起こした“スリーマイル島原発事故”以来、30年間も新規 原発建設を凍結していました。それを、前・ブッシュ大統領が凍結を解除し、現・オバマ大統領も クリーン・エネルギーの推進ということで、その政策を追認していました。まさに、その矢先の、大 事故ということになります...」 ・・・・・ 詳しくは、《人間的ミスによる/ 重大事故》 へどうぞ ・・・・・
〔1〕
・・・
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「ええ...」響子が、上体をのりだして、3人の男性を見た。「さっそくですが、高杉・塾長... 被災された方々の...“生活再建”、“都市インフラ/産業インフラの再建”...そして、さらに 大きくは...〔日本社会の・・・インフラの再構築〕...の考察が、緊急課題になって来ますね」 「うーむ...」高杉が、腕組みをした。「そうですねえ... 現在、未曾有の大災害の渦中にあります。しかし、ここは...“災いを転じて福となす・・・と いう発想の大転換”...をする時でしょう。 “既存の国家システムの軌道上では・・・国家の復興を進めても・・・真の危機からの脱出 は不可能”...という意味です。 ましてや...“国民/主権者を犠牲にして・・・産業の復活”...は本末転倒であり、無意味 なものです...」 「はい...」響子が、強くうなづいた。「ええと... “万能型・防護力”...〔人間の巣/未来型都市/千年都市・・・自給自足農業/手工業〕 を展開し...非常に安定指数の高い...〔未来型・・・共同社会/極楽浄土〕...を形成する という方向ですね?」 「そうです... 大災害に直面した、当面の克服もそうですが...中・長期的な展望を考えても...ダイナミッ クな、資本主義/自由主義/市場経済は...もう限界に来ています」 「被災地域では... 〔未来型都市/千年都市・・・自給自足型/自立的・・・農業共同社会〕を基本に...“スロ ーフード/スローライフ”を、形成するのが...理想的ということですね...?」 「まあ、そういうことですねえ... その方向で、ともかく歩き出してみるということです...野生の喧騒/弱肉強食/競争社会/ 淘汰圧力から1歩上の、“文明の第3ステージ”へ上ってみるということです。 そこで...あらためて、自分たちの歩んで来た...“文明の第1ステージ/農耕・文明の曙”と “文明の第2ステージ/エネルギー・産業革命”を、見下ろしてみることが必要でしょう。今後、ど のように歩んで行くかは、そこで考えればいいでしょう...」 「はい...」響子が、唇を引き結んだ。
「さて...」高杉が、脚を組み上げて言った。「視点を、世界に拡大してみましょう」 「はい」 「世界情勢としては... 北アフリカ・中東諸国も、民主化の大波がやって来ていますねえ。新興国の経済成長も、別の 意味で、巨大な津波のようなものです。 そこへ持って来て、今回の日本/東北沖/最大スケール地震は...“巨大津波災害・・・原 発事故/複数の炉心溶融事故”の危険をはらみながら...“21世紀・・・大艱難時代”...を 望見させます。 また、別の角度から見れば...今回の複合的大災害は、“文明折り返し・・・大転換点”、の 様相を見せ始めて来ました。それが、いよいよ、焦点を合わせてきた、ということでしょう。 時代の歯車が、人智の及ばない所で、強力に回転し始めて来たということでしょうか。この感覚 は、非常に大事です。これを甘く見ると、取り返しのつかないことになるでしょう...」 「はい...」響子が、真剣な眼差しで、高杉を見た。「地球生命圏の... ホメオスタシス/恒常性/復元力/治癒力が...いよいよ起動したということでしょうか?」 「うーむ... 軽々なことは言えませんが...もっと、はるかに複雑な上位システムにおいて...何かが始 まっている、ということしょう。 ただし、それは我々には見えません。我々に見えないことは、議論してもしかたありませんね え。したがって、ここは謙虚に、我々に見えている領域で、対処して行くということでしょう...」 「はい!」響子が、唇に指を当てた。
「さて...」高杉が、続けた。「新興国の経済成長は... “地球温暖化/海洋酸性化”を加速する以前に、世界の食糧事情を一変させつつあります。新 興国で食糧事情が変わり、先進国並みの嗜好品や肉食に変わりつつあるわけです。 これ自体は、責められることではないわけですが、地球がパンクしてしまいます。これを、どうす るかということですねえ。 また、一方では、飢餓や干ばつも、広がっているわけです...世界構造としては、すでに破綻 しているわけですねえ...放置しておくと、大変なことになります」 「うーん...」響子が、頬に手を当てた。「そうですね... 新興国では、自動車の生産も、大車輪で進んでいますわ。結局、これは、自動車に止まるもの ではありません。道路や高速道路や橋の、インフラ整備に拡大して行きます。つまり、環境破壊 が加速して行くわけですわ...それは、ますます、“地球温暖化/海洋酸性化”を早めます」 高杉が、無言でうなづいた。 「日本では...」響子が言った。「官僚や政治家は... 長い間...“少子化対策・・・人口増加政策”を叫んできていますわ。これは、非常にトンチンカ ンな政策ですが...こんなあたりから、行政・不審や政治・不審が、深刻化したのだと思っていま す。わけのわからないことを強引に進め、その結果、政策やマニフェスト(政権公約)が、簡単に融け てしまうようになりました...」 「うーむ...」高杉が、口に手を当ててうなづいた。「そういうわけですが... 先ほども言ったように...北アフリカ・中東諸国の民主化の波...民主主義そのものの閉塞 感...資本主義/自由主義/市場主義のモラルハザードと地球的限界...グローバル化によ る単調化と輻輳する巨大危機の顕在化... これらによって、いよいよ...“現・世界体制の限界”...が見えて来ましたねえ。ここは、世 界の首脳が...“新・世界体制の青写真”...を提示し、〔世界市民〕に示す必要があります」 「はい... そこへ持ってきての、未曾有の...“大地震・・・大津波災害/原発の炉心溶融事故”... ということですね、」 「その通りです。“時代が・・・加速し始めた観”、がありますねえ... 日本の複合的・大災害は...“大艱難時代の発火点”...なのかも知れないということです。 東北の被災地域は、50年後/100年後を見据えて、〔人間の巣/未来型都市/千年都市〕 の展開を、真剣に検討して欲しいと思います...子孫に、〔極楽浄土〕を残して欲しいですねえ」 「はい...」響子が、強くうなづいた。「被災地域/被災した人々だからこそ... 〔極楽浄土/パラダイスの・・・インフラ建設〕...を、進めて欲しいということですね!」 「そうです!」高杉が、うなづいた。「これは...有史以来...人類文明の大悲願なのです!」 「はい。“試行錯誤”になるでしょうが、その理想とする道を歩み始めて欲しいということですね?」 「そうです!」
「愚痴になりますが...」津田・編集長が、腕組みをして言った。「我々としては... ≪2009・総選挙≫でも、≪2010・参議院選挙≫でも、”相次ぐ・・・土砂災害”の中で... 日本の、〔社会インフラの・・・再構築〕を、訴え続けてきたわけですねえ... “日本の社会インフラが・・・非常に脆弱化して来ている”...と訴え続けてきたわけです。 むろん、〔脱・原発〕も訴えて来ました。 その間...政党や政治家は、何をやって来たのでしょうか。政局とスキャンダルに明け暮れ、 天下り問題の攻防に明け暮れ...“完全に国民と乖離”していたわけです。まあ、ここで、愚痴 を言ってもしょうがないわけですが...」 「そうですね...」響子が、うなづいた。「ええと、堀内さん... あらためて、言うまでもないことですが...日本は、〔脱・原発〕に、踏み切るべきだと思うので すが...どうでしょうか?」 堀内が、うなづいた。 「そうですねえ... それを実現するには...これも、【当・ホームページの基本方針】ですが...〔人間の巣の パラダイム〕...という方向性が、不可避になります」 「つまり... それには、現在の電力需要を、大幅に抑制 して行くということですね...災害復興もその“青 写真”のもとで行い...〔未来型都市/千年都市〕...を展開して行くわけですね」 「そうですね... また、“文明の折り返し/反グローバル化”の方向性も、鮮明になって来るのではないでしょ うか。これらを...緩(ゆる)やかに/速(すみ)やかに/粛々(しゅくしゅく)と...進めるべきです」 「はい...」響子が、堀内に明るくうなづいた。「ともかく... 被災した人々は...大津波の危険性のある同じ土地に...同じ家/同じ街/同じ都市を建 設することは、望まないと思います。 再び...“港湾・・・漁港”...を建設することになるのでしょうが、本拠地は、安全な所に置く べきですわ。それならば、“万能型・防護力”をもつ、〔人間の巣/未来型都市/千年都市〕、を 建設するべきです。 周囲に“自給自足農業”を展開し、“地球温暖化/海洋酸性化”にも対処し、50年後/100年 後にも備える、〔極楽浄土〕を建設するべきです。そして...“港湾・・・漁港・・・海水浴場”... はクリーン・エネルギーの動力で結び...“耐・津波施設・・・避難施設”...を完備すれば良い でしょう」 「そうですねえ...」堀内が言った。「日本は、マグニチュード9.0の超巨大地震で... “大津波災害”と、“原発事故/複数の炉心溶融事故”という、複合的な大災害に直面して いますが、これらはいずれ終息します。 しかし、世界にとって、“真の・・・諸悪の根源は・・・人口爆発”...なのです。これを抑え込 んで行かないと、“文明史的大災害/21世紀・大艱難時代”...の災禍はさらに加速し、逃れ られなくなります」 「はい...」響子が、高杉の方を向き、何か発言を求めた。 「まあ、堀内さんの言われる通りでしょう」 響子がうなづき、津田の方に顔を向けた。 「うーむ...」津田が言った。「そうですねえ... 〔人間の巣/未来型都市・・・労働集約農業を中心とした・・・自給自足社会〕...これを展 開することで...とりあえず、歩き始めるということでしょう。まず、“意見集約”し、“線引き”にか かることです」 「うーん... 東北/被災地域に...〔未来型都市・・・極楽浄土〕...を創出して行くという方向ですね。 支折さんが、《松尾芭蕉・選集》で...平安時代・後期...奥州/平泉を中心に...別天地の ような平和で豊かな奥州があったと言っています。今、再びそこに、別天地を創出して欲しいと思 います」 「そうですね...」高杉が、うなづいた。
〔2〕 〔存在の器/未来型都市〕 の建設へ!
被災者も、また多くの国民も、茫然自失の状態から、ようやく現下の現実と、将来を眺めようと しています。私たちも、数年にわたり...〔人間の巣のパラダイム・・・未来型都市の建設〕... を叫んで来ましたが...さて、まず何から始めたらいいのでしょうか?」 「まず...」堀内が、落ち着いた声で言った。「〔未来型都市/千年都市〕を...どの場所に創 るという、“場所の選定”が、スタートになります。同時に、〔どのような・・・未来型都市〕が求め られているのかを、話し合います...その時に、“脱・原発”も、決断を迫られることになります」 「はい...」響子が、バインダーの紙にボールペンを走らせた。「うーん... あらゆる自然災害や、感染症、それから耐・核シェルター能力も有する...“万能型・防護力” を持つ〔人間の巣/未来型都市/千年都市〕も、その候補の1つ、というわけですね」 「そうですね... 総合的に...文明戦略的に...より優れたプランがあるのなら...私たちは、〔人間の巣の パラダイム〕に、こだわるつもりはありません。このことは、皆さんとも、すでに合意しているはず です」 「はい... まず、“場所の選定”ですか...そこから、“東日本大震災からの・・・復興がスタート”... するわけですね。話を進めましょう。具体的に、どうするのでしょうか?」
「とりあえず...」堀内が、自分のモニターを眺めた。「2つの選択肢があります...」 「はい、」 「@つ目は... “津波で破壊された街/港湾の近くに・・・高台で安定した土地”...を確保できるかどうか です。そこを造成し、〔コンパクトで機能的な・・・未来型都市〕のプランニングを試みてみること です。そして...新たに整備した港湾施設と結ぶわけです」 「はい...」 「“津波に洗われた地域/街”は...コンクリートを除去し...農地/野菜工場などとして、再整 備すればいいでしょう」 「うーん...それなら、津波が来ても大丈夫ですね。そういう施設をつくるということですか」 「まあ...大雑把な線引きです。この土地を使えば、自給自足の農地を確保できます」 「はい、」 「次に... Aつ目は...“山間の過疎地/放棄地に・・・安全な土地を選び・・・未来型都市”...を 作るという、選択肢です。これは...分散型の小さな〔人間の巣〕を、連結して行くような形にな るでしょうか...マンション規模の〔人間の巣〕を、有機的に、コンパクトに連結します...」 「山間部では、」響子が言った。「広大な土地が無いということですね、?」 「そうですね... 同時に、自給自足できる農耕地の問題があります。海浜でも山間でも、景勝地では観光も 1つ の産業になります。そうした形態の〔人間の巣〕でもいいわけですね。しかし、観光に依存するの ではなく、原則は自給自足が、安定社会につながります」 「はい...」響子が、うなづいた。「大事なことですね、」 「そうです... 日本列島のような...地震国/火山国/狭隘な農耕地の国では...頑丈でコンパクトな... 〔人間の巣/未来型都市〕が最適です。私たちは、中国/福建省/客家土楼(はっかどろう: 環状住 宅)なども研究してみましたが、〔人間の巣〕が最適という結論でした」 「福建省の山間部に、今も残っている...巨大な環状の民家ですね、」 「そうです... これは、主に外敵に備えたものと考えられますが...4階建てのものもあり、大小さまざまあり ます。18世紀頃に建てられたもので、まるでアパートのようですが、一族がそうやって固まってい たようです」 「ふーん...」響子が、大きくうなづいた。 「しかし、現代の文明的な危機とは、機器の種類が違いますね」 「はい、」
「最後に... Bつ目として...被災地域の近隣で、直接的な被害を受けなかった地域...一般都市や漁 村・農村の、〔人間の巣〕へのシフトが始まります。しかし、これは、緊急の災害対策の範疇には 入りませんが、経済圏としては甚大な影響を受けます。」 「はい、」響子が、うなづいた。「そうした地域でも、当然、〔人間の巣〕へのシフトが考えられます ね...」 「そうことことです... 私たちは、そうしたことも一応研究してきましたが、それは非常に大きな問題になります。資本 主義/市場主義という、現在の世界体制そのものに衝撃を与えて来ます。まあ、“文明の折り返 し/反・グローバル化”を推進して行くのであれば...避けては通れない道ですがね...」 「そうですね...」響子が、口を手で押さえた。「これはまた、“脱・原発/脱・核弾頭”へも、当然 からんできますわ」 「やがて... “資本主義体制/金融体制の終息”/“現・文明体制からの移行期”/“反・グローバル化”... の奔流になりますねえ、」 「ここは...」高杉が、口をはさんだ。「話をそっちの方向へ持って行かずに、被災地域に戻しま しょう」 「はい、」響子が、高杉を見てうなづいた。 「ええ、いいですか...」堀内が、目を細めて口をこすった。「ともかく... @とAの...〔人間の巣/未来型都市〕を早急に展開し...公共事業で雇用を創出し... 自給自足/農業基盤を確立し、国民を定着させて行って欲しいですねえ。ともかく、この仕事に着 手し、【日本版/ニューディール政策】を発動し、被災地の後片付け、農地の整備などにも... まず、日当を支払って欲しいですねえ」 「あ、そうですね、」 「まあ... 〔人間の巣〕ができれば...後は長い時間をかけて、〔人間の巣〕を単位で、〔極楽浄土〕を 建設して行けばいいわけです。 〔人間の巣〕は...“1個の細胞”のように...独立で生きていける基本単位であり...非常 に安定指数の高い社会形態になります。世界体制/経済体制/政治体制から独立して...“1 個の細胞”として生態系で存在できる、〔人間の巣/人間社会の器〕です...」 「つまり... “有志”が集まれば...誰でも何処でも...〔人間の巣〕という形態を形成することは、可能と いうことですね?」 「そうですねえ... 特に、日本のような成熟社会では、〔人間の巣〕の方向へ発展して行くことは、大いに可能性 があります。“行政組織/官僚組織”に不満を持つ人は多いわけですが...真の平等社会を実 現するには、それらを〔人間の巣〕の内部には、入れなければいいわけです。 また、“国民からも乖離した公共放送”も...〔人間の巣〕では、必要なものではないですね え...まあ、細かなことになりますが...」 「はい... “教育・福祉・文化・アイデンティティーの醸成”は、 〔人間の巣〕の単位で、ということですね」 「そうですね...」堀内が、うなづいた。「話を戻しますが... Aの“過疎地に展開するケース”では...実際には、適正な人口規模へ連結して行くことに なります。また、景勝地の観光、特産物、工業製品などの生産もあり...完全に自給自足社会と いうことにはならないでしょう。現在の、国家体制/社会体制からの移行期というものがあります」 「はい、」 「それから... 農産品や工業製品などの生産は...政府によって、〔人間の巣〕に割り振られて来る、かも知 れません。あるいは、既存のコンビナートがの運営が、各/〔人間の巣〕に割り当てられて来る、 ことになるかも知れません。 しかし、“反・グローバル化”...は国際的にも国内的にも、推進して行く必要があります。こ れはつまり、裏から見れば...“文明の折り返し/自給自足社会の確立”...ということです」
「生態系の相/生命体の相は...」高杉が、口を開いた。「自給自足であり...〔巣の単位・・・ 群れの単位〕までだということです。 “グローバル化・・・巨大組織化”というのは...“文明の第1ステージ/農耕・文明の曙”と、 “文明の第2ステージ/エネルギー・産業革命”までであり...、より進化して行くためには、ここ で、“文明の折り返し”が必要です。 私たちは...“文明の第3ステージ/意識・情報革命”において...大自然に、深く1歩踏み込 みながら...淘汰圧力/食物連鎖/野生の喧騒を離脱し...分化/複雑化の生命ベクトルと 共鳴しつつ...“存在することの自覚/覚醒”を...深化して行くということでしょう...」 響子が、知的な眼差しを揺らし、小さくうなずいた。 「そして...」と響子が言った。「“文明の第3ステージ/意識・情報革命”では...エネルギーの 形態は...“粗野な熱運搬型エネルギー”から...“微細な情報運搬型エネルギー”の時代 へ、パラダイムシフトして行く...ということですね...? 」 「そのようですねえ...」高杉が、顎を撫でた。「まあ... 次世代テクノロジーは、今盛んに研究されていますが、それは量子情報科学/量子情報工学 ということになりそうですね。」 「今、塾長が担当しておられる、量子コンピューターなどですね?」 「うーむ...そのようですねえ... まあ、ようやく、そのレベルのことが分かり始めて来ているようです。葉緑素/光合成の中に、 “量子もつれ”などの量子現象なども見つかって来たようです。そうした現象は、今までのれレベ ルでは、見えなかったものです」
「はい...時代は、どんどん進んで行くのですね、」 「まあ、そうですねえ... 私たちが生まれてきた子供の頃とは、ずいぶんと変わってしまいました...あの頃は、草と木 の葉と、河原の石...だけだったのですがねえ...」 「はい...」響子が、細い指で顎に触れた。
〔3〕 (@ A) の場所の選定・・・線引きを開始!
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