次に、この湿地で見られる、その他のトンボを紹介します。ハッチョウトンボが日本最小なら日本最大はオニヤンマです。朝の5時頃写真を撮りに出かけたことろ、ちょうど羽化をしたことろでした。ハッチョウトンボのヤゴは水中ではきっと、随分食べられたことでしょう。
雨上がりの朝、梅雨の合間に撮影に出かけたところ、湿地の周りの木にそこらじゅうにねちょねちょの、なんとも奇妙な物質がついています。実は、これ、モリアオガエルの卵なんです。とても粘度が高く、こんな中に卵があるとは思えないほどです。ちょっとやそっとでは落ちそうにないんですが、中には、木から落ちてしまった卵もあります。下に、狐らしき足跡があったので、狐の仕業かもしれません。卵を見かけてから2週間ほど経ったある日、湿地を覗いてみるとおたまじゃくしが泳いでいました。モリアオガエルのおたまじゃくしの棲む池にはイモリが多く、落ちて来たおたまじゃくしは次から次へと狙われるのですが、幸い、ここには、水量が少ないせいでしょうか、イモリを見かけたことがありません。イモリがいないだけまだ生存競争は楽かも知れません。