弁護士ホーム弁護士費用 > 
2015.5.15mf

弁護士費用を被告に負担させたいのですが、できますか

相談
約3年間に友人に合計300万円を貸しました。この男を信用した私がいけないのですが、その後、連絡がなくなり、未だ、返済を受けていません。
最近、勤務先の会社がわかり、内容証明郵便で請求しましたが、返事はありません。
訴えを提起して給料を差押えようと考えています。弁護士と相談すると、着手金34万円と若干の印紙代と切手代、裁判に勝ったら、成功報酬68万円が必要と言われました。
民事裁判をやるとすると弁護士費用は必ず自分が負担するのでしょうか。相手(被告)に負担させることはできないでしょうか。

回答
裁判をするには、弁護士を頼まずに、当事者が自分でできます(本人訴訟)。法制度として本人訴訟を認めない制度もあります。本人訴訟を認めたことも理由の1つですが、日本では、弁護士費用は、依頼した各当事者が負担することになっています。弁護士費用を相手方に負担させることは、原則としてできません。貸金請求訴訟でも、そうです。

ただし、例外があります。現在、判例では、不法行為を理由として損害賠償を請求する裁判では、不法行為と因果関係がある損害として損害額の約10%(実際の弁護士費用より少ない)の弁護士費用の負担が認められています。
面白いことに、 交通事故損害賠償や消費者・公害訴訟など、被害者が原告として「不法行為」を理由に裁判をする場合、被害者が負けても相手方の弁護士費用を負担しなくてよいのです。しかし、被害者が勝って損害賠償が認められる場合には、認められた損害額の約10%が「弁護士費用=損害」として認められているのです。 例えば、実損害が200万円の場合、弁護士費用として20万円が認められています。

相談者の場合、貸金返還ではなく、詐欺による損害賠償請求として訴えを提起すれば、弁護士費用を請求できます。しかし、詐欺の実体があることが必要です。 そこで、主たる請求は、詐欺による損害賠償請求とし、 予備的請求として、貸金返還請求とする方法はあります。
貸金請求の場合は、弁護士費用を被告に負担させることは、中々、難しいです。

なお、弁護士費用敗訴者負担を法制度として作るべきとの運動もあります。

*ドイツでは、 民事訴訟法 78 条 1 項(Zivilprozessordnung §78 (1) ) により、地方裁判所(Landgericht)およびその上級審の裁判所では、弁護士を付ける必要があります(弁護士強制主義、弁護士訴訟:Anwaltsprozess)。
フランスでは、裁判所によって違いますが、だいたい、弁護士を付ける必要があります。
2010.5.13
港区虎ノ門3丁目18-12-301(神谷町駅1分)河原崎法律事務所 03-3431-7161