詩想


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2003年5月分

二次創作する時、考えること

こう、最初にいづみ本を書く時にですね。
それまでさらっと二次創作界を見てた中で、なんとなく不満がわだかまってて
それに対する、アンチテーゼとしての努力、みたいな物を拙いなりに示してみよう、
みたいなことを考えていました。 せめて自分にだけは許さないようにしよう、と。
で、立てた目標が3つありまして。
  1. 原作の設定を変えない、新しい設定を可能な限りつくらない、追加しない。
  2. 原作のクライマックス以上に盛り上がるクライマックス(ヤマ・プロット)を用意する。
  3. その、盛り上がりや空気感、文章の手触り等の方向性を原作とずらさない。
@は、まあ説明不要でしょう? みなさん、原作が好きだってことで、自分なんかのところに
足を運んでくれるわけですから、期待を裏切らない様に。
Aも言わずもがなかな……お金払ってもらうんだから、それくらいのサービス業精神は
持とうよ、と。
でBは何かと言ったら。原作がほのぼのだったら自分のもほのぼのにする。原作がハッピー・
エンド志向のストーリーだったら、自分のもバッドエンドさせない。原作の会話のリズムが
畳み掛ける系だったなら、自分のでも長ゼリフは使わない。
設定の話と似てるけど、ちょっと違う。たぶんそんなに重ならない。
で、これも、原作が好きで来てくれるんだから、自分が暗い話が好きだからって、勝手に暗く
しない、とかそういう意味です。

で、実際にできた物がどうだったか、は読んでいただくしかないんですが。
というかですね。


これ、無理です。(爆)

自分で煽っておいて何言うか、って感じですけど。
あのー、スクウェアの某大作RPGシリーズですら、X-2以外では、続編作るに当たって
@はもちろんBも必要に応じて踏みにじってる。
このリストを完全に満たす様な続編、二次創作、劇場版、みたいな物は、
3つの条件が互いに相反するので、普通は無理です。始めから狙って一次目の
原作を作ってない限りはね……
そういう意味で、二次創作を作るということは、業が深いというか、
原罪を背負っている行為だと思います。

それでも、原作が楽しければ、二次創作物が欲しくなる部分はやっぱりあって、
需要があるわけです。
それに応え続けている間は、そんな自分にもちょっとくらいの存在価値はあるかな
とか、思えるわけで、だから絶対無理だと分かっていても、できるかぎり3つとも
諦めたくない、と思うわけですねー。


まあ、ここまで固く考える人はそんなにいないのかもしれませんけど。
ただ、そうでない人でも、この三要素を自分がどういう順位づけで重視してるのか
を考えてみると、自分の立ち位置が分かって、プロモーションしやすくなったりは
あると思います。


<2003.05.13>


2003年1月分

物語について、作品について

もしも、創作とか表現の世界に、「空気」と「生活」と「物語」という
3人の神様がいるとしたら、俺は「物語」を司る神様に属すると思う。
そうである以上、他の2柱の神様達よりも、自分のところの力が大きくなることを
やっぱり望むわけだけど。でも、バランスってあるわけで、他の2柱も強からず弱からず
頑張ってくれてないと困るわけで。
2時創作をやろうとする時、これ余計に感じますね。
美しさ・ムードの強すぎるところは書きにくそうだな、と感じたり、
生活感・リアリティの無さ過ぎるところもやりにくそうに見えたりしてさ。

まあでも、それら全てを支える、「設定と人物」を司る大地の神様と、
全てを越えていく、「魂と想い」を司る天空の神様は、たぶん、別格として存在するんでしょうね。

<2003.01.01>


物語とコミュニケーションと

人間って、もしかしたら2種類に分類できるかもしれません。
いや、ふと思い付いただけなんですけど、
人生において「コミュニケーション」を大切にする人と、「物語」を重視する人、
ですね。
で、まあ私が「物語」の人である、という話なんですけど。

愚痴や不満を、他人に聞いてもらうよりはため込んでから散らしたり、爆発させたり
する方が自然だと感じる。
あるいは、みんなと集まっておしゃべりしたり、みんなでお酒飲むよりも、
そんな時間があったら、俺は家に帰ってゲームやって小説書いて寝るわい、みたいに
考えたりする。
つまり、「物語」って、自意識の事なんではないかと。
自分のことを自分でどう思うか
転じて、この宇宙のことを自分はどう感じているのか
そのフィルターこそが物語で、それが分厚い人は「コミュニケーション」欲が弱くなる。

で、自分のことを「不幸だ」と感じてる人は、悲劇のヒロイン・悲運のヒーロー的な話を好み、
毎日楽しく過ごしてる人は、もっと颯爽とした主人公を好むのではないかと。
そんなことを考えました

別に、「このホームページの更新が遅いのは、私が「コミュニケーション」型の
人間じゃないからで、仕方ないですよね、とか
そんなこをと言い出すために考えたわけではありません

ふと思い付いただけなんですよ?

<2003.01.01>