登山NO.0041 祖 母 山( 祖母山:1,756m ) 1993.2.14登山


 天狗岩頂上より見た祖母山( 1993.2.14 )

【祖母山登山記録】

【祖母山登山データ】

フォト


NO.41 祖母山登山記録

前年に九州宮崎に単身赴任になったものの、九州における日本百名山にはまだ一度も行っていなかったので そろそろと考え始めていたところ、 2月にたまたま会社の3連休があったことから、 横浜へ帰らずに冬の祖母山に登ってみることにした。

九州における6つの百名山のうち、これまで霧島山開聞岳九重山の3つは、 単身赴任する以前に九州出張を利用して登っていたので、 残るは祖母山、 阿蘇山 そして宮之浦岳となるのだが、 宮之浦岳は長期の休みを利用して登らねばならないから別として、 祖母山、 阿蘇山は行こうと思えばいつでも行けるのに、 どうも踏ん切りがつかずに約1年弱経ってしまったのである。

理由は特にないのであるが、アプローチには車利用しかないため、あまり慣れていない九州の道を長時間ドライブするのが億劫だったのかもしれない。

宮崎から祖母山へ向かうには、国道10号線を北上し、延岡を過ぎて日豊本線と平行になりながら進み、 重岡という駅の所で左に折れる。

ほぼ1本道をかなりの距離を進んで行くと、326号線に突き当たるので、そこを右に曲がり、 ほとんど車と行き交うことのない広い道を暫く進んで やがて三重町の最初の交差点にぶつかった所で、 標識に従って左に折れ、 今度は緒方町に向かうことになる。

ここからもかなりの広々とした田畑の中にある道を進み、左、尾平の標識が見えたところで、道を左折する。
ここから尾平への道は、 舗装されてはいるものの狭い山の中の道で、 時々大きな工事用のトラックなどが前から現れ ドキッとさせられることがある。

やがて、傾山の登山口がある九折鉱山跡への道を左に見て、また暫く進んで行くと右手に旅館が見えてくる。 ここが、尾平側の登山基地となるもみ志山荘である。

今回、私も昼過ぎに宮崎を出発してこのルートを辿り、夕方近くに、もみ志や山荘に無事着くことができた。

宿は、私以外は5人の登山パーティだけがいるだけで静かであり、夕食のシシ鍋、鹿サシなど山の旅館らしい食べ物に舌鼓をうったあとは、 もうやることも無く明日に備えて寝るしかなかった。

翌朝は6時半に宿を出、車にて数分先の駐車場まで行き、そこから歩き始めた。
尾平鉱山の廃鉱を左に見て、 正面に祖母山、 天狗岩などの岩峰を見ながら渓谷へと入ってそのまままっすぐ進み、 途中下山路となる宮原からの道 (上を通る吊り橋となっている) をくぐってさらに渓流沿いに進むと、 やがて流れを渡るようになり、 2つの谷が出合うところに出た。

向かって左の谷の右岸に渡り、そこから樹林帯に入っることになったが、この辺は少し分かりにくいところで、 赤テープが間違って付けられた箇所もあり、 慎重を要するところである。

黒金山尾根に取り付くと急登が始まったものの、道は良く踏まれていて迷う所はなく、また所々で木々の間から 霧氷のためか真っ白になった山々が見えて 結構楽しく歩けた。

しかし、途中から道がスズタケの中の急登に変わると、足下には雪が残っているため滑りやすくなり、 大変苦労させられるようになった。
前後に人はおらず、 また天狗岩の陰になって日が当たらない暗く寂しい道は、 何となく緊張感を強いられる。

しかし、浸み出す水が凍ってつららとなっている天狗の岩屋を左に見た後は、すぐ尾根上の縦走路に飛び出すことができ、 ホッとした次第である。

周囲を見渡すと、全ての木々が霧氷によって白い花が咲いたようになっており、まるで氷の世界に迷い込んだように思われ、 なかなか幻想的でもあった。

縦走路を右に進めば祖母山なのであるが、すぐには祖母山には向かわず、縦走路を左に進んで天狗岩に登ってみたが、 そこからは祖母山が縦走路の向こうに白く輝いて見え、 なかなかの光景であった。

縦走路に戻って祖母山に向かって進んでみると、その距離が意外に長いことに驚かされるとともに、 途中雪融けで道がぬかるんで どろどろになった上り坂が何箇所かあり、 足を取られないようにするのにいらぬ労力を使ってしまった。

最後は梯子を越え、岩場を鎖を使ってよじ登ると、そこは頂上の一角で、頂上には三角点標柱と石の祠、 そして 方向指示盤が置いてあった。

展望はと言えば東に傾山、南には先ほど登った天狗岩などがよく見えたものの、 阿蘇山及び九重連山などはガスの中で 見ることができなかった。

今朝早く出発していた同宿の5人パーティも頂上にいたので、記念写真を撮ってもらった後、頂上にはあまり長居せずに 下山することにした。
帰路は、 九合目小屋から宮原経由にて尾平へのルートをとったのだが、 九州の山とはいえ山の裏斜面には雪が多く残っており、 九合目小屋までの間、 グリセードのまねごとをしながら滑り降りて楽しませてもらった。

宮原へ向かう途中馬ノ背付近で振り返ると、祖母山は左に2つ瘤を抱いたような形をした三角錐に見え、 先ほどまでの縦走路から見てきたそれとは 全く趣を変えた感じであった。

宮原からはひたすら下り、今朝ほどの吊り橋を渡って、1時過ぎには駐車場に着くことができた。

こちら側のルートを登ってくる人も何人かいたが、こちらは展望もそれほど良いわけではないことから、 下山に使った方が良いように思われる。


祖 母 山 登 山 デ ー タ

上記登山のデータ登山日:1993.2.14 天候:晴れ時々曇り単独行前日泊
登山路:尾平駐車場−尾平鉱山跡−天狗ノ岩屋−尾根分岐 −天狗岩−尾根分岐−祖母山−九合目小屋−馬の背−宮原−五合目−吊橋−尾平鉱山跡−尾平駐車場
交通往路:宮崎−延岡−三重町−緒方町−尾平() −尾平駐車場(車にて)
交通復路:尾平駐車場−緒方町−三重町−延岡−宮崎(車にて)
その他:2月13日に尾平泊。翌14日に祖母山登山。下山後帰宅。
その他の祖母山登山(1) 尾平駐車場−尾平鉱山跡−天狗ノ岩屋 −尾根分岐−祖母山−九合目小屋−馬の背−宮原−五合目−吊橋−尾平鉱山跡−尾平駐車場(1994.3.19:晴れ)
(2) 一ノ鳥居−北谷登山口−千間平−三国境−国観峠−九合目小屋分岐 −祖母山−九合目小屋分岐−国観峠−三国境−千間平−北谷登山口−一ノ鳥居(1994.10.23:晴れ)


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