
これまでAdobe社のGoLiveをサイトデザイン用に使ってきました。はじめから、そしていつまでも解説本が必要で、何度も同じ箇所を読み返しました。これは直感的に覚えられないことを示しています。だからダメなソフトと断ずるほどガキではありません。しかし、私との相性はよくないとは言えるでしょう。機能の多さに比例して、バグもたっぷりあります。(旧バージョンですが)
つい先日まで「マックの弱点は手軽なサイトデザイン用ソフトがないこと」と思っていました。例えばビックカメラのオンライン・ショップでホームページ作成を調べると147件(素材集含む)ヒットします。
これをMacintoshで絞ると、一気に5件。おひおひ。
アカデミック版などの重複を除くと実質2件。ギャフン。
ちなみにハイブリッドなら54件に増えますが、Windows専用の88件には遠く及びません。
いや、そんな数字が無意味であることは昔からわかっています。
かつて98の優位を示す「豊富なソフト資産」なんて言葉がありましたが、100本のソフトがあっても使える1本がなければゼロと同じ。使い慣れた万年筆のように馴染むソフトが1本あればいいのです。と言ってもなぁ、たったの2本。しかも、GoLiveは相性が悪いときてる。
いちおう最新のデモ版を使ってみましたが、ますます難しくなっています。さらにピクセル単位でレイアウトできるのにプレビューに反映されないというバグまで見つける始末。
それでも選択肢がないからバージョンアップするつもりでした。
つい先日、天気が悪かったのでGoLiveを買いに行くのをやめて、気になるサイトのHTMLソースコードを何気なく見ていました。
そこにあったのが "RapidWeaver" の文字。
"DreamWeaver" なら知っているけど、こんな名前は知らないぞ。
すぐに検索して、発売されたばかりのアプリケーションということがわかりました。作っているのは数人でやっている(らしい)イギリスの小さな会社。箱売りをしていないので、どこの店頭にもありません。とりあえずデモ版をダウンロードして試すことに。
使ってすぐにわかりましたね。
いやぁ、こういうソフトが欲しかったんだ!
気に入りました。いくつか気になる点はありますが、致命的なバグには遭遇していません。
基本的にマック用ソフトの定石を踏襲していて、画像も文章もドラッグ&ドロップで配置できます。ページのデザインはテンプレートを選んで配置するだけ。本格的なサイトを作るための機能もテンプレートとして用意されています。機能は少なめに見えますが、たとえばフォントを変えたい時にはマックのフォントブックを開くといった、他ソフトとの連携によって設定の自由度が高まります。
何でもソフト任せは好きじゃありませんが、余計なサイトデザインに気を遣う必要がなくなりました。これなら中身だけに集中できます。速攻で、ダウンロード購入。
旧サイトからのデータ移植に関しては信じられないほど簡単でした。ただし、日本の代理店が販売しているのは英語版。インタフェースが英語でも直感的に操作できるので気になりませんが、取説も英語‥‥。
本家のサイトを訪ねてみると、何と他サイトのビデオチュートリアルにリンクが貼ってあるではありませんか。しかも20分前後の内容が3本。眠い目をこすりながら見て、後はばっちり。
でも、いちばん気に入ったのはこの会社の名前、Realmac Softwareでした。