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− サントリーニ旅行記 −

ギリシャの美しいエーゲ海の風を 写真・水彩画・旅行記でお楽しみください。
エーゲ海の風をお尋ねいただき有難うございます。



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(48日間 9/22-11/7)
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(1-4日目 9/22-25)
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18.クレタ島までの道のり

10月4日(旅13日目)

  クレタ島へ出発するフェリーの港、サントリーニ島のニューポートに着いた私は、土産屋をひやかした。  絵はがきを見ていると、見覚えのあるはがきがあった。それは、一緒に夕食をとったROOM TO RENTのおじいさんのテラスだった。そういえば、「自分のテラスは絵はがきになったんだ。」と言って、2種類のはがきを見せてくれた。その内の1枚だった。試しに、店の人に「これはサントリーニですか?」と聞いてみたが、「NO.」と言われた。アレ?ま、いいか1枚買っておこう。お金を払おうとすると、店の奥様が、足元に置いた 私の手荷物のポテトチップスに釘づけになっていた。な、なんなんだ。奥様は私に「これはどこで買ったの?安いわ。」「フィラです。」このお店で見たら、倍以上の値がしていた。港は物価が高い。
 私は港のトイレに行ってみた。始めてチップの要求があった。100Dr.(約50円)。ま、まずい私は、次のクレタ島で両替するつもりで、現金を300Dr.(約140円)しか持っていない。しかも葉がきを買ってしまい残高220Dr.(約95円)。しかしちゃんと100Dr.(約50円)は支払いました。所持金は残120Dr.(約50円) 危うし!

 屋根のあるベンチの船待ち所で2人の女の子がいた。大阪から来たそうだ。2人は旅行会社に勤めていると言った。私は彼女たちにいまいち良く解らないトーマス・クック(各国の国鉄のタイムテーブル)の見方を教えてもらった。名前も知らないけど、ありがとう。彼女達はこれからギリシャ本土に戻ってから、イタリアへ行くところだった。私も1人でイタリアに渡るつもりだとゆうことを知ると「ほんま気いつけてな。」と心配され、自分でも少し不安になった。が、すぐ忘れた。彼女たちの船の到着は、かなり遅れているらしい。「もうそろそろ船がくるとおもうんや。高速船だから、なんやかぶと虫みたいな形で黄色いやつだってゆうてたから、多分アレや。じゃ、気つけてな。」見ると確かに、平べったい虫のような船だった。私もきっとあれと同じ型の船だろう。

 私は港をボーっと見ている間、に予定の時刻20分前になっていた。私は慌てた。でも周囲にはさっきの形の高速船らしきものは見えなかった。港のチケット売りの人に聞くと「おくれてる。」の一言、そこに、英語の話せる日本人の女の子が出現。彼女に聞いてみると、「夜8時頃になる。」とゆうことだった。私のチケットには、18時45分発になっていた。え〜1時間以上遅れるの!陽は完全に沈み、風が強くなってきた。外にある待合所に人気はまばらだった。寒さのためほとんどの人々はカフェに入ってしまった。こんなことなら、お金に余裕を持っておけばよかった。私は待合所でまるまっているしかなかった。夜8時になっても、いっこうに船が着いた様子がないので、港の関係者らしき人に聞くと「22時になる」と言われた「うっそー!」凍えそうだよぅ!何度もトイレにいくはめになり、お金はそこをついた。

 私がトイレから出てくると、フィラのバスターミナルで会った、人の良さそうな男の人が歩いていた。「こんばんわ」と声をかけると、かなり具合が悪そうだった。風邪をひいたらしい。私たちは車の陰に隠れて風を避けた。近くにはバック・パッカーのカップルが寝袋の中で震えている。この日本人の男性はDさんといい。JAIKA からエジプトに音楽の先生として、派遣されていた。JAIKA では、期間中、定められた国に旅行ができるそうだ。そこで彼はギリシャを選んだ。他にもJAIKA の仲間でギリシャを選ぶ人は多いらしい。

 彼は、かなり体の調子がよくないと言った。私は日本から市販の薬をいくつか持ってきていたので、彼にあげた。ここは寒いと思い、カフェの近くに移動することにした。旅行会社が閉まっていたのでその前で座って船を待つことにした。さっきの場所に比べると、ここは温かくて、別世界だ。カフェはクレタ行きを待つ人々で一杯だった。みんなスーツケースを足元に置いて、「まったく。」とあきれた様子だった。こんなに寒いのになんで半袖の人が多いのかな、欧米人は暑がりが多いいのかな?22時頃、船がやっと着いた。Dさんは油汗をかきながら、本当に具合が悪そうだ。フェリー乗り場は早く温かい船の席に落ち着きたいという人達で殺気だっていて、我先にとゆう状態だった。席を確保すると、Dさんは話しをすることさえも苦痛らしく、「ごめんなさい。僕、寝ます。」と言った。

 私の隣には、大柄な女性が座っている。船はかなり、揺れ、私もさすがに具合が悪くなりそうだったので、さっさと寝ることにした。時折、周囲の嗚咽の声で目が覚めると、 船内を嘔吐袋を持って船員が走り回っていた。船内は気分の悪い人たちの苦しみで地獄絵のようになっていた。遅れを取り戻そうと、急ぐ高速船は強風にあおられ、船は揺れ続けた。Dさんはたまりかねて、後ろの席を使ってベッドのようにして眠っていた。私の隣の女性は電気いすにかけられたように、不快が増してくると、体を震わせ声を出していた。私は睡魔に身をまかせてもう一眠りした。

つづく→





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絵はがき



おじいさんの ROOM TO LET


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 (2005年4月23日〜)

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