|
|
1.風の交響楽 4.ほしのおくりもの 5.遠い約束 6.十八の夏 7.星月夜の夢がたり 8.最後の願い 9.銀の犬 10.橋を渡るとき |
イオニアの風、扉守 |
●「風の交響楽(シンフォニー)」● 影絵・藤城清治 ★★☆ |
|
2000/07/08
|
ちょっと幻想的な香りがあって、童話的な話やキリスト教的な話、教訓的な話が織り交ぜられた小話集。 春・・・序の歌−ゆるされるならば−(詩)、朝露の石/塀/神様の言うとおり/何もできない魔法使い |
●「時計を忘れて森へいこう」● ★★★ |
|
2006年06月
|
主人公は16歳の高校生・若杉翠。ストーリィは、彼女の一人称で語られます。といっても、ナレーションのような平明さと、とぼけた味があって、気持ち良く読み進むことができます。
本書の3つのストーリィは、いずれも愛情にまつわるものです。 |
●「空にかざった おくりもの」● 絵・牧野鈴子 ★★☆ |
|
2000/06/25 |
児童向け作品10篇を収録(小学校中学年向きとか)。 ぬすんでも ぬすめないもの なあに/空色のふうせん/お山が火をふいたとき/あしたも いい天気/世界一のたからもの/キーキ・ミーミ・ハット/わらの家 レンガの家/空にかざった おくりもの /王さまと羊かい/春のとびら |
●「ほしのおくりもの」● 絵・牧野鈴子 ★★ |
|
|
クリスマス童話の絵本。 ※ちなみに、私のもっとも気に入っているクリスマス物語は2つ、ディケンズ「クリスマス・カロル」と、ケストナー「飛ぶ教室」です。 |
●「遠い約束」● ★★ |
|
2001/03/25
|
浪速大学に入学した吉野桜子の念願は、ミステリ研究会に入ること。桜子が入会した、略して“なんだいミステリ研”のメンバーは、いずれも個性的な3回生3人(黒田・清水・若尾)。 消えた指環/遠い約束1/「無理」な事件−関ミス連始末記/遠い約束2/忘レナイデ・・・/遠い約束3 |
●「十八の夏」● ★★ |
|
2004年06月
|
朝顔、金木犀、ヘリオトロープ、夾竹桃と、各々花をモチーフにした4篇。しかし、ストーリィの趣きは其々だいぶ異なります。 「ささやかな奇跡」「兄貴の純情」は、光原さんらしい優しさに包まれた2篇。奇麗事過ぎるという批評があるかもしれませんが、光原ファンとしてはこれこそ待ち望む味わいです。 最後の「イノセント・デイズ」は、他の3作と異なり、重たい犯罪ミステリ。ただの犯罪小説に終わらず、塾教師一家の教え子を守ろうという気持ちに、心救われるものが残ります。 十八の夏/ささやかな奇跡/兄貴の純情/イノセント・デイズ |
●「星月夜の夢がたり」● ★★ 絵:鯰江光二 |
|
2007年07月
2004/07/04
|
ファンタスティックな物語、32編。 光原さんというと、つい「時計を忘れて」のようなミステリ作品を期待してしまうのですが、本質的には「風の交響楽」とそれに連なる本書のような作品に持ち味があると思っています。その点で、再びこうした作品を読めたことはファンとして嬉しいこと。 【星夜の章】春ガ
キタ/塀の向こう/カエルに変身した体験、及びそれに基づいた対策/暗い淵/地上三メートルの虹/ぬらりひょんのひみつ/三枚のお札異聞/いつもの二人/もういいかい/絵姿女房その後/遥かな約束 |
●「最後の願い」● ★★ |
|
2007年10月
2005/03/02
|
「新しく劇団を作ろうとしていた男がいた。度会恭平。劇団の名は、劇団Φ(ファイ)。納得するメンバーを集めるため、日々人材を探し回る。その過程で出遭う謎−。」というのが帯の紹介文。 普通の人だったらそのまま見過ごしてしまうような出来事を、度会、風見という劇団Φのメンバーは至極当然に謎解きしていきます。何故?といえば、役者だから演技はすぐそれと判る、というのが2人の弁。 ※光原百合さんへ。 花をちぎれないほど・・・/彼女の求めるものは・・・/最後の言葉は・・・/風船が割れたとき・・・/写真に写ったものは・・・/彼が求めたものは・・・/・・・そして開幕 |
●「銀の犬」● ★☆ |
|
2008年05月
2006/08/05
|
ケルト民話をベースにした、“祓いの楽人”を狂言廻しにして描く寓話的な連作短篇集。 「あるべき様から外れたものに調べを聞かせ、理を思い出させることであるべき様に戻す」、この世でさ迷っている霊を本来行くべき場所へ送ってやる、それが伝説の“祓いの楽人”の担う役割。 なお、本書を楽しいと思えるかどうかは、かなり読む人の好み次第と言えそうです。 声なき楽人/恋を歌うもの/水底の街/銀の犬/三つの星 |
●「橋を渡るとき」● ★☆ |
|
2008/07/17
|
岩崎書店が児童向けに編集した“現代ミステリー短篇集”の第8巻目。 「兄貴の純情」は「十八の夏」に収録。「時計を忘れて森へいこう」は同名の単行本の第一話。 「橋を渡るとき」の主人公は、「遠い約束」の主人公である吉野桜子の兄で、大学生の吉野美杉。 兄貴の純情/橋を渡るとき/時計を忘れて森へいこう−第一話 |