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13.連鶴 14.ヨイ豊 15.葵の月 16.五弁の秋花−みとや・お瑛仕入帖No.2− 17.北斎まんだら 18.花しぐれ−御薬園同心 水上草介No.3− 19.墨の香 20.父子ゆえ−摺師安次郎人情暦No.2− |
【作家歴】、一朝の夢、迷子石、柿のへた、夢の花咲く、ふくろう、お伊勢ものがたり、宝の山、立身いたしたく候、ことり屋おけい探鳥双紙、桃のひこばえ |
赤い風、はしからはしまで、お茶壺道中、とむらい屋颯太、菊花の仇討ち、三年長屋、漣のゆくえ、本日も晴天なり、噂を売る男、吾妻おもかげ |
広重ぶるう、空を駆ける、我鉄路を拓かん、焼け野の雉、こぼれ桜、江戸の空水面の風、雨露、商い同心−人情そろばん御用帖−、紺碧の海、京屋の女房 |
11. | |
「桃のひこばえ−御薬園同心 水上草介−」 ★★ |
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2017年08月
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のんびり、ぼんやりした性格故に園丁たちからも軽んじて“水草さま”と呼ばれる御薬園同心=水上草介を主人公とする時代物青春ストーリィ、「柿のへた」に続くシリーズの第2弾。 前巻同様のほほんとした雰囲気でごく日常的な出来事、事件がいろいろとが語られていきます。そこに、ぼんやりし過ぎの観ある草介と常に若衆姿のお転婆娘=千歳とのかけあいが加えられているところが、本書の面白さ。 本巻では、御薬園の見習いかつ草介の後輩同心として新たに吉沢角蔵という若侍が登場します。 この角蔵が飛びぬけて生真面目、堅い一方の人物。主人公の草介とは対照的で、殊の外草介のぼんやりぶりが協調されるという仕掛けです。 さらに後半、千歳に縁談が降って湧いて、そうと聞かされた草介は呆然。さぁ草介、どうする!? しかしまぁ、この主人公、突破力は本当に皆無なんですよねぇ。 この水上草介という主人公と付き合っていると、こうした人物こそ希少価値、と思えてくることが楽しい。 アカザのあつもの/大根役者/女房のへそくり/柴胡の糸/桃のひこばえ/くららの苦味/清正の人参/相思の花/葉の文 |
12. | |
「ご破算で願いましては−みとや・お瑛仕入帖−」 ★☆ |
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2017年07月
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永代橋の崩落事故で両親を失い、さらに借金取立にあって拠り所となるべき「濱野屋」の店まで失った長太郎とお瑛の兄妹が、2人を応援する人たちの厚意により僅か間口二間ながら「みとや」を開業。 お調子者でどこかお気楽な長太郎と、その分しっかり者で心配性のお瑛という凸凹コンビによる時代もの連作風長編。 店と言っても両親が営んでいた小間物屋ではなく、三十八文均一で何でも売るよろず屋、さしずめ現代で言うところの“ 100円ショップ”のようなものでしょう。「三十八」→「みとや」というのが店名の由来。 売れる目当てがあるのか定かではないままにのほほんと長太郎が仕入れてくる品々に、店番のお瑛が毎度振り回され、思いがけないトラブルにも巻き込まれるというのが本短篇集のパターン。 2人だけの兄妹というのが逃れられない運命のようで、主人公であるお瑛には気の毒ながら、微笑ましくも少々可笑しい。 それなりに楽しめる連作短篇集と思い込んでいたら、最終章では思いがけなくもサスペンスフルな展開に。梶よう子作品、やっぱり侮れません。 ※本書からふと思い出したのは、山本兼一“とびきり屋見立て帖”シリーズ。こちらは夫婦共に商才と眼力を備えた古道具屋を主人公としたシリーズで、本書の兄妹コンビとは好対照。 似ていて云々というより、好対照のものとして両作品を共に楽しむのも、本好きにとっての喜びと言うべきものでしょう。 ご破算で願いましては/月に叢雲、花に風/我が待つ君/めんないちどり/天神さまが寝てござる/化粧映え |
「連 鶴」 ★☆ |
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2018年10月
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坂本竜馬と中岡慎太郎の暗殺というショッキングな場面から始まる、幕末ストーリィ。 主人公は桑名藩江戸屋敷に住む藩士の速見丈太郎と、2歳下の弟で商家の婿養子となることが決定済、現在横浜店で商い修業中という栄之助の2人。 桑名藩といえば、会津藩を支えて京都守護の任務を担った徳川親藩。それ故に大政奉還後、徳川方の弱体化と薩長側の威勢増大という状況の中、今後どういった道を選択するか、難しい立場に立たされます。 それは個人レベルである藩士それぞれについても同様のこと。 桑名藩でも意見・行動の相違が生じますが、藩の命令に従って桑名藩のために尽くそうとする兄=丈太郎、藩を捨てることによって桑名を救い、新しい時代での生き方を選び取ろうとする弟=栄之助の対立もその象徴と言って良いで しょう。 困難な状況に直面した時、しかも先が全く見通せないという状況下において、どう道を選択するか、これほど難しいことはないでしょう。 選んだ道は違えど、生き延びて新しい世の中を見たいと願う気持ちは兄弟共通、何羽も繋がる折鶴=“連鶴”は兄弟の姿をそのまま象徴するものでしょう。 道を選択するにあたって一番のことは生き延びること、という発想は幕末時代小説にあって新鮮なものでしたが、結局は個人レベル、兄弟レベルのことに終始してしまった印象を受け、やや物足りなさを感じてしまったというのが正直な感想。 |
「ヨイ豊」 ★★ | |
2017年12月
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役者絵で人気のあった絵師の三代歌川豊国の後を受けた清太郎、八十八という兄弟弟子2人の苦闘に、幕末から明治へという江戸社会の変貌を重ねた長編時代小説。 とかく名人の後を継いだ弟子の苦労はままならない。本書の主人公である清太郎は三代豊国の弟子にして、その長女の婿となり、師匠が三代を継承した時にその前の名を貰って“二代国貞”。 「名所の広重、武者の国芳、似顔の豊国」と言われて人気を誇った“歌川三羽烏”の三人共が死去した今、版元らは商売上の理由から清太郎に「豊国」を継承して四代目となることをしきりに勧めますが、清太郎は固辞。何故なら自分にそれだけの絵師としての器量がないことを承知しているから。 三代の画風を最も継いでいるのは、一回りも年下の弟弟子である八十八(国周)であることは明らか。でも、真面目で人望もある清太郎に対し、八十八は画才はあっても性格がいい加減とあって歌川一門の総帥となるには人間性が不足している。 こうした関係にあると普通は2人が対立して分裂騒ぎに発展しそうなものですが、この2人、ずっとお互い絡み合うようにして三代亡き後の江戸絵世界を揃って生きていきます。 妬みながらもその才能に魅せられる清太郎、他の弟子たちと異なり自分に公正な兄弟子として信頼して慕う八十八、この2人の関係は見応えがあります。 しかし、時代は幕末から明治の世へと移る動乱期。やがて浮世絵等の江戸絵自体が薩長ら官軍から“江戸”を連想させるものとして睨まれ、芸術に非ずとして排斥されていく。 今から思うと、江戸文化を否定して一方的に排除しようとした明治期の何と勿体ない有り様であったことか。そう嘆きたくなりますが、それは本ストーリィを読んでその渦中に身を置くことができたからこそ。 ※題名である「ヨイ豊」の意味は、終盤で明らかにされます。 江戸絵、江戸文化をもう一度見直したくなるような時代小説。 単純に面白いとは言いかねますが、江戸文化の隆盛から衰退へと移ろう変遷の時期を描いた力作と言うべきでしょう。 清太郎、八十八、雅之助らが消えていく江戸絵世界を愛しみ、惜しむ気持ちが、読み手の胸にも染み透ってくる気がします。 1.梅が香の章/2.梅襲(うめがさね)の章/3.裏梅の章/4.梅が枝の章/終章 |
「葵の月」 ★★☆ | |
2019年03月
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10代将軍家治の世子=家基の不審死を題材に、その出来事によって翻弄された人々の姿を、連作風に描いた時代小説。 本書の秀逸さ、武家娘、町医師、盗っ人、岡っ引、御典医、青年武士、元服前の少年等々、多彩な登場人物を登場させているところ。さらに、その一人一人を各章の主人公に仕立てて、多彩な視点から物語を描いているところにあります。 本物語はまず、西丸書院番組頭を務める立原惣太夫の娘である志津乃を主人公にして幕を開けます。 志津乃の許婚者であった坂木蒼馬は家基に近侍していましたが、家基の死後に家を出奔して勘当扱いとなり、破談。今、立原家には蒼馬と竹馬の友であったという高階信吾郎が婿候補として出入りしています。 実父と継母は高階を歓迎している様子ですが、志津乃は未だ蒼馬への思いを捨てきれないでいる。 そんなある日、伯父で町医者の水沢孝安が襲われた時その窮地を救ったという浪人者が蒼馬ではないかと推察した志津乃は、家士の息子で彼女を姉のように慕う平八を伴い、自ら行動を起こします。 そこから時代サスペンスのような本ストーリィが本格的に回り始めます。 真相はどうだったのか。そして坂木蒼馬は何を目的に家を出奔して市井に身を埋めたのか。 様々な人物が登場し、それら人物たちの様々な思いが複雑に交錯します。そしてそれを反映するように秘められた事実は極めて複雑な限り。 そんな中で、かつて竹馬の友であった蒼馬と信吾郎は何故袂を分かつことになったのか。 本書は決して、家基死去の真相を明らかにすることを主眼とするものではありません。既に起きてしまった出来事に悔いを抱きながらも、これから先どう行動しなければならないか、を描いた作品と言うべきでしょう。 とにかくストーリィとして面白い。そして読了した後は、上記のことが自然と感じられ、胸の内に落ち着いていくという風。 ミステリ&サスペンス風時代小説の逸品。お薦めです。 昼月−立原志津乃/月日星−水沢孝安/最中月−新助/月隠り−池原雲伯/雨夜の月−高階信吾郎/有明の月−塚本平八/葵の月−坂木蒼馬 |
「五弁の秋花−みとや・お瑛仕入帖−」 ★★ | |
2019年10月
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永代橋の崩落事故で両親を失い、さらに借金取立にあって両親の店「濱野屋」まで失った長太郎とお瑛の兄妹。その2人が、現代風に言えば百均=何でも38文という「みとや」を開いて頑張ろうとする姿を描いた“みとや・お瑛仕入帖”シリーズ第2弾。 お調子者でどこかお気楽な長太郎と、その分しっかり者で心配性の主人公=お瑛という凸凹コンビの組み合わせは、この第2弾でも健在。 また、長太郎がうまく仕入れられたと持ち帰ってくる品物のおかげで騒動が始まるパータンも、変わりありません。 こうした市井もの時代小説シリーズでは、主人公たちを囲む脇役たちの存在が欠かせませんが、その点でも一歩一歩着実に進んでいるという印象。その意味でこれから長く続くシリーズものになるのではないかと期待する処です。 ・「鼻下長物語」:元花魁のお花が登場。みとやの近くに惣菜売りの四文屋を開業。毎日鼻の下を伸ばした男たちが群がります。 ・「とんとん、かん」:猪の辰という異名を取る若い船頭=辰吉が登場、お瑛に猪牙舟の速さ勝負を挑むのですが・・・。 ・「市松のこころ」:火事を危うく免れた市松人形を長太郎が仕入れてきますが、その後、みとやの店を覗き込む男の子が現れるようになり・・・。 ・「五弁の秋花」:長太郎が仕入れてきた簪の一本がお花に贈られたと知りお瑛は・・・。お花の身上が明らかになる篇。 ・「こっぽりの鈴」:幼なじみだったおせんと偶然に再会。しかしその直後、みとやにとんでもない事態が生じ・・・。 ・「足袋のこはぜ」:おせんとお瑛が真正面から対峙する、本書中圧巻の篇。 悔しさ、悲しさを今なお忘れられないでいるお瑛が、同じように忘れられない思いを抱えている人は他にも多くいることを知る。そして、そんな彼らの胸の内を理解することによってお瑛自らも成長していく、というのが本シリーズの良さです。 鼻下長物語/とんとん、かん/市松のこころ/五弁の秋花/こっぽりの鈴/足袋のこはぜ |
「北斎まんだら」 ★★ |
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2019年08月
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信州小布施で豪商の惣領息子に生まれた高井三九郎、京で絵の修行をした後に江戸へ来て、弟子にしてもらいたいと葛飾北斎の家を訪ねます。 しかし、そこで三九郎が出会ったものは、下書きの絵がそこら中にばらまかれたような住まいに、三九郎を面喰わせて止まない北斎とお栄(応為)の絵師父娘、そしてお調子者であるが美人画を描かせれば当代随一と評される渓斎英泉こと池田善次郎。 善次郎からは「三ちゃん」、北斎とお栄父娘からは「火の見櫓」と呼ばれながらその絵師3人の関係に取り込まれて翻弄される内に、三九郎もまた降って湧いたような北斎の贋作騒動に巻き込まれていきます。 三九郎の視点から北斎・お栄という父娘を主対象として、“業”とでも言うべき飽くことのない欲求、情念を内に抱いている絵師の姿を生々しく描いた長編小説。 ちょうど1年前、朝井まかて「眩」で鮮烈に描かれた葛飾応為に出会っているだけに最初の印象は今ひとつでしたが、終盤に至ってからの迫真に満ちた展開は、流石です。 なお、表題の「北斎まんだら」は、北斎の絵に魅せられ多くの人間が北斎の周囲で蠢きますが、その中心に居るのはあくまで北斎ただ一人、という意味のようです。 葛飾北斎と応為という絵師父娘、やはり興味尽きないキャラクターですねー。 |
18. | |
「花しぐれ−御薬園同心 水上草介−」 ★☆ |
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2020年04月
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御薬園同心=水上草介を主人公とする時代物青春ストーリィ、シリーズ第3弾にして完結編。 主人公の“水草さま”こと草介、2年後に紀州藩の医学館へ医術修業に赴くことが決定済。 それもあって、小石川養生所の蘭方医である河島仙寿から、学んでいる最中の医術について質問されること度々。 一方、母親の佐久は草介が紀州に旅立つ前に嫁、孫の顔まで見たいと嫁候補の身上書を積み上げるのですが、草介と千歳の仲は一体どうなるのやら。 ところが、彼の悪名高き目付の鳥居耀蔵がこの第3弾に登場。その配下である小人目付の新林鶴之輔が小石川養生所に常駐するという状況も生じ、何やら不穏な気配が漂います。 その狙いは、高野長英との関係を疑われた河島仙寿なのか、あるいはまさかのまさかで草介なのか。 武士に似合わぬのんびりした草介の存在と、勝気な性格である芥川家の娘=千歳との掛け合いが楽しい本シリーズですが、そろそろ次の一歩を踏み出す頃合いと思えば、完結編となるのも当然だろうと思います。 ともあれ最後は、草介と千歳2人の今後へエールを送りたい気持ちで読了です。 葡萄は葡萄/獅子と牡丹/もやしもの/栗毛毬/接骨木/嫁と姑/猪苓と茯苓/花しぐれ |
「墨の香」 ★★ |
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2019年06月
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理由も告げられないまま離縁され、実家に出戻った岡島雪江が主人公。 現在“江戸の三筆”と言われる書家の一人=巻菱湖の弟子だった雪江は、出戻った後、実家の一部屋で筆法指南所を始めます。教えを請おうと集まったのは、武家の若い娘たち。 その中、書院番頭の次女だという小塚卯美は気が強く、師である雪江にも堂々と無遠慮な口をきき、さすがの雪江も唖然とするばかり。 女たちだけの指南所とあれば、世間から無風と思われますが、門人たちの家庭問題に巻き込まれることもあれば、元夫の森高章一郎が巻き込まれたらしい事件のことも気になります。 そのうえ、菱湖の門人間の争いごとも・・・・。 武家もの連作ストーリィ。一篇一篇では感じませんが、全体を通してみると、その背景に女性の強い意志を感じさせられる内容になっています。 女は男に従うものという武家の男たちの考え方に対し、たとえ女であろうと自分の道を貫きたい、というように。 妄想に囚われる武家もあれば、良心的であっても朴念仁という武家もいる。また、立身出世に囚われて雪江に嫉妬の目を向ける兄弟子もいる、といったように。 その対極にあるのが雪江であり、おしゃればかりに気を取られているようで意外と芯の通っている弟=新之丞や巻菱湖らは、男性と女性を分け隔てすることのない良き理解者と言えます。 若い武家娘の門人たちといっても、結構、曲者たちもいる。 時代小説としてはバラエティに富む、多彩なキャラクターたちが織り成す武家版ドタバタ劇(?)が、結構楽しい。 仁のこころ/知と智/礼をつくせば/信をなす/義を見てせざるは |
「父子ゆえ(おやこゆえ)−摺師安次郎人情暦−」 ★★ | |
2021年07月
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“摺師安次郎人情暦”第2弾。 残念ながら、前作の方は読むのを見送っていたようです。シリーズ化しそうですから、なるべく早いうちに前作も読んでみようと思っています。 主人公は<摺師安次郎>。という訳で、その名前から連想させられるのは、藤沢周平さんの<彫師伊之助>。 ただし、語感が似ているだけであって、藤沢作品が江戸時代ものハードボイルドであったのに対し、本作は市井の人たちの人情ものという点で、趣向はまるで異なります。 (※本作中、伊之助という名前の彫師が実際に登場する辺り、つい笑ってしまいます。) 人情ものといっても、本作で描かれるのはごく普通の日常生活の中で起きるちょっとした出来事、それに関わった人々の間におけるささやかな人情の機微。決してドラマチック、お涙頂戴といった大袈裟な展開はありません。 そんな地味さこそが、むしろ本作の魅力と言えます。良い味が出ているなぁ、出汁が良いから、という感じです。 なお、絵師、彫師、そして摺師と、多くの職人たちが関わって豊かな江戸文化を作り上げていたのだなぁと実感します。 江戸文化、奥深いですよね〜。 主人公の安次郎は武家の生まれ。12歳の時に大火事で親兄妹を失い、摺師の親方である長五郎に救われる。実家は叔父が家督相続の手続済みで戻れず、摺師に。女房=お初に先立たれ、息子の信太は押上村に住む義父母に育ててもらっているという経緯。 「あとずり」:安次郎のかつての兄弟子・伊蔵の苦悩と切なさに触れる篇。 「色落ち」:彫源の娘が家を出たまま行方知れず、そのうえ身籠っていたらしいと、騒ぎに。 ※渡りの摺師である新吉が登場。 「見当ちがい」:気どった絵師と生意気な役者が、役者絵の出来を巡って大喧嘩。おかげで安次郎たちまで巻き込まれ・・・。 ※信太、押上村の祖父母の家を出て、父親の長屋で一緒に。 「独楽回し」:信太がぶつかった苦難。また、安次郎の幼馴染である大橋友恵、出戻った後義姉と諍いし、家を出て今は長屋住まい。その友恵に縁談話。友恵は拒否姿勢なのが・・・。 「腕競べ」:摺惣の跡取り息子である清八が、安次郎に摺師としての勝負を仕掛けてきます。その背景は・・・。 1.あとずり/2.色落ち/3.見当ちがい/4.独楽回し/5.腕競べ |
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