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2.うつくしい子ども 3.エンジェル 4.少年計数機−池袋ウエストゲートパーク2− 5.赤・黒−池袋ウエストゲートパーク外伝− 6.娼年 7.波のうえの魔術師 8.スローグッドバイ 9.骨音−池袋ウエストゲートパーク3− 10.4TEEN |
LAST、電子の星、1ポンドの悲しみ、約束、反自殺クラブ、東京DOLL、てのひらの迷路、ぼくとひかりと園庭で、眠れぬ真珠、灰色のピーターパン |
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●「池袋ウエストゲートパーク」● ★★☆ オール読物推理小説新人賞 |
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2001年07月
2003/07/03 |
まさかこんなにも面白い作品であるとは、思っても見ませんでした。今まで読もうとしなかったことを、すぐ後悔した作品。そう感じた作品は、随分と久し振りです。 小説の舞台は東京の池袋、というのはとても珍しい。私自身、学生時代はしきりと池袋中心に出歩くことが多かっただけに、嬉しくもありまた懐かしくもあり。 池袋ウエストゲートパーク/エキサイタブルボーイ/オアシスの恋人/サンシャイン通り内戦 |
●「うつくしい子ども」● ★★☆ |
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2001年12月 2006年03月 |
小学生の女の子の殺人事件。犯人は、なんと13歳の弟だった。 その時から、穏やかだった生活は崩壊し、主人公である14歳の兄と妹も、世間やマスコミからもみくちゃにされます。しかし、そんな中で、主人公は自分自身を見失うまいとする。 何やら重松清作品を読んでいるような錯覚に襲われます。しかし、そこからの展開が違います。 本作品は中学生の物語です。彼の両親や、教師や、新聞記者等も登場しますが、彼らは外周にいる人物に過ぎません。 |
●「エンジェル」● ★ |
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2002年08月
2003/07/26 |
殺されて幽霊として甦った主人公が最初に目撃したのは、自分の身体が山中に埋められる現場。 ストーリィは、幽霊としての生活に慣れる一方で、自分が殺さた真相を探るという、ミステリ風ファンタジー。 プロローグ/フラッシュバック/今へ帰る/天使の攻撃/エピローグ |
●「少年計数機−池袋ウエストゲートパークU−」● ★☆ |
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2002年05月 |
「池袋ウェストゲートパーク」の続編で、同じく真島誠を主人公とした連作短篇集。 といっても、そこは池袋を舞台にした若者のストーリィらしく、風俗嬢も出てくれば、ヤクザも、ストーカー、まともに考える事もできないまま犯行におよぶ若者たちも登場します。 妖精の庭/少年計数機/銀十字/水のなかの目 |
●「赤・黒(ルージュ・ノワール)−池袋ウエストゲートパーク外伝−」● ★☆ |
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2004年02月 2006年01月 |
本書主人公は、マコトではなく、売れない映像作家の小峰渉。しかし、徒手空拳で奮闘する雰囲気、IWGPでお馴染みのサルこと斉藤富士男、池袋のキングも登場することから、「外伝」という副題が納得できます。
賭博で借金を積み上げた小峰が誘い込まれたのは、池袋のカジノ売上金の強奪計画。一旦成功したかにみえた犯行は、思わぬ展開となり、小峰はカジノ経営の暴力団・氷高組に捕われます。窮地に陥った小峰は氷高組長に交渉し、売上金の奪回を約束します。本書は、そこから本格展開する、事件解明というサスペンスに、犯人一味から掛け金を根こそぎ掻っ攫うという大博打(ルーレット)を仕掛けるサスペンス、2つを重ね合わせたストーリィ。 主人公の愚かさから始まるストーリィだけに、もうひとつ没頭できないものがありますが、主人公と氷高組長の駆け引き、小峰の怒りと誇りを賭けた最後の逆転劇と、面白さはあります。 |
●「娼 年」● ★★ |
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2004年05月
2005/01/16 |
石田衣良作品の中では、ずっと未読になっていた作品。 ストーリィは、女性にも大学生活にも退屈してバーテンダーのバイトで毎日を過ごしていたリョウが、スカウトされて「娼夫」の仕事に入り込んでいくひと夏を描いたもの。 ※文庫本の解説は姫野カオルコさん。この解説もいい。 |
●「波のうえの魔術師」● ★ |
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2003年09月 2007年02月 2003/08/31 |
二流大学を卒業したものの、就職もせず、パチンコで生活費を稼ぎ出している白戸則道が主人公。 ちょうど、銀行による変額保険融資が社会問題になる一方、長銀が破綻が目前に迫り、銀行業界が大きく揺れていた時期。本ストーリィが、そうした銀行業界に目をつけたストーリィであることは間違いありません。それと同時に、ダイナミックな相場という世界を垣間見せるストーリィ。 |
●「スローグッドバイ」● ★★ |
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2005年05月
2003/07/24 |
ごく短い、10篇のラブ・ストーリィ。いずれも恋人たちのひとコマを切り出したようなストーリィです。 冒頭の「泣かない」で、まずグッと惹きつけられます。ただものではないゾ、といった感触、魅力あり。 泣かない/十五分/You look good to me/フリフリ/真珠のコップ/夢のキャッチャー/ローマンホリデイ/ハートレス/線のよろこび/スローグッドバイ |
●「骨 音−池袋ウエストゲートパークV−」● ★☆ |
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2004年09月 |
「池袋ウェストゲートパーク」の第3作目。 表題作の「骨音」「キミドリの神様」の2篇は今ひとつ。 骨音/西一番街テイクアウト/キミドリの神様/西口ミッドサマー狂乱 |
●「4TEEN(フォーティーン)」● ★★★ 直木賞 |
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2005年12月 2003/06/16 |
東京の月島に住む、14歳の中学生4人組の、ちょっと早熟な青春ストーリィ、8篇。 ※なお、最後の「十五歳への旅」は、本書を締めくくる為のストーリィと言って良いでしょう。都心近くに住む中学生だからこその冒険物語。東京人の一人として、東京こそが故郷、という思いを新たにするストーリィでもあります。 びっくりプレゼント/月の草/飛ぶ少年/十四歳の情事/大華火の夜に/ぼくたちがセックスについて話すこと/空色の自転車/十五歳への旅 |
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