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31.古本食堂 新装開店 32.あさ酒 |
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「古本食堂 新装開店」 ★☆ | |
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神保町にある<鷹島古書店>を亡兄から継承した珊瑚と、その右腕となった姪孫=美希喜を描く、「古本食堂」の続編。 いよいよ珊瑚と美希喜の2人による新生・鷹島古書店、オープンです。 とはいえ、珊瑚の想いと、美希喜のやりたいことには食い違いもあり、すべてが順調ということにはなりません。 それでも美希喜の提案による<お薦め本付きコーヒー>を開始、そのためのテーブルも、前店主の滋郎こだわりの本棚を撤去して設置。 ところが、本棚の後ろにカビがはびこっていることが分かり、工務店に依頼してリフォームも その中で、滋郎が残した一文が・・・・。 本ストーリー、珊瑚と美希喜2人の物語というにとどまらず、神保町という処で働く人たちや、訪れる人たち皆の物語、という気がします。 もちろん、各章で紹介される、美味しそうな飲食店の存在も欠かせません。 終盤、鷹島古書店の今後に向けての話し合いが珊瑚と美希喜の間で交わされますが、さて続編があるのやら。 本物語、どうもまだ続きそうな気がしますが・・・。 第一話 森瑤子『イヤリング』と川端康成『掌の小説』と日本で一番古いお弁当屋さん 第二話 候孝賢監督『珈琲時光』と「天ぷらいもや」 第三話 『カドカワフィルムストーリー Wの悲劇』と豊前うどん 第四話 昭和五十六年の「暮しの手帖」と「メナムのほとり」 第五話 伊丹十三『「お葬式」日記』『「マルサの女」日記』と「なかや」の鰻 最終話 「京都『木津川』のおひるご飯」と中華料理店のカレー 【特別付録】シリーズ番外篇書下ろしショートショート「桜の小径」収録 |
「あさ酒」 ★★ | |
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「ランチ酒」から「あさ酒」となれば新シリーズ?と思った処ですが、“ランチ酒”シリーズの続巻、ただし主人公を代えてのシリーズ<新章>とのことです。 新たに主人公となるのは、水沢恵麻、26歳。 学生時代からの恋人で婚約済、既に同棲中だったタケルから、突然に別れを告げられ、恋人と住処を失う。加えてコロナ不況で派遣契約も打ち切られて仕事まで。さらにコロナ感染し、絶望。 そんな時に出会ったのが、<中野お助け本舗>の亀山社長と犬山祥子。 二人に誘われ、祥子が管理するシェアハウスに入居し、見守り仕事をはじめます。 基本的には、これまでのシリーズと同パターン。 見守り依頼人たちの状況、依頼理由は様々。その点では群像劇の面白さと言えます。 そして、それ以上に楽しいのは、仕事後に恵麻が行う、グルメ巡り。どの店も、本当に美味しそうです。 また、シリーズであるが故に当然、祥子のその後、角谷との状況もきちんと描かれています。これは読者への報告かも。 本巻最後には、恵麻自身にとっても新しい出発が用意されています。どうぞお楽しみに。 1.新宿−モーニング/2.日本橋−インドカレー/3.南池袋−ハンバーグ/4.新橋−餃子/5.目黒−生ハム/6.恵比寿−中華/7.赤坂−ソルロンタン/8.渋谷−焼きそば/9.広尾−チーズバーガー/10.浜松町−焼鯖定食/11.初台−オムライス/12.稲荷町−蕎麦 |
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