9月5日(新千歳空港→追分) | |||||||||||||||||||||||||||||||
全駅間歩き1日目(25.8km) | |||||||||||||||||||||||||||||||
今回のプランは、1年前釧網本線歩いた帰り道に、 石勝線の車窓を眺めながら思いつきました。 いよいよそれを実行に移す日がやって来ました。 今回立ち寄る駅は、スタートとゴールを含めても13駅ですが、 歩く距離は200kmにも及びます。 さらに、今回歩くエリアは、北海道でも人がまばらなエリア。 住民といえば、シカやヒグマの方が多いような場所です。 無勉強で歩きに行ってヒグマに襲われたら大変です。 そこで、ヒグマの生態やクマ撃退スプレーの使い方などももう一度勉強しました。 こんな知識は役に立たない方がいいんですけど、役立つ機会があると大変なわけで。 今回も、キャンプ用品やクマよけスプレーはあらかじめ最初のホテルに送りました。 発送を頼んだ地元のスーパーの人から「これは送れないですよ」と言われたときにはドキッとしましたが、 キャンプ用ガスやクマよけスプレーは航空搭載しなければ送ることができるのでご安心を。 まぁ、何が送れて何が送れないというのは、運送業者によって微妙に違うみたいなんですけど。 …と、準備は順調に進んでいたのですが、 出発4日前に、まさかの高熱と下痢に襲われました。 熱がなかなか下がらないために、出発2日前には職場を休むという事態に陥りました。 これでノロだったら全駅歩きはアウトだったのですが、単なる疲労という診断だったので、 とにかく休みに休んで体力を回復させることにしました。 その甲斐あって、前日までに熱は下がったのですが、お腹の調子は今ひとつ。 下痢止めと下剤の両方を持って全駅歩きに挑むことにしました。 1日目は、新千歳空港から南千歳、千歳市街を経由して追分駅を目指します。 途中に小さな峠がありますが、高低差はあまりなく、 歩行距離も25km前後で、初日の足慣らしにはぴったりのコースです。 |
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朝7時前の便で羽田を出発しました。 1時間半のフライトの間も、お腹の調子が気になって、妙に落ち着きませんでした。 8時半。新千歳空港に到着しました。 飛行機のルールが変わったおかげで、こんな写真も合法的にデジカメで撮れるようになりました。 空港に着いたら…トイレに直行。 こんな調子で歩くことができるのか、ちょっと心配になりました。 |
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荷物を受け取った後は、そのまま新千歳空港駅へ向かいました。 電車に乗って札幌へ…ではありません。 今回の全駅間歩きは「ここ」がスタートです。 空港から直接スタートするのが、今回のポイントです。 空港に到着したそのときから、全駅間歩きは始まっているのです。 |
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出発準備を終え、建物の外に出ました。 北海道らしい青空が出迎えてくれました。 新千歳空港自体はこれまで何度も利用したことがありますが、 空港の建物を出るのは今回が初めてでした。 準備体操を終え、GPSが衛星をキャッチしたら、いよいよ出発です。 |
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石勝線全駅間歩き、200kmの旅に出発します。 ここから南千歳までの間は千歳線なんですけど、大目に見てやってください。 新千歳空港から南千歳駅方面に向かう道には、ちゃんと歩道も設けられています。 もっとも、歩いている人なんて誰もいませんでしたけど。 |
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空港構内を抜け、国道36号に合流しました。 苫小牧と札幌を結ぶ幹線道路だけあって、多くの車が行き交っていました。 新千歳空港に向かう車も多いためか、 歩行者なぞろくにいないのに、立派な歩道橋が架けられていました。 |
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南千歳駅が見えてきました。 かつては「千歳空港」駅を名乗り、駅から空港まで連絡通路で結ばれていました。 その名残が途中で途絶えた連絡通路(右写真)です。 空港だけに、連絡通路がボーディングブリッジのように見えるのは自分だけだろうか。 空港直結の役割は新千歳空港駅に譲りましたが、 10年ほど前に、駅前にアウトレットモールが開業し、 この駅を利用する新たな需要が生まれているようです。 |
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南千歳駅3番ホームには、石勝線の0キロ標が設けられていました。 石勝線を造った鉄道マンの意気込みが感じられる作品です。 新得までの鉄道キロは132.4km。 長くて厳しい石勝線の旅が、ここからはじまります。 |
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南千歳駅前には「千歳アウトレットモール・レラ」があります。 10時半という時間のせいか、行き交う人の数はまだまばらでした。 このあたりは、航空機の着陸コースにもなっているため、 着陸する飛行機の姿を間近に見ることができます。 |
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南千歳の次駅は、鉄道距離でも17km以上先の追分駅です。 さすが石勝線。最初の駅間から長距離駅間です。 線路に沿ってまっすぐ進んでも自衛隊の基地に突き当たってしまうので、 昼食もかねて、いったん千歳市街まで迂回することにしました。 千歳市街に向かう市道沿いも、はじめは荒野が広がっていましたが、 市街が近づくにつれ、住宅地やロードサイド店舗が建ち並ぶようになりました。 この日の札幌の天気は、晴れ時々雨の予報でした。 怪しい雲が通り過ぎるたびに、雨降るんじゃないかと思いました。 雨雲レーダーを見る限り、局地的に強い雨雲が発達しているようでした。 |
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道の駅「サーモンパーク千歳」に着きました。 ここの隣を流れる千歳川にはサケが遡上するそうで、 敷地内にある水族館でその様子を観察することができるそうです。 時間があれば行きたかったんだけど…。 ここで昼食をとることにしました。 道の駅はつい最近リニューアルしたそうです。 そんなリニューアル効果もあってなのか、駐車場は入場待ちができるほどの混雑でした。 こんなときは、フードコートが混む前にさっさと昼食食べてしまうに限ります。 そそくさと昼食食べたつもりだったんですが、 気づけば着いてから1時間が過ぎようとしていました。 |
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昼食の後は、国道337号に沿って北に進みました。 千歳川を渡ったところで、千歳市街を抜けました。 |
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千歳市街の先は、畑作地帯でした。 北海道らしい雄大な景色が、 あちらこちらに広がっていました。 |
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午後になっても、天気は不安定でした。 真っ正面をいかにもな雨雲が通り過ぎていきました。 この雲が雨を降らせていたのは、ここから10kmくらい先だったのですが、 雨雲の直下では猛烈な雨が降ったようです。 |
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雨雲は、30分ほどすると東へ流れ去りました。 雨雲が通り過ぎた後は、気持ち良い青空が戻ってきました。 |
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…と思ったのもつかの間、次の雨雲がやって来ました。 そして今度は雨に降られてしまいました。 さっきの雨雲ほど強烈なものではなかったので、 レインウェアに着替えること無く、最後までやり過ごすことにしました。 もっとも、とことん雨に弱いGPSだけは、カバーかぶせることにしましたが。 千歳と追分の中間地点にあるコムカラ峠は、雨に降られつつ越えることになりました。 峠といっても標高は100mあるかないか。 ちょっと上り坂になったと思ったら、あっという間に頂点を通過しました。 峠を下って、追分駅方面へ向かう道道に合流しました。 こちらは水田が広がっていました。 |
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さらに20分ほど歩くと、再び緩やかな上り坂が始まり、もうひとつ小さな峠を越えました。 この峠の頂点が千歳市と安平町の境界でした。 境界付近は牧草地が広がっていました。 安平町は10年ほど前に、追分町と早来町が合併してできた町です。 このうち旧・早来町では、雪だるまのケース一杯に雪を敷き詰めた ふるさと小包「雪だるま小包」が話題になりました。 カントリーサイン右下の雪だるまは、それがモデルなのかもしれません。 今回行くのは、安平町といっても旧・追分町の方なんですけどね。 |
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安平町に入ると下り坂が始まり、まもなく住宅地が見えてきました。 そのまま道なりに進むと、道路は追分駅北の線路をオーバークロスしました。 跨線橋からは追分駅の姿も見えました。 昔から追分は鉄道のまちとして栄えたそうですが、 今でも残る何本もの線路が往時の繁栄ぶりを物語っています。 |
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追分の中心市街地に入りました。 道道に沿って民家や商店が建ち並んでいますが、ちょっと静かな雰囲気です。 人通りだけでなく、車通りもちょっと少なめです。 |
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今日のゴール駅、追分駅に着きました。 石勝線と室蘭本線の分岐駅だけあって、駅舎は立派です。 その隣には、JRの追分工務所が併設されています。 初日だけあって、思ったよりもあっさりゴールすることができました。 歩いている間に腹下したら大変でしたが、そちらの方もなんとかなりました。 |
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かつては機関庫もあった駅だけあって、駅構内は主要駅並みに広い造りをしています。 現在使用している部分だけでもゆとりがあるように感じられますが、 以前は駅および機関区の用地として、現在の倍以上の広さを誇っていたのだから驚きです。 機関区の跡は空地となっていますが、所々に電柱や電灯が残されており、 往時の名残をうかがわせます。 今日は、駅前のホテルに泊まります。 ホテルに荷物を置いて買い物に行こうと思ったのですが、 フロントに係員がいない上に、呼び鈴押しても誰も来ませんでした。 そこで仕方なく、ザック背負ったまま、近くのコンビニまで買い出しに行きました。 それから戻ってきてもフロントに係員はいなかったのですが、 少しして隣のレストランから係員が来てくれました。 地元から届けた荷物も無事届いていました。 自室に着いたところで、別送した荷物をザックに詰め込みました。 別送した荷物だけでも結構な重さでした。 明日からはこの荷物を背負って、さらに長い距離を歩くことになります。 そう考えるだけで、ちょっとうんざりしてしまいました。 |
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