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第11話〜第20話
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第11話 『キャプテンの自覚』/脚本 彩乃小路 |
全国高校サッカー選手権が幕を開けた。 川高の一回戦の相手は、格下と噂される岸和田水産高校。 試合早々から完全に川高のペースで進むが、粘り強い岸和田水産DF陣の前になかなかゴールできず、苦戦が続いた。 そんな中、岸和田水産の奇妙なカウンター攻撃、名付けて「イワシ攻撃」が決まり、予想に反して先取点をあげた。 ハーフタイムに入り、五郎はチームメイトにチームワークと溢れる闘争心の大切さを伝え、すべては油断が招いた結果だと話した。 太田たち上級生はそんな五郎にキャプテンとして信頼を寄せ、川高は一致団結して後半戦を迎えた。 いつもの調子を取り戻した川高は怒濤の攻撃を見せ、後半だけで三点を奪い快勝。 大物チームの片鱗を見せつけるのだった。 しかし、上には上がいた。昨年の覇者、静岡一高の試合を観戦した五郎たちは唖然となった。すべてのレベルが違いすぎていた……。 |
第12話 『勝利へのアプローチ』/脚本 星川泰子 |
高校サッカー選手権・準々決勝を前に、横浜南の茅野鷹志が五郎たちに静岡一高の攻略法を授けようと、過去の静岡一高戦をまとめたVTRを視聴させた。 そこで川高イレブンは改めて静岡一高の飛び抜けた実力に衝撃を受けた。 しかし茅野は、王者・静岡一高にも弱点があるとアドバイスした。 それはあまりにもペース配分がうまく、試合巧者すぎる点だという。 川高にとっての勝機は、みっともなくてもドロ臭いサッカーを徹底することで奇跡を呼び起こすことだと断言するのだった。 そしていよいよ静岡一高戦が始まった。 FWの暮林や司令塔の明智の活躍により、前半は2対0静一リードで終了。 控え室で、二点を取られたGKの勝彦はふてくされてしまうが、五郎の一喝により、イレブンの絆はより深いものとなるのだった。 そして川高イレブンは、劣勢の試合ではあるが逆転を信じ、一致団結をして再びピッチへ向かうのだった。 |
第13話 『激闘のピリオド』/脚本 堀井明子 |
高校サッカー選手権・準々決勝。 対静岡一高戦の後半がスタートした。 個人技では遙かに静一に及ばない川高だったが、勝利を信じ必死にボールへ食らいついた。 それが功を奏し、五郎の意表を突くミドルシュートが静一ゴールに突き刺さり、一点差に追いついた。 さらに猛攻を仕掛ける川高。五郎の弾丸シュートが静一GK・池永の手をはじきゴール……かと思えたが、ラインギリギリの所で暮林がオーバーヘッドでクリアし、惜しくも同点にはならなかった。 だが、試合は完全に川高ペースだ。 この試合に勝ってベスト4に進出すれば、憧れの国立競技場での準決勝に望める。 その一心で川高イレブンの満身創痍のプレーが続く。 怪我のためスタンドから見守る織田の為にも、何よりも自分たちの夢の実現に向かって……。 だが、無情にもタイムアップの笛が鳴り響いた。 川高は選手権初出場でベスト8という成績で一年の幕を閉じるのだった。 |
第14話 『宿命のライバル』/脚本 小山高生 |
桜咲く春……。五郎は、春休みにも拘わらず河川敷で渚が見守る中、一人練習をしていた。 するとロードワーク中の横浜南・茅野が現れ、初めて出会った時から今までの出来事を思い巡らすのだった。 五郎と渚は、本当ならば横浜南へ入るつもりだったが、入試に向かう途中、渚が交通事故にあったため川高に入学してしまったのだ。 しかし、そんな運命の悪戯が川高で頼もしいチームメイトとなる薬丸やシンゴと再会させ、そして織田と出会えたのだ。 五郎にとって彼らとの出会いはまさに運命的なものだった。 そして茅野との数々の戦いのシーンが脳裡をよぎった。 初顔合わせの練習試合……公式戦での初戦は、夏のインターハイ県予選・決勝。 惜しくも一点差で川高の敗戦。 そして冬の高校選手権・県予選決勝、川高は宿敵横浜南をついに破り、悲願の全国大会に出場したのだ。 熊谷五郎、二年生の春……また新たな戦いが幕を開けようとしていた。 |
第15話 『特別メニューの成果』/脚本 小山高生 |
新生川高サッカー部、二年目のシーズンが始まった。 そんな折、国体に出場する神奈川県選抜チームに川高から五郎、薬丸、シンゴ、勝彦、そして新入生ながら堅実な守備力を誇る島本守が代表候補として選出された。 合宿では特別コーチとしてイタリア・セリエAで活躍する日比野辰彦と、ペル・アントニオが招かれ、選手全員に指導をするのだった。 だがアントニオは五郎にだけはボールを使った練習に参加させず、ひたすらストレッチ漬けの毎日を送らせた。体の硬い五郎に柔軟性をつけさせるのがその目的であった。 五郎はその意図が解らず困惑するが、練習によって弱点であった重心の高さも解消し、すべての面においてサッカー技術のレベルアップを果たすのであった。 国体は神奈川代表の優勝で幕を閉じ、いよいよ高校サッカーの華、冬の選手権、県予選が始まろうとしていた……。 |
第16話 『エースの誇り』/脚本 小山高生 |
全国高校サッカー選手権県予選、川高はシードされ二回戦からの登場だった。 その初戦、対江陵高戦に余裕で勝ち、五郎たちは横浜南戦を観戦した。 横浜南の茅野は悪質なファウルを何度も喰らうのだった。 憤った五郎は試合後ファウルを犯した選手に怒りをぶつけた。 だがそこに現れた茅野は、ファウルされるのも、狙われるのも『エースの勲章さ』と全く意に介さず、五郎は格の違いを見せつけられる思いであった。 川高は三回戦以降も順調に勝ち進み、準決勝の相手・米山高戦を迎えた。 守備重視の米山高に苦戦を強いられるが、キャプテンの五郎は状況打破に思い切って一年生の阿部を投入した。 阿部は五郎の期待に応え、試合の流れを変えると、川高に貴重な先制点をアシストし、川高を勝利に導くのだった。 そして、宿命のライバル、横浜南との決勝戦を迎えた。茅野との最後の戦いだ。 |
第17話 『茅野VS五郎』/脚本 小山高生 |
宿命のライバル・横浜南との試合が始まった。 序盤、阿部が得意の快足で横浜南守備陣を掻き乱し、川高に試合の主導権をもたらしたが、横浜南・不破の巧妙な誘いに乗ってペナルティーエリア内でファウルを犯してしまった。 茅野がきっちりPKを決め先取点は横浜南が奪った。しかし川高も負けてはいない。 前半残り一分、波状攻撃から五郎のシュートが決まって同点にした。 しかし横浜南も後半、茅野の高校生活最後を懸けた決死のシュートが決まり逆転に成功するが、川高もシンゴのループシュートでからくも同点に追いついた。 そしてロスタイム……。 茅野とのドリブル対決に競り勝った五郎がシュート。 ボールは弧を描き横浜南のゴールネットを揺らし優勝の栄冠を手中に納めた。 川高は二年連続で全国大会へのキップを掴んだのだった。 歓喜に沸く川高イレブン。 一方、五郎にとって憧れであり、ライバルでもあった茅野の高校サッカーが今、終わりを告げた……。 |
第18話 『雨中のPK戦』/脚本 彩乃小路 |
全国高校サッカー選手権、二年連続出場の川高は初戦、阿部の公式戦初ゴールなどで勝ち、順当にトーナメントを勝ち進んだ。 そしてついに強豪・星城学園戦を迎えた。 スタンドで日比野三兄弟が見守る中、五郎のミドルシュートが前半十五分に決まり、川高の一点リードで後半戦に入った。 雨中の戦いとなった後半、今までの華麗なサッカーをかなぐり捨て、気迫を全面に出した石原の同点シュートが決まり、勝負はPK戦へともつれ込んだ。 だが、ここまで発熱を押して川高ゴールを守っていた勝彦が意識を失い倒れてしまった。 急遽GKを代わった五郎は、勝彦の為にも、川高の勝利を信じているみんなの為にも、懸命に川高ゴールを守るのだった。 そして石原のPKをなんとかセーブし、からくも星城に勝利を収めベスト8入りを果たした。 |
第19話 『パワー炸裂鹿児島学院』/脚本 山田健一 |
無事ベスト8入りを果たした五郎たちは、勝彦の見舞いに日比野家を訪れた。 そこで五郎は、セリエAで活躍する勝彦の長兄・辰彦から「セリエAでプレーしてみないか」と誘われ、一本のVTRを渡された。 VTRには、県選抜の合宿で特別指導を受けたアントニオがセリエAで活躍するプレーが映されていた。 五郎は少なからずイタリア行きに心が動かされるのだった。 準々決勝、川高は難なく勝ち上がり、憧れの舞台、国立競技場での準決勝、鹿児島学院戦を迎えた。 FWの蘇我、MFの須佐見、GKの九鬼……、ズバ抜けたフィジカルと運動能力、重量級の攻めに川高は苦戦を強いられるのだった。 前半二十分、蘇我の豪快なシュートが決まり川高は先制点を奪われてしまった。 フィジカルの圧倒的な差が生んだゴールに川高イレブンはショックを受けるのだった。 |
第20話 『薬丸! 執念のゴール』/脚本 細井能道 |
鹿児島学院の圧倒的なパワーに為す術のない川高は1対0のままハーフタイムに入った。 薬丸は前半の消極的なプレーに、自分自身腹を立てていたが、後半に向け、改めて気合いを入れ直すのだった。 後半十七分、薬丸と鹿児学GK・九鬼の一対一の場面が訪れた。 そして九鬼の意表をついた薬丸のスライディングシュートが決まり、川高は同点に追いついた。 士気上がる川高であったが、シンゴが膝を負傷してしまった。 だがシンゴは気力でプレーを続行し、それに刺激を受けた阿部の決死のドリブルからチャンスが生まれ、五郎のノートラップシュートが決まるのだった。 鉄壁と言われる九鬼から二点を奪い逆転した川高、一方、まだまだ戦意喪失することなく、再逆転を信じる鹿児島学院。 試合終了のホイッスルまで残り時間はあと三分を切ろうとしていた……。 |