2007年2月10日 更新

 バリ島のチキンカレー 


バリ島は、一年中どこかでお祭りを行っているインドネシアの観光の島です。宗教は、バリヒンズー教でイスラム教が中心のジャワ島にくらべどこか日本の田舎を思わせる親しみがあります。ヒンズー教では、牛が聖なる物で食べられず、豚は汚い物として食べられません。したがって肉として食べられているのは鶏肉かマトンです。スーパーなどでウミガメの卵や肉も売っていました。ここでは、鶏肉を使ったさらっとしたカレーに南国のフルーツを入れてみました。

材料 (スープの量 5Lコース 12人前) 200 Kcal (カレーだけのカロリーです。)
骨付きのウィング肉(チューリップ)12本、タマネギ 中2個 人参1本 キャベツ1/2個 マンゴー1個、グレープシーズオイル 大さじ1パイ ニンニク1片 白ワイン1カップ  大さじ2杯

 調味料
塩、コショウ(ホールペッパーで5粒) クローブ(ホールクローブ 3本)べーリーフ(月桂樹の葉 ローリエ)1枚 バジルまたはオレガノ,、パプリカ小さじ1杯、カレーの素(ジャワカレー)10人前、甘さ調整用にマンゴチャツネ適量 
 下準備
1)鶏肉は、ぬめりを水洗いして取り塩胡椒して置く、
2)タマネギはみじん切り、人参は賽の目または輪切り、キャベツは千切りにしてください。
3)マンゴーは中央に大きな種が有りますので注意して切ってください。適当な大きさに切ってください。
  煮込んだ後、形を残したいならば大きめに、とけ込ますなら小さめにする。
4)べーリーフは包丁で葉脈に沿って軽く切り込みを入れると香りが高くなります。


 火入れ


1)圧力なべにグレープシーズオイルを大さじ1杯入れ、強火で暖めます。ニンニクのみじん切りを入れ、パチパチ音がしてきたら、タマネギのみじん切りを入れ塩、コショウ少々入れ炒めます。
2)タマネギが半透明になってきたら、人参をいれさらに焦げないようにかき混ぜます。
3)人参に油が絡まったら、キャベツを入れさらにかき混ぜます。人参と油がなじむと人参のカロチンが吸収しやすくなります。
4)キャベツがしんなりしてきたら、マンゴーを入れ、ワイン1カップ(味見して甘いワイン入れる時は、1/2量にするなど調整してください)を入れ 鶏肉を入れ、圧力鍋の上限まで水を足します。
5)コショウの実、5個、クローブ3本、べーリーフ1枚、パプリカ 小さじ1杯圧力鍋のふたをして、蒸気が上がるのを待ちます。
6)圧力鍋から蒸気が漏れ出したら、弱火にして20分加熱します。
7)20分後火を止め、蒸気抜きのふたを開けて蒸気を逃がします。絶対に蒸気が抜けるまで圧力鍋のふたは開けないでください。やけどします。
8)鍋の圧力が下がり、蒸気がでなくなったら、ふたをはずし、弱火でにます。ここで表面に浮いている灰汁を取ります。キャベツの芯など堅い物は、穴あきお玉に乗せて、小さなお玉でつぶしてください。
9)カレーの素を、穴あきお玉に入れて小さなお玉で軽くたたきながら溶かし込みます。
10)蒸発して減った分水を追加してください。
11)塩で味を整えます、甘みが足りないときは、マンゴチャツネを大さじ一杯。
12,弱火でさらに20分煮込む。


 仕上げ
13),彩り用のニンニクの芽やグリーンピース、サヤエンドウ、キノコは、ここで入れてください。
14),スパイスが好きな人は、火を止めてクローブ、フェンエンル、クミン、ナツメグなどを少々入れてください。クローブ、コショウ、ローリエがすでに入っていますので、加えなくても香りが良いはずです。
  熱いカレーにしたときは、レッドペッパーを入れる、辛いカレーにしたいときはブラックペッパーを入れる。
15)器に盛りつけた後にバジルをかけるととても香りと彩りが良いです。


16)ライスを添える時は、サフランで黄色く色づけしたサフランライスが最適です。

バリ風チキンカレー

ダイエット中のシェフからのヒント
1)サフランライス
バリ島では、サフランライスをお祭りやお祝いなど晴れの日にだします。もし入手可能であれば、タイ産の長粒米を使って作るとより現地のカレーに近づきますますが短粒米(ジャポニカ米と呼びます)でもかまいません。基本は良く米を洗ってざるに30分ほど放置して。サフランと水を入れて30分ほど放置してから米を炊きます。短粒米の場合はやや水を少な目にしてやや硬めに炊きあげると美味しくなります。

2)ヒンズー教とそのしきたり
ヒンズー教は、インドから伝来した仏教と土俗の宗教が融合した宗教で、最高の神が「シバ」です。自然に存在するあらゆる物に神が宿りるとしている点やその神々の姿を見るとカラス天狗のような「ガルーダ」、鬼子母神の原点とされている「ランダ」、獅子舞の原点と思われる「バロン」、など日本の密教の神々姿に似ている点や神々や祖先の墓に供物を供えたりと宗教観が日本人にはなじみやすい宗教です。(最近は、都会では、道ばたの道祖神など見かけなくなりましたが)そしてその神々に奉納するのが「ガメラン」です。

牛を神からの使いとして大切にして、牛を食べる事はもちろん、牛の乳製品は禁止です。ヨーグルトやバターを使いたくなりますが、バリ島では、牛からえた食べ物は、禁断の食べ物です。しかし、バリ島の神々を統率している「シバ」の神様はなぜか牛が好物で、お祭りの時は、牛の肉で作ったサテ(串焼き)を奉納するなど多少矛盾したところも有ります。


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