☆信号管理室1


   

(1) 京三製作所製のボロ灯器です。ひさしがヒョロ〜っとした形状のためか、同年代の他メーカー灯器と比較してもいかにも「古い〜!」というデザインで、幼い頃の駅長には「ヒョロヒョロのおじいさん信号」というイメージがありました(謎)。また、Mサイズ(左)とSサイズ(右)でも受ける印象が異なり、特にSサイズのほうは不思議な愛嬌が感じられたものです。最近数は少なくなりましたが、この年代の灯器ではまだよく見かけるほうでしょう。昭和54年くらいまで製造されていたようです。

 左のMサイズ灯器は阪急吹田東口交差点(大阪府吹田市)、右のSサイズ灯器は今出川小松原交差点(京都府京都市)のものです。特にSサイズのは、矢印信号まで付いているレアものです。


   

(2) 日本信号製ボロ灯器です。これといって特徴はありませんが独特の存在感と威圧感があり、京三同様印象に残る灯器です。左がMサイズ、右がSサイズで、京三と同じくレンズの大きさが違うだけでやっぱり表情も違いますね〜。Sサイズのは、何だかブスッとしている感じ(謎)。また、途中でマイナーチェンジが実施されており、初期の灯器は画像右のようにひさしが下のほうまで覆っていますが、後期の灯器は画像左のようにひさしは上半分だけ覆っています。

 左のMサイズ灯器は天神公園前交差点(京都府京都市)、右のSサイズ灯器は高原町交差点(京都府京都市)のものです。左の天神公園前の灯器はこの撮影の数日後に新型灯器に交換され、今では見ることが出来なくなりました。


画像提供:やまぞー様

(3) 日本信号Sサイズなボロ灯器(後期っぽい)に矢印灯器が2つ付いています。親子式にするというテもありますが、矢印は3つも使わないから・・・ということでこういう選択がされたのでしょうか? 本灯器はSサイズに対して、矢印灯器のほうがMサイズでレンズがおっきいです。そういえば時差信号の表記にも、「時差信号」と「時差式信号機」の2種類がありましたね。


画像提供:やまぞー様

(4) これが大いにネタな信号であります! ひさしはヒョロヒョロのボロ灯器風、しっかし灯器は量産型風、まさにこれは京三におけるボロから量産への過渡期に作られた「あいの子」灯器です! JR京都線を利用しておられる方、大阪方面へ行くとき、吹田を過ぎたら左を凝視していて下さい。東淀川の手前の川を渡る直前に、こやつがいますよ!(画像はその場所ではありません) でもつくづく変な顔ですねえ〜。


画像提供:やまぞー様

(5) 歩行者用灯器にも偏屈な奴はいます。レアなひさしといえば、全国でも大阪府だけに見られる「ツッパリリーゼントひさし君」(激謎)がありますが、これはそれではありません。普通のひさしをそのままグイーンと伸ばしたらこうなりました、みたいな(汗)。


画像提供:やまぞー様

(6) 変則交差点では誤認防止用にひさしが筒状であることが多く、画像もその例です。一定の方角からしか見えないようにするためです(最近では偏光レンズにすることが多いみたいですが)。画像のように、円一周のうち4分の3(270°)を筒状に覆ってあるため、ヒョロヒョロなキュートさ(爆)が自慢の京三ボロ灯器もご覧のように別人28号です。ある意味、この筒こそが本当の「バズーカ」かも(汗)。さらに画像のこの信号機は感応式です。センサーで感知するものと思われますが、ボロ灯器のくせにカックイー!(^^;)


画像提供:やまぞー様

(7) これは大いなる謎な信号機。昔の角型灯器にも見えますし、レンズ間に見える仕切り線は、最近のセパレート風一体型灯器にも見え、ボロいんだか新しいんだかハッキリせい!って感じです(汗)。う〜ん、マジで分からん・・・。ちなみに場所は奈良市内です。


画像提供:やまぞー様

(8) ごく普通の量産型の、親子式(上下に同型灯器が付いている信号を私はそう呼んでいます)灯器ですが、上下間にこんなに隙間があると何ともマヌケです。下の灯器はのちに増設したのでしょうか? もっともステー(信号を支える線)を見る限りではそのような気配は感じられませんが・・・。風通しをよくしているのかな?(まさか)


画像提供:やまぞー様

(9) 最近流行のセパレート式灯器にゼブラ板が付いちゃいました! このしましま模様のゼブラ様は、昔は角型灯器の時代、あちこちで見られたものですが、丸型になってから廃れていたもの。それがセパレートで復活とはやりますねえ! もっとも形状は洗練されて、最近らしく丸みがついていますね(昔のゼブラは六角形が主流じゃなかったでしたっけ?)。この画像と、上の(8)の量産型親子灯器は、いずれも奈良県内のほとんど同じ場所で撮影されたものです。


画像提供:やまぞー様

(10) おお、これこそがあっし(駅長)の好きな小糸工業製ボロ灯器です! ボロ灯器の中ではひときわモダンですし、赤・黄・青いずれもレンズの色がめっちゃ美しいの! 特に青は、他社製は青と緑の中間のような色ですが、小糸製は「本当の」青ですからね。もう惚れ惚れしちゃいます。家に近い堀川通の某交差点が、昔小糸製ボロ灯器だったというのも、あっしが小糸が好きになった原因かもしれません。


画像提供:るーちぇ様

(11) 一つ一つ柱を立ててステーを伸ばして灯器を付けるのなんてめんどくさい、だったら一つにまとめちゃおう!・・・と、誰が発案したのか知りませんけど、画像のように四方向の信号はおろか、歩行者用まで内臓して灯器を完全一体化、んでもってステーは1箇所から伸ばしてハイ、出来上がり!ってなシロモノです。合理化もここまで来るとアッパレ! この一体型四面体信号機は狭い十字路なんかには有効かもしれませんね。でもそういう交差点だと大抵は、赤色1灯が点滅するのみの警告信号になることがほとんどですが、交通量のためでしょうか、キチンとした灯器を設置しようと考えた点は立派です。そのあと、まさかこのようなものが出現するとは思ってもみませんでした(汗)。内側に隠れている歩行者用信号から出る光もあいまって、まるで空中に浮かぶUFOみたい(を)。まあともあれ、ユニーク灯器大賞(そんなものないが)なら堂々たるベスト1入り確実でしょう(^^)。ほんと、京都では見ませんし・・・。以前、投稿特ホウ王国という番組で、愛知県の同型灯器がとりあげられたことがありました。画像は宮城県仙台市青葉区で撮影されたもので、最寄りは仙台市バス聖ドミニコ学院前又は角五郎一丁目バス停。仙台駅の近くにも同型が何器か見られるそうで、宮城はたまりませんな〜(爆)。灯器自体は角型に通ずる表情ですが、いつ頃製造なのでしょう? 丸型時代でも、構造上こればかりは丸くするわけにはいきませんので(汗)。でもこの灯器の歩行者用信号、視界に赤も青も両方入ってくるというのはいかがなものでしょう?(どっちを信じたらいいの〜)


   

3点とも画像提供:小糸京三(ふそう)様

(12) ジャ〜ン!! 今も現役で残る超年代モノの箱型両面灯器を3メーカ全部ご紹介します! 他府県では非常にレアとなった角型&箱型灯器も、東京都内となるとちょっと狭い道へ入ればあるわあるわジャンジャン出てきます(^^)。最高っすねえ東京は! ボロ信号にかけては日本一おもしろい所ですよ。メーカは左上が小糸、右上が京三、下が日本信号。こうやって比較して見ると、各メーカの個性がよく分かりますね。


画像提供:やまぞー様

(13) ごく普通の量産型縦灯器に矢印が付いた、とっても珍しいケース。ということは、これって歩行者用ではなく車両用信号なんですね。横に「時差式信号機」のプレートもありますし・・・。敢えて縦にした理由が謎ですが、逆L字型の形状はテトリスのブロックみたいでユニーク(^^;)。場所は歩道橋の地名表示からもおわかりのように京都府亀岡市です。


画像提供:やまぞー様

(14) 何だか変な歩行者信号、よく見ると赤信号のひさしラインが妙な具合になっていますね。なぜにこういう形状になったのか、またしても理由は不明ですが、場所は大阪府高槻市、大阪府独自の「ツッパリリーゼントひさし君」の血がちょっぴり混じっているのかもしれませんね(謎)。いやあ、レアでけっこうけっこう!


画像提供:やまぞー様

(15) これは凄い、国宝級です! 角型時代の縦灯器という点だけでも凄いのに、ゼブラまで付いてるやんか〜! 21世紀まで生き残ったのはまさに奇跡! この頃の角型灯器は縦・横問わず、直径20センチのレンズ(SSサイズ?)があり、画像の灯器ももしかしてそれでは?と予測します。20センチレンズですと灯器自体も小ぶりとなるため、なかなか面白いんです。画像では大きさの大小を比較できる対象物がありませんが、果たして・・・? 場所も兵庫県伊丹市近郊とのことで比較的近場、こりゃあ次の信号オフの行き先は決まったも同然!?


画像提供:やまぞー様

(16) これも珍しい! (15)と同年代と思われる縦型灯器ですが、形状的にこれって角型ではなく、箱型の縦バージョンでは!? (12)の画像とどこか通ずる表情が・・・。角型だろうと箱型だろうと、何より縦という点が凄いです! ここのガソリンスタンドの方はいつもこの灯器を見ながら仕事をなさっているとは実にお羨ましい(^^;)。


(17) 懐かしの京都市は三条花見小路の上下式角型灯器をどうぞ! このように上下で異なる方向に灯器が設置されるケースも最近ではすっかり珍しくなり、何よりモノが角型だけに三条花見小路は信号ファンにとって聖地とでも言えるところでした。21世紀も無事越したなと安堵したのもつかの間、2001年2月初旬にセパレートに交換されてしまいました・・・(号泣)。以前から三条通は歩道整備に合わせて電信柱等の整備が実施されており、昨年あたりから信号用ポールが設置され始めて「そろそろ危なそうやな・・・」と感じ始めていましたが、いざなくなってしまうとショックは禁じえません。かつては京阪京津線の80形や600形も、この信号を見ながら走っていたのですねえ(三条花見小路は旧京津線三条〜東山三条間、現地下鉄東西線三条京阪〜東山間にあります)。あらためて合掌。そしてこの上下式角型灯器は、京都の信号ファンは一生忘れないでしょう。


(18) 出たっ、これが噂の「おたふく信号」! レンズの両サイドにぷくっと膨らんだようなほっぺたが付いており、何とも愛嬌あふれるお顔のこの灯器、皆さんこんなのなかなか見ないでしょ? こやつのメーカは京三で、おそらく角型から(1)の初代丸型ヒョロ灯器に移行する過渡期に製造された、丸型試作灯器と思われます。かつて京都市内では堀川松原、府立医大病院前、日ノ岡でも見られましたが、今では画像の久世橋通新千本に1器残るのみ。他府県ではつい最近まで、神戸市和田岬付近でも見られました(信号管理室6・画像62)。


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