3 甘〜いしょう油

 今まで乗ったことのあるフェリーと、システムがあまりにも違うので、ものすごく戸惑った。
 …何と、料金後払い。それに、普通はフェリーの航行中は車内に居てはいけなくて、船内の乗用キャビンに移動しなくてはいけないと法律で定められている。…のにも関わらず、そんな規則を守っている人はまばら。ううむ、ルーズだなぁ。

 35分のショートクルーズの末に、着いた所は高速の料金所もどき。下船して、あの赤いゲートまで長蛇の列。通過するときに係員に乗船料金を払うのだ。

 …しかし!ゲートをくぐる直前に私の友人が港まで迎えに来てくれているのを発見してしまった私は、ゲートをくぐる前だというのにも関わらず、ノブをほったらかしてさっさと彼の元へ。

 お互いこの間まで学生だったのに、すっかり大人びちゃっててびっくりした。
 フェリーターミナルにある芝生で、ノブが乗船料金を支払い終えるのを待ちながら、桜島を正面にして近況を話し込んだ。→従って乗船料金はどうなったか、といえば、車1台とドライバーの料金だけ払っておしまい。私、ただ乗り(笑)。いぇーい。

 ただ乗り記念にターミナルで写真を撮って、鹿屋へ向かう。


 鹿児島って、日本でも珍しいくらい寿司屋のない地域かも。ようやく見つけた(一応)寿司も出すごはん屋の寿司は、ため息が出る程不味かった…。

 だけど特筆すべきは、醤油ですな。
 鹿児島の醤油は砂糖醤油のようにものすごく甘い。これがこちらではポピュラーなのだそうだ。
 考えてみて下さいよ、コハダとかハマチとかを砂糖醤油をつけて食べるの。むむむ、ですよ。

 私とノブはうなりながらそれぞれ1人前を平らげた。


 ごはん屋さんを出たら、まだ18:00を回ったばかりだというのに、辺りは薄墨を溶かしたように暗かった。

 少し時間をつぶしてから、からぁぁいカレーを出すという「夢小僧」というお店へ向かう。


 お店の正体は、喫茶店だった。喫茶店のカレー。…どんなもんでしょ。
 3人で、チキンカレー、カツカレーとドライカレーを注文。本日2度目の夕御飯。

 ものすんごく辛い!
 COCO壱番屋のカレーで言うならチキンカレーは4辛。カツカレーは5辛。ドライカレーもやや辛目だけど、タマネギが甘くて辛さとマッチしていてとても美味しい。カツカレーのカツは、黒豚の産地だけあってなかなか美味しかった。衣がやや厚いのだけれど、カリカリに仕上がっていて、食感もよい。

 美味しかったけど、食べ終わった後、いかりや長介の様な唇になっていたのは言うまでもない…。

 21:00過ぎまで何のかんのと喋って、店の前で写真撮ってから別れた。


 さて。ドライブして帰ることにする。

 桜島の御岳を右手に見るようにして、桜島を半周する。
 昼間なら、御岳がすぐ近くに見えるはずなのだが、文字通り真っ暗なのでその姿を拝むことはできない。「次の楽しみができたね。」なんてにっこり笑って言ってみたのだが、感じるところがあったのか、ノブのヤツ曖昧な返事しか返さない。ふん。もう少し反省させてもよかろう。放っておく。

 そうこうする内に、桜島港着。
 フェリーに車をつっこんだ瞬間に、船のお腹が閉まって、即出発。15分後には対岸に到着。…あまりのあっけなさに驚いた。

 下船して、今度はちゃんと2人分の乗船料金を支払って(笑)、真っ直ぐホテルに帰って、すぐに寝ました。


 10月12日(火)5:45起床。疲れが抜けきって無くてベッドから起きあがれない。マジックテープを剥がすときのような「ばりばりっ」という音を立てて何とか身体を起こす。

 6:30、出発。竹ノ脇家へ。

 7:00、竹ノ脇家着。
 ここで竹ノ脇父と運転交代。父ドライブで空港へ向かう。

 道中、竹ノ脇母の作って下さったおにぎりを食べる。
 竹ノ脇家はごはんを炊飯器で炊かない。鍋で炊く。したがって見た目は普通のおにぎりだけど、もぉぉ涙ものに美味しい。付け合わせのお漬け物と高菜の炒め物(←これ、絶品!)が、また美味しい。

 私2つ、ノブ5つ平らげたところで(竹ノ脇さんは家で3つ食べてきたらしい)空港に着いた。
 素晴らしい食欲である。倍喰うヤツは倍えらい(笑)。

 竹ノ脇父に別れを告げ、空港内でお土産を買いあさって、8:50発のANA東京行きに乗り込む。
 行きと同じような感じで、ちょっとうとうとしたら、もう羽田。
 タクシーをかっ飛ばして、AM11:30には豪徳寺に着いた。早い早い。
 ノブは早々に仕事場へ。竹ノ脇さんは我が家で一眠りしてPM1:00に仕事場へ。

 面白かった。食べ倒した2泊3日でした。
 ではでは。毎度、ご愛読感謝!

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