薄墨桜
近江八幡市から国道303号線を通って郡上八幡へ。…ところが途中まで行ってから「1年間通行止」だって。何だ、そりゃ。それでも国道なのかね?!
ノブ「ふざけんなっ」って、かなりご立腹のご様子。
仕方なく、ルート変更。北陸道と名神高速を乗り継いで大垣で降り、揖斐渓(いびけい)・根尾村を経て東海北陸縦貫道に乗り、郡上八幡へ向かう。
わー。すごい遠回り…。
ただ単に遠回りさせられたんじゃつまらないので、根尾村で「薄墨桜」(国指定天然記念物。所在地:岐阜県本巣郡根尾村板所)を見た。
この桜は樹齢1500年という、オニのように長生きの桜なのだ。
…もちろん、夏だから桜の花は見ることが出来なかったが、それでもその生命力のすごさには圧倒されるものがあった。
添え木が沢山あってこの写真からは分かりづらいのですが、とにかくでかい!!樹高17m。幹周りは9.2m。
ソメイヨシノの寿命は通常、50〜60年くらいと言われている。ソメイヨシノじゃなくっても(薄墨桜は、八重桜である)、桜という植物はあまり長く生きられないものらしい(はかなさが美しさの由縁なのかしら?)。
薄墨桜は、元になった木の上に種子が落ち、そこから芽吹いて成長。その木に更に若木が芽吹き、成長。…というのを繰り返して太く成長し、今まで命の灯を消さすに生き抜いてきた桜である。
さすがに近年は自然に芽吹くのを待っていられるほどの成長は見られないそうで、人間の手によって接ぎ木がされている。
…おばあちゃんの最後の姿みたいだな。ちょっと見てるのがつらい感じ。肺ガンだったんだけど、最後は身体中に管だらけにされちゃってさ。「長生きさせる事ってそんなに大事なのかな?」…みたいな切なさを感じずにはいられなかった。
まぁ、そうは言うけど、春の美しい姿を見たら、それはそれで心を打たれて守っていきたいと思うものなんだろうな。