今日の出費:1997.12/24
(1ルピー=約3.6円で計算)
朝食:食パン+昨日のカレー 10
昼食:ハンバーガー+アイス 26
10 サンダル 60
美術館 10 力車×3 70
列車:バラナシ〜サトナ 130
列車:ジャンスィ〜コーチン 390
飛行機:マドラス〜デリー 6305
夕食:ナスの天麩羅 40
チャイ 10 マッサージ 20
合計 7081 円換算 25490円




 
1997.12/24(水)快晴
*バナーラス〜
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 バラナシ最終日。あるいはクリスマス・イヴ。・・町では女の子や子供たちがクリスマスカードに群がり、うっすらとではあるがクリスマスムードも漂っている。
 その日、僕の目覚めは最悪もいいところだった。昨晩からの蚊の襲撃で碌々眠れもせずに目覚めると何やら右目の瞼の上に異物感を覚え、触ってみるとぷくりと腫れている。明らかに視界が狭まったような気がするので、鏡を覗いてみると、右目の瞼はもはや自分の顔だとは思えないほどに膨れ上がっていた。一瞬、病気かと不安になり、久美子さんに診てもらう。が、彼女から、それは蚊だから心配することはないとあっさり言われ、ほっとはしたものの、あまりのあっさりさ加減にちょっと拍子抜けしてしまい、恥ずかしさをごまかすためにももう少しまともな理由が欲しかったなどとも思ってしまう。虫刺されだという割には痒みがほとんど感じられず、とにかく恥ずかしさだけが先立つので、ムヒを瞼に強引に塗って荒治療を施し、眼鏡をかけて外出した。

 まずはここ2日続いていた列車のチケット云々の決着をみるために、Cottage Silk Emporiumへ。ところが、午前中の時点では依然として芳しい結果は出ておらず、バラナシを発つギリギリの時間の夕方まで、待たなければならなくなってしまった。そこで、この際だからということで、昨夜考えていたコーチンから南海岸沿いを回ってマドラスまで行き、そこからデリーまで飛行機で帰るというマドラス〜デリー間の飛行機チケットも頼んで、取り敢えず、夕方まで最後のバラナシ巡りをして過ごすことにした。

 これまでいわゆる観光というやつといわゆる庶民生活というやつにしか触れてこなかったので、町の郊外にあるバラナシ大学の方まで脚を延ばし、音楽の授業を覗いたり(ほとんどがシタールのレッスンだった)、構内の美術館に行ったりした(1点、鏡をモチーフにした気になる作品あり)。男女ともにほとんどの学生がジーンズを穿いていて、ともすればアメリカン・スクールみたいな雰囲気だと言えないこともないような気がした。
 その後、町に戻り、M氏にリクエストされた「ゾウ入りの何か」を買ってからガンジスの畔へと向かった。ガートに座ってぼーっとしていると、突然30歳前後の男に手を握られ、何かと思っていたらマッサージ師だという。「As you like〜」というので、しばらくされるがままにしていたら、半勃起状態になってきてしまい、前もと言われたところで辞めてもらった。相変わらず機械的に扱れることに弱いワタシ(^^;;

 いよいよ夕方になり、Cottage Silk Emporiumへ行くと、お店のオーナーが「タカトサ〜ン、You are Luckyね〜!」と遠くから大声で叫んでいるので、すべてが希望通りに行ったことを知り、ほっとする。実際、この時点ですべての旅程は定まり、もうチケット云々で悩まされることもなくなったのである。

 出発前にKumiko-Houseに荷物を取りに戻り、町中よりはクリスマスムードの濃厚なドミトリーで最後の夕飯を食べる(何人かはビールで乾杯していた)。食事中、隣にいたU氏(幼馴染みのK氏に似た精悍な顔つきをしているので気になっていた)と話しているうちに、彼が写真家であることが判明。荒木経惟を中心にアジェのことや報道写真についてなどいろいろ話す。彼の写真には、自分では気付かずに撮っている共通する癖のようなものがあるらしく、面白そうだったので、住所交換をした。なお、U氏は佼成学園物語バンドJ氏が現在行っているアジア横断の旅をほとんど1ヶ月遅れで辿っているので、そのうちどこかで会うかもしれない。


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